アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 狂った果実 』 6ページ ■
2023年9月9日




 ●クライマックスフェイズ 〜阻止〜

GM/黒葉が近寄りながら口を開きます。「この館を訪れた者達の末路は3つだ。私に触れて悪魔の指先になるか。魔術師に触れて彼の配下になるか。少女に触れて永遠のお友達になるか」
縹/言い方がいちいちいやらしいな、コイツ。
夢野/ASMRしてくれ。
陽子/あんたの選択肢、どれも最悪バッドエンドじゃない! そんなの選びっこないでしょ! フシャーッ!
GM/ベルゼブブの眷属になって酷使されるか、武蔵のテロ一味に入って自爆テロをするか、真白の人形になるか。選ばない?
縹/それを阻止するためにこっちは未来から来たんだっつの。願い下げだ。
奈奈緒/4つ目の選択肢は私達で作るわ。
夢野/交渉は決裂だね。どうするんだい、悪魔氏?
GM/「それでは……君達が新たに作った選択肢とは何なのか、見せてもらおう。楽しみだ」 ASMR声。
縹/囁くな!(笑)
奈奈緒/この悪魔、ノリノリじゃねーの(笑)

 『AF判定:クライマックス戦闘』
 ・使用能力値:【ダメージ】
 ・難易度:1000

※「クライマックス戦闘に勝利する」演出に成功すること。
 成功した場合、エンディングフェイズに移行する。
※協調行動NG。1人ずつする。1度のアクションで使用できる特技は、タイミングが被らないもの全て。重複したタイミングは1つのみ(オートは重複可能)。
※敵の【行動値】は15と13と10。つまり1ラウンド3回攻撃。
※「特定の行動」を行なうと宣言したPCがいた場合、難易度が減少するイベントが発生する。イベント発生したらGMが能力値判定を公開する。

【行動値】
 陽子:16
 黒葉1回目:15
 黒葉2回目:13
 縹:11
 奈奈緒:10
 黒葉3回目:10
 夢野:9


縹/連続行動してくるのか。
夢野/いっぱい動くの、蠅の群体って感じ。
GM/全員スキルウェポンを取得しているので、ダメージを上げて難易度:1000をクリアーしてください。それでは、まずはセットアッププロセスから。セットアップ特技を使いたい人はいる?
縹/はーい! 奈奈緒ちゃんに≪魂装支援≫、ぶん殴れ!
GM/他はセットアップ行動いませんね? では、メインプロセスは【行動値】16の陽子からどうぞ。
陽子/……ダッシュして真白ちゃんのところへ行きたいです。人形を破壊したい!
奈奈緒/大事! 賛成!
陽子/奪取! ダッシュ!
夢野/ヨウ子意気揚々と太平洋の様さながら気分は日曜チャカポコ yo yo!
奈奈緒/チャカポコライムしてる(笑)

 『EX判定:真白への行動』
 使用能力値:【体力】
 難易度:12


GM/「真白に会う」と宣言したため特定の行動が開放されました。おめでとうございます。
陽子/だよね! あっ、これAF判定じゃないから難易度が減らせないやつだ! 失敗したら≪ミネルヴァ≫使用も考えます。(ころころ)12、うっわギリいけた。
縹/やった!
夢野/ヨウ子楊貴妃の如く妖艶さに皆酔う眩しい太陽君が必要チャカポコ yo yo ポコチャカ。
縹/夢野せんせーも絶好調かよ(笑)
奈奈緒/最終回にして作家先生のライムが活き活きしているMCバトルってコト?
夢野/鼓を向ける。こいつがどうなってもいいのか!
縹/どうなるっていうんだ……(笑)
陽子/アニメ『ヒプノシスマイク』2期放映おめでとう! ということで、真白ちゃんが居る場所へ行く……!
GM/パーティー会場から離れますが、同一シーンとして考えてください。……自室で男の子の人形を抱いた真白が座っています。「どうしたの? そんなに息切らせて」
陽子/……説得したい。ちゃんと許可を取って、真白ちゃんの心を蔑ろにせず、穏便に済ませたい。
夢野/その心意気は偉いぞ。ヨウ子は将来いい先生になる。
陽子/……が! ガンドおおおおお発射あああああいきなり遠坂凛のごとくバビュンバビュン撃つッ!
縹/力技だー!(笑)
奈奈緒/エネルギーに満ちてる(笑)
陽子/イシュタルのEXアタックみたいにクルッとバァーン!
GM/EX判定に成功したので撃ち抜かれますバァーン。「あっ……」 攻撃を受け、砕け散った人形を見る真白。「お、お父さん……」 砕け散って灰になった人形の前で、茫然としてます。
陽子/…………。つかつかつかと真白ちゃんに近づく。……私は、真白ちゃんのことが好き。
GM/見上げます。
陽子/好きだから嫌われたくないし、嫌いで大切な人形を壊した訳でもない。仲良くしたいと心から思っている。でも、「それとこれとは別」。その人形が私達の命を脅かすもので世界を壊す悪魔を止めるアイテムなら、私は破壊しなきゃいけない。
GM/「…………」
陽子/これが理屈よ! 貴方の大切な物を壊した理由! 分かった!? ……憎むならどうぞ! 私は皆のため自分のためそしてこれからを生きる貴方のためにやったわ! 全部理解した上で貴方が私に憎悪を向けるならどうぞお好きに! でもね! ……無垢を盾に自分のお父さんにそんなことをした貴方は成敗される身であることも、分かって!?
GM/「…………」
陽子/「人形は破壊する理由があった」「お前は子供だが、悪い奴である」と宣言します。全て聞いた上でどう真白ちゃんが行動したいかは、お好きに。
GM/「……私はお父さんが好き。好きだからいっしょにいたい。いっしょにずっと遊んでいたかった」
陽子/でしょうね……。
GM/「でも……でも、なんだろう……? あのね。こんな人形の姿になってせいせいしたと思うのも、こんなバラバラの灰の姿になってすっきりしたというのも、あるの」
夢野/愛憎……か。
陽子/……否定は、しないわ。貴方は狂ってる、とも言わないわ。貴方のお父さんは貴方に酷いことをしているから。心の奥底でそう思っていても、理解できる。
GM/「ふふ……ありがとう、死んで悲しい、バラバラで消えて寂しい、けど……なんだか、嬉しい……うふふふ楽しい……!」真白は灰の前で笑い始めます。AF判定の難易度が1000→500に減少します。
縹/半減だ!
奈奈緒/ナイス判断。
陽子/初っ端にやって良かった。慰めは……いくらでもできるけど、今はその虚ろな笑みを見つめているだけにしよう。
GM/【行動値】順に黒葉のメインプロセスですね。ボスの行動パターンはダイスで決定します。「1:単体攻撃、2:全体攻撃、3:妨害攻撃」で(ころころ)3……妨害攻撃。メイドのユイが現れます。
縹/うわ出たー!(笑)
GM/皆が集まっている広間にやって来るユイ。「ご主人様から……お客様が集まられているとお聞きしました。少し早いですが、皆様のお相手をさせていただきますね。どうぞ、お食べください」(ころころ)命中20。4人全員回避判定をお願いします。ダッシュして去っていった陽子もシーン内扱いなので対象です。
縹/もうご馳走様ですう!(ころころ)回避失敗!
陽子/(ころころ)同じく回避失敗。
夢野/クリれば儲けもの。(ころころ)回避19……。
奈奈緒/夢野先生に≪血の媚薬≫で+1するから避けてね。ウインク!(ころころ)あ、もしや私は≪魂装支援≫の効果でクリティカルでは。先生大好き愛してる〜。
夢野/ミタ嬢ありがとー! 赤い霧の中で片手を上げよう。
GM/2人回避で2人当たり、ですかね? メイドがジュースをお盆に乗せて持って来ました。あっ、バシャン。
陽子/ドジっ子か?

