ルリルラノイシュタルトハイ・リプレイ・異次元メルト
■ 第2話 『解放ディスタンス』 ■
2008年11月26日




 ★オープニング

 ハウンドと別れて数週間……悲嘆山脈を目指して6人は北へ向かっていた。
 受け継いだ奏甲を操縦しつつ、町から町へと旅を続ける。


きずな/あ、あの星型の葉っぱ、見たことないたぬ……ぱくっ。
ビクトル/食べるな! 環境保存しなきゃダメだろ!
ヴォルト/いや、それもそうだが変に荒らしてモンスターに見つからないようにするべきだろ。
メアリー/ねえオジチャン、あっちにガチガチ動いてる花があるよ!
ビクトル/勝手にどっか行くんじゃないっ! 食われるから近寄るんじゃないぞ!
GM/……そんな感じで旅を続けていると、少し崖になった土地にやって来ました。
翔悟/崖?
GM/下へ降りていけば砦らしき集落が見えるし、下の方へ続く道もあります。――では早速ですが感知判定ということで【知力】で振ってみてください。
ヴォルト/(ころころ)成功!
GM/では……草むらで、カサッと何かが動いたことに気付きます。何かが居るのかな?
ヴォルト/……普通に近寄って行きます。
GM/ヴォルトさんが近寄ると、そこには……黒猫が居るよ。肩に乗れるぐらいのサイズの猫がにゃーって鳴いてます。
きずな/たぬー? 狸にドロンと変身して猫さんに近付きますよ。
ヴォルト/うわっ。……狸に変身するのは慣れないな(笑)
きずな/どうしました、猫さん?
GM/「にゃー」……一鳴きすると黒猫は下へ続く道を降りて行ってしまいました。
きずな/どっか行っちゃったたぬ……嫌われたたぬ!
翔悟/あーあ、黒猫に前過ぎられたー(笑)
市/黒猫とは、なんて不吉な……。けど下に砦があるってことは、飼い猫さんなのでは?
ヴォルト/かもしれないな。この世界に野生の猫が居るなら別だが。
ビクトル/とりあえず砦の方に行って一旦休まないか? 休めないとみんなキツそうな気がする。
メアリー/オジチャン疲れたー! オジチャーン、べたべた!(笑)
翔悟/……キツいのはセンセイでしょう(笑) よし行くぞー!
GM/こうして6人は、今回の舞台となる砦に向かうのでしたー……。


 ★シーン1


GM/崖の下の砦は、かなり寂れた集落のようです。砦の人達は、中に入ってきた6人を見ると……まるで「あーあ」と言うかのように変な顔をします。
翔悟/あ……オレ有名人だからじゃね?
ビクトル/んな訳ねぇ(笑) ……すまん、砦の中に入っても構わないだろうか。旅の者だ。
GM/「ああ……もちろんどうぞ。骨を休めるといいよ。この辺りは他に砦や町も無いからな……休むならそこの宿を使いな」
市/ありがとうございます。…………何か引っかかりますね。
メアリー/ぶらーんぶらーん!
ビクトル/物理的に引っかかってる!(笑) ハイハイ、いいこだからこっちに座ってようね! あー、俺まだ所帯持ってねえのにな!
GM/では、ボロくさい宿屋でオバチャンが応対してくれます。「……よく来たねえ。あまり食べさせてあげられないけどいらっしゃい」
ヴォルト/……また微妙な感じだな。
GM/……さて歌姫3人。この砦に来てから、やたら体が重いです。
きずな/た、たぬっ? なんか憑いたたぬか?
市/か、体が……重い? 旅の疲れでしょうか?
GM/なんだか具合が悪いような気がします。オバチャンが神妙な顔で水をくれるよ。「疲れただろ? ……特に女の子達は」
きずな/う、うん……疲れたたぬ。
GM/とても申し訳無さそうな顔で、オバチャンが話し出します。「……この砦で起こっている現状を話すよ。実は……この砦に入ったら、外に出ることが出来ない状態なんだ」
翔悟/えっ、入って来られたのに出られないの? どういうこと?
GM/「この砦、変な奴に狙われていてね……外に出ようとすると襲われるんだよ。それだけでも大変だけど……歌姫にだけ感染してしまう病気があるって知ってるかい?」
ビクトル/(ルールブックのアイテム欄を見て)……歌姫だけを全滅させる病原体、『忌鈴ウィルス』だな?
GM/「それが蔓延してねえ……お嬢ちゃん達が罹りかけているのもそれだよ。現に、砦に居る歌姫達はそれに罹っているからね。本来だったら外に連絡したいところなんだけど、ここの寂れ具合を見てくれれば判るだろう? 御社が無いから連絡手段が無いんだ」
ヴォルト/……で、外に出ようとしたら襲われる。八方塞でどうしようも無かったんだな?
GM/「砦の外で旅人に入るなと言えれば良かったんだけど、今現在それも出来ない状態だったんだ……許しておくれ」
ビクトル/つまり、このまま長いことここに居れば歌姫は……?
GM/「……死んでしまうね」オバチャンは元気そうだから歌姫ではないみたいだね、英雄らしいよ。
翔悟/オバチャン、カッコイイな(笑)
メアリー/こ、ここで死ぬのかー……とりあえず酒飲もうぜ!
ヴォルト/殺さないようにしてやるから今は落ち着け!(笑) 大丈夫だ、殺させないからな!
GM/「畑があるから自給自足は出来なくはない。でも外とシャットアウトされているのは困ったもんさ……」
ヴォルト/……襲ってきている奴らは何人なんだ?
GM/「人数……な。奏甲は1体だと思う」
市/1体? 1体にそんなに手こずっているんですか?
GM/「歌姫が死にかけてるから奏甲が使えないんだよ。英雄単体VS奏甲じゃ勝ち目が無いしね。……次の町に行くまで、北に向かって森と崖を越えて行かなきゃいけないから5日かかるんだ」
翔悟/それに、1体の奏甲と言ってももしかしたら蟲化した英雄達かもしれない……。
GM/「アンタらはこの砦に来て1時間も経ってないんだろう? まだ元気だけど数時間、数日経ったら弱っていくよ」……及び、判定にマイナスが来るよ。

 情報収集パートのルールは以下の通り。
▼聞き込みや現地調査などいかなる行動を取ってもかまわない。しかし、2回目の行動を行った時点でシーンが変化する。
▼シーンが変化した際、歌姫に『行為判定マイナス10%+達成値マイナス2+蟲化1D10』のペナルティが課せられる。
▼このペナルティは、事件が解決するまで重複する。なお、次の町までは5日ほどかかるため、[加護@ヘルモード]や[転移とリンクの歌]など瞬間移動系能力でのテレポートは不可とする。


市/うわぁ、ペナルティ大きいなぁ! ……早くに砦を出た方が勝機があるかもしれませんね。今ならまだ戦えます。
メアリー/弱っちゃう前に叩いちゃおうよっ!
ヴォルト/ターン数は少なく確実にやっていった方がいいな。今は戦えるのは判るが、敵が1体かどうかも判らないのは怖い。隣町に助けを求めに行ければいいんだが……。
メアリー/あ、今日の運勢してなかった!(ころころ)16だから……[打撃の歌・神々のおたけび]を全ランク使えるようになったよ!
ビクトル/攻撃歌術か(笑) …………この病気って、治す方法って無いのか?
GM/「さあ? この病気は一種の『呪い』でね。呪いの解除はレベルの高い歌姫じゃないと無理だよ」
きずな/(ルールブックを確認して)……[癒しの歌・花びらの子守唄]のランク4が、呪いの解除を行えるんだっけ。
ヴォルト/……流石に誰もランク4まで持ってないな。
GM/とりあえず今現在は歌姫の体調は「ダルイなぁ」ぐらいでいいです。……ではシーンを変えましょう!


