ガープス・リプレイ・護神戦隊ガルディオン
■ 第2話 『悠久なる水面』 ■
2006年5月20日




「――護神戦隊ガルディオンか。しかし、奴らは今、三人しか覚醒していない。早めに刈り取るのが良いであろう……」
「では我らが!」
「いいや、儂らが……!」
「焦るな。……既に奴に任せておる」

「ああ。すべては、セルヴァー様の命のもとに――」


 ガープス・トランスフォーメーション 護神戦隊ガルディオン
 第2話「悠久なる水面」



GM/では、今回初登場の方は一人いるので、自己紹介をどうぞ。
プレイヤー4(以下、水沢)/プレイヤー名は、夢悠。キャラクター名は水沢真。24歳の医大生です。技能は【回復魔法】を取りました。意思の技能や【応急処置】は一通り取っています。あと【フェンシング】で攻撃が一応出来ますが、あまり攻撃力はありません。魔法の知識をレベル1だけ持っているので、【大治癒】【小治癒】【生命力付与】【体力回復】【体力付与】です。付与というのは、俺のものから分け与えるものです。
成増/分け与えるのとかって、なんかこのゲームの魔法って痛々しいなぁ……。しかも魔法に名前も付いてないし。
GM/そうなんだよ。だからカッコイイ名前付けていいよ?
水沢/えっ? 『ナントカヒーリング! ピヨ〜ン♪』みたいな?(笑) 思いついたらそこで変更させてください。


 ★オープニング


GM/時刻はお昼。今度は屋上で食ってる高校生達。今日は暑いから日陰で涼しくトウヤと晶がお弁当を食べている。「俺の名前は涼しくていいよな、もぐもぐ」
晶/あー、俺も響き的には涼しいと思うんだけど?
GM/「朱旺とかアッツイ名前しやがってよぉ。……そういやさぁ、最近商店街で何か起きたらしいぜ?」
晶/ギクッ!(笑)
GM/「……何、お前ギクってしてんだよ。しかも特撮系のクリーチャーは出てくるしよ」
晶/な、何でもない、何でもないからっ!
GM/「一体アレって何なんだろうな? ホゲホゲェ〜って言って直ぐ消えたらしいけど。もぐもぐ」
晶/さ、さぁ……俺は見てもいねーし?
GM/「あ、そうなんだ。あんなにデカイ事件だったのに……もぐもぐ。なんか俺、個人的には興味あるんだよね」
晶/……えっと、ヤメといた方がいいんじゃないか? 危険つーか、マジで溶けてたみたいだし……ヤメとけよ! 【義務感/仲間】でとめるぞ!
GM/「え〜、なんだよ。【好奇心】旺盛の晶くんよーっ!」そこにナツミちゃんがお弁当片手にやって来る。「あっ、なんだ。二人ともこんな所にいたんだ」
晶/お前もここで食うのか?
GM/「うん、今日土曜日だからみんな帰っちゃったし」明日は日曜ですね。でもってナツミはタコさんウインナーを奪う。
晶/ああぁっ、また奪われたー!(笑)
GM/もぐもぐ。「そうだ、今日は一緒に帰らない?」そんな女の子の誘いを受ける、紫外線の強い午後。――お次は桜さん……、土曜日だし授業も少ないからガルディオンの本拠地シャノアールにいます。座ってひなたぼっこしている彼女に、マスターが「これは私の奢りですよ」とミルクティーを差し入れてあげる。
桜/ありがとうございます。……お昼なのでほのぼのとしてます。
GM/そこに、マスターの息子の小学生タケルくんが「あっ、この間の姉ちゃんだー!」とやって来た。
桜/あれ、学校はないの?
GM/「うんっ。だって土曜日だもん!」
桜/……今の若い子ってズルイよね(笑)
GM/うん、ずるいね。……実は、この喫茶店では猫を一匹飼っていて、黒猫が一匹います。桜さんの元に擦り寄ってくるよ。
成増/(猫になりきって)ホゲエエエエェ!
GM/そんな鳴き声イヤだ! じゃあミャーミャー鳴いている。
桜/あ、猫だ……。
GM/「姉ちゃん、猫好きなの?」
桜/うん、大好き。
GM/「そうなんだー」タケルがその猫をひょいっと抱き上げて「はい。……コイツ、まだ名前が無いんだよな。つい最近に拾ってきたんだけどさ」
桜/じゃあ、名前考えてあげなくちゃ可哀想だよ。
GM/「イマイチフィーリングにピンとくる名前がなくてさー。何か良い名前があったら付けてあげてよ! あ、そういやオレ、姉ちゃんの名前知らないや! オレの名前はトウジョウタケルって言うんだ。よろしくな!」
桜/あ、自己紹介がまだだったね……私は桜よ。
GM/「そういや、オレの学校に水沢サトミっていう奴がいてさー」……というところでフェードアウト。では次、みどりさんのお昼時シーンです。
成増/ひる……昼なのかー!(バッと身構えて)
晶/また何か始め出した!(笑)
GM/昼シーンの前に、今朝のシーンからやろうか。「はい、あなた」と奥さんがお弁当箱を渡してくる。
成増/……今日は、何奴だ。
GM/「もちろん、普通のお弁当ですよ」……半分は炭水化物です。
一同/イジメだ!(笑)
成増/それに対して、……ビシッと敬礼!「うむ、行ってくるぞ!」
GM/おかずばっかり詰めるお弁当って考えるの大変なんだもの。……奥さんも挑戦して挫折したらしい。
成増/そんな朝――そして昼! 戦争は終結し、……私は血反吐を吐きながら帰還する! ぐはぁっ……ボロボロになった箸を置くぞ!
晶/全部脳内でだけだろ!(笑)
GM/また違う先生がやって来るよ。「いやぁ、先生は今日もお疲れですなぁ」
成増/……嗚呼、良い戦であった。
GM/弁当食っただけなのに(笑) ――ではそんな成増さんの携帯が鳴り出した。奥さんからメールを受信します。「ご飯、美味しかった?」
成増/ああ。まさかやつら、バズーカを出してくるとは思わなかった。
晶/ワケ判らねーよ!(笑)
GM/そんなに戦ってるんじゃ、体力の疲労1点消費しておけよ?
成増/でも休めば回復するゲームなんだよな。じゃあ昼になったら道場で早々と弁当を広げ、早々と決着をして帰還したのだった! これで消費無しだ。
GM/回復しやがった。……メールの後半に「今夜、町内会の集まりがあるからシキを迎えに行ってね」。
成増/シキというのは私の二番目の息子の名前だな。
GM/そう、成増先生には小学生の息子がいます。――小学生達は、地区総体の時期だから練習に行っているのです。シキくんは野球クラブだね。……言うの忘れたけど、タケルくんは何部にも所属してないのだよ。シキを迎えに行ってねという奥さんからのメールを貰い、帰り際に息子を迎えに行くように考え――闘いを終えたのであった。
成増/いや、闘いは……また明日も続くのであった――!
GM/……ヤな話だな。――最後は水沢マコッチ。場面は朝、君は妹と二人過ごしていたね。
水沢/ええ、朝だから妹のサトミは小学校に向かうところです。……サトミ、ハンカチとティッシュは持ったか? 防犯ベルは持ったか?
GM/「持ってるよー!」とハンカチとティッシュを出して……ベルを引っ張ろうとする。
水沢/そ、それは鳴るからダメだ!(笑)
成増/……もしかして、ちょっとシスコン?(笑)
晶/ちょっとドコロじゃねーよ、かなりのシスコンだよ!(笑)
水沢/な、なんのこと?(笑) 気を取り直して……サトミ、気を付けて行ってくるんだぞ。
GM/「うんっ。……あ、そうだ。今日は地区総体の練習だから全生徒が出るの。私ね、百メートル走に出ることになったの! 利発そうなお子さんです。だから、その練習でちょっと遅くなるかもしれない。お兄ちゃんは明日大会があるから見に来てくれるよね?」
水沢/そうだね、サトミの活躍を見る為に行くよ。転ばないように気を付けて頑張りなさい。
GM/「わかった、行ってきまーす!」トコトコトコ……きゃっ……ころん。
水沢/サトミ!? お、【応急処置】しまーす!
GM/そこまでするか!(笑)


