ギガントマキアFP・リプレイ・ファネスプロジェクト
■ 第2話 『風が駆ける』 ■
2006年11月21日




 突き刺すような風。
 風に乗って届くのは、泣き声。
 吹き荒れる強風に二つの息吹がこの地から去った。
 聞こえるは少女の声。

「……お父さんたちの願いは、絶対に私が叶えてみせるから。
 みんなのこと、見守っていてね。……『あなた』も」

 少女の声に応えるかのように、巨神は唸り上げた――。


★オープニング


 時空のトンネルを抜けると、そこは一面の雪景色でした……。
「転送完了。――艦長、ノーデンメーアに無事到着しました」



クロン/戦艦の窓から覗いた世界は……真っ白くて、冷たくて、なんだか綺麗だ。これ、何ですか? 記憶喪失なので判りません。凄いですね、ワクワク。
クロード/外に出てみますか? ポチ、……ってやると窓が開いてゴオオオォって吹雪が雪崩れ込む!(笑)
クロン/ブニャアアッ!(笑) ……はあ、はあ……全身の毛を逆立てて雪まみれになるよ! なんか今、川の向こうが見えたし!(笑)
GM/ヴァルゴ達マシンネイチャーが毛皮のコートを人数分持ってきます。「大丈夫ですか。ノーデンメーアでの任務には防寒具が必要かと」
クロード/ありがとうございます。あ、フワフワだ……触り心地がいいな。
カミール/……毛皮か。アイツに渡して平気か?
GM/……ハッ! ライカンスロープに渡したら怒られるか!(笑)
クロン/うーんキモチいー。……雪まみれになったので寒いからシャワーを浴びてあったかい状態で毛皮を被ってぬくぬくしてちょっとご機嫌そうに丸くなって耳をピクピク動かしてます(笑)
ヴァロード/平気みたいですね。……後ろからそーっと近付いて猫耳に触りたい。
クロン/……んっ? 何か背後から殺気を感じる!(笑)
ヴァロード/あ、クロンさん。お茶いかがですか?(笑)
クロン/わあ、ありがとうございます! ずっ……熱ああぁっ!(笑)
GM/猫だもんな、っていうかヴァロさん確信犯だろ(笑) ――では、そんなほのぼの戦艦風景の中、『北国ノーデンメーア』の基礎知識を判定します。【国際情勢】をどうぞ。
ヴァロード/(ころころ)16。
クロード/(ころころ)16。
クロン/(ころころ)11……うん、記憶喪失だからな?
カミール/スキルレベルを足して(ころころ)【希望】4のカードを足す、20。
GM/全員多少なりとも知識はあるようだ。20を出した艦長なら余裕で判る。――ノーデンメーア。面積は面積77,981.87km2、本州に次いで2番目の大きさを誇る大陸。気候は亜寒帯湿潤気候で、夏と冬の温度差が大きく冬の積雪は根雪となる……。
カミール/そんなことをペラペラと話す。まぁこれぐらいお前達も知っていると思うが……かつて北海道と呼ばれていた場所だな。
GM/そうです。――ノーデンメーアは列島の中で、独立した大陸として大きな存在感を持ってます。広大な大地は圧倒されますね、美しさも語らずにはいられません。
クロード/寒いけど綺麗ですねー……窓から見る分にはいいなぁ。
クロン/……先程のトラウマが頭から離れずビクビクしてます。
カミール/そうだな。……ヴァルゴ、コタツを用意しろ。
GM/「了解しました、艦長」ウイーンウイーン……ガチョッ! 「おコタ、完了です」(笑)
クロン/はあ、……まず最初に「コタツって何だろう?」て思う。
カミール/入ってみるといい。布団がかかっているテーブルで、真ん中には橙色の果物があるぞ。
クロン/……つんつん。コレは何ですか? そおーっと中を捲ってみると……赤い光があったりして。