 ★シーン2


市/原因が呪いとはいえウィルスだと判っている以上、バラ撒いている人達がいるんですよね。その奏甲がどこに居るか判らないかな。
翔悟/闇雲に砦を出てターンだけ消費すると死んじゃうからな。
GM/あ、翔悟は新しい白兵武器を買ったんだよね?
翔悟/はい、クリストファー4世を。
ヴォルト/3世、壊した上に爆破されちゃったからなぁ(笑)
きずな/あっ。……さっき、猫が普通に外出てたたぬね? 動物だったら外に行けるのかなぁ?
翔悟/たぬ状態で?
きずな/一人だと心細いからお兄ちゃんを[なんでもへんしん]で、たぬ騎士に変えて一緒に外に出たいたぬ!
翔悟/よし、イッチーと俺は酒場に行って情報収集しようか。ライブしに行こう!(笑)
ビクトル/……俺とメアリーは衛兵の詰め所で情報を集めるか。
GM/それぞれどんな行動するか決まったね。――面白いから最初にライブ行こう(笑) では翔悟とお市ちゃんは酒場を訪れます。煙草臭いところだけどお市ちゃんは平気かな。
市/だ、大丈夫ですっ。ハンカチで口を押さえてます。
翔悟/マスターっぽい人に話しかけます。……オレとクリストファーがみんなを魅了してもいいですか?(一同爆笑)
GM/「ああ、いいさ。みんなの荒んだ心を潤してやってくれ」
市/し、翔悟さん、頑張って……!
翔悟/イエーイ! ……ちょっとー、オレこの町にやって来た流しのロッカーなんでヨロシクー!
ヴォルト/(いきなり酒場にいる親父になって)ああそうかい……しかし腕前はどんなもんなのかなぁ?(笑)
きずな/(同じく酒場の男になって)ハハッ、俺達の荒んだ心はちょっとやそっとじゃ晴れねぇぜ?(笑)
翔悟/イケると思うんだよね、[演奏スキル]でオーッ!(ころころ)成功です!
GM/じゃあ、超麗しいブレイカーズな感じで(一同笑)
翔悟/聞いてください……『乾杯ジュテーム』!(一同爆笑) 空が青いぜ、魅了成功だな!
きずな/(酒場の男になって)お、俺達の曇り空だった心がブレイカー!?(一同笑)
ビクトル/(酒場の親父になって)な、何故だろう……目から鼻水が出てくる……これは心の汗か!?(笑)
GM/「ああ……感動で耳から血が出てきたぜ」
きずな/それは病院行ってこい!(一同爆笑)
GM/では、『あちらのお客様からです』がヒューヒューと大量に酒やら送られます。コレ食えよアレ食えよと大量の野菜が並びます。
翔悟/いっぱい来たけどオレ達未成年!(一同笑) とりあえずウーロン茶だけ貰います。イッチー、どんどん食べて!
市/あ、ありがとうございます! 翔悟さん、あーん……。
GM/イチャイチャだね。「良い演奏だったぜー」とみんな拍手で去っていこうとするオジサン達。
翔悟/オジサン待って、ただライブしに来ただけじゃないんだよ!(笑) えーと……この砦がなんだか大変な敵に襲われてるって聞いたんですけど。それと戦ったことがある人ってこの中に居ますかね?
GM/「居るぜ。奥の方に座っている奴がいるだろ? 包帯だらけの奴だ。……ちなみに言っておくがここにいるのは全員歌姫だから
きずな/さっきまで中の人やってたけどその情報聞きたくなかった! 歌姫というより歌益荒男!(一同爆笑)
ビクトル/歌姫というか、マキシマムザホルモン(笑)
GM/「ほら、若いんだからたんと食えよ!」……この人達は奏甲に乗れなくなっちゃったからこうやって飲んでることしか出来ないんだよ。もっと体が弱った人はベッドで寝ているしかないし。
翔悟/そっか……。怪我を負っている人に近寄ります。
GM/「なんと前衛的な音楽だったな……奥に居たがお前の歌、ちゃんと聴いていたぜ」と、和風な服装の男性が言います。おそらく『大活劇』の世界から来たと思われる(笑)

◆『大活劇〜江戸の始末人』
 著者は白川剛(グループSNE)。
 江戸の町を舞台にした時代劇を再現したTRPG。
 弱者を泣かす悪人を、法に代わって成敗する正義の暗殺者……という『必殺シリーズ』のノリを再現できるが、『遠山の金さん』や『鬼平犯科帳』などの「TV時代劇」を再現するためのゲームシステム。

市/貴方は例の奏甲と戦ったことがあるんですよね? どんな奏甲でしたか?
GM/「……いきなり現れては消えるという、すばしっこい奴だったな。武器は斬りつけてくるというよりも……[ファイアボルト]や[幻糸砲]を使ってくる、銃火器などでもなく魔法攻撃のヤロウだった。それに歌術での攻撃もしてきたし、歌姫はおそらく忌み歌使いだな」
翔悟/遠くからドーン……って襲い掛かってきたんですね。
GM/「こちらも話は聞いていたから警戒して北の町に行こうとしていたけれども、不意をつかれたぜ」
翔悟/……なかなか手強いかなぁ。素早い上に遠距離武器は怖い。その怖い奏甲って、いつぐらいから現れるようになったんですか?
GM/「俺は旅人だから聞いた話に過ぎないが、おそらく3〜4週間前には現れたみたいだな。1ヶ月砦から誰も出てこなかったら別の町でもおかしいと気付いてくれるかもしれないが、それでも1週間は経たないと次の町にも行けない世界だから……」
ヴォルト/1ヶ月半は経たないと異変に気付けないだろうな……。
GM/1ヶ月ぐらいは暮らせるよ。野菜ばっかだけど。
翔悟/あー、成長期だから超肉食いたーい!(笑)
市/お肉ばっかり食べていたら体に悪いですよ。
翔悟/はーい。……他には?
GM/「大きさはスラリと長くてスマートで……とにかく、外に出るときは気をつけろ。2〜3日経ってからだと勝ち目は無いぞ」

