アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 カチューシャの唄 』 1ページ ■
2019年7月6日




 ●プリプレイ

 2019年7月6日。偶然にもセッション用に買ったカルピス・ウォーターが生誕100周年を迎える日……。
 GM・マーサー宅に、ぷぇ現空ろって水波が集まっていた。


マーサー(以降、GM)/『アナザーワールドSRS』をやらせていただくことになりました。まずはハンドアウトをどうぞー。



 アナザーワールドSRS・シナリオ「オワラセナイト」



【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。
 PC1とPC2は、1919年に生きる少年少女である。親しい間柄であること。
 PC3とPC4は、2019年に生きる現代人である。親しい間柄であること。

【ハンドアウト:PC1】
 イベントキー:NPC1「妹的存在」  関係:親愛  推奨クラス:自由

 君には妹のように思っている友人がいる。
 彼女は最近、絹川女学院4年(16歳)の美少女「お姉様」にお熱だ。
 「PC1に相談したいことがあるの! PC2も聞いてよ〜」
※1919年の人間であること。推奨は、NPC1と同じ絹川女学院の女学生。
▼セカイのイベント:7月1日、お姉様について聞く。
▼イベントキー:NPC1「妹的存在」

 PC1とPC2が親しくしている女学生。絹川女学院2年、14歳。
 妹のような存在。NPC2「お姉様」に懐いており、彼女に関する相談事を受けていた。

【ハンドアウト:PC2】
 イベントキー:NPC2「お姉様」  関係:自由  推奨クラス:自由

 君はNPC1という妹のように思っている友人がいる。
 彼女が夢中になっている「お姉様」のことも、多少なりとも知っている。
 だから1919年7月1日、PC1も交えて楽しく相談を受けた。
 7月4日の夜。NPC1が死ぬなんて、信じられないぐらい楽しかった筈だ。
▼セカイのイベント:7月5日、NPC1の死に直面する。
▼イベントキー:NPC2「お姉様」

 女学院一の美少女。学園長の娘であり、秀才で、背も高く中性的、全生徒憧れの存在。一人称:ボク。
 有名な存在ではあるが、その気品から近寄りがたさを感じる者もいる。

【ハンドアウト:PC3&PC4】
 イベントキー:タイムスリップ召喚  関係:自由  推奨クラス:魔術師 or 世界遣い

 君は普通に生活していた。ところがどっこい。気付いたら、なにこれ。
 召喚儀式に使われた魔法陣が足元にある。自分達は、何者かに召喚されたらしい。
 どこここ? そこにいたPC1にPC2に尋ねてみた。……1919年かよ!?
※龍の聖剣と知り合い設定であることが望ましい。時間跳躍の知識があるものとする。
▼セカイのイベント:2019年現代に戻ろうとする。
▼イベントキー:タイムスリップ召喚

 召喚魔術について、こんな知識を覚えている。
「召喚された者は、召喚主の願いを叶えれば昇華される。召喚主の願いを叶えられないと確定した場合も、昇華される。召喚した人物の願いを達成しなければ、元の世界に戻ることはできないのでは?」

▼その他
・[アーティスト][イレギュラー]解禁。
・「英霊」は原則禁止。「神の力」は応相談。『異端堕ちルール』解禁。


※豆知識:1919年とは?
 大正8年。ソビエトが樹立し、第一次世界大戦終結会議が1月に開催された年。
 シベリア出兵、三・一運動、五四運動など。第一次世界大戦が終わり、大正ロマン真っ只中。
 良くも悪くも激動で穏やかな頃。学生も和やかにモダンボーイ・モダンガールをお楽しみください。
 なお、退魔組織『教会』は500年の歴史がございます。近くの礼拝堂では、現代同様教会の活動をしている者達がいるので、PC1やPC2も構成員であると異端事件に対して動きやすいでしょう。


GM/今回は、先日購入したエログロ系シナリオ集に掲載されていたお話を基に『AW』アレンジして作ったタイムスリップシナリオをやります。PC1とPC2は100年前の人間、PC3とPC4は現代の人間です。1919年とはコッテコテの大正浪漫の世界で、第一次世界大戦が終結した年、戦争後に儲けてしまった日本は今ノリノリのバブル期です。
プレイヤー2・現空/おおっ、1919年が舞台!
プレイヤー1・ぷぇ/「お姉様」! めっちゃ良いですね! 凄い良いですね!
プレイヤー4・水波/PC3&PC4の説明が面白い!(笑)
GM/PC1とPC2は、キャラロール動きやすさを重視して中流階級かそれ以上の身分を推奨します。女学校に通えるレベルのお家、それと釣り合う社会人が望ましいです。……ちなみに、関東大震災は1923年。その後に世界恐慌、第二次世界大戦が始まります。まだ平和な学生達がいる日本をお楽しみください。
プレイヤー4・水波/『ハイカラさんが通る』の時代だ。
プレイヤー2・現空/一番楽しい時期ですね!
GM/そうだね、女学生のキャラには袴姿にブーツを履いてカフェに行ったり、変な探偵事務所に入り浸ったり、文豪が出した単行本の初版をゲットしてはしゃいでほしい。
プレイヤー1・ぷぇ/いいですねー! お洒落ー!
GM/そういったブームは1920年過ぎた辺りらしいけど、フィクションクオリティで判りやすい世界観でいきますよ。……PC3とPC4は、何故かそんな日本に飛ばされてきちゃいます。
プレイヤー4・水波/おお、何故か……。
GM/PC3とPC4のハンドアウトの推奨クラスが[魔術師]と[世界遣い]なのは、時間跳躍の知識を持っているPCだとすんなりタイムスリップを受け入れてくれるからですね。「英霊」キャラ禁止なのは、タイムスリップものを楽しむなら人間の方が面白いからです。
プレイヤー3・ろって/なるほどな。1919年ぐらいに活躍した英霊がタイムスリップしたら「自分の故郷じゃん!」ってなるもんな(笑)