カミール/……中を覗いているクロンを蹴飛ばす。ドスッ!
クロン/ブニャアアッ!(笑) な、何すんですか……って、暖かいですよ艦長!?(笑) ヴァロードさんも来たらどうですか、ホントに暖かいですよー、バンバン!
ヴァロード/これがコタツですよ、……あ、暖かいですねー。
クロン/コタツに入ってぬくぬく。――ところで艦長、今日ここに来た任務って何ですか?
カミール/そうだな、説明しなければならない。――ヴァルゴ、ビジョンに映せ。
GM/「了解。……しかし私達、その機材の近くにいると性能が遅くなってしまうんですよ」
カミール/……機械に熱は大敵だからな。俺だけでもコタツから出ようか。
GM/「いえ、そのままで構いません」――ヴァルゴが操作をして、ビジョンが表れ、不思議な形の島が映し出されます。列島の、上の部分の大陸です。「この地に関して詳細を私がご説明しましょう。まずこの島の歴史について。
……この島は、戦の島です。過去、戦を繰り返してきた歴史を持っています。まだこの世界が血壁によって守られていなかった時、つまりは西暦の時……列島の更に北に大陸があったと言われています。
カミール/……北方領土?
GM/PLなら判りますね、PCは判りませんが。「その大陸と幾度にも渡る争いを起こしていたようです。今では血壁に阻まれあちら側を見ることもできません。しかし血壁が張られた今もこの地は多くの戦を起こしています。――何故なら、血壁に最も近い最北の大陸ですから」
ヴァロード/……近いから?
GM/「結界が列島を囲むように丸く張られています。ハウフェト(群馬)にある『ヘソ』を中心に丸く。……だから首都イーストシティに比べ、最北のノーデンメーアは結界の位置が近いのです。外界と最も近い場所なのでモンスターの襲来が多く、過去何百年……鋼魔が結界を破っては中に入り込み攻めいられてきました。常にモンスターとの戦いの舞台になっている……ノーデンメーアはそんな場所です。勿論モンスターが多く出る場所だと言われているのだから戦力は固まっています。街もありますし、……あとジャガイモなど野菜もいっぱいとれますし」……そこにマシンネイチャーのアリエスがやって来て「ジャガイモふかしたのが出来ましたよー」とトコトコ。
クロード/わぁ、いっただきまーす!
クロン/あっつあっつ、あむっ。……熱いから耳がピクピク動きます。
GM/「近頃、鋼魔の大量発生は貴方達もご存知の通り。先日のイーストシティの襲来……あの時の惨劇が各地で繰り返されています。血壁の近傍であるノーデンメーアの被害も出ることでしょう。おそらく、近日中に。……ある渚にて、その地の騎士達が応戦しています。その援助を。それが今回の任務です」
カミール/……成程、了解した。
GM/「艦長達がノーデンメーアの街に向かっている間、我々は姿を消しています。また何かあれば我々をお呼びください、駆けつけます」
カミール/頼りにしてるぞ。――では戦艦で街の近くまで行き、そこから降りて歩くか。……おい、降りるぞ。
GM/さっきの吹雪はとまっています。辺りは綺麗な雪景色ですね。
クロード/ううー、でも寒いー!
クロン/用意されたコートを着て寒そうにしながらも従いましょう。……足跡が残るんですね。雪をかしかし蹴りながらちょっと面白そうにする。さっくさっく、さっくさっくさっく。
GM/……アンタ、最年長ですよね?
クロン/記憶喪失なんだよ!(笑) 雪が初めてだしいいだろ!
カミール/じゃあ俺は全員が踏み固めた後に歩いて行こう。どすどす。


