迷宮キングダム・リプレイ・夢魔炎上
■ 第3話『 望みは漂うだけ凍える哭が今 』 1ページ目 ■
5回目 2009年8月10日




<レベルアップ>
 鉄弥→スキル【啓発】
 旭人→スキル【軽業】
 千晶→スキル【人脈】
 義人→スキル【分析】

GM/今回もループを1回終わらせたことで、ロリが報酬としてレアアイテム【王杓】か【魔杖】のどちらか1つか、どちらも売って3MGを入手することができます。
義人/今回はどっちも使えるレアアイテムだな……後出しジャンケンの【王杓】と、回復固定値アップの【魔杖】か。
鉄弥/(暫くみんなで悩んで)……じゃあ戦闘に役立つ方を、【魔杖】を頂きたいと思います。
旭人/あと、前回手に入れた【厄災王の遺物】を【輝く者】に変換しておきまーす。

 王国→施設【転職所】が完成、王国変動表により[逸材:衛視]が参入。


 ★第3ループ/マスターシーン


「かかれい!」
 義経の声により、源氏の軍が崖を下る。
 奇襲を受けた平家軍は、ただただ兵を撤退するしかなかった。

「敵に後ろを見せるのは卑怯でありましょう。お戻りなされ」
 熊谷次郎直実がそう言った。
 首を切ろうと声を上げる。

 ――崖の上で弓を構える。
 狙う。ぎりぎりと細い矢を引く。
 目を凝らし、奴を射抜く! ……そして、落下した。それでも立ち上がろうとする。

 弓を下ろして与一は頷いた。
「ふ……これで良し」
 ……そのとき、ふっとその眼に光が宿る。
「あ、あれ? 俺、なんで…………こんな所に?」


千晶/……与一って重要なキャラクターだったんだ。ただの茶汲みだと思ってたよ(笑)
GM/名前のあるNPCには何かしらイベントを用意してるもんだよ。……さて、今回のセッションは今までと違ってやや変則的になります。新しい要素が加わったからね。
鉄弥/義人さんが鱗をゲット……ですね。


 ★第3ループ・シーン1/強くてニューゲーム


GM/前回同様、道場でケーキを食べてコーラまみれになった旭人は……。
旭人/……服を、脱ぐ!(笑)
義人/いや、服は着ておくんだ! 嫌な予感がするので乙女な感じの服を渡しておきます!
千晶/そ、その超フリルの服……誰のですか?(笑)
旭人/おば様のモンじゃね? 寒いからフリフリでスッゴイ明るい色づかいの服を着ておきまーす。
GM/目の前に少年。
旭人/…………。
GM/…………。
旭人/…………。着る?
GM/しかし少年はスルーした。
旭人/スルー技能3級だな、お前ぇ!?(笑)
GM/そう話しかける旭人も、いきなり現れた白装束の少年が何者かは判らない。……だけれども、義人にだけは彼が誰か判ってしまう。
義人/肩を掴んでこっちを向かせます! ……む、宗高っ?

 振り向かせた顔は確かに彼。
 けど、一度も見たことがない……彼とは思えない無表情。
 いや、そもそも彼とは一度も会ったことがない筈なのに。
 ――そうして、4人は謎の光に包まれる。
 3度目の世界へ。それぞれの出逢いの場所へ――。


GM/……あ、その前に鉄弥と千晶は〔才覚〕で難易度10の判定をしてね。成功したら曖昧な記憶があるキャラロールをしてもいいよ。
鉄弥/(ころころ)……ダメでした、失敗した。
千晶/〔才覚〕は無いんだよなぁ……(ころころ)あ、12が出た!
GM/お。じゃあ千晶は「宗高って名前は知らないけど、弓とか持ってそうだな」と思った。……微妙な記憶だけが蘇る。
千晶/あ、アイツは茶汲みライバルの予感……!(笑)
旭人/……なら千晶さ……オープニングの選択肢を選び直すことが出来るんじゃね?
千晶/そっか、アッーされる部分が無くなる!?(笑)
GM/確かに。……先に千晶のオープニングをしよう。

 千晶は、あまりの冷たさに目を覚ました。
 さっきまで古川の道場に居たのに、何故このような廃村に?
 一人で訪れた謎の地。だけど確かにこの景色は、見たことある場所だった……。


千晶/ま、またここだ……ってアレ、知らない筈なのになんで?
GM/「知らない」と意識している筈なのに、何故かここで何があるかをうっすらと判る。
千晶/い、嫌な予感する……すぐにどっか行きたいなぁ……。
GM/ガサッ。
千晶/ひゃあっ!? 何かいる!?
GM/あっちの家屋の方で物音がしたよ。……調べに行く、調べに行かない?
千晶/槍も持ってないから……雪玉をポーンってします!
旭人/んなコトしたら呼び寄せちゃうよ!?
GM/ゾンビがヤッホイ。
千晶/ぎゃーヤッホーされてるー!(笑) もちろん逃げます!
GM/一応〔武勇〕で判定して。……前回みたいにファンブルが出たら運命ってことで襲われるよ。
千晶/あれは運命だったからなぁ……(ころころ)こ、今度は期待値です。
GM/ではなんとか逃げることができた。……しかし相手は多数で〔武勇〕もある敵。状況は銃弾が尽きたのに襲いかかって来るバイオハザード状態です。
千晶/うわーっ!? コーラのペットボトルで殴ってもポコポコする! このままだとマジでモグーさーれーるー!(笑)
GM/けど、そのとき……。

「立ち去れ!」
 ……言葉短い、男性の声。
 低い男声は恐ろしい化け物達に届いたのか。耳も無いような怨霊達は彼の声を聞いて引いていく。
 消えることは無いが、彼の命令を忠実に守るかのように……。


千晶/わ? わわわぁ……?
GM/怨霊が引いていった先に……2人の男性と1人の女性が立っている。
旭人/……スチル的にはアントンが中央に立っていて、背後にニイの尼と知盛が立ってるんだな(笑)
義人/……知盛が後ろに居るのにどっか向いて目立ってるんだな(笑)
GM/じゃあ、その歌舞いている人がしっしと怨霊をごく普通に追い払ってくれる。そして豪華な着物を纏った人が千晶に近づいて……「無事か?」
千晶/は、はい。大丈夫です。……もう少しでモフーってされるとこだったけど。……ありがとうございます!
GM/「体は平気か。……連れの者はどうしたんだ?」
千晶/今は……居ないです。探しても僕一人だけでした……。
GM/……男性は、蝶の柄の付いた紫色のショールをかけてあげます。それと連れて行こうと言い終える前に、千晶を引いて牛車に乗せてくれました。
旭人/うわ……いい男だな、アントン!(笑)