 ……一方その頃。
 ビクトルとメアリーは、砦の衛兵詰め所に向かう。


メアリー/NG行動でおつかいに行かせるとダメなので、ずーっとオジチャンといっしょ!
ビクトル/あー……俺、ガキ作った覚えないんだけどなぁ(笑)
メアリー/やだー、これから作るんでしょっ!
ビクトル/嬢ちゃん!?(笑) お、俺のストライクゾーンは十八歳から三十八歳で身長が俺の胸ぐらいある女だって!
メアリー/人間に換算するとそれぐらいだよ!
GM/「……えーと、お客様か?」と衛兵が困った顔で応対します(笑)
ビクトル/す、すまない。ここら辺を困らせている奏甲のことで話を聞きたいんだが。
GM/「……お前ら、砦の外に出る気か?」
ビクトル/そのつもりだが。
GM/「……俺達も例の奏甲には困ってる。あの奏甲を倒しに行く気があるなら情報を流してもいい」
ビクトル/ああ、倒すつもりではあるぞ。
メアリー/あるある、ありまーす!
GM/「じゃあ……遺体があがっている。見るか?」
ビクトル/……嬢ちゃんは外で待ってようか。
メアリー/一人ぼっちイヤ。
ビクトル/どこにもいかないし、近くにいるから。
翔悟/……今の口説き文句だよね(笑)
メアリー/オジチャンの痛みはメアリーの痛みー!
ビクトル/うーん……正直、ガキに見せるのもな。お前、妖精なんだろ。そういうの見ちゃいけないだろ。外で待ってろ。直ぐに戻るから。
メアリー/オジチャン……キュン!(笑) 判った、メアリーおとなしく待ってる!
ビクトル/ヨシヨシと頭撫でます。という訳で、あがった遺体を見に行きますよ。
GM/ビクトルさんのみ奥の方に通してもらえます。……シートをかぶせてある遺体ですね。2体、英雄と歌姫のペアだったのでしょう。
ビクトル/……見ます。
GM/だったのでしょう、という言葉に合う表現です。丸焦げだ。
ビクトル/……眉を顰めます。これは……爆発班のオーガがよくやってたな……正直アイツとはあんまり仕事したくねえな(笑)
GM/「コクピットが爆発して焼死したと思われてたが、直接体を燃やされたのかもしれない」
ビクトル/直接……燃やされた?
GM/「最初は追い剥ぎだと思われてた。だが明らかに盗られたという物が無く、今では連続して殺すことが目的のように考えられる。奏甲が動かなくてお手上げになったところを火をつけられたんだろう」
ビクトル/……死んでから燃やされたのか。他に外傷は無いか?
GM/剣でザクザク傷付けられたなどの傷痕は見当たりません。もうパイロットの居ないガラクタの奏甲を見ても、殺意を持ってコクピットを狙われたように思えます。……尚且つ、目の前で爆弾が破裂したら前の部分が爛れるが、それもない。
ビクトル/……魔法的なやつでやられたと考えるべきか。
GM/武器に精通したガンドッグのビクトルさんがそう思うのだから間違いない。
ビクトル/……そうか。
メアリー/(衛兵のオヤジ達に)オジチャン達コレ飲んでー! メアリーが作ったお酒なんだよー!
ビクトル/飲むなって言っただろーっ!(一同笑)

 ……そしてもう1組。砦から出て、北の町に続く道を歩く2人組は。

きずな/たぬがたぬーっと変身しつつ、[ゆめまぼろし]で相手の方から見れば狸が2匹いるように見えます。(ころころ)成功!
GM/ではヴォルトさんがポンッとたぬ騎士になります。
きずな/たぬー! カッコイイ狸たぬー!
ヴォルト/……ありがとう、イケ狸だ(笑)
GM/一名町の神社に行けばきっとモテモテなんだろうな(笑) では、トテトテと北へ向かい山路を辿っていきましょう。
ヴォルト/襲われた場所で何か痕跡があればいいな。
GM/それを求めてトテトテトテ。……さて、目の前に森が広がっています。ここで選択肢。……森に入りますか、入りませんか。
ヴォルト/……[隠蔽スキル]はあるし、入ろうか。
GM/奥の方へ行くと。――――2人とも動物の姿なんですよね?
ヴォルト/うん?
GM/……了解。――カサカサッと草むらの方に何かが居るような気がした。
ヴォルト/見に行く。きずなは待ってろ。
きずな/待ってるたぬ!
GM/ポテポテとたぬ騎士がそちらに向かうと、そこに猫がいます。
ヴォルト/おっ?
きずな/たぬー。君は誰たぬか?
GM/「にゃー……キミ達、砦の方から来たのかい? これからどこに行く気?」
きずな/たぬぅ? たまたまここに来たたぬ。
GM/「そっかそっか、ふーん……」
きずな/何か危ないたぬか、何かあるたぬか、危ないたぬぅー!?
ヴォルト/落ち着け(笑) ……この先に行くと何かあるのか?
GM/「どうかな。蟲がいるかもしれないねぇ」
ヴォルト/……君は何故ここにいる。
GM/「猫だから? にゃーっ」
きずな/首輪とか付いてませんか?
GM/シッポにリボンが付いています。
きずな/これ何たぬか、ちょんちょん。
GM/ヒョイッと逃げます。森の奥の方に行きますよ。
ヴォルト/……追跡は厳しいよな。行きたいけどここは見送ります。
GM/ぴょーんぴょーんと行きます。「キミ達さ、砦にずっと居なよ」
ヴォルト/なんで?
GM/「その方が、ラクに死ねるよ」
ヴォルト/……なるほど。去っていった方角を覚えておきます。
GM/黒猫は、軽やかな足取りで北の方角へと去っていきました……。さて、全員の行動が終わりましたのでシーンが変わります。では歌姫の皆さん……ペナルティを食らってね。
メアリー/ぎゃー。重力に引っ張られる〜!
市/だんだんと体が重くなってきました……。
翔悟/マント風な学ランをイッチーにかけてあげるよ……。
きずな/たぬぅ……具合悪そうに肩の上でショボンとしています。
ヴォルト/小っちゃい狸を背負っています。……敵がどんな武器を使ってくるかは判った。それと……怪しいな、あの猫。
市/怪しいですね。「砦に居るとラクに死ねる」って……。
きずな/悪役のセリフにゃ。
ヴォルト/たぬがにゃって言った!?(笑)
きずな/た、たぬー! たぬきは平気たぬー……にゃー(笑)
翔悟/アイデンティティの崩壊が起きた!(笑) ……酒場の人も早く出て行った方がいいと言っていたし、遅くなるだけヤバいと思う。
ビクトル/現に……こんな状態だしな。嬢ちゃん達も大変だし。早く出た方がいいな。
GM/宿屋で相談しているのかな? その最中、オバチャンがサラダや野菜炒めを出してくれるよ。「ゴメンネ、肉とか元気のつくもの出せなくて。腹減っただろ?」
市/とめどなく野菜が……でもそんなに食欲も湧きませんね(笑)
きずな/雑食なので食べるたぬよ。がじがじ。
メアリー/肉が食べたーい……たぬちゃんってお肉?
きずな/…………たぬっ?
翔悟/只今パーティー内で不穏な発言が! やめような!(笑)
メアリー/大丈夫だよ、仲が良いから言えるギャグだよっ!(笑)


 ★シーン3


GM/では、砦の外に出る方向で話がまとまってますが、ここで今日のランダムイベント表を振りましょう。
翔悟/はーい。イッチーいっくよー……(ころころ)

◆翔悟&市の結果→66『英雄の厄日』
 今日の英雄は何故か、何をやってもうまくいきません。ありとあらゆるチェックに自動失敗します。
 英雄と歌姫両者のMPを2D10消費すればこの呪いのような状況を脱することができます。

翔悟/……MP2D10消費かぁ。
GM/「出発の準備するかー」って立ち上がった途端、翔悟がコケたり。あとギターの弦が外れたり。
翔悟/く、クリストファー4世が!(笑)
ヴォルト/結局クリストファーは壊れる運命なのか!(笑)
市/だ、大丈夫ですか翔悟さん!
翔悟/大丈夫……と言いながら靴を左右間違えて履きます。とりあえず必要なシーンになるまで回復しないでいいかな、面白いから(笑)
市/しかも靴下に穴が! み、見なかったことにします……!(笑)