プレイヤー1・ぷぇ/PC1ハンドアウトを選択。
プレイヤー2・現空/PC2ハンドアウトを選択。
プレイヤー3・ろって/PC3&PC4ハンドアウトを選択。
プレイヤー4・水波/PC3&PC4ハンドアウトを選択。

GM/という訳で、キャラクターメイキングが終わったので自己紹介やるぜー。まずはPC1から!

プレイヤー1・ぷぇ(以降、然)/PC名、辻 然(つじ・しかり)。クラス編成は[狩人1/聖職者1/アーティスト3]の支援系です。一通り便利な特技を持ってます。
GM/軍団で「然り! 然り! 然り!」って叫びたくなるような名前だな。特技構成が便利特技のオンパレードなので、他人も自身もどんどんバフしていく系だ。忙しそう(笑)
プレイヤー3・ろって/最大【HP】と【MP】はいくつですか?
然/【HP】の最大値は26、【MP】の最大値は47!
プレイヤー2・現空/さすがに高い!
GM/なにせ……神様と契約しているからね。
然/≪正五神「エーデンアイデイン」≫をライフパス特技で取得しました。代償が「誰からも逃げられない」というものです。なので、目が見えないという設定にしました。
プレイヤー3・ろって/なんと!? 目が見えない!?
然/完全な盲目です。≪小さな眼≫という五感を共有する小動物……ヤモリを連れていて、その目を使って物を見ています。
GM/大正時代の現地人で……しかも障害がある社会人キャラか。
然/職業は書生。お父さんは小説家で、お母さんも物書きを嗜んでいる一族の生まれでした。今は好事家の人のお家に間借りさせてもらっています。物書きの仕事をしていたんですが……異端絡みの事件で目が見えなくなりました。
GM/後天的な全盲なんだ……。
然/暫く物書きから手が遠退いていたんですが、お世話になっている好事家の人から「最近ジャズが流行っているんだが」と教えてもらってサックスに手を出しました。なので楽器を勉強中です。
プレイヤー2・現空/サックス! 良いなー!
GM/良いなー! GMの青春の一つが『トライガン』でな、サックス吹きの男には弱いんだ(笑)
然/まだこの時代、ジャズバンドというものが発足されてなくて、海外に行く船上ではジャズを奏でている人達はいたけど国内ではまだだそうです。そのうち自分でも音楽家として活動したいなと思っています。生真面目で頑張ろうというのも代償の「逃げられない」から考えました。
GM/(ネットで検索して)へー、日本におけるジャズのブームは1930年代からなんだって。流行の最先端すぎるね! あと10年経てばきっと認められるかも?

 辻 然(プレイヤー名:ぷぇ)
 クラス:[狩人1/聖職者1/アーティスト3]
  体力:10(+3)  反射:10(+3)  知覚:15(+5)
  理知:12(+4)  意志:15(+5)  幸運:15(+5)
  HP最大値:26  MP最大値:47  正気度:9
  分類1:人間(MP+4)
重要キーワード:一族  背景:好事家の住宅に住んでいる  特徴:生真面目である
ボーナス効果:≪正五神「エーデンアイデイン」≫  スキルウェポンのイメージ:サックスを奏でる
職業:書生  性別:男  年齢:19  身長:165cm  髪色:黒  瞳色:黒と灰
 スキルウェポン→なし
 狩人→≪交わる矢≫
 聖職者→≪悔改めよ≫ ≪小さな眼≫
 アーティスト→≪オグマ≫ ≪セケル≫ ≪ミネルヴァ≫ ≪フェードイン≫ ≪レリゴー≫ ≪マイガーデン≫
 一般特技→≪興奮剤≫ ≪強化術式:意志≫