 ★街


GM/街に着きました。その街の名前は「サリポロ」。……【歴史学】でふってみると何か判るかも?
カミール/(ころころ)お、いきなりクリティカル! こんなところで……29だ!(笑)
GM/……いや、そんな高い数値出さなくても(笑) サリポロとは、古代語で「サッポロ」と言うらしいです。
カミール/確かそうだったな。……西暦時代、ここは札幌という都市だった。名物はサッポロラーメンで、あとラベンダーが綺麗とか聞いたな。……そんな無駄知識をベラベラ話す。
GM/サリポロの街は、ガヤガヤワイワイ賑わっています。……けどなんか違うな。
クロード/うん?
GM/ちょっとボロっちいな……というか、街が荒れてる? 人達は賑わっているのにあっちでボロボロ、こっちでヨレヨレ、崩れてる施設が多いぞ? ……ああ、戦いの後か。
カミール/……つい最近も、戦があったのか。
クロン/そうですね、壊れかけの建物とかありますけど……ツーデル村以外の場所は初めてなので、キョロキョロ。
カミール/商店街の波にのまれるんじゃないぞ。……そこに人並みがドーンッ!(笑)
クロン/にゃっ!? ふみゃ、ふにゃっ、流されるー!(笑)
ヴァロード/ハイハイ、大丈夫ですか。流されないでくださいね。ヒョイッと。
クロン/あ、ありがとうございます……凄く人が多いですね。色んな屋台が出ていて、美味しそうなニオイがしますし。
GM/色んな屋台に路上テーブルが並んでいますね。――ではそこに「あ、旅人さん?」と割烹着をかけた十五ぐらいの少女が声を掛けてきます。
ヴァロード/いいニオイだね、これは何かな?
GM/「これは、ウチの名物ラーメンですよ!」
クロード/ラーメン? それってさっき艦長が言ってた……? へえ、こうゆうものなんだ、キラキラ!
GM/「ラーメンは初めて? だったらウチで食べていきません? ウチの味は絶品ですよ!」
カミール/……チャリンと払って、クロンに一杯奢ってやる。
クロン/えっ、いいんですか! 耳を物凄く嬉しそうにピクピク動かします!
GM/「まいどあり〜っ!」と、こっちの少女も明るく笑って耳をピクピク動かします。……キツネ耳が付いたライカンスロープです。
クロード/わー、キツネだー。カワイイー!
GM/――突然ですが、少女を見て【感知】判定を! 目標値は13。
クロード/(ころころ)えーと……クリティカりました、29です。
GM/では物凄い勢いでクロードはハッと気付く。……少女の額に、自分達と同じ紋章があることを。
クロード/あっ! おデコに……あの、ボクも同じやつ持ってますよ!
GM/「えっ?」キツネ耳の女の子は驚いて、クロードの左目を見ます。「……あ、お仲間だ! うーん、やっぱり目立っちゃうよね? 私もおデコにあるからさ、前髪で隠してるんだけどね。あ、他のお兄さん達はラーメンはいかが?」
クロード/じゃあ、ボクも一杯頂こうかな。チャリーン。
GM/「まいどー。……皆さん、最近街に入ってきた旅人さんだよね?」
クロード/そうだけど?
GM/「もしかして、……アークの人だったりする?」
カミール/そうだが。また、何故?
GM/「えっと、私もアークなんです! ラーメン屋はバイトで、本業は違うの。だからもしかしたら本当にお仲間かなって思ったから」
カミール/バイトなのか? ……それなのに美味いな、このラーメン。
GM/「ありがと、チャーシューおまけしてあげる!(笑) ……元々は私、聖堂騎士なんだ。街を守ってる人なの」
ヴァロード/あ、同業者だ。……こっちは元だけど。
GM/「そうなんだ! 同業者だからおまけにチャーシューそっちにも入れてあげる!」(笑)
クロード/……さっきからいいなぁ。ちょっと羨ましげに見ている。
ヴァロード/クロードさん、チャーシュー一枚あげますよ。
カミール/煮玉子も入れてやる。
クロード/わーい、やったー!(笑)
GM/「街を守る役目があるから、そっちの方でアークの援助が本州からノーデンメーアに来るって聞いてたの。あ、申し遅れました……私の名前は、ミナって言います!」ぺこりとお辞儀をして「これから一緒に戦うんですね、宜しくお願いします。鋼魔を頑張って倒しましょう!」
ヴァロード/ミナさん。……やっぱり、ノーデンメーアは鋼魔が沢山見られるんですか?
GM/「はい、見られますよ。何か?」
ヴァロード/……わくわく!(笑)
クロン/スープを一滴残らず飲んで、ぷはー。……あのさ、この辺りには聖印を持った人がいるのかな?
GM/「沢山……いたんだ、けど。……5日前ぐらいにイーストシティにモンスターが襲来したってニュースは知ってる?」
カミール/……う。
GM/「本州の方から来た人達だから知ってるよね。……その時にね、あまりアーク本部には強く言ってないんだけど、ノーデンメーアにもモンスターが出たの。その時、首都が襲われているからあまり救援要請が出来なかったんだ。一応出したは出したよ、隠すようなことじゃないし大変だったし。……言ったんだけど、首都の方が優先されちゃってね」
クロード/そ、それは……申し訳ございません!
カミール/ああ、すまん……。
GM/「え、ええっ? 何で謝るんですか?」
クロン/……落ち込む二人とヴァロードさんにお茶を出して、話を続けるよう「それで?」って言おう。
GM/「そ、それでですね。多くのクルースニクが戦闘に駆り出されて……その時に大勢……。けどまだ鋼魔と戦えるだけの戦力はノーデンメーアにありますよ。全滅した訳じゃないし、私もまだ戦えるし!」
クロン/……君も、戦うの?
GM/「うん、戦えるよ。……お父さんもお母さんも同じように戦ってきたんだ」
カミール/……額に聖印、親からの遺伝……『聖者の系譜』か。
クロン/……少し言いにくそうな顔をして訊こう。君の、お父さんとお母さんは……?
GM/「え、……うー……あのね。『立派な最期だった』ってみんな言ってくれたよ」
クロード/だ、ダメですよクロンさん、そんなこと訊いちゃ!
クロン/あ……ゴメン、ヤなこと訊いた。
GM/「ううん! お父さんやお母さんのように私は戦えるだけの力があるし、お父さん達は血壁の近くで危険なこの街を守る為に頑張ってたから、とても素晴らしいことをしてたってみんな言うよ。だから、残された私は……ノーデンメーアを守るってことがお父さん達と、この街のみんなとの約束なの」
カミール/……この少女はなんて偉いんだろう、感心する。
GM/「代々私の家は北国の一族なの。うちには心強い味方もいるし、……明日また大草原に行くんだけど、今度は私が頑張らなきゃ!」
クロン/……大草原?
GM/「あ、本州から来た人達だから知らないよね? 街から北に行くと大草原があるんだ。そこは凄く霊力が高い場所なんだ」