 ★夕方/晶


GM/土曜の学校から遊んで帰る晶。ナッちゃんとトウヤくんと一緒にグダグダとファーストフードに立ち寄りながら喋っていたら、そろそろ夜も遅くなってきてしまったようだ。
晶/ヤベ、思ったより話し込んじまったな……。
GM/「やべーよ俺、電車の時間あるかな。エ○タの神様とか見られねーよ」では晶達が駅の方向に向かって歩いていると……。晶、薄闇で【鋭敏視覚】を入れてIQ判定をどうぞ。
晶/(ころころ)7で成功。
GM/晶は、オロオロしている女の子を見付けた。小学生ぐらいの女の子が、ランドセルを背負ってオロオロしています。
晶/なんだ? 近寄ってしゃがみ込んで、……どうしたんだ?
GM/「え、えっと……あの……ここ、ドコですか?」
晶/ドコ? 今いる所の名前を言うよ。
GM/「え? え、えっ?」どうやら判っていない模様。
晶/ん? 一体お前、ドコから来たんだ?
GM/「えっと、▲▲なんですけど……」女の子が言った場所は、真逆の方向です。
晶/全然違う場所だぞ。……見捨てていくのもカンジ悪いし、特に方向音痴という訳でもないから、その方向に連れて行ってやろう。わりぃ、先に帰ってくれ。俺はコイツを送っていくからさ。
GM/「そんな事言うなよ、水くさいなぁ。俺も一緒に送っていってやるよ」
晶/……お前、マジでエ○タ見られなくなるぞ?(笑)
GM/「いやいや、それより人助けの方が優先するべきだろ……お嬢ちゃん、名前は?」トウヤが訊くと「えっと、私は……水沢サトミです。いつもの帰り道を歩いていたら、突然霧が……気が付いたらこんな所に」めそめそ。
晶/霧? こんな晴れているのに?
GM/ナツミが「そっか、怖かったね。でももうお姉ちゃん達がいるから大丈夫よ」と慰める。「う、うん。ありがとー」
晶/……ちょっと嫌な予感がする。けど黙ったまま、サトミを送り届けるぞ。
GM/色々四人で話しながら歩いていると――着いた。「ここまで来れば大丈夫です。お兄ちゃん達、ありがとうございました」ぺこり。
晶/いやいや。……今度は迷わないように気を付けろよ。
GM/「はい、ごめんなさい。助かりました」何だか利発そうなお子さんだ。――お兄ちゃん、出てきていいよ?
水沢/サトミの帰りが遅いから外をウロウロしてる! そこで発見……ハッ、サトミーっ!
GM/「あ、お兄ちゃんだー! ……えっとね、あのお兄ちゃん達が連れてきてくれたの」
水沢/それはありがとうございました! サトミがご迷惑をおかけしました。
晶/い、いえいえ……なんかキッチリした人だなぁって思う。
水沢/夜も遅いから帰ろうか、サトミ。……君達も悪かったね、ここまで送ってくれてありがとう。
晶/は、はぁ……。お礼を言われてちょっとそっぽ向く。……お礼言われるのとか慣れてねーんだよ!
水沢/ハハ、若いね。人助けをしてくれる優しい人にはこれから良いことが起きるよ。ありがとう。
晶/……あぁっ! なんか痒くなってきた!(笑)
GM/無駄にさわやかだな、兄ちゃん(笑)「それじゃあね、お兄ちゃん達バイバーイ!」お家へ帰っていく兄妹。「さっきの人、超格好良かったよねっ?」とナツミがはしゃぐ。……四人の中では一番の【美形】なんだよな、水沢って。
晶/カッコイイのは認めるし、心の底では良い奴なんだって判ってるけど、相容れないな……俺不良だから!
GM/そんな晶宛にメールが入ってくる。シャノアールのマスターからだ。「明日、陸上総体があるからどうですか」というお誘いのものだった――。