 『バッドステータス:愛あるジュース』
 香りによる体の不調。
 バッドステータス:毒(≪腐敗の庭園≫による強化でダメージ1ラウンド20点)とバッドステータス:放心(1D6減少)が同時に発動する。


縹/猛毒放心になるとかどんなジュースだよ!? ホルガ村かここは!?(笑) ……いや、実質ホルガ村みたいなもんだったわ。
夢野/夏だし祝祭が始まるね(笑)
奈奈緒/確かに常に祝祭ムードの館だもんな(笑)
GM/2回目の行動を決めますよ。(ころころ)3、妨害攻撃。
縹/ドジっ子メイドリターンズ!(笑)
GM/全体、まだ当たっていない2人にバステ命中をします。(ころころ)命中16です。
夢野/(ころころ)17で回避。
縹/夢Q、やはりターボ搭載では。
夢野/チョロQターボ峠を攻めろ。
奈奈緒/(ころころ)回避10、奈奈緒アウト〜。
縹/バステ攻撃があるから香水があるんですね。という訳で、ここでバステ回復!
陽子/香水だばあ! みんなバステ回復〜!
GM/その香水はユイの同マスイベントを発生させておかないと手に入らない特別アイテムなので、ぜひとも使ってください。
陽子/花田さんがメイドさんに食われたからの報酬!
夢野/おいしい思いをしてお土産まで貰うのいいですね。
奈奈緒/エッチなこしてもらった甲斐がありました。
縹/ホラーだったが?
GM/今なら教授もついてくるおまけ付き!
夢野/贅沢ハッピーセット!
縹/クーリングオフ!(笑) 縹のメインプロセスは、待機します。悪魔の3回目行動を待ってから動きます。
奈奈緒/次は奈奈緒ですね。みんなが一斉に駆け出したところで、ウズマキからスキルウェポンの大斧を出す≪巨大武器≫。
陽子/親の顔より見た大斧。
奈奈緒/助かるわあ、ここの広間とっても広くて動きやすいもの。≪狩場≫。
GM/格ゲーの舞台になりそうですね。
陽子/『メルティブラッド』の遠野家ステージか?(笑)
縹/G秋葉を出さなきゃ。
陽子/G黒葉……!?(笑)
奈奈緒/黒葉さんに向かって一直線に走ります。途中飛ぶ蝿たちを叩き落としながら≪竜巻の乱舞≫。蝿を叩き落とし、凄まじい加速がついた斧を振り下ろす≪修羅≫。
縹/うちの人妻(バーサーカー)は最強なんだ!
奈奈緒/その姿はかつて師とした男に倣ったもの、≪赤の君≫。……ここらで≪禍福のさざなみ≫を切るかな!
夢野/チープなスリルに身を任せようぜ!
奈奈緒/≪禍福のさざなみ≫を使用。(1D6ころころ)6、ちゃんと発動します。そこに≪機関「チルドレン」≫も使用してダイスロールに+10。
縹/OK! おじさんの禍福も持っていけ!(1D6ころころ)2、ひやっとした……けど+20!
陽子/ねえ、そこに令呪とあたしの≪ミネルヴァ≫+令呪をしたら……どう思う?
夢野/最高じゃない?(笑)
陽子/≪ミネルヴァ≫使用!(1D6ころころ)2、ここに令呪を貰うことでダメージ+22です! 別室からかくかくガンド!
夢野/追尾砲みたいなガンドかっけえ!(笑)
奈奈緒/よろしくお願いしまーす! 令呪を使用!
夢野/令呪とダブル禍福で世界を打破する斧となる!
奈奈緒/合計で……114点の物理ダメージ! ドラゴンボールみたいなクレーターができる。
GM/『現在難易度:490分の114』! うわでっか。
陽子/UDK奈奈緒。
縹/これはお屋敷の床にクレーターができたわ……。
GM/しかし、間一髪スッと避ける悪魔。
奈奈緒/素早いのね。
GM/踊るように回避したけどそのダンスは長く続かない。でも3回目の悪魔ダンスしますね。(ころころ)1:単体攻撃。
縹/おっと、単体攻撃か。
GM/対象をダイスで決めます。(ころころ)まさかの一番遠い場所にいる陽子を攻撃。
夢野/屋敷内なら蠅ファンネル飛ばし放題だもんな。蠅はどこにでもゐる。
GM/(ころころ)陽子に命中18。
陽子/おほほ魔術師の回避を見よ!(ころころ)回避12です。
縹/振り直ししてみる? ≪逆転運命≫を使用。そっち行ったぞ、気を付けろ!
陽子/アザス!(ころころ)回避16、上がった! あと2だから≪ミネルヴァ≫していい!? 1が出なければイケるわ! フラグ立てました。
夢野/抜かりのないフラグ!(笑)
陽子/≪ミネルヴァ≫使用。(1D6ころころ)……+3! 遠くから花田さんの逃げてが聞こえたので回避ー!
GM/おめでとう! 蠅攻撃は回避成功だ。
陽子/蠅め〜! 美女にお近づきなりたいのは分かるけど好みじゃないのよ!
GM/では、一応ラウンド最後の夢野どうぞ。夢野が動き終えたら待機組のターンになります。
夢野/はいはいな! 真白チャンの所へ行って≪サイコメトリー≫したいです!
GM/シュッと真白の場所まで移動しました。ぶーんぶーん蠅たちに群がられている中で佇む真白がいます。
夢野/壊れた人形と、それを前にして笑っている真白チャンを見る。……ヨウ子、よくやった。≪英霊:キャスター≫として大仕事を果たしてくれたマスターに労いを渡して、少女の元へと近づいていく。
GM/「ふふ」 真白は逃げたりはしません。
夢野/……真白チャン。膝を付いて、目線を合わせる。……俺にも父親がいる。俺は父親が大好きだった。その大好きな存在を俺はある日、喪った。それでも、君の痛みとは全然違う。君の痛みは君のもの。だから、理解をさせてほしい。
GM/おお。
夢野/教えてほしい。伝えてほしい。君の痛みを。今はそれだけしか、出来ないから。≪サイコメトリー≫を使用。
GM/抵抗はしません。自動成功で。
夢野/手袋を外した手で、少女の手を優しく握る。

 『お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん! お父さん!』
 静かに笑いながらも流れていくのは、そのような声。


陽子/侮蔑もあっても、やっぱりお父さんへの愛は強いんじゃん……。
夢野/……ホントウに、大好きだったんだね。≪偏執:異端≫……笑みと父を呼ぶ声、外れてしまった心のたがを、ひとつひとつ確かめていく。
GM/口からの声は微笑が漏れるだけだけど、手からの声から聞こえてくるのは絶叫。
夢野/≪却奪:心≫。叫びも、痛みも、あますことなく引き受けよう。こんなものでは到底足りないだろう。それでも、きみの心が少しでも、和らげばいい。≪最奥の記憶≫……膿も、血も、すべて吐き出させる。心で泣いている、涙も。……きみのなまえは、お父さんがくれたものかい。
GM/「うん」
夢野/真白チャン、良い名前だね。穢れのない色は歪んでしまったけれど、君のお父さんにも愛はあったと思いたいよね、≪シンパシー≫。……俺の「夢野久作」って名前もね、父がくれたものだったんだ。だからこれからもお父さんは君の傍に居るよ。名前という形で、かつて確かにあった愛となって君の傍に、ずっといる。
GM/…………。見ていただけの灰を、しゃがんで、ぎゅっと掴み始めます。
夢野/灰を集めるきみを見守っている、二人きりの≪異端の集い≫。≪パイロキネシス≫でダメージロールします。(ころころ)7点の霊力ダメージです。
GM/『現在難易度:476分の124』。
夢野/突如ダンスホールに背高地黒の女学生が顕現する。「一つの頓服薬として『火星の女の黒焼』を一服ずつ差し上げたいのです。」 少女は笑って、炎を噴き出す。少女地獄の火星の女……。
縹/結局放火はする羽目に。
奈奈緒/こんなところで(笑) 君も『少女地獄』を読もう!
陽子/本格的に放火される前にベルゼブブを討つの! あちらのバーサーカーがクレーター大量生産大活躍してくれているから安心ね!
夢野/そう、適材適所!(笑) 美しいクレーターが出来上がっていく〜。
縹/完全に崩壊したアインツベルン城なんだよな(笑) あの、次の縹のメインプロセスなんだが……貴瀬に会いに行こうと思う。避難誘導は必要だよな?
夢野/大事ですね、お屋敷半焼するかもしれないし。