    ◆

GM/所変わって、義人の特別オープニング。――既読スキップが出来なくなります。
義人/くそ、ctrlキーを押しても進まねえ!(笑)
GM/そして今、君は何故か……キャサリンの前に居ます。
義人/そ、そのつぶらな瞳……キャサリンじゃないかっ!?
GM/(キャサリンになって)「アンタ見かけない顔なのにどうしてアタシの名前知ってるのよ!? ……でも知ってるなら優しくしてやってもいいわよ、ぬくぬく」
義人/ありがとう、キャサリンに暖めてもらったんで獲得チェックします!(笑)
GM/……では、冷静沈着に周囲を見渡してみよう。……ここは、馬が駐輪場のごとく居る不思議な世界だ。
義人/電線も線路もコンビニも無い……。そうか、ここは島根か。(一同爆笑)
旭人/(キャサリンになって)「アンタ、藁でも食べる?」
義人/いや、人間だからスイーツ(藁)はちょっと。
GM/状況を確かめて気を落ち着かせている、と。「……古川義人……」と君の名前を呼ぶ幼女の声がします。
義人/こ、声のした方向にキャサリンと一緒に向くっ!
旭人/キャサリンが前歯を剥き出しにして、シャーッ!(笑)

 雪の降る、旧世代の日本の風景。
 それなのに目の前に突如現れたのは6歳ほどの、金髪を二つ結びにし、煌びやかな衣装に身を纏った……この世界に相応しくない風貌の女の子だった。


旭人/……ツインテール、ロリ。
義人/……いやあ、島根には洒落た幼女が居るんだな。
GM/「ここは京よ。貴方の世界にある本来の場所とは違うけれど」
義人/京都……ではないのか。君は……?
GM/「私の名前は、聖剣。エクスカリバーともコールブラントとも名乗ったことがあるわ」
義人/…………。今、元GMの自分がプスーて言った。

 エクスカリバーについては、『パラドックスの椿』参照。
 コールブラントについては、『前のめり☆乙女団』参照のこと。
 ちなみに、義人の中の人は『乙女団』のGMである。


義人/と、とにかく(笑) ……ここはどこで、何日なんだ?
GM/「それはもう何回もやっているから知っているでしょう? ……いえ、まだ貴方は2回目か」
義人/……ああ、どっかの誰かは何万回もやってたからなって言いそうになった(笑)

 こっちの事に関しては、『Forget-me-not Scarlett』参照。
 ちなみにちなみに、義人のプレイヤーはシグの中の人でもある。


GM/「貴方がループした証明なら掌の中にある。それを持っていると貴方は普通の貴方でなく、新しい貴方になるのよ」
義人/……新しい俺に?
GM/「貴方は一度、この世界で生きたわ。それは覚えているでしょ?」
義人/……コクリ。
GM/「あっちから誰か来るのは覚えてる?」
義人/……九郎と旭人がギャーギャー言いながら来る。いや間違った、先に農民が来るんだ。
GM/そう言ってるとパカラパカラと馬に乗った藁の無い農民が過ぎて行きます。
義人/……あの人の藁を、旭人が被ってくるんだったな。
GM/「あの農民が通り過ぎるのも覚えてた。……ならこれから何が起こるかも全部判る筈。世界は、ある程度のことは初めから決まっているものなの。……セカイが決めたイベントとしてね」
義人/……そのイベントというのは、変えられるのか?
GM/「変えられるものと、変えられないものがあるわ。強固なる意思があれば簡単に運命は『変えられないもの』に変貌してしまうの」
旭人/俺がコーラをかけられるのも強固なる意思によるものなのか!?(笑)
義人/そうか、農民が旭人に藁をやるのも運命。旭人がコーラを被るから農民が藁をくれる。そして村の娘から「あら寒そう!」と傘を貰って結婚する……そういうことなんだよ!(一同笑)
GM/貴方、よくそこまで判るわね」(一同爆笑)
旭人/……けど、コーラは変えられないのに服装がフリルになったのは変えられるイベントなんだな(笑)
GM/「あ、そうだ。……ここまでは言っても怒られないかしら?」
義人/……誰に?
GM/「貴方にやってもらいたいことがあるの。もちろん貴方の意思を大いに尊重するけど」
義人/……右も左も判らない状況だ。情報が多いに越したことはない。教えてくれ。
GM/「……今は何回も同じことを繰り返すのは楽しいと思う。けど、そのうち苦痛になってくるわよ。……現に、苦痛になっている人がもう既にいるみたい」
義人/それは……俺の知っている人物か?
GM/禁則事項です
義人/それは中の人が知っている範囲か?
GM/GMが禁則事項にします」(一同笑)
義人/……その苦痛になっている人を助けてやれと?
GM/「うーんと……助けないままでも『今は』いいんだけれど、そのうちね。……貴方、『怨霊』って何か判る?」
義人/……いや。
GM/「……生き物って5パターンに分かれるの。@一般人、A能力者、B一般霊・マレビト、C悪霊・怨霊、D超越的存在・神というカンジにね。
義人/神って人間カテゴリでいいのか?
GM/「生き物カテゴリよ。概念でもこの世に存在しているものだから。植物だって生き物よ」……この辺りは『パラドックスの椿』を読んでいると判りやすいんだけど。
旭人/(素になって)……私の中の恐一が「なるほどアレか」って言った。帰れ! 塩撒くぞ!(一同笑)
義人/なんだか今、青森の方の親戚のおじさんが騒いでるな。
GM/お前の親戚かよ。確かにオッサン、良い家だったけどな!(笑)
義人/……で、その怨霊が何なんだ?
GM/「……この世に存在してる限り、みんなやることは決まってるの、最初はね。でもその法則から外れて……勝手に他人を傷つける存在になった者もいる。それが怨霊。ちょっとこの世界では……数が増えてしまったみたいでね」
義人/あ、ああ……。
GM/「そこでだけど、貴方の出来る範囲で『みんながそれなりに満足して一番良い選択』をしてみて。そうすれば、この世界自体が救われることになるわ。私はこの世界を救いたいの」
義人/……みんなが満足する結果を、探し出せと?
GM/「まずは貴方が幸せになってみせてよ。……これから何が起こるか知っているのだから貴方は不幸にはならないでしょ。そして、貴方自身回避できるんだから、他の人達の不幸も回避してあげるだけの力がある」
義人/何か起こるか判ってるなら……1回クリアしたゲームみたいに余裕もあるってことか。……俺の幸せは家族の幸せだから、俺が幸せになれば全員救われるんだな?
GM/「……ええ。そう言ってくれる人なら、選んだ甲斐があったわ。ところでよく『神様自身がやればいいじゃん』って言われるんだけど、私達には出来ないの」
義人/……なんで?
GM/「神様は創る身だから。創る身が修正したら世界自身を否定することになって世界は消滅してしまう。『貴方が作ったのに間違えたって認めるの? じゃあ全部削除しようよ』って流れになってしまうからね」
義人/……蟻の巣を作る飼育セットで、自分で巣を掘ってしまうようなもんか。確かにやっちゃいけないな。
GM/「だから私は間接的なことしかできない。でも……呼べば私は出てくるわ。直接的なこと言ったら消えちゃうけど手助けはしてあげる。……以前、私……失敗しちゃってね」
義人/な、なんだって? ……この世界の誰かに間接的にお願いをしてみたら残念な結果になった、のか?
GM/「……それはともかく。私と正式に契約する訳じゃないなら、『ある一定のフラグ』を回収しないと私のことが見えなくなるから注意して。いつまでも自分が万能だとは思わないで」
義人/鱗が関わってくるんだな。判った、やってみるよ。……なあ、キャサリン?
GM/(キャサリンになって)「あっちの方からギャースカ騒がしい声が聞こえるんだけどぉ? 野蛮な男子が来たー」
義人&旭人/(声を揃えて)「男子サイテー!」(一同爆笑)