プレイヤー2・現空(以降、薫)/キャラクター名は、市紘 薫(いちひろ・かおる)です。女性の21歳で、クラスは[魔術師]特化5レベルです!
然/良い名前だな〜。
薫/職業はパフォーマー。先祖がお仕え魔術師で傭兵をしていたのはだいぶ前のことなんですが、それでも戦闘系の魔術師として育てられちゃいました。戦えるけど戦うのは嫌だ!
GM/親の教育に反抗しようとしている女性キャラか。
薫/『ライフパス/特徴』は「リーダー気質である」。特技は自バフオンリーです。家に頼らず一人で生きていきたいという女の子で、パフォーマーで自分の好きに生きています。
GM/自立したいんだね、前衛的だ。親からは「早く結婚……孫の顔見せろ……」とうるさいだろう(笑)
薫/ハイハイハイ無視無視! 全然結婚とか子供とか考えてない!(笑) 新しいもの好きです。学生の子達とは、放課後にカフェでおしゃべりしに行けたらいいな。
然/可愛い! 然は薫さんとも面識あるかな?
薫/ジャズとかダンスとか大好きだから見たい! 盲目のアーティストっていったら噂になっていると思うし興味津々だよ!

 市紘 薫(プレイヤー名:現空)
 クラス:[魔術師5]
  体力: 9(+3)  反射: 6(+2)  知覚:12(+4)
  理知:15(+5)  意志:19(+6)  幸運:12(+4)
  HP最大値:22  MP最大値:35  正気度:11
  分類1:人間(HP+4)
重要キーワード:傭兵  背景:先祖がお仕え魔術師だ  特徴:リーダー気質である
ボーナス効果:≪戦闘値上昇・回避値≫  スキルウェポンのイメージ:薙刀
職業:学生  性別:女  年齢:21  身長:160cm  髪色:黒  瞳色:黒
 スキルウェポン→≪魔法剣≫
 魔術師→≪刻印増強1・2≫ ≪ネメシスの鎖≫ ≪タナトスの足枷≫ ≪稀有なる才能≫ ≪火炎術式≫ ≪すりぬけの式≫ ≪本のクチ≫ ≪賢者の脳髄≫ ≪飛行の札≫

プレイヤー3・ろって(以降、累)/浦島 累(うらしま・るい)です。
GM/うらしま……。
薫/た……たろう……(笑)
累/太郎と呼ばれているんですけど言われると「太郎じゃねーし!」って言い返します。言われ過ぎると無視するよ。
GM/一度は言ってみたい「俺をその名で呼ぶな!」キャラだ(笑)
累/[感応力師]レベル5特化させました。戦えません。スキルウェポンなど無いが、【HP】を回復するしダメージカットもするしバステ回復するし戦闘不能から回復させるから邪魔しないでね。
然/邪魔しないでね!(笑)
累/自分からは戦わないけど周りの様子は見たい人です。職業は修理屋。何かを元に戻すとか直す人です。直せない物品を見たらそっとウズマキからスペアを出します。
プレイヤー4・水波/予備がある(笑)
累/「こんなこともあろうかと!」ですよ(笑) 2019年から来た子をやりますよ、よろしくお願いします。

 浦島 累(プレイヤー名:ろって)
 クラス:[感応力師5] ※アイコン「おにいさんメーカー」
  体力: 9(+3)  反射:12(+4)  知覚: 9(+3)
  理知:15(+5)  意志:16(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:33  MP最大値:31  正気度:4
  分類1:人間(HP+4)
重要キーワード:再生  背景:太郎と呼ばれている  特徴:大胆不敵である
ボーナス効果:≪薬物取得・興奮剤≫  スキルウェポンのイメージ:??
職業:修理屋  性別:男  年齢:25  身長:?cm  髪色:白  瞳色:黒
 スキルウェポン→なし
 感応力師→≪空間知識≫ ≪肉体復元1・2≫ ≪念動障壁≫ ≪創まりの熱≫ ≪不変不動≫ ≪覚醒具1・2≫ ≪空と心のリング≫ ≪銀の水晶玉≫ ≪同調録≫

プレイヤー4・水波(以降、愛菜)/星田 愛菜(ほしだ・まな)ちゃんです。素朴なJKです!
然/現代っ子な名前だなぁ。
GM/「愛菜と書いてマナ」って物凄く現代の名前っぽいよね。平成の人間らしいなぁ。
愛菜/『ライフパス/重要キーワード』が「殺人」、『ライフパス/背景』が「愛する兄を失った」。異端に兄を殺されました。ハンドアウトで妹を殺されたPC1達と似通いますね。そんな[霊媒師]レベル5特化の攻撃タイプです。後ろに殺されたお兄ちゃんがいます。
薫/背後霊がいる(笑)
愛菜/お兄ちゃんのせいでカレシができません!(笑) 「俺の妹に近づく奴は全員ブッ飛ばす!」ってお兄ちゃんが≪蒼の衝撃≫で殴ります。
GM/「オラオラオラオラァ!」だ。ちなみに、累くんとのご関係は?
愛菜/兄の遺品を修理してもらったりしましたね。
累/お兄さんが亡くなった事件のお手伝いをしつつ……って出会い方ですね。