 ★夕方/桜


GM/まだシャノアールでお茶をしていた桜さん。タケルくんとお喋りが続いていたけど、そろそろ暗くなってきた時間だ。「あのさ、明日総体があるんだ。俺、男子千メートルに出るんだけど見に来てくれる?」
桜/うんいいよ、行くね。――じゃあ、もう遅いから帰ろうかな。
GM/「ええっ、帰っちゃうの……姉ちゃん」
桜/……猫と遊んでいたいんだけどね。
GM/猫の方なのかよ(笑)「そんなに猫が気に入ったんならさ、コイツ連れて帰る? コイツも姉ちゃんに懐いているみたいだしさ」
桜/でも、飼ってるんでしょ?
GM/「飼っているって言っていいのかな。時々現れてはエサを食っていく感じ? 本当はウチ、喫茶店だから動物入れちゃいけないんだよ」つまりは半ノラです。
桜/じゃあ、貰っていっていいかな?
GM/「いいともー!」という訳でミャーミャー言っている猫と共にシャノアールを出た。
桜/また来るね。カランカラーンと帰ります。放っておいても後ろからついてくる……のかな?
GM/ずっと隣を歩くよ。ミャ、ミャー! ……ところが、猫がある一定のところで走り出す。
桜/あ、……すぐに追い掛ける!
成増/(ナレーターになりきって)ミャー! トコトコトコ――走り出す猫、走り出す桜。その行く末にあるものは――!?(笑)
GM/あるものは、……【鋭敏感覚】で判定を。
桜/(ころころ)13、成功。
GM/一瞬、――風景がグニャリと歪んだような気がする。
桜/あ、あれ?
GM/そして猫を見失う。および……ここはどこだ?
桜/え、……じゃあ暫く歩く……猫を探しながら。
GM/暫く見慣れぬ場所を歩くと、なんとなく知っている風景に出る。しかし猫はいない。
桜/あれ、猫……ドコに行っちゃったんだろう。
GM/家に帰る道はなんとなく判る場所まで出てきた。――でも帰り道に黒猫を発見することはできませんでした。
桜/ど、どこ行っちゃったんだろう……しょんぼり。


 ★夜/成増


成増/仕事も終わったところで、メールで見た通りに息子を迎えに行くぞ。
GM/では、明日総会が開かれるグラウンド前に車をとめます。辺りはすっかり暗くライトの下に男の子達が集まっている。「あ、親父!」
成増/シキ、練習は終わったのか?
GM/「うんっ。あのさ、オレの友達も一緒に乗せて行っていい?」
成増/ああ、構わないぞ。……普通の友達だな?
GM/普通の友達ですよ?
成増/……餅とかパンじゃないな!? ボクノカオヲOTABEとか言う奴じゃないな! そんな奴らを車に乗せる訳にはいかん!
晶/普通の人間しかいねーだろ!(笑) 
水沢/この人、アン○ンマンとかダメなんだね。バイ○ンマンの方が味方なのかな?(笑)
成増/ヒーローであれど炭水化物の助けは受けん! まだバイ菌の方が人道的だ!
水沢/バイ菌なのに!(笑) ……ということは、どんぶり○ンとかもダメなんだな。
GM/どこまで大丈夫なんだろ……。まぁともかく「よーし乗れよー」「お願いしまーす」と、車に乗れる分だけ息子の友達が乗る。
成増/練習終わってるからちょっと泥と汗臭いだろうな、野球少年だし。――では、友達の方を先に送り届けながら帰宅するぞ。
GM/じゃあ、送る間の車の中で息子の友達が喋っている。「最近迷子になるヤツ増えてるんだってよ」「あれ、アホじゃねーの?」「アハハハ……」
成増/迷子……そんな話があるのか。覚えておこう。
GM/息子の友達を全員送って、家に帰ると奥さんが出迎えてくるよ。「おかえりなさいませ、あなた。お弁当は食べてくれた?」
成増/もちろん。――白い、白すぎる弁当を差し出す! 見よ、この戦の後を! ……シキ、ちゃんと風呂に入って汗を流してきなさい。
GM/「わかってるよー」――では居間ではシキくんの兄と弟がテレビを見ている。「お父さん、おかえり〜」見ていたテレビの内容は……『リアル現代の迷子』という見出し。
成増/ん? どんな内容だ。
GM/普通に歩いているのに、いきなり見知らぬ場所に出るというもので『ここはどこ、わたしはだれ?』状態になるらしい。現代の神隠しだと出演者は言っている……怖い話特集ですね。
成増/ほう、……それって車の中で彼らが言ってた「迷子」か?
GM/そうみたいだ。まあ普通のテレビ番組だからどこまで本当やら。……そんな風にぼーっとテレビを見ていると、シキくんが風呂から出てくるよ。「おーい、次は兄上の番だぞー」
成増/兄上!?(笑) ――ではその兄上が「行って参ります……」と静かに去っていく。
晶/兄上っぽい!(笑) けどそんな子どもイヤだ!
GM/兄上はご退場(笑) お風呂上がりのシキくんが話し出すよ。「前々から明日が大会だって言ってたけどさ。オヤジ、見に来られる?」
成増/ああ。仕事もないしな、勿論行くぞ。
GM/「楽しみにしてろよ、オレ絶対ホームラン打つからな!」