    ◆

GM/それから4人は源氏で再会することができたのでした。……千晶も合流したので家族会議のシーンをやるよ。
千晶/み、みなさん! 目覚めたとき誰もいなくて寂しかったですぅ……!
旭人/良かった、また会えて! お前を助けてくれた人は誰なんだ、俺は挨拶に行かねばー!(笑)
鉄弥/あ、みんなに会えたので三種の神器のことをメロメロと言います。敦盛さんから聞いたんですが……。
GM/待って。……『メロメロと』の部分、どこまで言うかちゃんとハッキチ言って。
旭人/え? ……えっと、『三種の神器を集めると、元の世界に帰れる』ということを敦盛さんから聞きました。
千晶/へー……って何でそんなこと、知ってるんだろ?
旭人/敦盛って何者? なんか高貴そうだよね、雰囲気が。美形オーラってやつ? とにかく、三種の神器を手に入れなきゃいけないんだな!(いきなりドラゴンボール調に)…………つっかもうぜ♪(笑)
GM/(義経になって)「お前達はよくそれを言うな」
旭人/世代だからな!(笑)
義人/……これが変えられない運命パート2か(笑) 運命って難しいんだな……そうだ、『俺って実は前回の記憶があるんだ』って言った方がいいのかな?
GM/ロリがろりんと現れて義人の背中にザクッと刺さる!「こんにちは」
義人/あ、ロリ。……横を空けるから背中は勘弁してくれないか。
GM/「忠告をしに来たの。……ループしてる事実を教えること自体は止めないわ。けど、たとえ親しい人でも最初は疑ってかかってくるのよ。信用してもらうのに……判定が必要よ
義人/判定!?
GM/「……前にループしていた人の話はね、何万回もループしていたけど誰にも話さなかった。何故なら……セッション始まって最初の判定で難易度30の交渉判定のためだけにカードを全部使うと他のことができなくなるのよ」
旭人/た、確かに……。以前のゲームでNPCに言いくるめるのに滅茶苦茶苦労したな……後々の戦闘で大変なことになった。
GM/ルールとして、〔才覚〕か〔魅力〕で難易度25を出さないと『ループしてることを信用』できないことにします。このゲームで言えば≪民の声≫を消費するハメにになるよ。……だから、カイルさんは全員に何も教えてくれなかったんだね。
千晶/……最初は隠してたのにもう名指しになりましたね、艦長(一同笑)
義人/……言わない方が無難か、ご忠告ありがとう。うまく立ち回ってこれからの不幸を潰す方が賢いんだな、聖剣よ。
鉄弥/ど、どうしました? なんかボーッとしてましたよね?(笑)


 ★第3ループ/王国フェイズ


 < 王国フェイズ/鉄弥→【天文館】 >
 判定成功。【星の欠片】を7つ入手。

 < 王国フェイズ/旭人→【厩】 >
 判定成功。キャサリンと仲良くなる。

 < 王国フェイズ/千晶→【大通り】 >
 【大通り】の効果で王国フェイズで2回行動ができるようになる。情報収集でダンジョン探索と、文化散策表を判定することに。

千晶/まずはダンジョンを探索……(ころころ)判定成功です。
GM/……3つ目の三草山のマップで、トラップ「詠唱」を発見。発動すると、宮廷全員のHPが現在の半分になります。
旭人/はああ!? なんだそのトラップ!
GM/イメージ的には、三草山で平忠度と経正の戦闘があるので、そこでの琵琶法師の攻撃です。……義人はその報告を聞いて「確かにそんな敵がいたな」と思って構わないよ。
義人/ああ……ちゃんと耳まで書かないとだな。
千晶/……次は、文化散策表いきますね。(ころころ)8です。
GM/(ルールブックを読みながら)『ゲーム中に恋人・忠義・親友など人間関係が成立するたびに≪民の声≫が2点回復するようになる』……その代わり、誰とも仲良くならないと収支報告で維持費が1MGアップするよ。
旭人/今の所持金は0MGだから……借金国になってしまう!(笑)
GM/弁慶が源氏に初めて訪れた貴方達を案内してくれます。「こちらが沢庵畑です
義人/大根畑じゃないのか!?(笑)
千晶/沢庵は加工してからできるものだよ!?(笑)
旭人/……だから、我々の口に運ばれることなく加工して売られていく沢庵なんだよ。弁慶さん、皮肉がお上手で……(笑)
GM/「そしてこちらが5MGも使ったのに誰も行かない【転職所】でございます
鉄弥/うお、すみませんっ……!(笑)

 実は今回、施設【転職所】を建設しジョブチェンジを行おうと計画していた。
 が、義人と鉄弥はゲーム開始直前にスキルの成長計画で思い留まり、結果誰も訪れない場所になってしまったのである……。


GM/「いえいえ、貴方達はつい最近来た新参者なんですから何一つ悪いことなどありませんよ」
義人/前の俺が「【転職所】建てようぜ」って言った気がするんだ……しかし都合の悪いことだからロリに怒られても忘れることにする!(一同笑)
旭人/大丈夫、刺さっても痛くないから!(笑)

 < 王国フェイズ /義人→治安散策表 >
 ゲーム中に【機械】を5個獲得するたびに≪民の声≫を1点回復できる。1個でも獲得できないと1MG維持費が上昇する。

 <道中表>
 何も起こらなかった。

GM/……では、ここでちょっとしたイベントが発生します。義経達は木曽の対戦、義人達は勾玉争奪戦に出陣する……とき。千晶と義人は見覚えのある青年を見かけます。
千晶/あ、あれは……与一?
義人/…………宗高っ!?
GM/「出撃だ!」「オーッ!」と大勢が集まっているシーンなので、彼に近付くためには〔武勇〕で難易度8判定に成功してね。
義人/≪民の声≫を1点借りるぞ!(ころころ)……11だ! 〔武勇〕1のダッシュ! どけどけ義経様のお通りだー!
千晶/あ、義人さんは行くんだ。……もしかして知り合いなのかな?
義人/飛び蹴りします。むうねぇたかあああぁっ!
千晶/≪敵意≫抱いちゃいますよっ!?(笑)