 『EX判定:貴瀬への行動』
 使用能力値:【幸運】
 難易度:10


奈奈緒/おおっ、EX判定が出たー!
縹/奈奈緒ちゃんが心置きなく戦える環境にするためにも一般人は避難させておこう。つうことで、奈奈緒ちゃん! ちょっと黒葉を任せた!
奈奈緒/お姉ちゃんをよろしくねえ! 声だけ掛けて送り出しますよ!
GM/(黒葉になって)「おや、ダンスが2人きりになってしまうな」
奈奈緒/私だけじゃ不満かしら〜?
GM/「いいえ決して」
夢野/美人妻とのアバンチュールだよ(笑)
縹/このままだとお屋敷が燃えるかクレーターで陥没するかしそうだし……って、屋敷中を走り回ってたら貴瀬に会う。
GM/では、「地震……?」と驚きながら廊下に出た彼女を発見する。彼女が向かう先はきっと、真白の部屋だ。真白が心配だから。
陽子/紗々音、優しいお姉ちゃんだね……。
縹/貴瀬! 真白ちゃんの部屋に行く前に貴瀬を捕まえる。
GM/「わっ、花田さん……地震が連続してありましたけど大丈夫でしたか!?」
縹/こっちは危ない! 真白ちゃんのことは陽子ちゃんと夢野せんせーに任せて、お前は外に出ろ!
GM/「えっ。でも、私も……!」 他の人のことが心配だから手伝うと言いたげな顔だ。
縹/頼むから、外に出よう。貴瀬の手を掴む。(ころころ)【幸運】達成値15で成功です。
奈奈緒/ばっちり!

 ――不意に視界が歪む。ある光景が縹の中に流れて来る。見えてしまう。

縹/え。これは……?

 ある世界の話。
 先の縹と奈奈緒が経験した、とある時間の話。
 紗々音は金を手に入れるために自分の身を捧げた。そんな世界の話。


陽子/うえっ!? イフの未来……いや、実際あったこと、かな。
縹/……ばか。

 身を男に捧げ、後悔が襲い、茫然自失になった紗々音に近付く者がいた。真白である。

陽子/「身を男に捧げ」って……マジでNTR卓じゃん。
縹/イガさんが作ったNTRシナリオを遊ぶの、これで2回目ですよ!(笑)

 真白は紗々音のことが好きだ。子供が好きだから、大切だからと優しくしてくれる紗々音のことは誰よりも好きになっていた。
 だから真白は願う。笑顔でいてほしい。元気でいてほしい。遊んでほしい。父にずっとそばにいて遊んでほしいと願ったように。
 紗々音にも、自分のそばにいてずっとずっとと願った。


夢野/そうだよなあ……。

 もし真白が願わなければ、紗々音の末路は二つ。
 悪魔の下僕になり使い捨てにされるか、テロリストの下僕になり使い捨てにされるか。
 だからこれは真白なりの「どちらにも行かないで」という優しさだったのかもしれない。


陽子/最悪バッドエンドが3種類もご用意されている。
夢野/ここからでも入れる保険(グッドエンド)はありませんか!
縹/ぱっと見は、真白ちゃんによる人形エンドがマシなように見えるんだよな……。
奈奈緒/優しい地獄!

 真白に気に入られた者の末路は――真っ暗闇の中で、体が灰になって消滅するまで生き続ける。人形として。
 この姿になったものはどうしたらいいか。炎により灰になるか、もしくは……こんな姿にした張本人である術者を殺すかしかない。


縹/……術者を、殺す。

 ……人形を抱いて30年経った縹は、今、紗々音を腕に抱いてそれを想った。

陽子/腕に抱いて。紗々音を腕に抱いて。
GM/あ、しまった。つい描写で密着させてしまった(笑)
縹/いやあ……今の記憶を見たら反射的に貴瀬を抱きしめてると思いますよ。
奈奈緒/やったー!(笑)
夢野/ヒュウヒュウ!(笑)
GM/……かつての紗々音を見た。そして今、そうされていない紗々音がいる。紗々音は、抵抗をしない。むしろ、信頼したような目をしている。
陽子/何故か嫌がらない。出会ってたった1日の見知らぬ男なのにね〜。
縹/……すみません、不躾でした。
GM/「いえ……その、支えてくれてありがとうございます。揺れましたね」
奈奈緒/揺らしましたよ。
縹/奈奈緒ちゃん頑張ってるなあ(笑) 2階は危ない。崩れる前に逃げ遅れた人が居ないか確認してから、広い庭に避難しましょう。……貴瀬を先導しながら、懐に手を入れてウズマキから人形を取り出します。
GM/出しました。
縹/あの、≪バベルの唄い手≫で人形が何を言っているか判りますか? この人形が貴瀬だということは判明しているし、あとはチューニングさえできれば彼女の言ってることが聞こえるんじゃないかなって。
GM/では、聞こえたことにしましょう。『縹。ななちゃん。会いたい。帰りたい。会いたい。』 以上です。
縹/…………。
GM/「あれ? ……それって。わわっ!?」 紗々音と人形の目が合った瞬間、人形が霧散。消えました。人形は今後一切出てこなくなります。
陽子/これ……人形の正体が紗々音だと判明していない段階で紗々音の前に出していても、消滅したんですよね。もしその展開だったら混乱しただろうな……。
縹/…………。帰ろう。辛い記憶も、体験も、全部無かったことにして。帰ろう、貴瀬。
GM/「帰ろう……? さすがにここの主人に何も言わずには無理ですよ。バイト終わってませんし!」 抵抗します。
縹/こんだけ揺れて崩れかけてたらバイトも何もないでしょ? それに、ここのバイト……まだ続けたい?
GM/「……いえ。でも、私には、帰る理由が……」
縹/お祭り。行くんだろ、花火大会。
GM/「えっ……」
縹/行く約束してたんじゃないの? お友達と。
GM/「……あ、はい。お友達と、してます。そう、陽子に昨日話しましたね。でもその予定は8月なんですよ」
縹/それは、君にとって帰る理由にはならないのか? それよりも、こんなとこで金を稼ぐ方が大事なのか?
GM/「でも……でも……」
縹/でもじゃない。貴瀬はどうしたい助けて欲しいなら、助けてって言え。お前の友達はそんな甲斐性無しなのか?
GM/「……稼ぎもしないで何も用意できなくて、何もできてなくて、会って喜んでくれる訳ないじゃないですか」
縹/稼いでも、何かしても、無事に帰ってこない方が喜ばないよ。
GM/「……! た、助けて、って言って……それで助けてくれると、思います?」
縹/逆に君の友達が「助けてくれ」って言ってきたらどうする?
GM/「助けます」
陽子/即答じゃん。
縹/そういうことだよ。君が友人を助けたいと思うなら、その友人も君を助けたいって思う筈だよ。君が思ってるよりもずっと、君の友達は頼りになるんだぜ。
GM/「…………。昨夜、怖いことをされかけました。た、助けてほしい……って、言いに行きたくなりました」
縹/うん。
GM/「……何よりも……会いたい人に、会いたくて。そう、言いに行きたくてたまらなくなって……」
縹/うん。
GM/「でもここ、電話も無いし……」
縹/なら、逃げちゃえよ。怖いとこにいつまでも居る必要なんて無いんだよ。帰って無事な姿を見せてやんな。
GM/「……はい! その……帰ります! 私は、早く……2人に会いたい」