 ★夜/水沢


水沢/夕飯を作りながらサトミに訊くよ。――そういえば今日はこんなに遅くなったけど、どうしたんだ?
GM/「うん、それなんだけどね……お兄ちゃん、信じないかもしれないけど信じて聞いて」と矛盾したことを言う。
水沢/うん? 大丈夫だよ、言ってごらん。
GM/「うん……友達とバイバイした後にね、一人で帰ってたら……一瞬気がふっと遠くなってね。気付いたら知らない所で倒れてたの」
水沢/倒れたって!? 怪我はないか? 貧血か!
GM/その辺は不明。でもちょっとスカートに土が付いているな。
水沢/し、心配だ……妹の様子を【診断】で看るよ!(ころころ)……おぉ、クリティカル!
GM/えぇ!?(笑) は、初クリティカルに拍手……(ぱちぱち)すっごく妹の体を看たんだな……お兄ちゃん。セクハラで訴えられるぞ(笑)
水沢/いいや、これは妹が心配だからやってるんだ!(笑)
GM/どうやら、貧血という症状ではない様子。多分これは医者に診せても全く同じ反応を下すであろう。……外的な要素によって倒れたのでもない。
水沢/……なんなんだこれは? 対処法がどうしようもないな。これから気を付けていきなさい。――そうだ! 出来る限り送り迎えをすることにしよう!
GM/うわぁ(笑)「う、うんわかった……でも一応校則で送り迎えはしないようにって言われてるよ?」
水沢/じゃあ、途中まで車で送って行くから!
GM/……うわあぁ(笑)「でね、全然判らない所だったんだけど……さっきのお兄ちゃん達に送ってきてもらったの。あ、名前聞けば良かったな」
水沢/そういや自分も聞いてなかった。折角連れて来てくれた人なのに……ああ、動転してたからだ!(笑) お兄さん達にお礼をしたいな、今となってはどうしようもないが……。よーし、夕飯ができたぞ〜、特製オムライスだよ〜!
GM/「わーい、オムライスだー! ケチャップで絵を描こーっと! ……お兄ちゃんも描く?」
水沢/ああ、描くよ。……【才能無し/絵】だからステキな絵が出来上がるけど。明らかに六本足なのに猫とか言い張るよ!