 突如疾走する義人。
 ライダーキックのごとく炸裂する一撃。
 ばきぃ。
 スローモーションでアーチ状に飛んでいく与一。
 ――YOU WIN――。


旭人/あ、アイツと仲悪い奴なんていたんだ!?
千晶/義人さんって実は強かったんですね!?
GM/ピクピクして青年が大の字で倒れてるけどみんな近寄らない。「あれは近寄ってはならない!」「今の義経様に関わってはダメだ!」「誰も顔を上げるんじゃない、目が遭ったら死ぬぞ!?」
義人/全部義経のせいにできた、ありがとう! 起きろ、宗高ぁっ! ……エルボ―で蘇生します!(一同爆笑)
GM/ぐはあぁっ!? な、何をするのですか、よし……つね様」
義人/…………今、ちょっとドモったな? 判ってるなぁテメエぇ!?
GM/「ち、違います! 義経様と言うべきか義人様と言うべきか迷っただけです!」
義人/義人様と呼べ!
GM/「…………なんでしょうか、古川様……」
義人/義人様と呼べと言ってるだろぉ!? 宗高ぁ、俺の顔に見覚えはないかぁ!? テメエ、事と次第によっては旭人がただじゃおかねえぞぉ!
鉄弥/自分じゃないんだっ!?
旭人/スッゴイ呼ばれたけど気のせいだよなっ!?(一同爆笑)
GM/……じゃあ、与一を説得するなら〔魅力〕で難易度8。
義人/〔魅力〕判定だな! 俺の【衣装】が火を噴くぜ、3D6を振ってやる!(ころころ)……6・6・6だとぉ!?
旭人/お前の出目にしては奇跡が起こったな!?(一同爆笑)

 スーパー写メタイム、入ります。
 パシャリ。


千晶/……これは、与一に全力で吐けと迫りましたね(笑) よ、義人さんが知らない人に「俺を見ろー!」って言ってるよー!(笑)
GM/怒涛の勢いでみんなも近寄らねーな。……みんなー、見ないであげてー、彼だってこの世界で生きてるのー(一同笑)
義人/痴話喧嘩だ! 見るんじゃねえぇっ!
GM/「む、宗高って……みんなの前で呼ばれた……めそめそ」
義人/なんだぁ? 二人っきりのときがいいのかぁ? 可愛い奴めビキビキ! 何故俺がお前の名前を知っているのか疑問に思わないんだな、宗高あぁっ!?
GM/「ふ、古川様! おやめください……どうかお情けをーっ!」
旭人/お前、町娘か。帯取られてるだろ!?(笑)
GM/「し、システム的に言えば既に古川様の専用NPCなので自由時間選択に1回選んでくれれば立たせれば恋人関係になりますーっ!」
旭人/『俺はあと一回フラグが立っただけで落ちるぞ』……だとぉ!? 自分から告白しやがった!(笑)
義人/ふふふふふ! 次の自由時間楽しみにしていろよぉ! 体を洗って待ってるがいいー!
鉄弥/それなんて悪代官!?(笑)
GM/ち、ちゃんとアソコを洗っておかなきゃ……!」(一同笑) ――こうして、与一に捨て台詞を吐き背を向け去っていく義経に惚れた男は多いという(一同爆笑)
旭人/この隊は変態が多いんだなっ!?


 ★第3ループ/迷宮フェイズ


GM/前回より部屋数が1つ減りました。『勾玉の戦い(省略)→三草山→忠度&経正との戦い(省略)→壇ノ浦→平家との決戦』の5マップになります。それと……普段通り初期フラグが1ポイントずつ配布されます。

 ※ 【 鉄弥:敦盛フラグ(1)を入手 】
 ※ 【 旭人:義経フラグ(1)を入手 】
 ※ 【 千晶:安徳天皇フラグ(1)を入手】
 ※ 【 義人:義経フラグ(1)を入手 】
 ※ 【 義人:与一フラグ(1)を入手 】


鉄弥/義人さんにフラグが2つもある……。
GM/イベントをこなしてくれたからね。前回同様フラグを2ポイント以上回収すると、特別ルールで感情値が4点になります。そんな感じで今回も進めていってね。
千晶/じゃあ今回は……僕が敦盛さんルートにいってみます。
旭人/俺、既知感も何一つ持って無いから安徳天皇いきたい! 千晶の兄ですって言って菓子折持って行くよ!
義人/与一の話を持っているから義経を救えるんだよな……与一と義経を同時攻略していこう。
鉄弥/今回、俺は……平家寄りのルートを選んでみたいと思います。


●<1クォーター目> & 自由時間選択@

 義人→部屋を才覚で失敗。しかも1・1でファンブル。先程6・6・6を出した後の1ゾロだった。その後、【マルチタスク】の効果で2回行動を行い、探索休憩表で「5」が出る。隣の部屋にモンスターがいないことが判明。
 < 自由時間選択/義人→「与一」を選択>