 ■貴瀬生存フラグ
 5:貴瀬が鴨頭草縹と三田奈奈緒のもとに帰ろうと決めた。

 帰ろう。

 『イベントキー:決意』
 タイミング:ダイスロール直後。対象:単体。効果:ダイスロールに+100。


GM/「キャアー!? なになにここ地震が多すぎじゃなーい!?」 オカマが転がって出てきます。
陽子/ユリちゃんかわいい!(笑)
夢野/べりべりキュート癒し枠(笑)
GM/「あ、そこのお二人! ここ古い建物だから地震が頻発したら危険よ! ちょっと一緒に出ましょ!?」 紗々音を無事に遠くへ連れて行ってくれる便利NPCです。
縹/うわ、安心感!(笑)
GM/「他の子ももう逃げたのね!? そうね!? だって全然いないんだもん! もぉーみんなアタシを置いていくなんて!? 会えて嬉しいから出会いがしらキスするわよ!(^ε^)-☆Chu!!」
縹/なんでだよ!?(笑)
奈奈緒/かわいいテロだ(笑) 最初から最後まで良い人!
夢野/でっけ〜オアシス(笑)
GM/「えっ、花田先生は一度戻るのね!? なら気を付けて! アタシはカワイイ紗々音ちゃんを連れてちゃんと外へ逃げることにするわ!」
縹/じゃあ……百合人さんに貴瀬を預けて、屋敷に戻ります。俺は他に逃げ遅れた人が居ないか確認してきます。貴瀬のことよろしくお願いしますね。
GM/「車を出したわー! 紗々音ちゃん、早く乗ってー!」
縹/それじゃあ、さようなら。
GM/「駅まで車を飛ばすわよん!(;^ε^)-☆Chu!!」
奈奈緒/汗かいてる!(笑)
GM/百合人の車に乗り込む紗々音は、最後に。(紗々音になって)「……ありがとうございます。その、ご連絡ください」 電話番号を書いたメモを渡してきます。もちろん貴方は知ってる番号です。
陽子/スマホが無い時代〜(笑)
GM/「では……帰ります! 失礼します!」 車は森の先へと消えていく。
縹/…………。黙って、車を見送ります
GM/このEX判定はイベントキーを入手できるもので、難易度減少イベントではありません。なのでこれで縹のメインプロセスは終わりです。
縹/……さてと。ここで悪魔を野放しにしちゃ、元の木阿弥だからな。戻りますか……奈奈緒ちゃんにも「貴瀬は帰ったよ」って知らせてあげないと。屋敷に戻ります。
GM/すみません、急遽GMが演出を思いついたので割り込みしていいですか? 本来であれば手順があるものなんですが……。
夢野/おお、良いと思いますー!
GM/縹は無事に車を見送る。奈奈緒のもとへ戻ろうと、意を決して館へ。

 GM/館の入口には、優しい微笑の男が立っていた。

縹/うげ!?(一同笑) ……おっと。確か、機関の方でしたよね。
GM/「はい。……貴方は、優しい。とても優しい人のようだ。先ほどの会話を聞いていれば貴方がとても愛に溢れていることが分かる」 とても敵意など感じさせない、優しい口調です。縹より年下なので敬語で話します。
縹/愛が無きゃ、ここまで来ませんよ。それで、いったい何の御用です? もうアンタの計画は半ばご破算でしょう。ここは潔く撤退するのが悪役らしくて良いんじゃあないですか?
GM/「ふっ、そうですね。撤退しましょうか。……今日まで計画を少しずつ進めてきました。しかし『あと一手』が貴方達の手によって壊れかけている。それでも、まだ諦めきれません。だからあの悪魔には最期まで頑張ってもらいたい。私の仕事のために」
縹/悪魔のマスターとなっていた男はもう死んだ。悪魔の消滅も時間の問題だ。
GM/「……この世に生まれた者は全て神の寵愛を受けている。神は生命を、より規律よく生きなさいと真心こめて一つ一つを生み出している。数億、数兆の命を丹精に。飽きずに。誕生とは、愛がなければできない行為です」
縹/御高説ありがたいですな。
GM/「我らを上階から見守るその神らの中でも、特に愛に溢れた者達がいる。より自由に生きなさい。束縛なく制約なく思うが儘に生きなさい。抑圧なく裸の理性のまま、ありのままの暴を晒すといいという者達……。抑圧の殻を解放を目指し、解き放てという神たちは……現界することで直に愛を与えようとしている」
縹/……邪神。
GM/「八体の欲望たちは、無数の魂の開放を望んでいる。愛をもって」
陽子/……あ、これ、洗脳では? 花田さんを落としにかかっているのでは?(笑)
GM/「今まで人生、つらかったでしょう? つらかった貴方も、貴方達も皆、愛されていい。貴方達が神の愛を受け取るのは正しい。だから与えましょう。愛し受け入れ与え楽しみましょう。それが貴方達にも幸福である。――八体の神の愛を、その体で受け入れましょう? そのために……」
縹/俺が欲しい愛は俺が決めて俺が求める。アンタからの施しはいらんよ。つかつかと男の横を通り過ぎて、屋敷に戻ります。
陽子/スルーした……。
奈奈緒/かっこいいぜ先生。
夢野/クールだ!
縹/その洗脳をするにはタイミングが遅かったなあ。アンタの計画がそこそこ上手くいったルートだったら、アンタの甘言に乗ってたかもしれん。……実際、元のルートのとき……貴瀬が戻らなかった頃の縹に囁かれたらダメだったと思う。
奈奈緒/ものっそい甘言になったでしょうね……。
GM/「嗚呼、それは……残念。では貴方が寂しいときにまた囁きに参りましょう。おつらい今までを払拭できるといいですね。貴方の愛ある最期を応援していますよ」 すり抜けていくときに囁く。
縹/振り向かずに、奈奈緒ちゃんがいる広間の方へ駆け出す!
夢野/……まるで蛇だな。
GM/以上、「教授に会いに行く」と発言することで発生した『EX判定:教授への行動』のシーンでした。どうしても今やりたいと思っちゃいまして挿入しました。
縹/教授が出てきた瞬間「このタイミングでまたスケベトラップが!?」って思ってしまいました。すみません(笑)
陽子/(←七那になって)弱者に寄り添ってくれる愛が深い素敵な武蔵様お優しい〜
縹/弱者を食いもんにしてる肉食獣だよ! 目を覚ませ!(笑)
夢野/七那さんがちょいちょい出てくるの、面白いんだよな(笑)

 全員のメインプロセスが終了したため、第2ラウンドのセットアッププロセスに移行。
 陽子は奈奈緒に≪飛行の札≫を、縹は奈奈緒に≪魂装支援≫を使用。奈奈緒は≪仮面の帝王≫を使用して≪圧縮撃≫を新たに取得した。


陽子/バフもりもりバーサーカー! ≪飛行の札≫を使うので【行動値】+4、飛行状態になってください!
奈奈緒/ありがうございます! トビマス! トビマス!
夢野/日本を印度にしてしまえ!(笑)
GM/それでは、メインプロセスに移行します。【行動値】最速の陽子のターンからどうぞ。
陽子/AF判定はまだ『現在難易度:476分の124』。1の位を破壊する男こと川越様を呼びたい。
奈奈緒/分かる!(一同笑) 沖田が割ってくれないかな〜?
夢野/沖田君が? 割るな割るな(笑)
陽子/……あっ、沖田!? そっか、真白ちゃんと紗々音と武蔵様に固有イベントがあったんだから、沖田にもEX判定があるかも!?
奈奈緒/まさかの!? 沖田は昭和の川越に果たしてなりうるか!?(笑)
陽子/ありだ……提案ありがとうございます! 陽子は沖田をひっ叩きに行きます!
縹/叩かないであげて!(一同笑) アイツは未来で凄腕エージェントになる予定だから! 知らんけど!(笑)