 ★朝


GM/皆さん、今日は大会の日ですよー。青空に花火の音がなっている。ぱんぱーん。
成増/では、息子を送迎します。野球部の仲間達も拾って行こうか。――シキ、今日のお弁当はカルビおにぎりだ。カルビオンリーだぞ!
GM/米がないおにぎりか……っていうかそれ、肉の塊じゃ(笑) もしくは「ハイ、お父さんの分のお弁当っ!」と息子から一段目ビッシリ卵焼きが手渡される。
成増/二段目はビッシリ唐揚げだ! ああ、毎日がこうであればいい……!(笑)
GM/「や、ヤダよ……オレ、毎日卵だけ食うの!」シキくんが文句言うぞ。
晶/じゃ、俺ははナツミとトウヤにメールを送って、一緒に行かないかと誘う。……まぁ特に予定も無いし行ってもいいかー。
桜/私は、猫を探しがてらに向かいます。
GM/桜さんは猫を探してみるけど、やっぱり猫は見付からないね。……そして途中でタケルに遭遇。「あ、姉ちゃん!」
桜/おはよう、タケルくん。……あのね、猫に逃げられちゃったの。
GM/「逃げた? そうなんだ……でも、アイツは直ぐフラフラ何処にでも行くような奴だし、戻ってくるって!」
桜/そうよね……名前が無いから探す訳にもいかないしね。
GM/『この猫探しています。名前は、まだない』とかできないからね!(笑) でもそのうち出てくるだろうからそんなに気にするなと言われる。「姉ちゃん、大会見に来てくれるんだよね? 一緒に行こうぜー!」
水沢/では、こちらは妹のお弁当を作ってから会場に到着。……でも小学生は集まっているからサトミに近寄れないし……どこか見る場所を探そう。ウロウロ。
GM/では水沢は、昨日の少年達の姿が見えた。
水沢/あ、そこのキミー!
晶/あ? ……昨日の人?
水沢/やあ、こんにちは。昨日は妹が世話になったね。
GM/そこにナツミちゃんが割り込んでくる!「あ、昨日のお兄さん! えっと、私、ナツミって言うんですけど、お兄さんはなんて名前なんですかっ!?」
晶/無駄にキラキラしてやがる!(笑)
水沢/俺かい? 俺の名前は水沢真だよ。
GM/「真さんですかっ! 何なさっている方ですかっ!?」
水沢/あそこの大学で、医大生をやっている。まだまだ半人前なんだけどね。
GM/「医大生なんだ、スッゴーイ!」キラキラキラ!
晶/うわぁ……ナツミが面白くなってる(笑) 相手も有り得ないサワヤカオーラ出てるし!
GM/「えっとお兄さんは……サトミちゃんの保護者で来たんですか?」
水沢/うん。うちはあまり両親がいないからね。だから俺が親代わりなんだ。
GM/「そうなんですかー!」――他の二人も遭遇してくれるとGMが助かるな。
成増/そうですか、――ではババーンと出てくる!
晶/ババーンと!?(笑) バッと身を引くぞっ!
GM/ババーンと出てくるか。トウヤが尋ねるぞ。「晶、知り合いか?」
晶/い、イヤ俺こんな奴知らないしこんなおっさん知り合いにいないしだってコイツ着物じゃん!
成増/やぁっ、朱旺晶!
晶/フルネームで呼ぶんじゃねええぇ!(笑)
水沢/そうか、君は朱旺晶くんというのか。
晶/うわあぁっ! なんかそっちに伝わったー!(笑)
成増/む? そちらの人はどなたかな?
水沢/初めまして、俺は水沢真。晶くん達とは昨日出会ったんだけど、お知り合いの方ですか?
晶/フツーに自己紹介始めてるんじゃねええぇ!(笑)
GM/そんな所にタケルくんが「あ、兄ちゃん達が集まってる〜!」と、桜さんを連れてやって来た。
桜/こんにちは、皆さん。お集まりで……。
成増/そちらも大会を見に来たのか?
桜/はい、タケルくんが参加すると聞いて見に来たんです。それと……あの、猫を探しているんですが……名前が無いもんで探しづらいんですけど(笑)
晶/それじゃ探しようがないじゃねーか。……見た目は?
桜/黒い猫です。
成増/黒い猫か。名前が無いなら早く何か付けてあげた方がいいぞ。そうだな、付けてあげようか、うむ……。
晶/……何だかしらねーが、アンタはスゲーやめた方がいい気がする(笑)
成増/うーむ、……ゲンゴロウ……。
晶/どこの田んぼにいる虫だよ!(笑) そんな虫っぽい猫の名前は嫌だ!
成増/じゃあ……秀吉……。
晶/悪くないけど猫っぽい名前を付けろ!(笑)
水沢/それじゃ、その猫の特徴を聞いて俺が【才能無し/絵】だけど似顔絵を描いてあげよう! フムフム、黒猫でヒゲがあって……こう……できた!
成増/おぉ、このオレンジの触手はステキだ!
晶/何だその異星人!(笑) 黒ってさっき言ったじゃん!
水沢/いやいやいや、ここは影のコントラストがな!
晶/変なアレンジしてるんじゃねーよ!(笑) 似顔絵の意味がないだろ!
成増/ナルホド、これがゲンゴロウか!
水沢/ほう、これがゲンゴロウなのか!
晶/だからゲンゴロウじゃないって!(笑) って自分で猫描いたのに感心してんじゃねーよ!(爆笑)
GM/おかしくなってきたなぁ。そんな賑やかなところに、『マイクテスッ本日は晴天なりイッツファイントゥデイ皆さん行進が始まりますからさっさと並べやコラー』とアナウンスが流れる。
晶/放送までおかしくなってる!(笑)
GM/その放送でタケル達も去っていくきます。ちなみに、――キュー太も来てます。「キュ〜!」
桜/あ、キュー太もいたんだ。
水沢/……キュー太?
GM/「こんにちはだっキュ。佐藤久太だっキュ」
水沢/……えっと? それは地方のなまりかな?(笑)
晶/……俺がフォローしないと、コイツラしねーし……ま、まあ、そんな感じだな。
成増/そう、キューというのはハワイの方言で「神よ光あれ」なんだ!
晶/ハワイにそんな方言ねええぇ!(笑)
水沢/そんな方言あったかなぁー? 俺は水沢真だ、よろしくな。
GM/「ヨロシクだっキュ。俺はタケルの付き添いで来てるんだっキュ」
水沢/タケルくんの保護者か。確かクラスメイトの子だったな、いつもウチの妹がお世話になってるよ。
GM/「いえいえ、コチラこそだっキュ〜」
晶/マスターは大変で来られないんだろうな、お客の入りも日曜が一番だろうし。――じゃあ、行進が始まるだろうから適当に陣取って見てるぞ。
水沢/そんな運動会な風景を見ながら尋ねるよ。――そういえば君達はどういう知り合いなんだい?
成増/我々は、……運命共同体だ!
晶/うらあああぁぁっ! 蹴りを試みる!(ころころ)【格闘】で成功1のダメージをオッサンにくらわせてやるー!
成増/来い少年! こっちは避けるぞ(ころころ)……って見事に失敗してるし!(笑) うおらあぁあああぁぁゴキャァッ!
水沢/き、聞いたらマズイことを聞いてしまったのか俺は!?(笑)
成増/少年よ……大志を……いだ、い……ちゃいなよ……ガクッ!
水沢/お、【応急処置】が必要かっ!(ころころ)よし、1回復してください(笑)
成増/ピッタリ回復だ!(笑) ――ふっ。少年、いいキックだったぜ。
晶/俺は【直情】だから蹴りたいと思った相手は絶対蹴るんだよ!
水沢/だ、ダメだぞ! 人に怪我を与えるという行為はな――!
桜/……ちなみに私は、今日は晴天だから日陰の方に入ってないとダメージがガリガリくらいます。【アルビノ】なので皆様、労ってあげてね。
晶/木陰に行けよ! ……というか、ダメージくらうなんてイッタイ技能だなぁ(笑)
GM/子供達は行進していたり、木陰に逃げたり、そっちでは乱闘が起きていたり(笑) 妹が走ったり息子が走ったり、淡々と競技は進んでいくよ――。