GM/……ではキャンプの夜。義人は指定の部屋に与一を待たせている訳ですね。
千晶/部屋に入ったら与一が頭を下げて待ってます。ベッド敷いておきました、枕は2つ!(笑)
GM/与一は三つ指付き、頭を上げない……だが義人には見えた、与一の指がプルプル震えていることを!
義人/……なに、この初夜(笑) 宗高、震えているぞ止まれ!
GM/ピタ。「…………古川様、心の準備はできております」
義人/顔を上げろ、宗高。
GM/「……その名前で、呼ぶの、です、ね」
義人/お前が教えたんだろ。
GM/頭を上げると、涙目でピルピルしてます。「い、色々……弁慶様に教わって参りました」
義人/……何を!?
千晶/何をぉっ!?
旭人/弁ちゃんっ!?(一同笑) 実地で教えてないよな!? 弁ちゃんって何かと夢を綺麗に壊していきそうだよね!(笑)
GM/「な、何もされてません……流石に私も初めては、好きな人と……」
義人/普通に恥ずかしい!(笑) まあ待て、話を聞け! ここで初夜を迎えてもいいんだが、フラグが立つだけで何にも情報を回収できないってプレイヤーが言っている!
GM/「そ、そうでございますね……GMが昼間から描写を頑張るだけです」(一同爆笑)
義人/そう……硬くなるな。
GM/ドッキン!
義人/やらしい意味じゃないぞ、赤くなるな!(一同爆笑) では……鱗を出して見せる。コレに見覚えは?
GM/「……私の家に伝わる……【龍神の鱗】、です」
義人/以前、お前に貰った……「コレを渡すことがどんな決意か判ってくれますよね」ってお前あんなメロメロな顔で言ったのを覚えてるか! 悔しいぞ! よく判らんが俺はお前にコレを貰ってある一定期間をやり直すハメになっている訳だよ! 信じるか!? プレイヤーが「カイルさんってこんなに大変だったんですね」って言ってるぞぉ!(一同笑)
GM/与一の顔が変わります。
義人/え。
GM/それは無表情。……鉄弥であれば、古川の屋敷で白装束の少年として見た顔になる。まあ義人にとっては初めて見る顔なんだが。
義人/……誰、だ?
GM/(低く落ち着いた声で)「何を今更……那須与一でございますよ」
義人/……俺が呼んだのは、宗高だ! 『俺の』宗高だ! お前は誰だ!?
GM/「……今回選ばれたのは、貴方か」
義人/選ばれたというのは……宗高にか、それとも聖剣にか?
GM/「ふっ、聖剣の名も知っているか」……義人って〔武勇〕いくつだっけ?
義人/……1です。
GM/判定してみようか。
義人/(ころころ)……5か。いつも通り安定した出目でいいですね。
GM/弓や刀? そんな物は必要ありません。……布団の上に乱暴に押し倒されます!
義人/強そうに見えないだけで〔武勇〕あるのか、この男は! くそ、オーラで隠しやがって……!(笑)
GM/「このまま貴方を首を斬るなんてしませんよ、安心して。しかし、あまり威圧的な態度をとられますと……ワタシが癪に障ります」
義人/なんだとぉ……誰だお前! 宗高おいしいです!(一同爆笑)
GM/耳元にフーっと息を吐く。
義人/あふん。
千晶/感じたような声を出した!(一同爆笑)
GM/「この世界について……龍の聖剣について、他の者には言ってないですね?」
義人/そ……そんなこと言っても信用されないだろ。聖剣もそう言っていた。……宗高なら信じてくれるかと望みをかけていたんだんだがな。
GM/「賢明な判断だよ。でも、脅かすようなことをしないでほしい」……と言って、目が変わります。
義人/脅かす……何をだ?
GM/普段の与一の目になります。「…………」
義人/…………。
GM/「…………」
義人/携帯でカシャッ。既成事実ゲット!
旭人/撮った!?(一同笑)
GM/ふぁ!? ふぁふぁふぁふぁふぁふぁー!? 切腹っ!」(一同爆笑)
義人/斬らなくていい斬らなくていいっ! 矢を取り上げて折る! 弓も折るぞコラァッ!(笑)
旭人/そんなことしたらそれこそ与一、腹斬るだろ!
GM/「け、けー。けーけけけけけけけけけけけけけけけー!」
義人/けーってなんだ! 落ちつけ、日本語で喋れ! 顔を上げろ……上げろったら上げろ!(笑)
GM/ぴるぴるふるふるしてます。……その姿は、先ほどの気配など一切感じさせませんね。
義人/参考までに聞かせてもらうが……与一。突然記憶が途切れたりすることは?
GM/「……あります」
義人/自分の知らないところで自分の事が話されていたりは? 気が付いたら「あれ、なんでこんな所にいるんだろ」ってことは?
GM/「……無いことではありません」
義人/お前大丈夫か! 夢遊病なのか! 与一、オモシロすぎるだろ!(笑)
千晶/何も無いって教えてあげないんですか?
義人/…………何も無い、と思うか?
GM/けえっ!?
義人/嘘だ。お前、着物は乱れていないだろ。それが証拠だ。
GM/「し、しかし……息だけで人をイカせられることもあると、弁慶様が
旭人/弁慶ぃ!? ド変態っ! 大好き!(一同爆笑)
GM/「……記憶が無くしたり変な事を口走る自覚があります。つい最近起きるようになりました」
義人/そんなこともあったな。よし、判った……勅命だ。俺から離れるな。
GM/「…………」
義人/キッコロみたいな顔をするな。

 実際にどういう顔か、リプレイで再現できないので皆さんの心で感じとってほしい。

義人/……勅命と言ったが、俺がお前に惚れたから言ってるんだ。断ってもいいんだぞ。
GM/「え、えっと……これから言うことを判っていただけるか不安なんですが……」と、枕を抱きながら言います。
旭人/乙女のポーズをしやがって! お前は攻か受か、どっちなんだ!?(一同笑)
GM/「私は……覚えているというより、『教えてくれている』と言った方が正しいでしょう」
義人/……教えて、くれる?
GM/「正直にお話ししましょう。……私の中には、2人いるのです」
義人/…………多重人格?
GM/「元の舟に、2人操舵手がいるかのように。……定説では人間というのは1つの体に魂が1つあり、『我という舟には我が操る』と例えられます。……しかし私は『まるで海賊に襲われたかのように』2人が舟の中に居る。今は私が操舵手ですが、時折……」
義人/もう1人……別の誰かが、お前として出てくると。
GM/「はい。私から生まれたのではなく……入って来たんです。ぐすん
義人/泣いちゃった! よしよし!(笑) ……記憶があるというより、『知っている』んだな?
GM/「ですが……貴方から愛してもらった時間は、私の中に確実にあるのです」
義人/……覚えてないにしても、知ってはいるんだな。
GM/「……可愛かったです」
義人/なんだとぉ!?(笑)
GM/「素直に……今、古川様のことをそう思います」
義人/くそぉ、形勢逆転したと思ったのに! ぺしん!
GM/なんで!?(笑)
義人/俺は義人だ!
GM/「今の私も、そう呼んでしまって良いのですか?」
義人/ここに枕が2つ置いてあるのはどういうことか判るな。
GM/「判りました。いや…………判ったよ、義人くん
義人/(突っ伏して)くぅっそおおおおおおおぉっ!?
千晶/やられた! 義人さんが潰れたーっ!(一同爆笑)

 ※ 【 義人:与一フラグ(2)を入手 】
 → フラグ全2種類回収により、特別に≪愛情≫4点を獲得。与一と「恋人」関係となる。


GM/…………で、お前ら受攻どっちなの?
義人/(旭人の方向を向いて)どっち?
旭人/俺に訊くなよ、お前の好きでいいよ!(笑)
義人/よ、よーし……こっちの与一は攻めたい! 折角覚悟を決めてきたことだし、ガバッと攻めます。
GM/あーれー。(いきなりドラクエの宿屋調に)てれーれーれーてってってー♪(笑)
義人/(物凄く満足した顔で)ふう、HPが6も減ってしまった……色々と楽しいことを勅命でしてしまったよ!(笑)
GM/「で、では……おれ、わ、私は、私の仕事に、戻りますのでっ!」ぴょこぴょこ。
旭人/す、凄い……足引き摺ってる。腰が痛そうだ(笑)
GM/けど。背を向けて去っていったのに、くるりと再び帰って来ます。目の前まで来て、両手を義人の肩に置く。
義人/なんだ?
GM/「失礼します……」照れながら顔を近付けます。
義人/ん……。
GM/(ドス黒い声で)「他の人にワタシのことを言うんじゃないぞ?」
鉄弥/いきなり変わっ……!?(一同笑)
GM/「聖剣にも言われているだろうから言わないと思うがな。与一の中にワタシがいること、黙っておいてくれるな?」
義人/……判った。お前が可愛かったことも誰にも言わないでおこう。
GM/ニヤリと笑って与一からチュッ。
千晶/行ってきますのチューだ(笑)
義人/…………そこで宗高と代わってください!
GM/ふぁあああああああ!?
義人/はひゃーってなっているところを押さえて、もう一回キスする。ごちそうさまでーす。