 星田 愛菜(プレイヤー名:水波)
 クラス:[霊媒師5]
  体力:10(+3)  反射: 9(+3)  知覚:15(+5)
  理知:15(+5)  意志:15(+5)  幸運:12(+4)
  HP最大値:21  MP最大値:35  正気度:10
  分類1:人間(MP+4)
重要キーワード:殺人  背景:愛する兄を失った  特徴:素朴である
ボーナス効果:≪薬物取得・興奮剤≫  スキルウェポンのイメージ:実の兄がすっ飛んでいってぶん殴る
職業:女子校生  性別:女  年齢:15  身長:160cm  髪色:黒  瞳色:焦茶
 スキルウェポン→≪蒼の衝撃≫
 霊媒師→≪守護霊1・2≫ ≪いとしのシト≫ ≪完視≫ ≪霊視≫ ≪死霊使役≫ ≪御符≫ ≪視えない腕≫ ≪魂装支援≫ ≪霊的神経≫

GM/決めてもらったNPCの名前は何だっけ?
然/因幡 茅乃(いなば・かやの)ちゃんです。年齢は14歳で、然とは近所の幼馴染関係です。
GM/19歳の然くんを5つ上のお兄ちゃんとして慕っている女の子だね。薫さんと茅乃ちゃんの関係は、女学校のOGかな?
薫/サークルのOG会で出会ってる感じ?
累/薫さんは何の部活をやってたの?
薫/……手芸かなぁ? 手芸部で一緒だったことにします。
GM/茅乃14歳で薫さん21歳でもサークルのOG会なら会えるだろうしね。しかも自立して活躍している女性となったら「あの市紘先輩だ!」って女子達からは有名だと思うよ。……ちなみに、学校の部活動という文化は日本特有らしい。
薫/へー、そうなんだー!
GM/そしてNPC2の名前が……。
薫/NPC2は、綾小路 桔梗(あやのこうじ・ききょう)です。
累/あやのこうじ、ききょう、さま……(笑)
GM/『ヒプノシスマイク』の女キャラみたいな名前だ(笑)
累/私は『翔んで埼玉』のキャラを連想しちゃいましたが(笑)
薫/薫とは友達ぐらいの関係だったら嬉しいな。「お前、なんでみんなから様付けで呼ばれてるの?」とか言いたい!(笑)
然/然は、茅乃から桔梗様のことを会ったことないのに会ったことあるんじゃないかって思えるぐらいめっちゃ話を聞いています(笑)
GM/了解です。そんな桔梗お嬢様がいる女学院のお話をやっていきましょうー。