◆ビクトル&メアリー→21『詐欺だ!』
 詐欺に巻き込まれてしまいます。
 英雄と歌姫両者が【知力】チェックを行います。両者とも失敗した場合、1D10×5万G失います。

ビクトル/どっちか成功でOKだな!(ころころ)よし、成功した。
メアリー/オジチャン凄い!(ころころ)メアリー失敗しちゃったぁ〜。……オジチャン、この宝石綺麗だね! 今ならこれも付いてたったの五十万Gだよ!
ビクトル/どーれどれどれ……ガシッ。おいオッサン……コレさ、明らかにイミテイションじゃねえか? ああん、俺の目を騙せると思ったのかぁ?(一同笑)
GM/……そんな感じで、詐欺に遭わずにすみます。
メアリー/でもこの宝石は貰っていくね!(笑)
ビクトル/ああ、それはいいな。これでもうセコイ商売出来ないようになるからな! 嬢ちゃんもあんなのに引っかかるんじゃないぞ。
メアリー/でもオジチャンがいるから大丈夫だよっ!
GM/……ああ、絆チェックしていいよ、お前ら(笑)

◆ヴォルト&きずなの結果→43『精神的疲労』
 ばたん! 突然歌姫が過労により倒れてしまいます。
 気力ダメージゲージを1残してダメージを受け、蟲化ポイントプラス1D10してください。

きずな/ぎゃー……たぬは死んでしまう気がするたぬ。狸がグデーッとしてます。
ヴォルト/だ、大丈夫かきずな……無茶するなよ。出かけることに決まっちゃったからなんとも言えないが、看病するよ。


 ★シーン4


GM/では6人で砦の外に向かいます。オバチャンが出るときにお弁当くれるよ。「漬物ばっかだけど持って行きなよ。ハラ減るだろ?」
メアリー/ありがとう、代わりにお酒置いていくね!
ビクトル/嬢ちゃん、だからどっから出してるんだそんなもん!(笑)
翔悟/いつかビックになるんでオレのサイン置いていきます(笑) 
GM/「すまないね、カルビおにぎりでも作れたら精が出るんだろうけど……」
ヴォルト/……こちらは渡せる物が何も無い。倒してアンタ達をラクにしてやることが俺達に出来ることだな。
GM/「ああ、ありがとよ。一応1ヶ月かそこらはアタシ達も大丈夫だからね。ハラは減るけどそう言ってくれるだけで嬉しいよ」――じゃあ砦の外に出たとき、全員1D10の蟲化チェックをしてください。どうやらこの辺では多少毒素があるようですね。
市/はーい……(一同揃ってころころ)
翔悟/北の道に向かいますけど、隠れながら行けば相手に見つからずに攻撃できるかな?
GM/出来るね。でも相手も目標が居なきゃ攻撃しかけてこないよ。
ヴォルト/……じゃあ、白兵系の俺達の機体が囮になろう。他の2体は隠れながらついてくればいい。
GM/もし敵がヴォルト機を見つけたら1体のみの戦闘開始になるよ。2体は随時参戦可能だけど。
ヴォルト/構わん、HPは高めに作ってある。……前に出ます。
きずな/ドングリころころドングリこ〜♪ オモチャのマイクで唄いながら行きます。
GM/――それじゃあ北に向かうこと数十分。ヴォルト機限定[偵察スキル]判定を。
ヴォルト/(ころころ)……成功です。
GM/……町に向かう山道の中、北西の方から、何かがやって来るような感じがした。
ヴォルト/構えます!
GM/ここで回避判定……なんですが、ヴォルト機は偵察成功したので避けられます。奏甲の目の前にボッと炎が舞う! 攻撃されたのが判ります。
ヴォルト/そちらの方は見えますか?
GM/成功したので見えたことにします。……北西の方に奏甲がいる! 戦闘開始します。

 □●□□□□   ●→翔悟機、★→ビクトル機
 □□▲□□▼   ▲→ヴォルト機、▼→謎の奏甲
 □★□□□□

GM/細くすばしっこそうな奏甲が1体います。今度はイニシアチブ判定にいきましょう。先攻後攻を決めるので、リーダーか【知力】が最も高い人が判定してください。
きずな/一番【知力】が高いのは、たぬです。
ビクトル/嘘ぉっ!? まさかのたぬかよ!(笑)
GM/それじゃ……十面体をGMと振り合って、出目が高かった方の勝利です。(ころころ)8が出た。
きずな/(ころころ)8たぬ!
GM/お……同じ目の場合、プレイヤー優先です。イニシアチブは『翔悟&市ペア』→『ビクトル&メアリーペア』→『ヴォルト&きずなペア』→『謎の奏甲』の順番でいくよ。
ヴォルト/やった! さて……ヴォルト機以外は隠れてたが、相手方に気付かれているのか?
GM/こちらが攻撃したのはヴォルト機のみです。発見されてません。
翔悟/……ホントにアレが例の奏甲か確認したいので[現世アーカイア知識]で振ってみます。(ころころ)失敗した。
GM/残念、武装の確信まで持てなかったね。
翔悟/……[ファイアボルト]と[幻糸砲]だと射程が1〜2だから向こうも寄って来ると思うんだよね。仕方ないから猫がいるかどうか調べて終わりにします。(ころころ)こっちは成功!
GM/猫を探しますが……周りに猫さんは見える範囲にはいません。
市/……コクピットに乗ってるのかもしれませんね。私は待機します。
GM/では次、ビクトルチームの行動。
ビクトル/……ここは、場所を知られてしまいますが攻撃いきます!

 攻撃を開始するにあたって、プレイヤーに敵のデータが公開される。
 噂の通り謎の機体の回避修正は高めのプラス30。
 翔悟達が酒場で聞いていた素早いという話は確かに的中していた。