    ◆

 千晶→部屋を探索に成功。トラップ「悪意の暴走」を発見し、解除する。2回目行動では通路を調べ、トラップ「迷い道」を発見、即座に解除させた。
 < 自由時間選択/千晶→「敦盛」を選択>

GM/相手は敦盛だけど……彼は基本的に1人でいる。一匹狼で、誰かとダベっていることもないようだ。
千晶/敦盛さんが武器の整備をしてるところにお茶を持って行きまーす。茶汲みはアイデンティティ!
GM/お茶汲み大活躍だな(笑) ……敦盛は、皆から離れたところで一人でいる。独特のオーラで近寄りがたいね。
千晶/怖いけど、鉄弥くんの恩人さんだし……。敦盛さん、お茶をどうぞ。
GM/声を掛けられて、睨むように下から見る。
旭人/…………良いスチルだな(笑)
GM/茶を見て、首を振る。「……いらん」
千晶/そ、そうですか……お茶請けはどうですか? 甘いのはお好きですか?
GM/「私は腹が減らん。だから結構。それは……鉄弥にやった方が喜ぶんじゃないか」
千晶/あー、甘い物好きですからね。ケーキもすっごく食べてましたし。敦盛さん、ダイエット中なんですか?
GM/「違う。……出してくれた好意だけ頂いておこう」
千晶/……一つお聞きしていいですか。鉄弥くんから聞いたんですけど、三種の神器を全部集めると帰れるって本当ですか?
GM/「…………。ああ、鉄弥に口止めはしてなかったな、お前達に教えてしまっても仕方ないか」ボソリと一言呟きます。
千晶/ビクッ。は、はあ……。
GM/「三種の神器には2つの効力がある。それに関してはおそらく源氏の者も知っているだろう」
千晶/義経さんも知ってる……と? でも何故、敦盛さんもそのことを知っているんですか。
GM/「……私は、神秘学に精通している」
千晶/凄いですね、学者さんなんですか?
GM/「……なんだ、質問責めなんかして。私を探っているのか?」
千晶/い、いえ、なんで知ってるのかなって……。
GM/「この世界に来たばかりだから知らぬことも多いだろう。在る程度のことだったら話せるぞ」……と、基礎知識的なことで、宗教や国際情勢の話をしてくれる。この人は博識なんだな。〔才覚〕が高いんだと思えるね。
千晶/それなりに教養を得て生きてきたんだろうな……でもそういう人って結構偉いんじゃ?
GM/そうだね、現代で言うところの大学院出って感じかな。君をじっと見た後、「……そこまで言うなら弁慶に頼んでみれば書物を見せてくれるのではないか。紹介状を書いてくれるぞ」と教えてくれます。
千晶/はぁ、そうなんですか!
GM/「もしくは私の……。いや、弁慶に頼め。私の名前を出すのはアレだ……」そう言って彼は去っていってしまいますね。
千晶/ありがとうございました! ぺこり。
GM/では、君が敦盛の元を去ると……弁慶が現れます。「……よく話しかけてやりましたね」と、しんみりと言います。
義人/……なんだ、不登校の子に「構ってくれてありがとう」って言う先生みたいな(笑)
GM/それは、千晶を尊敬した目だけれどね。「ただでさえ彼は周囲の人間と関わらない。本当に自分の興味を持った者にしか近寄りません。なのに貴方は……」
千晶/でも……鉄弥くんを助けてくれた人ですし、一応俺も……。
GM/笑います。
千晶/な、何故? なんで笑うんですか、失礼ですよ!?
GM/「彼も、貴方も……何か裏があるのかもしれませんねぇ」と、もっと裏がありそうな人が言います(一同笑) でも最後に……「彼も、普通に話しかけられる人間でしょう?」
千晶/はい……そうですね。
GM/……何故そんなことを弁慶が言うのか判らないけど、やんわりと笑って彼は去っていきます。
千晶/敦盛さんと弁慶さんは仲良し……なのかな? 何かあるのかなぁ?