 ★お昼


GM/お昼になりました。みんなでお弁当を開ける中、トウヤが「今から用事があるから俺は帰るな」と言います。
晶/ああ、またな。……とりあえず俺は牛乳パンをもぐもぐ。
桜/そういや、猫を探しに来ただけだからお弁当を持ってないや……。
成増/では私の弁当を一段食べるがいい。……重箱を開けるとビッシリ卵焼きオンリー!
晶/うわぁっ、キモチ悪ぃ!(笑)
GM/奥さんが「あなた、子供達がいる所で格闘したら変な人だと思われるでしょう?」と朝に言っていた気がする。
成増/ああっ、なんて判っている妻なんだ! だから彼女と結婚したんだな!
水沢/……それで栄養、大丈夫なのか?
成増/栄養、何のことだ? キラキラキラと【魅力】をふりまいてみる!
水沢/【美形】でそのキラキラをはね返す。……ま、まあ、人それぞれ好みがあるもんな。妹ともぐもぐ。
GM/成増はともかく、桜さんが何も食べないのは可哀想だな。サトミちゃんが話し掛けてくるよ。「あの、お兄ちゃんの作ったお弁当なんだけど、お姉ちゃんも食べる? ……そっちのおじちゃんも卵焼きと唐揚げだけじゃつまらないでしょ?」
桜/ありがとう。ちょこっとおかずを貰いつつ、みんなで木陰に集まってお昼を食べます。
GM/シキくんが「ほら、オレのおにぎりって肉おにぎりなんだぜー!」とか言ってる。
晶/……ハッキリ言って気持ち悪いぞ。というか順応してる息子が可哀想だ(笑)
GM/まったくだ。――メシを食い終わる頃に『お昼の競技が始まりますから集まれやコリャー』というアナウンスが入る。そして少年少女達は去っていきます。
水沢/……そういえば。最近、意識を失って突然別の所にいたりすることが起きているらしいんだが、何か知らないか?
成増/ああ、昨夜やっていた番組のことか?
水沢/番組でも取り上げられているみたいだな。……昨日、ウチの妹がそれにあったみたいなんだ。
桜/……そういえば昨日、私……体験したような?
晶/え、マジで? どこで!
桜/猫を追っていて、気付いたら別の所にいたの。
水沢/妹も同じことを言っていた。歩いていたら意識が遠くなって……。
晶/そういやあの子、……霧がどうのとか言ってたような気がするんだけど。
成増/これは【神秘学】で判るかな。(ころころ)成功。
GM/では成増は、どうやらコレは――自然現象ではないという確信を持つ。キュー太が「これはまさか……奴らの仕業では!?」と暗い顔をした。
水沢/『奴ら』?
GM/「あっ、関係ないっキュー!」――そんな時、『次は、女子百メートル走……1コース○○さん、……3コース水沢サトミさん……』と放送が流れた。
水沢/ハッ、こうしていられない! ビデオカメラを出してバッとそっちに向かう!
GM/行動早っ! 妹がスタートラインにつき、クラウチングスタートをする……が。
水沢/が?
GM/――フッと音が消える。全員【IQ】何かに気付け!
成増/【鋭敏感覚】プラスで何かに気付く!(ころころ)8で成功。
水沢/同じく【鋭敏感覚】で(ころころ)……11で成功です。
桜/素振りで(ころころ)失敗。
晶/(ころころ)チッ、失敗だ!
GM/成功した成増と水沢は、……空気が変わったことに気付いた。周りが、全部止まっている!
成増/よーいドンのところでサトミ達が止まっている? ……動いている人間はいるか?
GM/君達四人のみ。……傍にいたナツミちゃんも、お兄さんの方を凄く見ている状態で止まっている。
晶/本当に何やってたんだナツミ?(笑)
GM/キュー太も動いていて「これは……っ!?」と叫んだ。そして――ドーン!
水沢/爆発!?
GM/爆発と共に謎の生命体が君達の前に現れた!
水沢/な、なんだコレは! ……そして君達、どうして落ち着いているんだ!(笑)
成増/まぁ、これぐらい普通だ。
晶/俺は落ち着いてないから!(笑) 一体何が出たんだ!?
GM/「あれはマレディクシオンの敵だっキュ! ――みんな、変身だっキュー!」
晶/ち、ちょっと待てよキュー太! ……一人、動いている奴がいるだろ!
GM/「ぶっちゃけそんなコト言ってる場合じゃないっキュ! さっさと変身しろっキュ!」
晶/あー、もうしょーがねーな! 『ブレイズ・アーップ』! 変身!
桜/『ニャー』。
成増/うむ。仕方ない、変身しよう。『マイナス・イオン・ガーディアン・トランス・フォーメーション』!
GM/変身する三人。……さぁお兄ちゃん、どうする?
水沢/は、はあ。……放心してます。
晶/それが普通だよな。後で説明するから待ってろ!
成増/受け入れろ水沢真……これがお前を襲った現実なのだああぁ!
晶/色々不安にさせるようなこと言うんじゃねえよオッサン!(笑)
GM/「まさか君は、この空間の中で動いていられるなんて、ガルディオンの素質を持つ者っキュ!? ……というワケで」
水沢/え?
GM/「あげるっキュ」と、変身ブレスレットを渡された。
水沢/え、ええっ?(笑)
晶/くそ、もうぶっちゃけるぞ、――火星から悪い奴らが地球に侵略してるんだ!
GM/「詳しい話は後だっキュ。そのブレスレットを付けて、テキトーに叫ぶっキュ!」
水沢/テキトーでいいの!?(笑)
晶/ああテキトーだよ! どうせテキトーでいいんだよ!(笑)
水沢/へ、変身ね。ヘンシンヘンシン……。へーんしん、トウッ!
晶/一発言うと登録されるから気を付けろ!(笑) ……マトモなのは俺しかいないからマトモなのでオネガイ!
水沢/マトモなのか、……ってマトモな変身って何だ!?(笑)
晶/し、しまったぁ!(笑) そこら辺はもう気にするなああぁ!
水沢/じゃ、じゃあ……。『新たな力よ、目覚めよ!』トウ――っ!
GM/登録。もうコレを言わないと変身できないよ。……しっかし、毎回新たな力が目覚めるのか。「よーし、みんなが変身したところで……ガーディアンナックシールド展開!」キュー太の姿がイルカになり、辺りが乳白色な空間となる。さあ、思いっきり戦え――!

 ●戦闘/1ターン
GM/海洋生物っぽいモンスターが現れた。外見はアザラシっぽいね。
水沢/えっと、……キュー太の仲間?
GM/「違うっキュ! あんな奴といっしょにするなっキュ!」ぷんぷん。――敏捷はコイツが一番遅いので先に行動どうぞ。
晶/早速【準備】を持ってるから先に前に出て両手剣で攻撃をするぞ!(ころころ)うわ、失敗してるし!
桜/残念、先制攻撃は当たらなかったか……では私はまず武器を持ちます。1ターン消費。
成増/【準備】で槍を装備し、斬る!(ころころ)ギリギリ成功で8のダメージ!
水沢/おお、みんな勇敢に戦っている……。キュー太は戦わないのか?
GM/「うん。だってシールド張ってるんだもんキュ〜。ブレスレットに手を当てれば、自分にあった武器が出るっキュ!」
水沢/そ、そうなのか……では言われた通り手を当ててみる。
GM/フェンシングの剣がシュンッと出た。それで武器準備だから1ターン消費だね。アザラシモンスターの攻撃いくよ、桜さんにキー!
桜/(ころころ)……ピッタリ成功なので避けるよ。
GM/キィーッ! 避けられたのでターン頭からどうぞ。