 『EX判定:沖田への行動』
 使用能力値:【知覚】
 難易度:12


GM/まあ、あるんですけどね。
夢野/EX判定あったー!?(一同爆笑) 大正解!
陽子/真白ちゃんを夢Qに託して、陽子は沖田ダッシュします。(ころころ)達成値16で成功。スゲー走るじゃん陽子。
奈奈緒/陽子ちゃん、たくさん走ってくれる(笑)
夢野/お洒落な靴の高いヒールで器用にばんばん駆けてそう(笑)
陽子/「長い廊下があったら走り回りますよ」は伏線だった……?(一同笑) ダッシュして沖田を発見!
GM/沖田は屋敷中を探索してました。火事場なんとか。
陽子/普通だったら「こんなときに何してんのよドロボー!」って叫ぶけど、沖田は真面目に証拠を捜索したり武蔵様の結界を解除してそうで偉い(笑) どうもヒールで大疾走陽子よこんにちは!
GM/(沖田になって)「あっ……こ、こんにちは?」
陽子/沖田くん! 悪魔とミタさんが戦闘中なの! 教授が異端テロリストのトップで真白ちゃんがヤババでただいま花田さんがみんなを逃がしてるわ! ユリちゃんが紗々音みたいな一般人を駅まで連れて行ってくれてる! 教授は……この様子だと逃亡する! けど! 悪魔はどうにかしないといけない! 今ミタさんが応戦してるから手伝って!
GM/「キミかくかくしかじかが上手いね!?」(一同爆笑)
縹/忙しい沖田のための果実卓(笑)
夢野/流石未来の先生。報連相が完璧なんだが(笑)
奈奈緒/サンシャイン池崎のチャンネルくらい判りやすい。
GM/「待ってくれ。これをこうして……よし!」 沖田は何か導線ぽいものをいじくってます。
陽子/なにそれ、爆弾?
GM/「これは……霊力の爆弾だ!」 ぽち。ジュドーン。もくもくもくと煙。
夢野/重い爆音を感じた。
GM/でも屋敷は焼かれてません。……ぱた、ぱたぱた。飛んでいた蠅が落ちていき、床に伏した虫は青く光って昇華された。殺虫爆弾です。
奈奈緒/蝿に大打撃! 霊力爆弾か〜。
夢野/くそでっかバルサンだ。
GM/難易度を200減少してください。『現在難易度:276分の124』になります。
奈奈緒/くそでっかバルサンだ!(一同笑)
縹/さすが沖田! 有能!(笑)
陽子/ありがとう! 面倒な虫が一掃できたわ! ギミック解除をキメてくれたぜ!
GM/陽子のターンは以上です。次は悪魔の1回目ターン。
縹/君はキメなくて良いんですよ!(笑)
GM/行動パターンをダイスで決定します。(ころころ)1:単体攻撃。
夢野/単体攻撃なら、まだ目がある!
GM/攻撃対象が誰になるか決めます。(ころころ)奈奈緒に……(ころころ)命中15。
夢野/礼儀正しいね、踊る相手のことを見据えている。
奈奈緒/目の前に居るもんね。(ころころ)回避13、振り直したいー! やる気が無いダイス目してやがる!
縹/振り直す? ≪逆転運命≫を使用。
奈奈緒/あざます!(ころころ)回避15、ピッタリで避けた! 到着してくれた探偵先生のアドバイスで間一髪、避ける!
縹/うふふ、これで俺は残り【MP】あと1点。
奈奈緒/先生死なないでー!?(笑)
GM/もう【MP】残り1点なんだ。供給する? ベルゼブブか教授かメイドと。
縹/戦闘中だよッ!(一同爆笑) いや、戦闘中じゃなかったらしますという意味でもないぞ!?(笑)
GM/次、【行動値】が14になった奈奈緒が先手を取れます!
陽子/悪魔の攻撃を回避して攻撃! カウンターかな?(笑)
奈奈緒/私は粛々と難易度を減らすわ。やっとここまで来たんだから死んで終わらせるわけにはいかない! ≪不屈≫。
縹/そうだぞ! 貴瀬も無事に帰したんだから、俺達も無事に戻らねえと!
奈奈緒/鴨頭草さんがお姉ちゃんを助けてくれた! それなら全力で戦える! どんな姿になったって帰ってみせる、≪暴食鬼≫! でも……血を流しすぎて頭回らないや、≪血の媚薬≫。
陽子/ああっ、戦闘で負傷してる〜。
奈奈緒/目の前のベルゼブブだけは、異端だけは地獄に送ってやる。こいつだけは、命を賭けても道連れにしてやる。≪邪の道は此方≫。
縹/俺の相棒かっこいい〜!
奈奈緒/今度は、避けないでね? ≪巨大武器≫。
GM/(黒葉になって)「そんな凛々しい御方とお相手できるなんて幸せ者だ。可憐なステップを見せて、どうぞ」
奈奈緒/ダメージロールに≪機関「チルドレン」≫と≪圧縮撃≫を使用。ラストのチルドレン!
夢野/気合十分!
縹/令呪を使用、+20! やっちまえ奈奈緒ちゃん! 『イベントキー:決意』を使用して+100!
陽子/≪ミネルヴァ≫も乗せちゃう!(1D6ころころ)最大値の6! 令呪も使ってダメージ+26の追加ガンド!
夢野/リソースどっかんどっかん盛り盛りしていて最高! とどめの一撃!
奈奈緒/奈奈緒の振り上げる斧と、後ろからガンドが降り注ぐ!(ころころ)ダメージは……物理ダメージ191点!
GM/……とどめを、刺した! 奈奈緒の斧が悪魔の体を殴打する。直撃、ザックリ。
夢野/両断してそう。
GM/では、胴体を両断されて壁に貼り付けられる。上半身だけになった黒葉は「ガハッ」と逆流の血を吐く。
夢野/標本だ。
縹/GMのヘキだなあ。
奈奈緒/さすがにこちらも息も絶え絶えだわ……まさに虫の息ね。
GM/血を吐きながら……口元を赤く染まらせながら、黒葉は話す。「そう長くは踊ってられないものだな……こう、スポンサーがいなくなってしまっては、ね」 奈奈緒の斧の先から、蒼い光が舞い始める。
奈奈緒/もう十分すぎるほど踊ったでしょう。いい加減お休みなさい。今度地獄に行ったときにはまた相手してあげるから。
GM/「アンコールに出られなそうだが、寂しがらないでおくれ?」 軽口を叩きながら、悪魔は昇華されます。
奈奈緒/寂しくなんかないわよう。お姉ちゃんも、お兄ちゃんも、みんないるのにさ。
夢野/……良い幕引きだ。
縹/……奈奈緒ちゃん、厄介なやつに気に入られてない?
奈奈緒/えー? そういうのは勘弁かな? 言いながら床に倒れます。戦闘終了!
縹/よいしょっと。倒れた奈奈緒ちゃんを抱えますね。
奈奈緒/わあい。らくちん!


 ●マスターシーン

GM/これからマスターシーンを始めます。最後にPCが介入できるシーンを挟みますので、それまではGMだけのシーンになります。

 真白は、2階の自分の部屋に向かう。人形だらけの部屋に戻り、バルコニーへと向かった。
 偽りでも兄と名乗った悪魔は消えた。
 偽りでも父を演じた魔術師も消えた。
 車に乗って優しいお姉ちゃん達も早々に消えていった。
 みんなが消えていく中、真白は思う。「一人だけ消えないのはおかしい」、と。

 景色が良い2階のバルコニーへ出た。
 ……春から随分体が弱くなり、外には出たら帰ってこられないと脅されるほどになった。
 それは事実だ。真白はもう赤子以下の体力しかない。無邪気な小学生のように走り回るのもかなわない。
 だけど普通の小学生と同じように、飛び出していく気力だけは残っていた。