メアリー/オジチャン、命中力上げるよ!(ころころ)成功。命中にプラス10%して!
ビクトル/その状態で[多目的ミサイル]を当てる!(ころころ)成功、ダメージ22点! あんな嫌なもの見せやがって、覚悟しろよ!
GM/ドゴンッ! 謎の奏甲に命中……したけど、同時に[隠蔽スキル]で判定してね。ここで成功すればまだ敵の標的にならずにすむよ。
ビクトル/よし……[インテリ]で臨時に[隠蔽スキル]を習得して判定します!(ころころ)成功。
GM/成功しちゃったか、まだ敵には発見されてないようです。……じゃあ次、ヴォルトチームの番だよ。
きずな/……ここで残念なお知らせです。たぬきはもう歌術を使えません!
ヴォルト/え? あ……そっか。気力がランダムイベント表で無くなったんだった!
きずな/失敗したらたぬは気絶するので自動的に戦闘不能になります。お兄ちゃんがカッコイイところを見せれば回復できるけど……。
ヴォルト/……お兄ちゃんは頑張ってカッコイイシーンを沢山作ってる気ではいるんだが(笑)
きずな/だけどたぬが肝心なところで失敗しまくってるたぬ!(笑) ごめんなさいお兄ちゃん何も出来なくて……たぬう。
ヴォルト/……このまま敵が来るのを待っていたかったんだが、仕方ない。[加護@ヘルモード]を使用して謎の奏甲に接近します。
GM/おお、いきなり目の前に現れてビックリ。
ヴォルト/そのまま攻撃いくぞ。(ころころ)成功、ダメージは31点、ドンッ! [シャドウウェポン]の効果で防御値は無視で。
GM/大ダメージだそりゃ。……で、こちらのターンになるんだけど、現在敵奏甲はヴォルト機しか発見出来ていません。
ヴォルト/ああ、来い!
GM/ヴォルト機に向かって……[神々のおたけび]ランク5。
ヴォルト/……ランク5!?
メアリー/め、メアリーの『今日の魔法』と同じだー……(ルールブックを確認して)対象1体に4D10ダメージかぁ。
GM/(ころころ)成功、31のダメージを食らってください。
きずな/ええっ!(ころころ)当たる場所は……[右腕]です。
ヴォルト/このままだと破壊される! [身代わり]で庇います!
GM/狙われた右腕ではなく、コクピットに直接当たるようにします。ではコクピットに31点。
ヴォルト/……平気だ、まだ余裕。
GM/そうかー……。さっきのは歌姫の行動だったので、今度は英雄が行動します。ヴォルト機に、[神々のおたけび]ランク1。
翔悟/……英雄が歌術を使う? ランク1で1D10ダメージか。
GM/(ころころ)成功、ヴォルト機にダメージは8点です。
きずな/(ころころ)[胴体]に当たるたぬ。でも防御値でカッキン。
GM/それでは最初のターンに戻ります。翔悟チームどうぞ!
市/私はヴォルトさんのHPを回復させますね……(ころころ)すみません、失敗しました。
翔悟/1歩出て、射程3以内に入ったので[ライフル]を使います。……その前に[歌姫アクション/破壊工作]を使います。(ころころ)MP5点の消費で、防御無視の攻撃。つまりはセルフシャドウウェポン!(ころころ)成功、ダメージが43点です!
市/わあ、翔悟さんスゴイですー!
翔悟/オレ、ドジったようでやったんじゃね!? ……でも今のオレ、イッチーに何やっても響かない!(笑)
GM/まあ、その直前に両者MPを2D10支払っておけばいいよ(笑) 翔悟がメチャクチャに撃ったおかげで敵奏甲はかなりボロボロになります。……じゃあビクトルチームの番だよ。
ビクトル/……[多目的ミサイル]で攻撃します。(ころころ)成功、ダメージは23点!
GM/(消費HPを計算して)……ああ、その攻撃を食らうと奏甲は動きを鈍くして膝をつけます。戦闘不能状態に陥りました。
メアリー/やったー、オジチャン凄ーい!

 遠距離からの大ダメージを食らってか、爆発はしないまでも奏甲は膝をつく。
 皆が警戒して近寄り、奏甲から降りたとき……コクピットが開いた。


GM/開いたコクピットの中から、黒猫がにゃーっと出てきます。
きずな/にゃーっ!? 猫さんだ!
GM/続いて、猫さん以外の人影が出てきます。背が高く……耳の長い綺麗な男性です。名称は、『神々の使徒』。
翔悟/『アリアン』のサモナーだ! 凄く噛ませ犬っぽい奴だ!(笑)


◆神々の使徒
 大きな杖を持った魔法使いで、肩に使い魔として黒猫を乗せている。
決め台詞は「フッ、ボクにいっているのか? 高貴たるエルダナーンのこのボクに」。詳しくは『アリアンロッドRPG』基本ルールブック参照。誤解されやすそうだが、一応聖職者である。


ヴォルト/神々の……! なんとなくそんな気はしてたんだ!(笑)
GM/「なんて野蛮なことをしてくれるんだ」と偉そうな口調です。
ヴォルト/なんてことをしてくれたんだはこちらの台詞だ。ここを通れなくて何人の人が犠牲になったと思っている……。
GM/「いいんだよ、犠牲になって。それが目的だ!」
ヴォルト/……何故?
GM/「アイツらの方が悪だと言ったら? アイツら、なんでも食いたがってるんだぜ」……とエルダナーンが喋っている後ろに、サブコクピットから歌姫が出てきます。ぴょこっとウサギ耳が。
市/え……もしかして?
GM/ウサギ耳だけじゃなく、ウサギそのものが顔を出します。名称は、『タビットの魔法使い』。
ビクトル/タビーッ!?(笑)


◆タビットの魔法使い
 グループSNEの『ソードワールド2.0』に出てくる、1メートルほどのウサギの種族。ウサギ耳、ではなく、全身モコモコ毛皮のウサギである。
 サンプル台詞は「魔法の腕で、このボクにかなうと思ってるの?」
 口調が偉そうなのは、タビット族内では自分達は神の眷属として信じられているために「俺は神だ」思想が根強いからだという。
 詳しくは『ソードワールド2.0』ルールブック1参照。


ビクトル/ウサギが出てきた……目が点になります。おかしい、ウサギが二足歩行している!(笑)
きずな/大きいウサさんだー! 一名町から来たんですか?
GM/フンッ、ボクに気安く声を掛けるな!
きずな/たぬっ!? う、ウサさぁん……怖いぃ(笑)
翔悟/ウサ語で喋りかけようと努力します。うさ、うさささっ!
ヴォルト/判るの!?(笑) く、詳しい話を聞かせてくれないか。
GM/「いいよ、じゃあそこに座るがいい! 話してやってよ!」「ああ話してあげようか! 高貴なエルダナーンのこのボクが!」――キャラロール疲れるなぁ、この2人。
きずな/どっちも同じキャラじゃないですか!(笑) えっと……一体どうしたんですか、エロダナーンさん?
GM/「なっ、ボクにはリゲルっていう美しい名前があるよ!」
翔悟/で、リゲッチどうした?(一同爆笑)
GM/「あの砦の連中はね……飢えていた。そのせいで蟲化が近かったんだよ! ボクのハニーを食べようとしたんだよ、アイツら! 何もしてないのに、この姿ってだけで……!」
翔悟/あ、なるほど。どこをどう見てもウサギだから……。
GM/「これはハニーを食べようとした報いだよ。そうでなくてもアイツらは集団で蟲化するとこだった。さっさと蟲化すれば評議会が討伐命令を下す。だから砦に閉じ込めて蟲化を早めてやったのさ!」
メアリー/……歌姫だけが感染するウィルスなんて撒いたのは?
GM/「そうすれば奏甲という移動手段が使えなくなるからね、簡単に崖下から逃げられない。天才のボクが考えた作戦さ!」
翔悟/そっか。あそこに閉じ込めて一網打尽にすれば被害の拡大は防げる……とかそういうコトでいいの?
GM/「そうだよ。精神的に不安定な方が蟲化は早まるって言うしね」
きずな/……でも、蟲化の追い討ちをかけたのはリゲリゲでしょ。リゲリゲは……パートナーさえ良ければいいの?
GM/「もちろん!」
市/それ……少し酷くないですか?
GM/「どうして? 元から蟲化の予兆はあったんだよ。アイツらはボクのハニーを殺そうとしたんだよ!」
ヴォルト/蟲化の予兆があったものを、叩き落したのはお前らだ。お前にとってはいいかもしれないが、それが何人の人生を狂わすか判ってるのか?
GM/「判ってるよ……もう何人か壊しちゃったからねえ!」
翔悟/(すかさず)リゲッチ、質問。
GM/(条件反射で)「ハイ?
ビクトル/素直にハイって言ったぞ! 一気にシリアスな空気が壊れた!(一同爆笑)
GM/ご、ゴメンつい答えちゃった……コイツらキャラロール難しいんだもん!(笑) で、何?
翔悟/能天気で空気読まないでゴメン。オレもイッチーが食われそうになったら怒るし気持ちが判らないでもないんだけど、リゲッチって高貴で頭良いんだよね? 蟲化しそうな人達って救えないの?
GM/「……」
ヴォルト/……。
翔悟/そういう方法って無いの? リゲッチ、頭良いんだから……判らないの?
ヴォルト/……うわあ、それはウマイ(笑)
ビクトル/……すっごい翔悟の目がキラキラしてる(笑)
GM/まあ……ゲームシステム的なことを言えば、砦にいる連中はみんな蟲化ポイント60以上溜まっているってことなんです。「君らも聞いてただろ、口々にメシメシって言ってたのを」
ビクトル/ああ! 確かに事ある毎にメシがって言ってたな。
きずな/……たぬ達もあそこに留まっていたら蟲化ポイント溜まっていったんだよね。こうやって犠牲者どんどん増えていくよ。
メアリー/……ねえ、ウサギさんの命の重さが判るんだったら他の人の命の重さも判るんじゃないのぉ?
市/新しく砦にやって来て被害に遭う歌姫さん達には……何も思わないんですか?
GM/「それは申し訳ないと思うねえ。ボク達の復讐のためだから仕方ないけど!」
ビクトル/……それを聞いてプッツンしちゃっていいですか?
ヴォルト/……こっちも殴りたい気分だ。同時に殴っていいか?
ビクトル/……ああ。ヴォルト、ちょっといいか?
ヴォルト/……うん。お前のやりたいことは判った。
翔悟/女の子達、こっちおいでー!(笑)