 ●戦闘/2ターン
晶/今度こそ斬りに行くぞ!(ころころ)なんとか成功、ダメージ5!
桜/続いて、叩き猫ビームいきます。(ころころ)ニャアアゴゴゴゴ……ダメージ6。
GM/ヒギャアア! ……レッドの剣と猫ビームを食らって変なアザラシは倒れた。ばたーん。

晶/よっし。……キュー太、説明してやってくれ。
GM/「判ったっキュ!」――では水沢に向かって今までのことを話します。三千年前からの戦争……そして今の現状、自分は三千年前から封印されていた者だということを説明しました。
水沢/そ、そうだったのか……君は意外と年寄りだったんだな!
GM/そうだっキュ。もっといたわれっキュ
晶/お前、やっぱ性格悪いな!(笑)
GM/「そんなコトは無いっキュよ! ――とにかく、君にも新たな力が目覚めている筈だっキュ!」……具体的に言うと、ここから【魔法】が使用可能となります。
晶/そうだ、キュー太。俺、思ったんだけど……何であいつらは日本を狙うんだ? 何でお前も日本にいるの?
GM/「日本とアメリカ大陸のちょうど真ん中にレガル=クラーテはあったっキュ。……ということで一番近いんだっキュ」
晶/近いから!?(笑)
GM/いや、元々は三千年前にレガル=クラーテが沈んだ破片の大陸が日本になった……という説もあるのだ!
水沢/おおっ! ――ところで、このガルディオンというのは交代することができないのか?
GM/「死ねば交代す……ゲフゲフッ! このブレスレットは選ばれた人にしかはめられないんだっキュー! つまり君にしか装備できないんだっキュ」
水沢/うわぁ! 何か今、変なの聞こえたような(笑)
晶/でもな、お前がやらないと……妹さんも奴らにやられて死ぬかもしれないんだぞ?
水沢/なっ! ……妹を護る為なら……戦うしかないのか!
成増/君が新たな仲間で四人目だというと……あと一人、いるわけだな。今のところ色は赤、桃、緑、青だが……あと一色って何だ?
GM/「多分、白か黒だと思うっキュ」
晶/黄色じゃなくて?
GM/黄色じゃなくて。
晶/……じゃあ【食いしん坊】取っておきゃ良かったー!(笑) ずっと取るか取るまいか迷ってたのに!
水沢/何だか子供の頃に見た特撮番組のようだ……。みんな、俺は医大生だからとりあえずの治療はできる。怪我をしないことが一番だが、戦う中で傷を負うこともあるだろう。その時は俺にまかせてくれ!
成増/おお、頼りにしてるぞ!
GM/――そう、みんながそう自己紹介しているところに、声が響いた。「アハハハ! やっぱりそうじゃなくっちゃねー」
晶/な、誰だ!?
GM/時間が止まった世界が……今度は白黒反転している。写真のネガのような世界になっていた。そこに腹話術をしている男が立っている。……パクパクと、人形の方が喋り出すよ。「やっと見付けたよ、護神戦隊ガルディオン」
成増/……お前達は、何者だ?
GM/「フフン、君達は知っている筈さ」
水沢/火星人のヒトか?
晶/タコっぽい言い方すんな!(笑)
GM/「ああそうさ、確かにボク達は火星から来たよ」
水沢/そうか、俺達は地球人だ。よろしく。
晶/よろしくするなあぁ!(笑)
GM/「フフフ、ヨロシク頼むよ。……もちろん、君達が生きていられたらの話だけどね。そうそう、申し遅れたねぇ。ボクの名前はリリック」その人形がくるりと後ろを向いて「コイツはノイエ=ザハリカイト。――ボク達ふたりで、みーんなまとめて殺してアゲルよ。アハハハハ!」男が空いている片方の手でパチンと指を鳴らすと、ガーディアンナックシールドの黒いバージョンが辺りをつつむ!
晶/ま、禍々しいっ!
GM/桜は見覚えがある、霧にまかれたような感覚だ。暗く、宇宙みたいな真っ黒い大広間になった。……下はブラックホールみたいに歪んで落ちそうになる。
成増/なっ、これは……ずもも!
晶/ずもも!?(笑)
GM/……じゃあ、ずももももと暗闇に引き込まれるような感覚。「こ、これは大変だっキュ! ボクのシールドもそうだけど、別の空間に転送された場合は張り主を倒さない限り元の空間に戻れないんだっキュ!」
成増/あの人形の男を倒せばずももは消えるんだな?
GM/コクリ。「そうだっキュ! それと、あのずももは魔界への扉だから気を付けるんだっキュ!」
成増/……恐るべき、ずもも空間。
晶/もうずももはいいから!(笑) さっさと倒す、いくぞ――!
水沢/俺、ただ運動会に来ただけなのになぁ!(笑)
晶/大丈夫だ、……俺達も帰り際に巻き込まれたから!(笑)
水沢/くそぅ、キュー太め!(笑)
GM/「……キュー太め、とか言うなっキュ」

 ●戦闘/1ターン目
GM/相手は1体だけ。こちらの敏捷は4。一番最後に行動するぞ。
晶/先手必勝で、全力攻撃二連続いくぞ!(ころころ)斬りダメージで10点と13点!
GM/ザシュッ! 二発とも食らって人形が喋る。「フフッ、なかなかやるねー」
晶/まだ人形で喋る余裕があるのか!
桜/では、猫ビームいきます。(ころころ)8のダメージ!
成増/桜に続いて槍いくぞ!(ころころ)刺しで6のダメージをゾシュッ!
水沢/で、ではレイピアで攻撃するぞ。(ころころ)2のダメージ。
GM/それはカッキーンだ、残念! じゃあリリックが口を開くと……炎が出る!(ころころ)成増さんに向かって3点のダメージ。
成増/(ころころ)避け失敗だ……そのまま食らう! 熱っ、ちょっとバトルスーツが焦げた!