 消えなきゃ。
 飛び出そう。
 乗り越えた。

 軽い体はあっけなく空に躍り出て。果実は重力のまま地へ。


GM/「術者が死ぬと術は解ける法則」により、真白が死ぬことで、全ての人形にされた(原型がある人形は)人間に戻れます。真白はこのマスターシーンで飛び降り自殺をしました。それを踏まえて、PCは何かしますか?
陽子/真白ちゃんが死ねば全ての人形にされた人達は助かる。ここは……真白ちゃんを殺すか殺さないか選択かな?
夢野/……友達を死なせたくないって、どうしても思ってしまう。
陽子/夢Qは、そう思うでしょうね。
夢野/…………。これ、どうかなって思いますが、『異端落ち:蘇生』で真白ちゃんを生かすことってできますか? 代償は俺が払います。
GM/それでいいですか?
縹/夢野せんせーのしたいことを止めるつもりはないです。
奈奈緒/奈奈緒はみんなの思いに託しちゃうかな。夢野先生が受けとめるなら≪影の軍勢≫で加勢はするけど。
陽子/陽子は……「生かすか殺すかの選択肢ができない現状」です。正しくは「どちらも選べずタイムアップ」ですね。……咄嗟には動けません。
縹/ただ、「真白ちゃんを助けた後はどうするんだ?」という確認はします。夢野せんせーが面倒を見れるのか。ただ助けただけじゃ、またあの教授に利用されるだけなんじゃないか?
陽子/……そうね。真白ちゃんにもう親はいない。保護者役も去ってしまった。誰もいない状態よ。
縹/後ろ盾のない子供が、それも正気じゃない子供が一人生きていくのは大変だ。子供を死なせたくないって言う夢野せんせーの優しさは良いと思う。だけど、その優しさでまた傷つく人間が増えるかもしれない。
奈奈緒/このまま生きていても、つらい環境の中で生き続けるのか……というのはあるもんね。全能力値1、何をしても死と隣り合わせだし。
夢野/生半可で手を差し伸べるなというのは判っている。彼女はここで斃れるべきなのが正しいということも。施設に預けるのも、彼女の体力と精神状態ではきっと難しい。
縹/それに……英霊である夢野久作が、生きた人間の未来を保証できるのか?
夢野/過去の影法師である自分が育てるよりも、現代に居る……理解のある駆け込み寺のほうがまだ生きられると思う。これはただの自己満足だ。残酷なことをしているんだろうな、とは思うよ。
GM/…………。
夢野/……あのですね、夢野の≪友の華≫の使用回数がまだ残っています。彼女の居場所になれる所のコネを持っていたことにしてもいいですか?
GM/ほう? その預け先は誰にしますか?
夢野/古川財閥の田組家はどうでしょう? 医療的な側面で人体強化を行なっていて、五つ子ドワーフちゃんを保護したりしてますし。何より中の人が作った古川財閥の設定だから絶対に安心!(笑)
GM/……了解です。では、それを考えた夢野は落下した真白を助けに行く。砕け散った果実のもとに向かうと、そこにはメイドがいた。
陽子/メイドがおるんだ!?
GM/(ユイになって)「真白ちゃんっ! 可哀想です。助けなきゃ……!」 落下し、死に逝く彼女をメイドは救命活動しようとしている。
夢野/まだ、息はある?
GM/「はい! 大丈夫です、助けてくれる人がいます。あの御方はここを去ったけど、悲しい命がいるとなったら生かしてくれるに違いない。すぐにお呼びして頼みましょう――死なないように愛してくださいって」 ユイは、機関に戻った武蔵のもとに真白を連れて行こうとします。そして武蔵によって『悪魔の力を手に入れた貴重なサンプル』として一生を植物人間として生かされ続けます。これが正史です。
縹/アカン!
奈奈緒/アカンしかなかった!
GM/「なんで紗々音の人形が30年間ずっと存在していたの?」に対する解です。真白は死んでないから、紗々音も生き続けていました。オープニングシーンの陽子も同等の理由でどこかに保存されていました。
縹/あ〜、なるほどね〜。最悪かよ。機関が解体しても真白ちゃんは生かされてたってこと!?
奈奈緒/前の世界でもずっと、彼女は生きてたんだ……。
夢野/巧妙に隠されていたんだろうな……。
陽子/紗々音ドールが死なず、陽子ドールも数万日を生きてた理由がこれか……。まあ、何も事情を知らない善良なレジスタンスからすれば「機関に捕らわれていた植物人間の少女」を発見したら丁重に保護してあげますよね……。
GM/なので、ユイは瀕死の真白を連れて武蔵へ託そうとします。ユイは「真白を救いたい! 武蔵様なら助けてくれる!」と善意で動こうとしています。
夢野/イイヤ、愛宕嬢。その甘言は、猛毒だよ。少女がガラスの棺の眠り姫になる前に、斃れた小さな体の前に屈みこむ。≪肉体復元≫を使ってみる。
GM/武蔵に託さない、それでいいですか? OKなら≪肉体復元≫を使ってください。
夢野/いいですよ。夢野は、それを望んでます。
縹/メイドさんも保護しよ……。
夢野/愛宕嬢、君がそうする必要はない。大丈夫だよ、俺が生かす。≪異端落ち:蘇生≫を先に使ってしまう。
GM/【正気度】を2D6点減らしてくれたら蘇生できたことにします。
夢野/(ころころ)4点消費。エコロジーだな。
陽子/オッケー生きてる! 沖田! 教会と警察と救急に連絡しろ! 公衆電話まで走れ!
奈奈緒/スマホ無いもんなあ(笑)
縹/綺麗な教会の人を呼んで(笑)
GM/公衆電話なら観光地だから至る所にあります(笑)


 ●エンディングフェイズ1/PC2 〜変わり始める過去〜

縹/さてと、教会の人が来てゴタゴタする前にお暇しようかねえ。もうおじさんも息絶え絶えなのよ。
奈奈緒/そうねえ、身分を証明できる立場でも無いし。私達も年ねえ、悪魔とダンスしたらクタクタよぉ。
縹/じゃあ、ちょっと落ち着いた頃に陽子ちゃん達に声掛けよっか。お世話になったし、挨拶しないのも不義理だろ?
奈奈緒/一時とはいえ死闘に立ち向かった仲だしね。
GM/目的を果たしたPC1達は「帰ろう」と強く念じれば帰れます。では、沖田が陽子と一緒に救急車や警察を呼んだところで……。
陽子/ウウウウウウウ〜。よし、柳沢慎吾が来たな!
縹/柳沢慎吾は音しか出さねえよ!(笑)
陽子/後はプロに任せるしかないわね! あたし達の仕事は終わり! ここがふかふかカーペットだったら大の字で寝てたわバターン!
夢野/ドレスが泥で汚れるよ。
奈奈緒/2人とも。私達にできることはもうないみたいだし、ここらでお暇するわ。
夢野/ン、もう行くのかい。それもそうか。
陽子/むくっ! 起き上がる! 探偵の皆さんのお勤めはもう終了ってことですね!?
奈奈緒/私達はこの時代の人間じゃないから何も責任を負えないの。貴方達2人はここから先が一番大変だと思う。頑張ってね。
縹/うんうん、事件を説明できる数少ない証人だからね。面倒なことを押し付けてすまないが頼んだよ。
夢野/アア、覚悟はしているさ。色々と。
縹/きっと沖田君が良い感じにしてくれるよ。
陽子/ねえ……とりあえず、あたし、生き延びたのよね? 確か今日死ぬ筈だったんでしょ? あっヤベ遅効性SANチェックしそう。
奈奈緒/陽子ちゃんは最後までかわいいなあ〜(笑)
縹/でも、君達が死ぬ運命は悪魔を昇華することで変えられた。それで良しとしてくれないか。
夢野/勿論、良いよ。ここは俺達に任せて。未来に心残りなど残さず、すっきりと帰ってくれると俺達も嬉しいな。
奈奈緒/もしも貴方達が私達の時代まで生きてたら、また会いましょうね。
夢野/是非。俺はきっとまだ居残っているだろうから。ヨウ子もきっと元気で居るよ。
縹/そうだな……その時はこの名刺の番号に連絡してくれ。あと30年ぐらいしたら使えるようになるから。
奈奈緒/こういうとき先生の事務所って便利よね。
夢野/フフ、大事に保管しておくよ。30年後が楽しみだ。
陽子/昭和90年ぐらいに会いましょう。
GM/昭和は来年終わるけどな。
縹/昭和天皇、何歳まで生きるのよ?(笑)
陽子/この世界の昭和天皇が始皇帝もビックリのメカ天皇になってるかもしれないでしょ。
縹/メカ天皇、強そう。三種の神器と合体しそう。
奈奈緒/メカ天皇かは未来のお楽しみね!(笑) 真白ちゃんも、よろしくね。
夢野/……勿論。預ける先の、目星はつけてある。だから、心配はないよ。約束する。未来で会えたら、そのときは事件の話を沢山聞かせておくれ。
陽子/花田さん、ミタさん。お疲れ様でした。あたしが生きて世界がひっちゃかめっちゃかになってたらそのときは何とかしてくださいね!
縹/世界をひっちゃかめっちゃかにする予定あるの!?(笑)
奈奈緒/長々と話し込んでしまったな……帰りますかね。
縹/帰ろっか、俺達の時代に。貴瀬とも仲良くしてやってくれよ。
陽子/もちろん! 紗々音と合流して慰めに慰めてやるんだから!
夢野/これからも親交を深めさせてもらうよ。また会おう。息災で。
奈奈緒/イメージするのはいつもの事務所。帰りましょう、未来へ。
縹/手を振って、道を歩いてる途中で消えていく。
GM/縹、奈奈緒……2人はこの時代から退場しました。そして数時間後、陽子と夢野は事情聴取の後に解放されます。駅に向かえば紗々音と合流できるでしょう。紗々音は百合人が安全を保障するわ!(^ε^)-☆Chu!!
陽子/ユリちゃんがいてくれるなら心配してないわ!(^ε^)-☆Chu!! では、紗々音と合流します。紗々音ー! 話があるの!
GM/合流できた紗々音は「何?」と話を聞きます。
陽子/地震の影響で月島邸は封鎖ですって。めっちゃ穴ぼこだらけだから寝泊まりするにももう無理だって!
GM/「何回も凄い揺れしてたもんね」
陽子/それに……そうじゃなくたって嫌でしょ、売春を持ちかけてくる奴がいるところでバイトなんて!
GM/「大声、出さないで……」
陽子/でね、さっきお金を振り込んでもらったからそれ引き出して清里高原駅前でぱーっと豪遊して気分転換して帰ろ? 花田さんに「帰ろう」って言われたんでしょ?
GM/「……うん。帰ることには、大賛成。でも豪遊はしなくてもいいかな?」
陽子/するわよ。もう写ルンです3台は買ったわよ。
GM/「何枚写真撮る気よ」
陽子/3台分以上よ! 「お土産はささねーちゃんの写真がいい」ってななちゃんに言われたんでしょうが! そのお土産を持ち帰るための豪遊よ!
夢野/フィルムが無くなるまで撮ろう。いいじゃないか、頑張った分のご褒美だよ。良い思い出だけを残しておこう。
GM/「……ありがとう、慰めの天才」
陽子/あと、これあげる。はい宝くじ。
GM/「なにこれ。サマージャイアント宝くじ?」
陽子/当たるか当たらぬか判らぬ八卦八卦。でもいくら貰えるか判んない方が面白いでしょ。純粋に存在を今まで忘れてただけだけど(一同笑)
縹/あー、宝くじに≪未来視≫でもしておけば良かったな(笑)
GM/ですね。実はPC1が宝くじを持ったらイベントが発生する予定でした。
奈奈緒/なるほど、当たるか判るかもしれなかったんですね(笑)
夢野/持っておくといい、案外当たっているかもしれないよ。きっと豪遊してもおつりがくるくらいに。折角の観光地だ、遊んでいこう。
陽子/っていうか駅前で話をしてたら暑いー! とりあえずソフトクリームでも食べましょ!
GM/「気温30度を越えてるとか暑すぎ〜」と言いながら歩き始めます。
夢野/温暖化があるしこの先ドンドン暑くなるとか。あ、バナナソフトがある(笑) ……ソフトクリームを買うがてら、こっそり併設された土産物屋さんで赤い万年筆と、小さなノートブックを買う。
GM/「それ、誰かへのお土産ですか?」
夢野/これは、またあの子に会えた時のお土産。
陽子/そうよ、紗々音も写真以外のお土産を買うのよ! ボーイフレンドは何が好きなの!? あっ、この和雑貨すっごく可愛い! きっと浴衣に似合うと思うんだけど!?
GM/「浴衣か〜。宝くじが当たったら買おうかな〜」
夢野/……きっとあの子は、これから衝動との折り合いの付け方を学ぶ必要がある。頭の中の負を吐き出す指向性を与えてあげたい。何事も、フィクションが一番だから。……女の子達の華やかな会話を聞きながら、ゆっくりとついて行く。