「せーのっ、バキィッ!」
 吹っ飛ばされる高貴なエルダナーン。
 おーやおや、美形の顔が大変なことにー(笑)


ビクトル/俺もお前と同じ、自分の命が良ければどうでもいいって思ってるんだ。……だから、ウチの嬢ちゃんにまで影響が及んだってのが、マジ許せねえんだよっ!
メアリー/こ、これは胸キュンポイントー!(笑)
ヴォルト/こちらも言わせてもらう。お前らがどうなろうと構わん。だがそれで何人困ったと思ってる、この馬鹿! この無能がぁっ!
きずな/お兄ちゃんがあんなに怒ってるの……初めて見たぁ(笑)
市/と、とりあえず……やれるだけのことはやりましょう! 砦の人達をなんとか助けたいです!
ビクトル/そうだな。とりあえずコイツを最高評議会に突き出すか?
翔悟/それが一番マシかな。……ウサギさんは、食われそうになったことはどう思ってるの?
GM/「ぷんぷんっ!」
翔悟/ですよねー。動物好きなんだね、リゲッチ。
GM/「ああ、心から愛しているよ。子供は3人作るつもりさ!」
ビクトル/えー……そりゃ無理だろう?
メアリー/無理じゃなあい! 無理って認めたらダメだもーん!
ビクトル/嬢ちゃん、生物学的に無理だ!(笑) とりあえずコイツらを突き出すために町に行くぞ!
GM/ふうん……町の方に向かうのでいいね?
市/……え?

 ここでGMが確認を取ったのは、これから先のシナリオ展開がこのでの選択肢で大きく変動するからである。
 具体的に言うと、もう1回……大きな戦闘が発生するかしないかだ。
 しかしGMが意味深な発言をしたせいか、プレイヤーはここで思いとどまってくれたようだ。


きずな/……あ。町に向かうには5日かかるんだよね?
市/……町で連絡を受けた御社の人達が、砦に向かうのにまた5日。
ヴォルト/その間に蟲化ポイントが溜まった人達が蟲化して……砦の人達を襲ったら?
メアリー/あ、この方法じゃダメだ! じゃあ……二手に別れて御社に連絡するチームと砦の人達を守るチームになる?
翔悟/それだと時間が経過するのには変わらないから……ああっ、無限ループ!? と、突然何かに目覚めたい!(笑)
きずな/@もしかしたら助かるかもしれないから評議会に行く。Aここで蟲化するであろう英雄歌姫を向かい打つ……?
メアリー/B蟲化が進んだ最初の人達を諦めて、他の人達を救う?
翔悟/……全部説明して、砦の人達にどうするって訊いた方がいいんじゃないかな。すっごく絶望煽る感じだけど。
きずな/一旦砦に戻って、全員で町に向かって……向かっている最中に何人か蟲化していくって感じになる?
市/そ、そんなことやりたくない……!
ビクトル/でも、全員町に連れて帰る方法なら行って帰ってのロスは無くなるぞ!
メアリー/む、蟲化していく人はバンバン殺していくとか!?
ヴォルト/そんな展開にしたくない。出来るだけ多くの人を救いたい。
メアリー/……何か蟲化を食い止めることはないのぉ!?
きずな/……ウィルスって呪いなんだっけ?
ヴォルト/ああ、最初にGMは「この病気は一種の『呪い』だ」と言ってたぞ。
きずな/呪いの解除が行えるのは……(ルールブックを確認しつつ)[歌術/花びらの子守唄]ランク4だけだし。
翔悟/イッチーの[Aのトランプ]って1人にしか使えないしね……。
市/1人なんですよぉ〜…………あ。

 イッチー、自分のキャラクターシートを凝視。
 ここで、最も手っ取り早い方法を持っているのに気付いた。


市/GM……ここで[Aのトランプ@GMにヒントを貰う]って使用できますか?
GM/できるよ。
きずな/な、なんだってー!?
翔悟/い、イッチー。何か閃いた?
市/な、何か……出来るだけ多くの人を助け出せるような方法はありますか!?
GM/ありますよ。
メアリー/教えてください、神様ー!(笑)
ヴォルト/……ここで[Aのトランプ]を使っても、今我らは蟲化ポイントは溜まってないから平気だぞ。
市/じゃあ……[能力/Aのトランプ]使用でお願いします!
GM/……嬉しいなぁ、そこまでみんなでマゴマゴ考えてくれて(笑)
翔悟/そりゃあ6人も居ればね(笑) 酒場の人達も誉めてくれたし。あそこに愛着があるんだ。
きずな/町の人、良くしてくれたし! みんな救いたいたぬ!
GM/では、お市ちゃんは直感的に判ります……タビットの能力が。

 [モラルレス][忌み歌使い][インテリ][激情家]
 [ソードワールド2.0出身][オリジナル能力/第六感]
 [その他、歌術のランク5までをいくつか]