 ●オープニングフェイズ1 〜明るい妹と〜

GM/然と薫のオープニングシーンから始めます。1919年、7月1日、平日の放課後。カフェにて、かしましい女学生達がキャッキャする時間帯。2人に茅乃から「相談事に乗ってほしいの」とお誘いを受けて集まってください。
然/もちろん大事な幼馴染の相談事なら、二つ返事で引き受けよう。
薫/出勤準備をした後に行きます。なので結構ケバめな格好です(笑)
GM/薫さんのお仕事は夜がメインか。では君達2人がカフェで好きな物を頼んで談笑をしていると、学校が終わった茅乃が入店してきます。やや野暮ったい、修道女の格好のようなスラッとした制服姿の女の子です。
然/足音を聞いて、顔を向ける。茅乃!
GM/「あ、お兄ちゃん!」 パタパタと軽快な足音で2人の席に近づきます。「薫先輩もお久しぶりです!」
薫/久しぶりー。
GM/「薫先輩はこれからお仕事ですよね、お仕事前に呼び出しちゃってごめんなさい。でも来てくれてありがとうございます!」 お小遣いはそこそこ貰っている茅乃はメニューを開いて何か注文……。
薫/好きなのを頼みなよ。
GM/「えっ、良いんですか!? そんなこと言っちゃうと私奢られちゃいますよ!」
然/あまり茅乃を甘やかさない方がいいですよ……。
薫/いいのいいの! 先輩っていうのはこういうもんなのよ。あんたいつも頭固いんだからー。
GM/「ごちそうさまでーす! ……あの、早速ですが相談事です! お姉様のことです!」 その導入から、茅乃のお姉様談義が始まったなぁ〜と思います。
薫/あー、はいはい(笑)
然/き、桔梗さんのこと……かな?(笑)
GM/「そうです、桔梗お姉様のお誕生日が来月8月なんですよ!」
薫/ああ、そうだったっけ。
GM/「そうなんです! 前も言ったでしょ! そうなんです!」
然/絶対いっぱい聞いてるな(笑)
GM/「それで誕生日プレゼントは何がいいかなって考えていたんですけど、手芸部らしく何か編もうと思っていたんですが私……マフラーと手袋しか作れなくて!」
薫/今は夏だなー(笑)
然/もうちょっと季節柄に合った物が良いと思うんだが……。
GM/「だから作るんじゃなくて、何か買おうかなって思ってるんです。何が良いかなってご相談したくって」 大好きなお姉様に何か誕生日プレゼントをどうしようという相談ですね。
然/最近の女性の流行……それは薫さんの方が詳しいな。
薫/うーん……。輸入系のお菓子、とか?
GM/「お菓子!」 ところで……1919年7月7日にカルピスが発売されたんですよ。カルピスってちょうど100年前の甘味なんです。
累/へー、そうなんだー!
愛菜/カルピス飲みたくなってきた!(笑)
薫/なんでも新発売のジュースが出るそうなんだよね。お菓子のパックも取り扱っていたし、今度そこに一緒に行こうか?
GM/「行きます! お姉様、喜んでくれるから……お姉様はいつもクールで格好良くて斉賀みつきとか緒方恵美とか低めの坂本真綾声で『うん……ありがと』って爽やかに言う人だけど!」(一同笑)
累/わー! 凄く判る声ー!(笑)
然/個人的には緒方恵美の声が良いな!(笑)
GM/「じゃあ早速明日にでも! お兄ちゃんも一緒に行くよね!?」 荷物持ちな。
然/荷物持ちか。構わないが。
愛菜/いいんだ、お兄ちゃん?(笑)
薫/嫌だったら断ってもいいんだよ……?
然/放り出すのも可哀想だ。もちろん自分も同伴する。
GM/「お願いしまーす!」 彼女は笑顔で大好きなお姉様のことを話す、そんな可愛い兎っぽい女の子です。
然/イナバのウサギ、可愛い(笑)
GM/「そうだ、大事なご報告があった。実は来週から、実家からじゃなくて『絹川女学院の寮で暮らす許可』が出ました!
然/寮で暮らす?
GM/「今までお父さんが厳しくて『自宅から通わないとダメ!』と言われていたんですけど、ようやっと寮生活の許可が出たんです! ずっと寮でみんなと共同生活がしたかったので嬉しいご報告です!」
薫/わあ、おめでとう! 良かったね!
GM/なお、寮に入れるというのは「学問に専念してもらう」より「檻に閉じ込めて、清楚に花嫁修業を励ませる」という意味合いが強いです。下手に知らんところに下宿させるよりはよっぽど安全だと2人は思いますね。「ホームシックになったらお兄ちゃんに泣きつくから、覚悟しておいてね!」
然/君ならいつでも歓迎する。
薫/紳士だなぁ。でも甘やかしてるなー(笑)
然/自分では甘やかしているつもりは無いよ(笑) 寮暮らしが始まるってことは……君が慕っている先輩とも一緒に暮らすってことだね?
GM/「うんっ!」 とっても嬉しそうに返事をします。
然/それは良かったな。引っ越しには人手も必要だろう。何か困ったらまた僕を呼んでくれ。
GM/「はーい!」 そんなNPC1の顔出しシーンなんですが……このままNPC2の顔出しシーンもしていいですか?
然/それなら、寮へ引っ越しの手伝いをするシーンにするのはどうでしょう? 女学院が舞台の方がお姉様も登場しやすいだろうし。
GM/あ、それ良いね。では数日後、然くんは寮に荷物を運ぶのを手伝います。
然/では……首筋をポンポンと叩くと、肌の上にヤモリがピョッと出てくる。
愛菜/おっ?
然/頭の上にヤモリが乗ります。そこから見えるようにして、この荷物はこっち、相談に乗ります。
GM/なるほど。……ちなみに薫さんはヤモリはOK?
薫/……偶数ならOK、奇数ならダメ。(ころころ)OK、ヤモリ可愛いじゃん! めっちゃ可愛い! 目クリクリー!(笑)
然/わわわヤモリ近い近い! 五感共有してるから近い!(一同笑)
GM/「ヤックンはね、いつもお兄ちゃんと一緒のヤモリだよ」
薫/きゃーヤックンっていうのー!? 超可愛いねー!(笑)
GM/そんな風に引っ越しのお手伝いをワイワイとやっていると、「茅乃……」と緒方恵美声がする。「は、はい! お姉様!」と彼女が振り向いた先には、身長170センチ近い美少女・綾小路 桔梗がいます。
薫/おっ、想像していたよりも高い!?
然/し、然よりも背がある(笑) 然は身長165センチなんですよ……。
GM/2人より背が高かったか。OGの薫さんからすると「桔梗、また背が伸びた?」と思うほどスラリとカッコイイ女性が現れますね。(桔梗になって)「そこに居るのは、薫先輩? お久しぶりです」
薫/また身長が伸びたのか、お前ー。
GM/「ふふ、毎度制服を見る仕立て屋の気持ちになれといつもお父様に小言を言われてますよ」
薫/背が高いお前にも似合うような衣装屋ぐらいなら紹介してあげるから。もし気になったなら声を掛けてきな。
GM/「いずれお願いするかもしれませんね。……そちらの男性は?」
然/初めまして。僕は茅乃さんの幼馴染で、辻 然と申します。
GM/「ああ、貴方が辻さんですか。茅乃から素敵なお兄様がいると聞いております。いつも自分を助けてくれるお優しい然お兄様だと……」 茅乃からお兄様なんて呼ばれたことはねぇ。
然/宇宙猫の顔をします!(一同笑)
GM/「大変博識な作家先生のお兄様だと聞いております。自慢のお兄様だといつも伺っておりました。お会いできて光栄です」
然/あー……作家だったのは以前のことです。今は別の道に……。僕も桔梗さんのお話はよく伺っております。
GM/「まったく、おしゃべりな子なんだから……。寮生活がスタートするのはご心配でしょうが、先輩として彼女の面倒は見させていただきます。ご安心ください」
然/かしましい子ですが、よろしくお願いします。
GM/微笑み頷きます。茅乃と桔梗の会話は、NPC同士だし簡単に済ませますね。