 神格機兵とは、霊力とヒトの想いによって作られる自身。
 どこでも呼び出すことができるが、@魔力・気の流れが良い場所(風水的に良い場所、満月の下など)、A人為的でも霊力を高められている場所(魔法陣の上、神子の加護を受けた寺など)、B召喚者の想いが高い場所(過去に何らか心理的ショックを受けた場所)などの条件が揃って召喚された神格機兵は特別な力を持つ。
 通常に召喚したものより想いが強いのでより強い状態で現れる。


GM/ミナの言う大草原は@ですね。気の流れが良いのでそこでの召喚はとても良いと呼ばれている魔力が強い場所です。「アークからの援助チームなら、おじさんの所に来てください。私の預かってくれているおじさんの家が、市長さんなんです。市長さんに言えば任務の間、泊まらせてくれると思うから!」
カミール/そうだな、……屋台で話すのも難な内容だし、市長に一度面通しをしないといけない。
ヴァロード/では、君のバイトが終わったら市長さんのお家まで案内してくれないかな?
クロン/……じゃ俺、お店手伝おうか? 俺は食堂で働いていた経験があるから手伝えるよ。
GM/「いいの? オジサン、平気かな!」とラーメン屋の店主を呼びます。オジサンがやって来て、クロンをじろじろ見て……。
クロン/……にゃ?
GM/……エプロンが似合う男だな
クロン/……物凄い寒気がしていいですかっ!(笑)
GM/「じゃあお前さん頼んだよ、早速だがコレを2番テーブルに持っていってくれ!」
クロン/は、はい、わかりました、行ってきますー!
ヴァロード/では私達もお手伝いしますか、お客さんをご案内します。
カミール/オーダー聞くぐらいだったら手伝おう。――よく来たな、注文を言え。そうか、お前達は煙草を吸うのか。じゃあこっちに来い!
クロード/艦長、ちゃんと接客しなきゃダメですよ!(笑)