市/……ランク5までって、何を?
GM/色んなものを。ちなみにリゲルの方は[アリアンロッドRPG出身]で[オリジナル能力/フェイト]を持ってたりもする。
ビクトル/……あっ、もしかして[歌術/花びらの子守唄]もランク全部持ってるんじゃねーか? 呪いの解除も出来るんじゃ……。
ヴォルト/つまりは……コイツラを説得すれば呪いは解けるんじゃないか?
翔悟/タビットさんに魔法を使ってもらえば、なんとかなる……ってイッチーは思ったワケ?
市/そう……です。
翔悟/よし、証明しよう! オレ頑張る! でもオレ[交渉スキル]持ってないんだ(笑)
ビクトル/俺が持ってるが……さっき殴っちゃったしな(笑)
翔悟/……そうだ、英雄がタビットのハートに防御無視攻撃をするってどうですか!?
GM/(サラリと)別にいいけど。
ヴォルト/いいのぉ!?(笑)
翔悟/よーし、イッチーの第六感を信じます! ……タビットさんのモフリの手を取ります。
メアリー/リゲッチは縛っておいて、その上にメアリーが乗ってるから大丈夫!
翔悟/タビットさん、お名前は?
GM/「…………ラビ」
翔悟/ラビッチさぁ! あんだけ凄い魔法を使えるんだったらさぁ! 絶対……魔法解除も出来ると思うんだよね。このままずっとこうしていても幸せになれないよ! [モラルレス]だから良いことすると気力にダメージくるのも判るけど!(一同爆笑)
GM/ありがとう、ゲーム的なこと言ってくれて(笑)「ボクは……リゲルさえ居てくれればいいと思ってるんだよ。それでも言う?」
翔悟/言うね! まだ言うね! オレ、アイドルだからラブアンドピースが基本なんだよね! 幸せになる人が多い方がいいでしょ。だからオレはこうやって説得しているワケだし、ねっ!
GM/……よし。じゃあボーナスでプラス10の[交渉スキル]判定を特別に行おう。60%以下が出れば成功!
翔悟/頑張る! いくぞ心の防御無視!(ころころ)23、出たぁー!
一同/おおーっ!(パチパチと盛大な拍手)
GM/「そうだね……砦の連中が謝ってくれれば許してやってもいいと思ってあげるよ!」――回りくどい言い方をしますが、ラビは翔悟の言葉に説得されます。
翔悟/オッケー、ありがとう! オレも一緒に謝るから!
メアリー/双方謝らないと、わだかまりが解けないよね……。
市/ちゃんと皆さんにも謝ってもらいましょうか。みんなで砦へ戻りましょう!


 ★シーン5


GM/6人は砦に戻ってきました。その前にラビが……「マントとか、姿を隠せる物ない? いきなり毛皮とか剥かれたらヤだし……」
市/翔悟さんから貸してもらった学ランを渡します。
ヴォルト/……初対面のときにやられそうになったんだな。確かに顔は合わせにくいだろう。
きずな/いきなり魔法で消えたりしたらイヤだよ? ウサさんと手を繋いで砦に入るたぬ。
ビクトル/エルダナーンは簀巻きの状態で奏甲の中に放置な(笑)
GM/「ああ、アンタ達。帰ってきたのかい」と砦の人達に話しかけられます。……では、砦の中央でラビが、呪いの解除であるソードワールドの『ディスペルマジック』を唱えます。[花びらの子守唄]ランク4を、ソードワールド的に魔法拡大で範囲がけしながら……。
きずな/おおっ……!
GM/……呪文を唱え終えます。「もうこれ以上、忌鈴ウィルスの感染者は増えることはないよ」ボソッとラビが言います。
メアリー/あ、ありがとう! モフモフモフ!(笑)
ヴォルト/そうだな……そっちの気分を無視して酷いことを言った。それに関しては謝ろう。ごめん。
GM/「アンタ達だって、いきなり食われそうになったら嫌だろう?」
きずな/……たぬき鍋、いやぁ(笑)
翔悟/たぬが一番気持ちが判るよな、ヨシヨシ!(笑)
GM/「どっかの世界ではウサギなんて喋らないと思い込んでいる頭の固い世界もあるんだよ」……そういう異文化交流で衝突したのが、この砦の事件だったんですね。
市/な、なるほど……でも私のところでもウサギは喋りません(笑)
メアリー/喋るよう! 動物さんだって喋るもんだよ!(笑)
GM/「……ボクにはどうやったらいいか判らないけど、アイツらに、アンタらの口でこういう連中もいるってこと、教えてやってくれないかい?」
翔悟/よし……。みなさん注目! 砦に居る人達を集めます。
GM/では、翔悟の声に砦中の人々が集まってきてくれます。三十人ぐらいですかね。
きずな/……今回のことを言うたぬか?
ヴォルト/実名とここに居ることは伏せるが、大体の全容を話そう。
GM/……このセッションの山場です。あらためて口に出してロールしてくださいね。
きずな/はい。じゃあまずたぬから……。

 砦の中央、広場にて。6人は人々の注目を集めて話し出す……。

きずな/人型の姿でいます。わたしは……にんげんです。皆さんとお話しすることもできます。こんなわたしに、皆さんは世話を焼いてくれました。わたしは皆さんのことが大好きです! ……ポムッと姿を変えて狸になります。
GM/「おおっ?」と声が上がります。
きずな/でもわたしは狸でもあります。皆さんとお話もできます。皆さんのことが大好きです。……皆さんはこの姿を見ると私を食べようとします。わたしは皆さんのことが大好きだけど、そんなことされたら悲しいです。皆さんとこうしてお話も出来るのに、皆さんは私達に気持ちがあることも知らないで、わたし達のことを狩ってしまいます。世界にはわたし達のような人がいっぱいいます。……せめて、お話することから始めませんか?
ヴォルト/……俺は、どちらかというとこういう人間がいない世界から来た人間だ。だから、気持ちは判らなくもない。最初は獣が喋る訳も無いと考えていた。でも、それは違った。今までがそうであっただけで、これからがそうであるという確証は無い。……まず、相手の気持ちを判ってあげることも大切なんじゃないか? 自分達が思い込むだけでいいか? それは良くないだろう。こうやって一緒に居る人間達なんだから。
市/……私が居た世界も、動物が喋るということはありません。そんな世界から来たんですけれど、……たぬちゃんが喋るからといって悪い偏見を持った訳ではありません。確かに最初はアヤカシだとも思いました。けど、たぬちゃんは何も悪さをしません。同じヒトですから食べてしまおうとか違うと思います。だから……その、自分達の考えだけではないということを、考えてほしいです。
メアリー/そうだなぁ……動物とか食べるの、メアリーはしょうがないと思うよ。けど、たぬちゃんみたいなヒト達がいるよってことを頭に置いてから、ちゃんとそういうことをしてほしいと思うなー。……ちまちまとオジチャンに隠れながら言います。
ビクトル/……まあ、犯人達のしたことは許されることではない。だからもちろん犯人は最高評議会に突き出す。けれど犯人には犯人なりの言い分があるんだ。今回の事にはそれなりの原因があったということをみんなには理解してもらいたい。全部許せとは言わない。だが、そういう事情があったってことは判ってくれ。
翔悟/今回……そういうことがあったワケだけど、でも皆さん、もう大丈夫です! 宣言します! ウィルスももう無くなりました! この事件を引き起こしたヒトにオレ達が一生懸命マジで説得したら判ってもらえました! だからみんなもう蟲化しません! 平気です! 実際呪いを解いてくれたのもそのヒト達なんです。……みんなも言ってた通り、話し合って分かり合えないことはないと、オレが、確証を持って、宣言しちゃいまーす! ……ということでみんな歌えば分かり合えるんじゃないかなっ!?(一同笑)
GM/……みんなの声に、砦の人達も数人頷き、賛同してくれたようになります。6人の言葉を、みんな聞いてくれました。
翔悟/みんな、許してくれるよな!? ということで……今回の原因になった2人を最高評議会に連れて行って、罪を償ってもらおうと思うんだけど、それでいいよね!?
GM/そうだね、前向きに考えましょうか。……確かに、人を殺したという分には許されることではありません。蟲化する予兆はあったとはいえ、殺される理由にもなるかどうか、判りません。それを重々承知で砦の人達は頷き、ラビも静かにコクリと頷きます。