 「ご家族の方々が居たのか。ではボクが手助けする必要は無いかね」
 「いえっ、そんなっ、あの、私の為に来てくださったのですか! ありがとうございます!」
 「荷物が多いようだけど、今日中には整頓しておくんだよ。そう毎日と部外者の立ち入りは許可されるものじゃないからね」
 「は、はい……!」
 「夕食、仲の良いグループと一緒に取らないか? まだ学食の勝手は判らないだろう、教えてあげる」
 「お姉様からディナーのお誘いだなんて……茅乃、とても嬉しいですっ!」


GM/桔梗はしっかり後輩を指導する凛々しい先輩という印象の子ですね。そして茅乃は、憧れのアイドルを目の前にしてキャーキャーしております。
然/あー……気を利かせて僕らは離れた方が良いのかな(笑)
薫/ちゃんと荷物はしっかり整理しよう。……私達がな(笑)
GM/「では、ボクはこれで」 涼やかに微笑み、然くん達に会釈をした桔梗は颯爽と廊下へ去っていきます。
薫/なんかキラキラしたエフェクトが見える……(笑)
愛菜/あそこだけBGMが違いそう、薔薇の花弁が舞ってそう(笑)
GM/あんな優しそうな先輩がいてくれるなら、茅乃の寮暮らしは問題無いだろうなって思えます。(茅乃になって)「2人とも、今日はお手伝いしてくれてありがとうございました! 最近暑くなってきたからね、お兄ちゃんもお腹出して寝ちゃダメだよ!」
然/僕は子供か。そこは寧ろ君の方が気を付けるんだぞ。
GM/「もう2年生の先輩なんだから大丈夫だよー!」 1919年の平和な日常シーンはこれにて終わりにします。……茅乃の訃報が入る次のオープニングフェイズに参りましょう。