 ●戦闘/2ターン目
晶/また全力攻撃で2回斬りかかるぞ!(ころころ)ダメージは7点と……!
GM/(ころころ)2回目は避けた。ダメージ7の一発だけくらうよ。
桜/猫ビームを再度!(ころころ)ダメージ8。
成増/着実にダメージは食らってるな。では槍で全力攻撃プラスダメージでいくぞ。(ころころ)よし、6が出た! 斬りだから6+5+2で、合計13のダメージ!
水沢/痛いな! ……こっちは狙われないことを祈って全力攻撃いきます。(ころころ)あ、クリティカル!
GM/おお、じゃあクリティカル表いくぞ。(ぺらぺら)……残念、通常ダメージでした。
水沢/このゲームってダイス目で強い弱いってないんだよね(笑) では通常ダメージ5を食らわせる!
GM/それじゃ、本体の方が動き出し、左手から剣を召喚して攻撃する。(ころころ)……ブルーに攻撃!
水沢/あっ、狙われないようにって言ったのに!
GM/ダイス目が君を狙えって言ったんだよ(笑) ダメージは6点です、どうぞ。
水沢/ぼ、防護点を引いて5のダメージ……。けどHP9の半分以上こそげたので、【朦朧】状態になった!
晶/後ろに下がってくれよ、ブルー!
GM/【朦朧】は、次の判定まで何もできず全ての行動にマイナス修正がつくよ。回復しない限り動けないから気を付けてね。

 ●戦闘/3ターン目
GM/早速だけどブルー。ターンの頭に戻ったので【生命力判定】を行ってください。
水沢/10以下が出ればなんとか!(ころころ)……ヤバイ、高かった。失敗!
GM/10以上になったか、じゃあ【朦朧】になってください。
晶/なんか後ろがアブナイ気がするけど、……こっちは全力攻撃二回いくぜ!(ころころ)一発目失敗、二発目成功で斬りダメージ10!
桜/そろそろ、頭を狙って猫ビームをやってみようと思うんだけど……いいですか?
GM/部位狙いは狙うって言えば狙えるけど、どっちの頭を狙うの?
桜/じゃあ人間の方。(ころころ)成功で、7のダメージを与えます。
GM/くらいます。食らった側は脳への打撃だから、敵が【生命力判定】をするよ。(ころころ)あ、成功だ。とりあえず気絶はしない。
成増/では、私は攻撃をしないでブルーを後ろに追いやるために移動する。これからの攻撃は、前に出ているレッドとグリーンだけが貰うぞ!
水沢/す、すまない! ……でも【朦朧】だから何も言えない(笑)
GM/黙っていてください。という訳で、人形の方がまたブレスを吹くよ。(ころころ)晶の方に、ダメージ5点!
晶/うわっ! ……結構食らった。でもなんとかなる!

 ●戦闘/4ターン目
GM/最初に戻るよ。ブルーは【生命力判定】をして。
水沢/そろそろ回復したいなぁ!(ころころ)……よし、クリティカルだ!
晶/クリティカル出しすぎだよ(笑) でもこれで【朦朧】状態は回復だ!
GM/今回のクリティカル王はブルーだな。……それじゃあ水沢の元に声が聞こえる。「お兄ちゃーん……!」
水沢/ハッ、妹が俺を呼んでいる……ガバリ!(笑)
晶/そんな演出イヤだ!(笑) ……とにかく、もうボロボロだろうから全力攻撃二回いくぜ!(ころころ)10点と8点の斬りダメージだー!
GM/グッ。……その攻撃でガクンと膝をついた。人形がゆっくり喋り出す。「フーン……なかなかやるね、見直したよ。約束通り君達を元の世界へ戻してあげるよ。モチロン、あの空間も元通りにしてあげる」
成増/お前、逃げようとしてないかっ? 桜、猫ビームをうってしまえ……と【サディスト】を使って言ってみる!(笑)
桜/判りました、猫ビームを人形の方をかましてみます!(ころころ)ダメージ11!
GM/おわ、大分食らうなぁ。……ビームがあたると人形はバラバラになる。

「アハハハ! 面白いことをするね。一つ教えてあげるよ、――その武器だけじゃボクを殺せないよ!」
ノイエ=ザハリカイトの足元が歪み、彼の体が闇の中へと消えていく……! そして君達も落下する感覚がした。

 よーい、パーン!
 「わー、がんばれー!」
 ……そこは、いつも通りの世界。人々の楽しそうな歓声があった。


水沢/戻って来たのか、……ハッ! カメラを準備&サトミの勇姿を撮る!(ババッ!)
晶/早っ!(笑) アンタ、【準備】技能持ってないだろ!
GM/無事カメラもサトミちゃん達も動いている、どうやら元の世界に戻ってきたようだ。「ふぅ、なんとかなったっキュね」……と、桜さんの足元に黒猫がミャーミャーと擦り寄っていた。
桜/あれ、猫……どこに行ってたの?
GM/ミャーミャー。猫は何も言わない、猫だから。
晶/なあ、キュー太。……俺らの武器だけじゃ殺せないってどういう意味だ?
GM/「……そう。君達に、新たな力が必要なんだっキュ。それは――!」


 エンディングテーマ。
 スタッフロールが流れ…………。

  ★次回予告!

「少しの間だけ、よろしくお願いしますね」
 みどりの前に現れたひとりの美女。
 そして、四人の中に新たな力が目覚めた
 次回ガープス・トランスフォーメーション
 護神戦隊ガルディオン

 第3話「失楽園」

 来週もまた見るっキュ〜!



晶/失楽園!?(笑) オッサン主役なのかー!(爆笑)