 ●エンディングフェイズ2/PC1 〜変わる未来〜

陽子/PC1組には花火大会のシーンをしてほしい!
GM/いいですね。元の時代に戻って来たシーンと花火大会のシーン、どっちがしたいですか?
陽子/どっちもしなさい! 20代のシーンと50代のシーンどっちもするのよ!
奈奈緒/贅沢だわ(笑) じゃあ、5歳に戻るわ!
GM/記憶まっさらな状態で、紗々音が死ぬなんて思わない5歳と20歳の2人がシーン登場してください。
奈奈緒/おまつりー! ひょうにーちゃん、たこ焼き買って買って!
縹/先に両手に持ってる綿あめとイカ焼きを食べ終わってからな。
奈奈緒/もがー!
GM/紗々音は、浴衣を着てます。黒と白の浴衣を。
夢野/浴衣だ!
奈奈緒/ささねーちゃん浴衣きれい! 美人さん!
縹/…………。
GM/「……なに黙って食べてるの?」
奈奈緒/ここは、ひょうにーちゃんも浴衣であるべきでは?
縹/偶数が出たら浴衣姿、奇数だったらTシャツGパン姿で(ころころ)6、実家から浴衣を送ってもらいました。え、大島紬とかそんなんじゃなくていいよ! 普通の送ってくれ!(笑)
陽子/青森さんち、やるじゃん。でも青森のオッサンやその家族一同めっちゃ祭好きそう(笑)
奈奈緒/こうやって3人で歩いてると、なんだか家族みたいだね! ひょうにーちゃんがパパで、ささねーちゃんがママね! わたしの!
縹/ぶはっ。
GM/「あはは、おばさん(奈奈緒の母)はどこ行っちゃったの?」
奈奈緒/パパとママはたくさんいていいんだよって機関出身のママが言ってた。
縹/ママの倫理観おかしい!(一同笑) 頭垓だな? そういうこと言うのは頭垓だな!?(笑)
陽子/なるほど、どうしてななちゃんが2人に懐いているかって……ブラック企業勤めのお母さん達が忙しかったからなのね(笑)
奈奈緒/だから2人が両親みたいなもんですな。
縹/お、そろそろ花火が打ち上がる頃じゃないか?
奈奈緒/イカ焼きと綿あめ食べ終わったので両手があいた! お兄ちゃんの上によじ登って花火待機します。
夢野/コアラだ(笑)
縹/奈奈緒、ちゃんと手は拭いたか?
奈奈緒/ん? ぺた。
縹/貴瀬〜! 奈奈緒の手ぇ拭いてやってくれ〜!(笑)
GM/花火ぱぁーん。
奈奈緒/たまやー!
GM/「…………」
縹/どうした?
GM/紗々音は花火が打ちあがる暗い夜空を見上げて、音も無く泣いている。
縹/どどどどどどうした!?
奈奈緒/ななおは花火に夢中です。
縹/履き慣れない下駄で足を痛めたか!? それとも帯が苦しいとかか? だからあんまり食いすぎるなと……!
GM/「……真っ暗。暗い。黒……」 きっと夜だからですね。「暗くて……暗くて……ひとりで……」 独り言を言って、泣く。
縹/…………。1人じゃないだろ。
GM/「…………」
縹/奈奈緒も俺も、傍にいるだろ。
GM/「……だね。こんなに人がいっぱい居るのに……こんなに明るいのに、何を言ってるんだろ」
縹/それに、寂しかったら呼べよな。お前ひとり助けてやるぐらいの甲斐性はあるつもりだぞ。
陽子/ひゅう!
GM/どぉーん。花火がぱらぱらと音を立てて散った後、紗々音が縹によりかかります。「さっすが。……かっこいい。男らしい。いいね。ななちゃんが大好きなのも分かる。……縹に触れられるのだったら、大歓迎」 寄りかかって、目を瞑りました。
陽子/ひゅうううう。
GM/どぉーん。
縹/…………。影が重なる。奈奈緒ちゃんは花火に夢中になってて。
奈奈緒/たーまやー。
夢野/良いシーンだなあ……。
陽子/なぁーなぁーちゃぁーんっ! どうもお友達のお姉さんだよぉー!
奈奈緒/わっ!
縹/ばっと貴瀬から離れる!
GM/「うわ、うるさいのが来た」
奈奈緒/なんか! ぴかぴかのおねーちゃんきた!
縹/ぴかぴかって何!? 派手なのか!?(笑)
陽子/お友達のお兄さんもいるよ〜!
奈奈緒/ミステリアスな文豪みたいなおにーさんだ! 夏目漱石でみた〜!
夢野/ヤア、こんばんは。お邪魔だったかな? カンカン帽をちょっと持ち上げてご挨拶。
陽子/ハッ、いいムードだった顔ね!? しまったウッカ凛! ちょっとななちゃんを誘拐して出直すわ〜!
奈奈緒/わー!
GM/「幼女誘拐!?」(笑)
縹/人攫い!(笑) 大丈夫なのか!?
夢野/また後でね、手ひらり。
陽子/5歳児をひょーいと抱っこして離れます。どうぞアベックはしっぽりムフフと……神社の裏で浴衣姿でムフフと……サイッテー!
GM/「自爆するな」(笑)
縹/だから大丈夫なのか?(笑)
奈奈緒/文豪のおにーちゃんに肩車してもらってぴかぴかのおねーちゃんにたこ焼き買ってもらうから大丈夫ー!
夢野/おっ、肩に来るかいお嬢さん。肩車慣れしてる感じで奈奈緒ちゃんを乗せる。
奈奈緒/いまからひょうにーちゃんとささねーちゃんは、ななおのパパとママになるんだよ〜。って言いながら遠ざかっていく。
陽子/2人は30年ぐらい歩いてきて〜!
縹/長いな!?(笑) ……あー、うん。もうちょっと歩くか?
GM/「30年も歩いていられないわよ」
縹/言いながら、お祭りの人混みの中を2人で歩いて行きます。
GM/騒がしい声を聞きながら、再び影が重なります。――30年後。縹と奈奈緒は目を開ける。もうすっかり夕方だ。
縹/……ん……。
GM/頭に浮かぶのは、数十年前の夏の景色。確かに君達が経験した楽しい記憶だ。
縹/……懐かしいな。
陽子/記憶が上書き保存されたんだね。
縹/ああ、懐かしいなと思えるようになった。
GM/嘘の思い込みではなく、実感がこもった懐かしい記憶が思い浮かぶ。
奈奈緒/やったね、ひょうにーちゃん。
縹/……聖剣、これで良かったか?
GM/「それで貴方達が幸せなのであれば」 短く、そんな声がした。――がちゃ、がたがた。外で物音がする。事務所のインターフォンがなることなく、ドアが開かれる。
奈奈緒/あら?
GM/誰か客人が来たのではない。当然のように、家族が戻ってきたのだ。
縹/お、帰って来たか。
奈奈緒/今開けるわねー…おかえりなさい。
GM/「ただいまー。ななちゃん、縹。ねえ、駅前に花火大会のポスターが貼ってあったんだけど、今度さー……」 何気ない自然な日常会話をする女性がひとり。
縹/…………。ちょうどいいな。奈奈緒ちゃんと昔の話してたとこなんだ。
奈奈緒/久しぶりだし、みんなの浴衣を出してこないとね!
縹/宇津々さん達も誘って、花火を見に行こう。紗々音。
奈奈緒/沖田さんも誘ったら来るかしら〜。
GM/靴を脱いで部屋に入ってくる、ごく普通の彼女は……笑顔でその提案を聞き入れた。