 ●オープニングフェイズ2 〜急死〜

GM/7月6日。薫さんのお仕事が終わった夜11時頃。仕事を終えた君のもとに同僚が足早に駆け寄ってきます。「い、市紘。落ち着いて聞いてほしい……」
薫/ん? 何かあったの?
GM/「よくお店に来ていた、あの、茅乃ちゃん……亡くなったって連絡があった」
薫/……はあ!? えっ、ちょっと、どういうこと!? 同僚の肩を揺さぶります!
GM/同僚は茅乃が馬車で轢かれて交通事故死という連絡があったと話します。……この時代、まだ信号機が確立されてなく、なのに路面電車や自動車や馬などが道を走り、交通渋滞が問題になっていました。なので薫と然的には「ついに身内にも出てしまったか」という認識なぐらい、交通事故死は多い世界です。
然/そ、そうなんだ……。
薫/ああ……それだと、ついにって思っちゃう……。
GM/「夜に不注意で飛び出して轢かれちゃうって話をよく聞くけど、まさかあの子もね……」 その言葉を聞いて、君達はこう思います。「寮生なのにどうして夜間に交通事故死なんだ?」と。
薫/……あっ!?
然/あ。……あの子が夜に出歩く訳がないだろう!?
GM/ですね。OGの薫さんなら「女学院の門限は18時だ」と判る。そもそも少女1人で夜道を歩いている訳がありません。
薫/桔梗に会いに行きたい! 桔梗なら、何か知らないか!?
GM/……薫さんなら、すぐに寮に会いに行きそう。桔梗が住んでいる部屋も知ってそうなので、どうぞ行ってください。
薫/寮生だった頃、コソコソと出入りしていた抜け道があると思います! そこからちょいちょい遊びに行ってたんでしょう(笑) なので桔梗の部屋まで忍び込んでコンコンします!
GM/応答無し。
薫/……あれ?
GM/周りに気付かれないように桔梗にコンタクトを取ろうとしますが……部屋に居ないと判ります。既に時刻は0時過ぎ。OGな君なら「こんな時間に部屋に居ないとかおかしい」と思います。
薫/うん……。心当たりがある場所は……。
GM/そのときカッと激しい光が生じたことに気付く。寮の裏にある林めいた場所から、強大な魔力の気配を感じた。
薫/……向かいます! 敵か味方か判らないので、武器……≪魔法剣≫の薙刀を携えて行きます!
GM/日本女子っぽい武器だなー!(笑) さて、同時刻に同じように茅乃の訃報を聞いた然はどうしている?
然/薫さんと合流できるのなら寮に行きたいな。……茅乃が死んだという認識ができなくて、「学校に行ったら茅乃がいるんじゃないか」と思って、向かいたいです。
薫/うん、まだ受け入れられないんだね……。そんな然を回収しに行きます!
GM/では、寮の守衛さんに止められている部外者の男の姿を薫さんは発見。あれが然くんだと気付いた薫さんは合流してください。
薫/守衛さん! その人、私の友達! ごめんなさいねー……って言って引き離します!
然/……すみません。薫さん……。
薫/いいっていいって。きっと貴方も気になって来たんじゃないかって思っていたから。ところで……今さっき、変な光を見なかった?
然/……見ました。
薫/なんか雰囲気が悪かったよね。……私、危ないものかもしれないから確かめに行こう見に行こうと思うんだけど。
然/そう……ですね。今は……そちらの方が、先決ですね……。
薫/……茅乃のことは残念だったけど、どうも腑に落ちないのよね。なんで茅乃が夜中に外に出ていたか判らないし……。
然/そうです! それなんです……。
薫/そのことについて桔梗なら何か知っているんじゃないかって問い質しに来たんだけど、あの子、部屋に居ないのよ……。だから何かおかしいのよ! 私も全然状況が判らないけど、とりあえず今は林に行ってみようと思う。
然/ええ、そこに行けば何か判るかもしれない。……今の会話で自分の心を取り戻して、行きましょうと言います。
GM/そんな会話をしながら、然と薫は強い魔力の光を感じた林に向かいます。林の中に魔法陣があってその上に累くんと愛菜ちゃんがいます。
累/ふえ?(笑)
GM/林、魔法陣、2人なう。
愛菜/……どうも?(笑)
GM/どうもこんにちは。魔法陣の上に何故か累くんと愛菜ちゃんがいます。
愛菜/おっとぉ!?(笑)
累/……おかしい。俺達はここに立っている前、何をしてました?
GM/異端事件を解決して「セッションお疲れ様でしたー! 打ち上げはサイゼリヤだー!」って晩ご飯を食べてPC1やPC2と別れて帰る途中でした。
愛菜/サイゼリヤからなんでここに!?(笑)
累/さっきバイバイって言ったよね?
愛菜/言いました!
GM/まだ口の中にサイゼリヤの辛味チキンの味が残ってるね。お会計は済んだ後だから安心して。
薫/お前ら何者だぁ!?(笑)
愛菜/ひえっ!?(笑)
累/ま、待ってー! おまわりさん違うんです! 俺達は怪しい人じゃありません!(笑)
GM/女学院の寮の裏に不審者ですよ。
薫/ここが女学院だって判っているのかぁ!?(笑)
累/ほわい!?(笑) 弁明をさせてほしいんだけどいいかな!?
然/ヤモリのヤックンを乗っけて状況を確認!(笑) えっと……君達は?
累/俺達もよく判ってないの!
愛菜/す、すみません! ここどこですか!?
GM/では、【理知】判定で難易度6を成功した人なら魔法陣云々が判ることにします。君達の足元にあるものは……なーに?
一同/(ころころ)成功。
GM/全員「これ、召喚儀式の魔法陣だ。英霊や使い魔や『この世界に居るべきではない別の存在』を召喚できるやつだ」と判ります。
累/理解!
GM/また、「召喚されたものは召喚主の願いが叶えられれば昇華される。もしくは、召喚主の願いが『絶対に叶えられないと確定』した場合も昇華される。つまり、召喚された累くんと愛菜ちゃんは『自分を召喚した人の願いを叶えられれば元の時代に戻れる』」ということも判明します!
愛菜/冷静になって理解した!
然/えっと……君達は、誰かに必要とされてここに招かれたということか?
累/はい。……貴方達が召喚主ではないの!?
愛菜/召喚主は……どこ?
然/僕らは今ここに来たばかりだ。……それにしても随分とハイカラな格好だな?
薫/珍妙な格好してるな、お前ら!(笑)
愛菜/2人とも……なんか、レトロな格好をしてるな。
累/時代背景が全然違いますね……。えっと、今が西暦何年か聞いていい?
然/今日は1919年7月6日だ。
累/……うぇっ。えっと……俺達は未来から来ました。
然/未来から!? 耳に何か付いてるけど大丈夫!? 髪も白いし!
累/こういうファッション! 髪は染めてるの!(笑)
薫/なにその薄っぺらいの。……眼鏡!? なんでそんな薄くなってるの!? しかもフレームめっちゃ曲がる!(笑)
愛菜/最近の眼鏡って、薄くて柔らかいのに丈夫だもんね……(笑)
累/日本の技術は凄いんだぞ!(笑) ……そっかぁ、君達が召喚主じゃないならまずは召喚した人を見つけないと帰れないじゃん。はい、まずは自己紹介。俺は浦島 累です!
愛菜/そうだ、自己紹介! 私は星田 愛菜です!
然/愛菜さんと、累さんか。
薫/浦島太郎じゃなくて?
然/思わず足元に亀を探す。
累/違うんだーい! 亀もいないもーん! 異世界に召喚されてまでネタにされるのかこの名前はー!?(一同笑)
薫/ある意味、流行りの異世界召喚ものだねこれ……(笑) 私は、市紘 薫。
然/辻 然です。
GM/然の頭の上のヤモリが「ヤックンです」と言う。
累/シャベッタアアアアアア!?(一同笑)
GM/はい、お互い「みんな悪い人には見えない」と思って自己紹介をしたところで、GMからちょっとしたプレゼントをします。イベントキーを3つ提示しますので、自由なものを1つ選択してね!