 アーク・ノーデンメーア支部の少女ミナのバイトを手伝う4人。
 バイト先の店長が気遣ってくれたのか、早めに仕事を終え、5人は市長の元へ向かった――。


GM/時刻は夕方過ぎ。ミナに連れられて市長の屋敷に着きました。市長らしい大きな屋敷で、見晴らしの良い場所です。
カミール/礼を正す。アーク・ファルシオン隊艦長、カミール・クライアスです。敬礼。
GM/「ああ、よく来てくれた。それに……ラーメン屋を手伝ったんだって?」(笑) 見た目、気の優しげなおじさんです。しかし少し明るく話すと真面目な顔になります。「早速で悪いが、今後の任務についての話だ。……明日は満月の夜だ。魔力が集まりやすい日に鋼魔は出現しやすい。そこで早朝、我々ノーデンメーア支部はミナや他のクルースニク達を連れて大草原に向かう。そこでより強い召喚を行い、鋼魔を迎え撃つ。お前達はその戦闘の援助をしてもらいたい。一緒に戦ってほしいんだ」
クロード/明日が鋼魔が出やすい日なんですね……市長さんもアークの一員ですか?
GM/「ああ」
クロン/市長さんはライカンスロープですか?
GM/それは見て判る、ライカンスロープではなく、ヒューマンです。「……ミナのことを考えて言ったか? 俺はあの子とは血の繋がりはない。あの子はこの地に代々伝わっているクルースニクの家系なんだが、前の戦いで両親が戦死してしまってな。一応俺が保護者として預かっている」この市長の家族がラーメン屋をやっていて、ミナはそこでバイトもしていたんでしょう。「この街の先にある林を抜け、大草原に向かう。そこで、召喚を行い、そして鋼魔の襲来を待つ。街を朝に出て大草原に着くのが夕方ぐらいかな」
クロン/襲来を待つって……鋼魔はそこに現れると決まっているものなんですか?
GM/「ああ、大草原に現れる。……何故かはよく判らないがな。ノーデンメーアは常々鋼魔の襲来を受けていた。応戦するクルースニクの被害を少しでも軽減しようとより強い召喚方法を模索していた。そこで一番良いのが鋼魔の出現しやすい魔力の高くなる日、魔力の高い場所で、魔力の高い一族達大勢と共に神格機兵を呼ぶことだった。……明日がその条件にあてはまる」
クロン/……しかしながら。もしクルースニクが鋼魔のスイッチになってるとしたら?
GM/「スイッチ?」
クロン/大草原に行かなかった場合、襲来はありましたか?
GM/「……いや、試したみたことはないが……いつも大草原で行うのが良いとされてきたからな。そこで召喚をし、そこで鋼魔が現れ、そこで戦ってきた」
クロン/……鋼魔は魔力の高い日だから現れるんですか? 魔力の高い土地で魔力の高い大勢が集まるから集まる……のでは?
カミール/戦いが起こるから戦う材を用意……だがその材を求め戦いが生ずる……とでも言いたいのか、クロン。
GM/市長はハッとした顔になります。「わ、我々は良かれと思いやってきたが……そうスイッチが入るなんて、考えたことなかったな。うーん、そういえば……」
クロン/……けど今までこの戦い方で来たんですよね? その結果、被害を抑えられてきた……だからこそこのやり方を貫いてきた。俺はここで何があったかよく判りませんが、たとえ惨劇があったとしても歴代の戦争を考えておそらく正しいと思います。よそ者が口を出して誠に申し訳御座いません。……頭を下げます。
クロード/……なんか、クロンが違う人に見えるんだけど?(笑)
GM/まったくだ、アンタさっきまだブニャブニャ言ってただろうに。――ではそんなことを話していると、まだエプロン姿のミナが現れます。「今さっきのおやつからそんなに時間が経ってないですけど、夕食を用意しました。どうぞ召し上がってください」
ヴァロード/……おやつ?(笑)
GM/「ええ、おやつです。夕食はジャガイモのグラタンですよ」
クロン/へー……クロードさん、さっきのラーメンっておやつなんですか?
クロード/普通にゴハンですよ! ここの人達にとってはおやつなんでしょうか……(笑) 
カミール/……折角用意してくれたんだ、頂こう。エルフは食が細いんだがな(笑)
クロン/……納得しない顔で、でも美味しいなと思いながら食べます。いただきまーす、もぐもぐ。
GM/「美味しいでしょう? 取れたてのお芋なんですよ」……と、いかにも戦士っぽいヴァロードとクロンの目の前に、ほかほかポテトサラダ皿をドサッ!(笑)
ヴァロード/わーい、戦士だから全然問題ないー(笑)