 ……こうして、これ以上感染が拡大することも病に倒れる人もいなくなった。
 6人の演説が終わった後、宿屋のオバチャンが近付いてきた。


翔悟/英雄のオバチャン? どうしたの。
GM/「……よくはしゃいだねえ、アンタ達。大きなコトをする顔だって思ったけど、やってくれたなあ。……けど、砦中の全員が犯人を許すことは出来ないと思うよ」
ヴォルト/……流石にそれは無理だとは思っているよ。
GM/「でも、それなりにみんな……アンタらの主張を判ってくれたんじゃないかな。全員が6人の声に耳を傾けていた。個人個人がどう許すのかは知らないけど、アタシには良い演説に思えたよ」
翔悟/……誇らしげに胸張ってます。
GM/「何かに気付かせてくれたことを私達も感謝してる。……コレ、もうペアを失って冒険しなくなった人達の財産だ。貰ってやってくれないかな。死んだ誰かの金だから気持ち悪いかもしれないけどさ、使わないよりはいいだろ?」
ビクトル/そうだな……ありがたい。
GM/「人によっちゃあ、野菜だって生き物じゃんって言う人もいるだろうよ。……異種族って難しいねえ。アタシもニンゲンがどうかとかよく判ってないから理解出来ないけどさぁ」
市/……おばさんは一体どんな世界から来たんですか?
GM/「全てが機械に支配された世界だよ。全部が一つの意思に統括された世界。だから余計に生き物がどうかとか、よく判らないのさ。……具体的に言うと『パラノイア』っていう世界なんだけど
翔悟/あー、ZAPZAPZAPかあ……!(笑)

◆パラノイア
 著者は、グレッグ=コスティキャン。コンピュータにより管理された近未来の地下都市『アルファコンプレックス』が舞台のSF作品。
 最大の特徴は、一見するとPC同士が協力しているように見えるが、実際にはお互いに反逆者として抹殺する機会を探り合っていること。他人を信じてはいけないルールがあるのだ。

GM/「理解し合えるってのはいいもんなのかねえ。……という訳で(メアリーを見ながら)嬢ちゃん、結婚は頑張りなよ!
メアリー/ありがとうございまーっす!(笑)
ビクトル/……はぁっ!? な、なんのことだ!?(笑)
GM/……という訳で、貴方達6人は無事この砦を出ることができました。5日ほどかけて、何事もなく次の町に向かうのでした――。

 そうして、6人は砦を出て、北の町に到着した。
 例の2人を御社に突き出し、やっと落ち着いたところで……。


ビクトル/とりあえず町に着いたことだし、宿でもとるか?
GM/……そんな貴方達の目の前に、キョロキョロと、何かを探している少年が見かけられます。
メアリー/うん? ……あの子、何やってんだろ?
きずな/……あのー?
GM/ピクッ! 物凄い勢いで驚いて逃げ腰になります。「え、えっと? あの?」
きずな/どうしたたぬか? 何かお探したぬかー?。
GM/「え、えっとえっと……ぱ、パン屋さんはドコですか?」
ヴォルト/パン屋? 通った路にあったことにしていいですか。こうやってこう行くんだが……。
GM/「え、あ、はい……右行って左行って右行ったところを左行けばいいんですねっ?」
きずな/……えっと、お兄ちゃん。なんか不安だから連れて行ってあげようよ! アンパン食べたいな、桜の花が乗ったやつ!(笑)
ヴォルト/あ、あんぱん?(笑) ……判った、連れて行ってやる。
翔悟/イッチー、パンは見たことあっても菓子パンみたいなやつは食べたことないよね。……よし、見に行くぞっ!(笑)
メアリー/オジチャンも行くよね? パン食べたいよねっ!
ビクトル/……パン屋と言われて、『表向きはパン屋、裏は武器商人』のあの人を思い出します(笑)
GM/いたなぁ、そんな人(笑)「あの……お願いできますか?」
ヴォルト/ああ、一緒に行こう。――パン屋に向かいます。
GM/という訳で、貴方達と少年はパン屋にやって来ます。「ありがとうございます。えっと……貴方達もパン、買うんですか?」
ヴォルト/ああ、ついでに買って行こう。
GM/少年は、貴方達の買う姿を見ています。
きずな/……あれ、君は買わないたぬか?
GM/「実は……買い物ってしたことないんです。だから皆さんが買い物している姿を見て学んでいるんです。コレがお金なんですよね……?」と不器用そうにお金を見せます。
ビクトル/あ、ああ……買い方を教えてやるよ。
きずな/アンパン美味しいよ、アンパン!
メアリー/わあ、オジチャン! 何これ、穴があいてるー!(笑)
市/まあ、ウズマキにチョコがかかってたり、不思議な形をしているものもある……菓子パンって初めて見た(笑)
翔悟/メロンパン、超食いてえ! なにこの現代、テラ親近感!(笑)
GM/少年は「わざわざこんなことまでありがとうございます」と非常に礼儀正しくお辞儀します。
きずな/えっと……君はどこから来たの?
GM/「あの……悲嘆山脈の麓にある、旅人の宿みたいなところから来ました。……そこで仲間と宿泊してまして」
翔悟/……一人で帰れる?
GM/「ジョブが[冒険者]なので足腰は丈夫です。前線系なのですっ!」……少年の外見ですが、8歳ぐらいで目立つ赤い大きなマントを羽織り、頭に王冠を乗っけてます。
きずな/あ、ああー! オッケー理解した!(笑) この頭のなーに?
GM/「だ、ダメです、触っちゃダメです! ボクのアイデンティティです! これが無いと僕の証になりません!」
市/悲嘆山脈へ帰るのでしたら、私達も一緒に行っていいですか?
メアリー/そうだよ、とりあえず酒飲めよ!(笑)
GM/「あ、ありがとうございます。これで気力が回復します! ……あ、宜しければ皆さん、お名前教えてください」
きずな/きずなです、たぬーです。
ヴォルト/名前はきずなで、種族はたぬーだろ。……俺はヴォルト=K=ジーオルフ。
ビクトル/ビクトル=キタオカだ。
メアリー/メアリーですっ☆
市/春日市と申します。
翔悟/俺はショーゴ=スターダスト。未来のロックスター、よろしく!(笑)
GM/「なんかみんな音が違って大変ですね……。僕の名前は『七転八起のレオ』と申します
きずな/やっぱり『迷宮キングダム出身』かー!(笑)


◆迷宮キングダム
 著者は、河嶋陶一朗(冒険企画局)。
天変地異『迷宮災厄』により、全てダンジョンとなってしまった世界で、PCは国王や大臣、従者など『ランドメイカー』になり、国家運営をしていくダンジョン探索育成ゲーム。

 今回、レオという名で登場しているNPCは、王国ブックの『国王』イラストの少年(イメージ台詞は「……ボクが決めないといけないの……?」)を元ネタとしている。

GM/「じゃあみんなで行きましょう。こちらになりますー!」


★レベルアップ報告 2→3
 ▼ヴォルト→「激情家」「ツンデレ」
 ▼きずな→「イケイケ」「戦闘補助の歌ランク1」「蟲退治の歌ランク1」
 ▼ビクトル→「局地戦エキスパート」「複雑」
 ▼メアリー→「デレデレ」「ヤンデレ」
 ▼翔悟→「ユニゾン」「打撃増加の歌ランク1」
 ▼市→「ユニゾン」「リンクの歌ランク1〜2」