(1)イベントキー「使命感:探求心」
 君にある使命感が芽生えたことを表わすイベントキー。
 君は思った。「NPC1は何故こんな死を迎えたのか? 解明しなければ!」
 効果:オート。対象:自身。1シナリオに1回まで、ダイスロール+2。

(2)イベントキー「使命感:警戒」
 君にある使命感が芽生えたことを表わすイベントキー。
 君は思った。「自分の身に恐ろしいことが起こるのではないか? 危機感を持とう!」
 効果:オート。対象:自身。1シナリオに1回まで、ダイスの出目+1(6・6になったらクリティカルになり、1・2ならファンブルが回避できる)。

(3)イベントキー「使命感:連帯感」
 君にある使命感が芽生えたことを表わすイベントキー。
 君は思った。「彼らを日常に帰してあげないと! 仲間だから助け合おう!」
 効果:ダイスロール直後。対象:自身。1シナリオに1回まで、1D6だけ振り直し。


GM/効果はおまけです。メインとなるのはこれからのモチベーション! このシナリオはよくある「異端事件を解決して!」ではないため、このような形でPCごとにクエストを配布します。
薫/ほうほう、なるほど。効果はどれも強い!
累/自分で目的を設定するんですか、面白い。PCがモチベをどこに向けるか自分で決定するんですね。
薫/それなら、薫は「警戒」かな。不思議なことが起きているから気を付けないと。2人を警戒するというより、2人が召喚されている事態に警戒する。
GM/そうだね。学校近くで何者かが魔術を使って召喚儀式を成功させていることに警戒していこう。
然/然は「探求心」を選びます。茅乃が夜に出歩くなんておかしいし、自分でもしっかりと事件と向き合いたい!
愛菜/愛菜も「探求心」かな。召喚した人を探して元の時代に帰らせてもらおう!
累/累は「連帯感」ですね。これ1人ではどうしようもないから、この3人とは協力しよ!(笑)
然/異世界に飛ばされた直後は、まず足場を固めることが大事!(笑)
薫/スライム転生とかじゃなくて良かったね(笑)
GM/そんな風にワイワイと君達4人が話していると、寮の守衛さんが「誰かいるのかー?」と声を掛けてきます。警備員さんが常にウロウロしてるっぽいよ。
薫/あっ、じゃあ……みんな、私が入ってきた所から出て! 2人を安全な場所まで連れて行こう!
GM/スムーズに4人で行動する算段を立ててくれてありがとう。そうして深夜……女学院の寮の敷地内から抜けた累くんと愛菜ちゃんは、然くんに連れられて1919年の日本の姿を見るのでした。100年前の、大正浪漫の世界へようこそ。
愛菜/わあ、教科書で見たやつだ……(笑)
然/そうだ、君達……泊まる場所のアテは?
累/無い! ……野宿でもしますか?
薫/私は独り暮らしだから愛菜ちゃん、私の家においでよ。
愛菜/マジで!? お世話になります!
然/累さんは僕のところにおいで。……自分も間借りをさせてもらっている身だけど、1人ぐらいなら泊まらせてくれると思う。
累/ありがたい。いっそ馬小屋とかでも寝かせてくれてもいいんで。
然/……累さん、何か得意なことはあるかい?
累/直すことなら。即答します。
然/それだったら……先日、僕の家の主人が蓄音機を壊してしまったから良かったらそれを宿賃代わりにどうだい。貴方も気後れは無くなるだろう?
愛菜/ち、蓄音機……!(笑)
薫/あんた達の所には蓄音機はないの?
累/ないよ。CDプレイヤーだって今は珍しいもんだよ。
薫/……しーでー、ぷれいやー?(笑)
GM/凄くタイムスリップものらしいキャラロールしてるね(笑)
累/……100年前の蓄音機かぁ。工具はどれぐらい揃ってます?
然/物置を探してみないと判らないな。
累/オッケー、なんとかします。針金1本でもあれば直せます!
然/困ったときはお互い様だ。という訳で薫さん、そっちはよろしく。
GM/そんな感じで君達は二手に分かれ、ひとまず1919年7月5日の夜を明かすのでしたー。