 ※ 【 千晶:敦盛フラグ(1)を入手 】

    ◆

 旭人→探索休憩表で「4」が出るが、判定に失敗し何も起こらず。
 < 自由時間選択/旭人→「安徳天皇」を選択>

旭人/安徳天皇のところに、千晶の世話をしてくれた人へ「お世話になりました!」のイベントがしたいんですが……。
GM/千晶はまさか天皇のいる館を教える訳にもいかないので……炊き出しとして源氏に潜入しれいるスパイの女性に口裏合わせしたっていうのはどうでしょうか。
千晶/ですね。「兄がどうしても行きたがっているのでなんとかできませんか」って相談します!
GM/「ワタクシがスパイ用に使っているセーフハウスに招きましょう」……と工作をしてくれます。
千晶/あ、ありがとうございますー!
GM/では旭人は……千晶が教えてくれた住所の元に向かっています。
旭人/落雁と酒を持って突撃しに行きます!(笑) ……すみませーん、千晶の兄ですー!
GM/と、家の前で絶叫している迷惑な大人。そこに現れるのは、旭人も炊き出しで何度か見たことある女性だ。
旭人/ああ、貴方が千晶を拾ってくれた……! いつも千晶がお世話になっています! コレ、土産です!
GM/「いえいえ、そんな……。お茶でもどうでしょうか、でも千晶くんの淹れたものの方が美味しいですよね」と優しい……仮面のような笑顔を見せます。ちなみにスパイの言動を見破るのには判定が必要なんだが。
旭人/〔才覚〕は1なので普通に騙されます!(笑) いえいえそんなそんな……千晶が世話になったっていう旦那さんにも一度お会いしたいです! こんな綺麗な人の夫さんなんて羨ましい……!
GM/「今は出かけておりますが、千晶くんのお兄様が来て下さったことを伝えておきますね」……安徳天皇の方に伝えるようなニュアンスで言います。……そこで、何故か牛車が、入口に停まった。
旭人/え……牛車って、身分の高い人が来た!? ただでさえここ、立派なお家だけど! お姉さんってもしかしてイイトコの人だったりします?
GM/「いえ、ワタクシはみんなの為になりたくて……」と言ってますが、内心「なんで今……!?」と焦った顔をします。
義人/「アントン空気読め!」みたいな?(笑)
旭人/あ、もしかして旦那さん帰って来たの!? 間男みたいに思われちゃいますかね! でも……弟がお世話になったんですから一度お礼を直接言いたいですけど!
千晶/お姉さんが内心「チッ」って舌打ちしたぞ!(笑)
GM/慌てて女性は去って行き、数分後……現れたのは、凄く綺麗な女性。見た目からして上級階級……ぶっちゃけ言うとニイの尼です。
旭人/ヤベー、上の人だー……粗相無いようにしなきゃ。
GM/その後ろには30代ぐらいの男性がいますね。こちらも良い身分のように思えた。
旭人/金持ちのニオイがプンプンする! 親戚のおじ様やおば様みたいだ……服高そう!(笑)
GM/ニイの尼が言います。「貴方様が……江神殿のお兄様ですか。ワタクシ達も大変彼とは仲良くして頂いております」
旭人/こちらこそ、弟が迷惑かけてすみません。俺達がいながら彼を一人にしてしまって……宜しかったら彼を助けてくれたときの話をしてくれませんか?
GM/「……ワタクシ達が駆けつけたとき、大怪我を負っておりました。けど命の別状はありませんでしたよ、安心なさってください」
旭人/ありがとうございます! こんな物でしかお礼はできませんが……。
GM/後ろから男性が出てきて、尋ねます。「そなたが千晶の実の兄でいらっしゃるか?」
旭人/あ、旦那さん? お兄さんかな? ……いえ、血の繋がりはありますが実の兄ではございません。
GM/「千晶のこと、是非とも教えてはもらえぬか。千晶は私と話すとき、いつも身構えてしまうからな。普段の彼のことを教えてほしい」……その間、炊き出しの女性がお茶を出しますが、彼に対して丁重すぎるぐらいに接します。怪しんでいいよ。
旭人/でも……良い人そうなんで話します。俺なんかの話で良ければ! 千晶は小さい頃、俺達の後ろをよくついて来てコケたりとか、小学6年生のときまで……。
千晶/どこまで言うつもりなんだ……嫌な予感がしてきたぞ。くしゅんっ!(笑)
旭人/アイツは生まれが生まれなんで色々事情がありましたけど、それでも俺達は実の弟だと思っています!
GM/「そうか……そんな過去があったのか。あの子は、優しい兄上がいて羨ましいな」
旭人/いやあ、からかい倒しですけどね。
GM/「私は兄弟はいないからな、そんな風に兄にからかわれる弟というのは憧れでもあるんだ」
旭人/……つまり、この女性は妹や姉とかでもないんだ!?(笑) ……一人っ子ですか?
GM/「兄弟はいない。それに周りが厳しくてな……親友という知り合いも作れない」
旭人/そんな、寂しい……俺で良かったら友達になりますよ! あ、でも畏れ多いか?
GM/「宜しく頼む!」と男性はキラキラした笑顔を見せる……けど、後ろでニイの尼が「ハアァ?」って顔をします。気付かなくて構いません。
旭人/気付かないでいます!(笑) 俺の良ければいくらでも話をしに来ます。
GM/「そうか! ニイの尼、あの山に別荘があっただろ。あそこを空けておいてくれないか?」
旭人/この人スゲエ、金持ちだ!(笑)
鉄弥/旭人さんも充分金持ちですよ!(笑)
GM/では、詳しい住所を旭人に教えます。「お前が暇なときでいい。遊びに来てくれると嬉しいな。遠慮なく来てくれ」
旭人/そんなこと言っちゃうと遊びに行っちゃいますよ。……お嫁さんもいるっていうのに。
GM/「私に伴侶はいないぞ」
義人/……ニイの尼と炊き出しのお姉さんが「安徳天皇、空気読め!」って顔してる!(笑)
旭人/あ、あれ、俺の聞き間違いだったのかなぁ?(笑) この人は嘘つかなそうだし……気兼ねなく遊びに行っちゃいますね、変な接待とかしないでくださいよ。友達なんですし!
GM/「……判った、しないでおく。こんな風に会ったのも何かの縁だ。今後とも宜しく頼むぞ」
旭人/はーい。あ、手紙も預かってるんで返事書いてやってくださいね。凄い楽しみにしていたんで。
GM/「そうだな……そのうち彼女に頼もうと思ったがちょうどいい。この詩集を千晶に渡してくれ。面白かったからな。……ああ、そういえば我々は名乗りもしないで話を進めていたな」
旭人/あ……すみませんっ! 俺は、三剣旭人っていいます。なんとでも呼んでくれていいんで!
GM/「旭人……か。……って、旭人っ!?
旭人/え、なんすか?
GM/ニイの尼もビックリしているようです。「あ、ああ……私の近しい男に同じ名前がいてな」
旭人/そうなんですか、奇遇ですね!
GM/「私の名前は……言大(ことひら)だ。よろしくな」
旭人/よろしくお願いします、言大さん。……あ、お酒飲めるなら持って行きますんで!

 ※ 【 旭人:安徳天皇フラグ(1)を入手 】

    ◆

 鉄弥→探索休憩表「6」を出し、モンスターの墓場を発見。好意の合計値だけ好きな素材が手に入るということで総合計6点分【機械】を入手する。5個手に入ったので、散策表の結果により≪民の声≫1点回復した。
 < 自由時間選択/鉄弥→「平家」を選択>