 アナザーワールドSRS
    『 狂った果実 』   END





GM/シナリオ終了です。お疲れ様でした
一同/お疲れさまでした!
夢野/田組家はぷぇの考えた古川家の一門なので、真白ちゃんは無事です! 確約!
GM/真白は機関に行くことなく夢野のコネに預けられて無事にということになりました。ちなみに、GMが用意していたシナリオのエンディング案だと……。
陽子/あ、一応ルートのご用意はあるんですね?
GM/えっとですね、まずは宝くじの説明をするんですけど。あの宝くじ、500万円が当たります。
奈奈緒/500万!?(笑) そんなにあったら家を出れるね!
陽子/500万あれば大学の学費も出せるな。
夢野/引っ越しの元手にするにも充分すぎる。
GM/「500万円をPC2が貰う」「紗々音が貰う」など考えられると思います。紗々音にあげればもちろん生活が楽になるし、お土産も買えるし、ハッピーエンドでしょう。でもこの500万円を「沖田にあげる」と「百合人にあげる」という選択肢もあります。
夢野/へー!?
GM/「沖田にあげる」場合、真面目な教会のエージェントである彼は「真白を守る」ために使います。500万円を元手に保護してあげるんですね。
夢野/ああ……成程。君が救いの一つになってたんだね。クリーンな教会の人枠だったんだ。
GM/「百合人にあげる」場合、500万円でオカマバーを開店してそこの子になります(一同爆笑)
陽子/オカマバーのママ、頼りになる!(笑)
奈奈緒/真白ちゃんの口調が逞しくなりそう。【能力基本値】が上がってそう(笑)
縹/百合人さんに引き取られた真白ちゃん、正直見てえな!(笑) あ、これの場合って百合人さんが引き取ってくれるんだ……凄い。
夢野/そっか、養育費として使ってくれるんだな。
GM/沖田と真白が全然絡めなかったのでヒントになりにくかったですね。「沖田は真面目な教会エージェントである」「百合人は善良な一般人である」だけがヒントだったので……。
陽子/いやでも、作中に登場したキャラクターがエンディングの伏線としてちゃんと配置されているのは親切だね。残念ながら今回はそのルートをプレイヤーが選択できなかったけど。
GM/正史では、真白は武蔵のもとへ行くルートなんです。武蔵は優しい男なので助けてくれって言われたら助けます。
夢野/武蔵さんのところに行かなくて良かった……。「助けて良かったのかな」とずっとハラハラしてたけど、でも夢野が頑として助ける姿勢だったから助けた……。
GM/曖昧な終わり方ですけど、良い未来が広がっていたエンドとしてお願いします。
陽子/普通に生きてるからヨシ! 紗々音も生きてるからヨシ! 生き残った陽子も立派なオバタリアンになって会いに行きますわガハハ。
夢野/美魔女であってほしいだけどナァ(笑)
GM/夢Qは現代でも姿が変わらないしな。
夢野/立派な現役ゴア書きになって会いに行くよ。
奈奈緒/『小説家になろう』で有名な夢野先生になってるかもしれない。
GM/感想レビューで「この人、夢野久作の作風に影響受けまくりですよね」って書かれる(一同爆笑)
夢野/本人なんですう!(笑)
陽子/ところで、めちゃくちゃ「PC1とNPCの恋愛ロール」を真正面から見るセッションで感動しました。凄く……王道のTRPGシナリオをやった気分!
夢野/そう! めっちゃ良かった!
縹/久々に恋愛ロールしましたね。
奈奈緒/新しいパパとママができて大満足です。GMも良いヒロインだった。最高良いヒロインだった。
縹/うんうん、良いヒロインだった。ただしNTRされる。
夢野/邪悪なヘキだった(笑)
陽子/花田さんは犠牲になったのだ(笑) みんなにこのシナリオをやろうと提案した理由が、私が「武蔵様の設定だけ知っていて実際どんなキャラか会ったことない」からだったんですよ。今回初めて武蔵様に出会えた感想……マジヤバ1000%だった。
縹/最後の武蔵さん、マジで返答を間違えたら食われそうで怖かった……(笑)
奈奈緒/正直、縹さんが武蔵さんにお持ち帰りされるかと思ってヒヤヒヤしてましたよ!
夢野/弱ってるときにあれを聞いたらヤバそうだもん。弱ってないときで良かった……。
GM/お持ち帰りしたら大切に愛しますよ?
奈奈緒/パパかえしてえ! 持ってっちゃだめ〜! 真面目に考えて、邪神八柱全召喚はヤバイですよ。あの人から一本松さんが生まれたって何……?(笑)
陽子/元々、剣菱一本松というキャラクターは「鬼畜で恐ろしい人」という印象だったけど、「実はいい人」設定にシフトチェンジしたので、かつてあった「鬼畜成分を受け持つ、同一視される存在」として誕生したのが武蔵様なんですよね。「今では一本松さんらしくない鬼畜要素は実は同じ名字の武蔵様の経歴が混ざっているからだよ」という……。
GM/そう。元はこれ全部一本松に集約してたんですよね。
縹/武蔵さん、思った以上にヤベー奴だったよ。あと、陽子ちゃんにパシられる沖田はもっと見たいですね(笑)
奈奈緒/未来の沖田、教会の爆発物処理班にいそう(笑)
縹/ベルゼブブと奈奈緒ちゃんのやり取り良かったな〜。
夢野/ベルななはアツかったな〜(笑) すごろくも本当に楽しかった。無駄がない作りだったな……。
奈奈緒/情報が穴埋め式に10個提示されているのも良かったです! 情報があいていくのがわくわくした!
陽子/NPCの人数が多くてやること多くてフラグ管理が大変だったけど、面白かった〜。……それにしても、ヘキを詰め込みすぎ。NTR、幼女姦淫、美少年、3P……なんだこれ(笑)
夢野/ヘキはいっぱい詰めていい。
縹/ヘキはなんぼあっても良いですからね。男女区別なく襲われるとことか最高ですね。
GM/男女区別なく襲いたかったので……。
陽子/男女区別なく襲いたかったので?
奈奈緒/振り返るとパワーワードなんだ(一同笑) いい煮こごりを吸えました。凄い! 万年無税!(笑)




END

『狂った果実』の続編、第2作目へ続く

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