鉄弥/平家の人達に会いたいんですけど……(資料を見ながら)経正さんが有名な楽師らしいので、音楽関係で何かできませんか?
GM/(資料を見ながら)……下鴨神社で、楽師とかが集まるコンサートがあるっていうのはどうだろ。それに行くとか。
鉄弥/はいっ! そこへ音楽を聴きに行きます!
GM/……それだったらやはり誘うのは、弁慶だな。
義人/……弁慶、色んなデートスポット知ってますね。ハイカラな男だ。普通にモテるわ。
GM/前回も千晶を図書館デートに誘っていたぐらいだしね。「貴方は楽器をやっているんですね。折角ですから行ってみませんか」
鉄弥/ぜ、ぜひ! お願いします!
GM/「単にチケットが余っただけですよ」
旭人/そもそもそのチケットは何の為に取った!?(笑)
GM/では……そこは、それなりに人が集まっている場所にやってきます。イメージ的にはコンサートっつーかライブハウス感覚。中流からの人達が集まっていて演奏を聞かせていて……音楽の琴線がふれるんじゃないかな。
鉄弥/うわあ、凄い……。
GM/いきなり弁慶とはぐれてしまいます!
鉄弥/わーっ!?(笑) わ、ワタワタします! こんな所で俺一人って……ワタワタ!
GM/ではそこに……「兄ちゃん、酒でも飲めよ」と声を掛けてくる人がいます。「ドタバタしてないでどっしり構えて酒でも煽ったりゃ誰か引っかけてくれるだろうさ」
鉄弥/ええっ!? お、お気持ちは嬉しいのですがまだ未成年ですので……。
GM/「俺の酒が飲めないっていうのか?」
鉄弥/い、いえ! 飲めないっていうか……飲めないですっ!
GM/「口を開けば喉に入っていく。そういうもんだろ? どこまでも飲め」
鉄弥/じ、じゃあ……ほんの少しだけ、1口だけ貰います! ゴクリ! これで勘弁してください!
GM/「ハッハッハ、これで≪気力≫が回復するなぁ? 演出だからしねえけど!」(一同笑)
鉄弥/…………あの。俺、白石鉄弥っていうんですけど……こんな見た目の人を知りませんか? 弁慶さんのことを話します。
GM/「あー? 居た、居たよ……100人ぐらいな! 情報収集にはフツー金が必要だよな、300万支払ってくれたら教えてやっても構わないぜぇ!」
旭人/駄菓子屋で子供に言う金額だー! 500円玉で200万円のおつり貰えるぞー!(笑)
鉄弥/うう……叱らない。大人しくここら辺で待つことにします。あの……俺、名乗ったので貴方のお名前を教えてくれませんか。
GM/「スーパートモリンでいいよ」
鉄弥/Sっ!?(笑)
GM/「ハイパートモリンでもいいよ」
鉄弥/えええっ!? ……じ、じゃあ、トモリンで。
GM/おお、ベーシックできたか。……で、お前は確か鉄弥だっけ? うーん……?」
鉄弥/はい。……どうしました?
GM/「……鉄弥マーク2とか?」
鉄弥/シャキーン!? 普通の鉄弥でいいですよ!?(笑)
GM/「シャキーン鉄弥か。……ここは広いからな、そのうちそいつも見つかるんじゃないか? イッチバン良い所で酒を飲んでるんだからな、俺は!」
鉄弥/……お酒、好きなんですね。
GM/「ポンジュース並に命の水だ」
鉄弥/貴方も音楽をするんですか……?
GM/「俺は……ダンスとかやってるぜ。ここにやって来るぐらいだからな」
鉄弥/だ、ダンス……パラパラとか?(笑) 今日は誰かと一緒じゃないんですか?
GM/「残念ながら俺の身内には酒に付き合える奴がいなくってねえ。……よーし! イイカンジにテンションが上がって来たことだし、俺の舞台を始めるか!」
義人/俺オンステージ!?(笑)
GM/そう言ってハイパートモリンは現在笛と太鼓の演奏をしている舞台に上がっていきます。イメージ的にはライブハウスで演奏中に乱入するカンジ。
鉄弥/ち、ちょっと!?(笑)
GM/クイッと指で誘います。「お前も来いよ」
旭人/カッケー!? しかし迷惑だっ!(一同爆笑)
鉄弥/で、でも……この時代の楽器はあまり巧く吹けないので……!
GM/「この時代? ああ……また変なコト言ってる奴2匹目、見っけたな。とりあえず、バックの連中ヨロシクー!」
旭人/いきなりバンドマン風になって)「へっ、しょーがねーな!」
千晶/同じくバンドマンになって)「いっちょお前の好きな曲でやるよ!」
義人/同じく)「久々にアレやるか! フーッ!」……でも音は尺八でパオーン(一同爆笑)
GM/折角だからどんだけ人を魅了できるか〔魅力〕で判定してみようか。
鉄弥/(ころころ)……14です。
GM/凄い結果だな(笑) なんて素晴らしい笛の音だろうと歓声が上がります。「キャーステキー!」「まあ、なんて雅なお方……ポッ!」
鉄弥/て、テレながらも手を振っちゃったりします。はあ……何やってるんだ、俺(笑)
GM/では演奏が終わった君の元に……2人の男性が現れます。一人は、古川の屋敷で紹介されていた少年に似ている。もう一人は……淡い色の髪をした綺麗な男性ですね。
鉄弥/あ、挨拶します。どうも……。
GM/少年の方が、軽い調子で話し掛けてきます。「さっき演奏してたの、キミでしょ。スッゴイ良い演奏だったよ、フシギな音色だったけどね!」
鉄弥/確かに聞いたことない音色かもしれませんね。独特なものなので。
GM/「でももうちょっとキミ、華やかな顔をした方がいいよ。可愛い作りしてんだし、あんだけの演奏ができるんだから勿体無いよ!」
鉄弥/は、はあ……。
GM/「この飲兵衛に引っかけられたんでしょ? 嫌だったら走って逃げてもいいんだよ」
鉄弥/い、嫌という訳じゃあ……。ご家族の方ですか? 俺は鉄弥っていいます……貴方のお名前は?
GM/「タダリン」
鉄弥/タダリン!?(笑) ……タダリン……ここの家の人は名前が変わってるなぁ。
旭人/お前、燐粉のリンとか思ってるだろ!?(笑) 『知燐』とか『忠燐』とか思ってるだろ!
GM/「……キミ、京の人間じゃないね?」
鉄弥/……ま、まあ、そういうことにしておいてください!
GM/「最近は色んな人が京に上ってるね、仕方ない話か。……なに、キミって源氏の人?」
鉄弥/さ、さー……?
GM/「大道芸人? 寿ぎ屋? ずっと音楽習ってるみたいだね」
鉄弥/ええ、小さい頃から習っていたので……。じゃあ、名前は言わないんですけどこんな人知りませんかって弁慶さんについて尋ねてみます。その人に連れられて来たんですけど見失っちゃって……。
GM/「それって……武蔵坊弁慶のことじゃないの? 有名人でしょ、五条大橋の」
鉄弥/あ、あー……そうですね。
GM/「でも、源頼朝の弟にけちょんけちょんにされちゃったんでしょ」
義人/…………来るぞ! 怒りのオーラが!(一同笑)
GM/「へー……。ツネリンは知らない?」と、少年は後ろに待機している青年に向けて声を掛ける。すると……声を掛けられた男性は、あっちの方角を指差した。
鉄弥/えっ?
GM/(青年になって)「……あちらの方に居たよ」
鉄弥/あ、ありがとうございます!
GM/「…………」。
鉄弥/……はい?
GM/「…………」。
鉄弥/……どうしました?
GM/タダリンが青年に声を上げます。「ちょっと、ツネリン……トリップしないでよ! また意識飛んでたでしょ?」
旭人/……ボーっとしてた?
GM/さて、そろそろ弁慶が現れます。……ツネリンが指差した方向で、にこやかに手を振ってるよ。
旭人/(いきなり弁慶になってドス黒い声で)「オイ、はよコッチに来い! 手間かけさせやがってさっさと来いやぁ!」(一同爆笑)
鉄弥/それに気付きます!(笑) 色々……ありがとうございました! 弁慶さんの居る方に向かいます……。
GM/「じゃあね、源氏の武士さん」
鉄弥/……ば、バレてる!?(笑)
GM/そりゃ『弁慶の知り合い』なんだから少なからずそっちの関係者だと思うさ。「また会う機会があったら、ヨロシクね」

 ※ 【 鉄弥:平家フラグ(1)を入手 】