 ★夜


GM/お腹いっぱいの夕食を終え、今夜休むお部屋も市長さん宅に用意してもらいました。「お部屋はこちらの大部屋になります。皆さん、全員男性ですから同じお部屋で大丈夫ですよね?」
カミール/あ、ああ……こそこそとクロードに近付いて話し掛ける。……いいのか?
クロード/あー……仕方ないかな? ボクは大丈夫ですよ。
クロン/ん、何がですか?
クロード/いえいえ、なんでもないですよー。それではお休みなさいませー。
GM/お休みなさい。客室なのか大きなお部屋にベッドが4つ。電気を消して就寝しますい。寒くて、静かな夜が更けていく……中、【感知】判定目標値20。
クロード/高いな……(ころころ)13です。
ヴァロード/(ころころ)17。
カミール/(ころころ)【愛】5のカードを入れて、20にする。
クロン/(ころころ)こちらも足りないので【愛】と【友情】のカードを足して20! ……何か判らないけど二人ぐらい気付いておいて損は無いだろう。
GM/そうですか、では深夜。ぐっすりとクロード達が眠る中、四人一部屋にて……クロンとカミールは何かに気付く。――最近感じた嫌な感覚に。
カミール/……全員起きろ!
クロン/起き上がって、耳をピクピクと動かします。何だ、一体っ?
GM/……しかし、ヴァロードとクロードは起きなかった。
カミール/んっ? ……ヴァロードの頬をバシバシ叩く。
GM/バシバシ、……起きません。
クロン/咄嗟に窓の外の方を見る!
GM/カーテンを開くと、真夜中の町並みが一望できる。二階の窓から見た外の景色は、静かで暗くて……灯りが何一つ無い。……まるで、闇にのまれた世界というのはこういうことを言うんだろうな……と二人は思った。
クロン/……何一つ? 雪の光があんなに綺麗だったのに、どうして暗いんだ?
GM/そして窓の外を見ると、……見覚えのある影がある。
クロン/……更に見ます。
GM/雪の庭に立つ、……少女の姿。
カミール/……墓場にいた彼女か?
GM/何をしているという訳ではない、しかし彼女は『いる』のです。
クロン/……艦長、行きましょう。俺の後ろから離れないでください。一階に下りるけど、市長達は起きてないか?
GM/市長は……というより、人の気配というものが無い。賑わっていた街が、真夜中でもこんなに静かになるものだろうか? この世界で生きているのは二人だけのような静けさだ。
カミール/……屋敷を出る。
GM/外に出る。――黒髪の少女は、右手を掌を地にかざすよう前に出し、立っている。
カミール/……何をしているんだ?
GM/判らない。ただ、耳を傾ければ淡々と聞こえてくる声がある。

「新しい足が欲しかったんでしょ? ――おめでとう、とっても似合ってるわ。折角の新しい足よ、このおかしな大地に立ってみなさいな」

カミール/……足?
クロン/……そっと少女の元へ近付こう。君、何をしているの?
GM/その何かに祈るような動作は変えず、……少女の目だけがすっとクロンの方を向く。――途端に感じる『絶望』!
クロン/ぞわりっ! ゴク、と唾を呑み込む……。
GM/絶対的な恐怖。氷った目。そしてクロンに対して言葉を放った。「……貴方は頭が良い人ね。と言うより、ここの人達が馬鹿なだけなのかしら?」
クロン/首を左右に振って恐怖を押し殺す! キッと睨み付けるように見る。……どういうことだ!
GM/「この地の人達が馬鹿だったって言うこと。貴方も思ったでしょう……昼間」
カミール/……落ち着け、クロン。
クロン/す、すいません艦長……。君は何をしているの?
GM/それには答えない、少女は視線を逸らす。「しかし、どうして貴方達だけ目覚めてしまったの? ……ねえ、お願い。この人達、『やって』」――ではここで【霊格】判定をどうぞ。目標値20。
クロン/(ころころ)あ、しまった出目が低い! でも【絶望】7と【希望】2のカードを足して、なんとか20にする!
カミール/(ころころ)こちらも【友情】3のカードを出して20!
GM/少女が誰かに話し掛ける。途端、襲いかかる『何か』。貴方達はビクッと震え上がった。……しかし、何も起きない。貴方達は『何かに』打ち勝ったようだ。少女は「あれ?」と、何も起きない現状に不思議そうな顔をする。
カミール/頭を振るう。……平気か、クロン。
クロン/大丈夫です。少女から目を離さずに、艦長の前に立ちましょう。
GM/「あ……私には力は無いわ。貴方達に直接危害を加えるつもりはないの。ここで戦闘しようとか思わないことね」
クロン/……でも今、俺達に何かをしただろ。いや、この街に何かをした筈だ。
GM/「そ……そう、そうね……うーん……あー、失敗したあぁー!
カミール/……えっ?(笑)
GM/「あー、折角カッコ付けてたのになー! もー、どうしてこんな時に失敗してんのよ『アンタ』! ちゃんとしなさいよ、むぅーっ!」……その取り乱し様はちょっと今までの雰囲気とは違う。今さっきまで冷酷そうな目で人形のようだったのに。
クロン/えーと、君……?
GM/むぐむぐ唸って、最後にパンパンッと両手で自分の頬を叩き、……クロン達の方を向く。
クロン/あ、戻った?
GM/「……私はここで戦う気は無いの。貴方達の敵であることは間違いないだろうけど、今は駄目。――さようなら」……少女が少し動くと、赤い霧が彼女を包むように現れる!
クロン/ま、待て! ……君の名前は!?
GM/少女が消えかける瞬間、クロンを見る。「名前? じゃあ貴方の名前を教えてくれる?」
クロン/……クロンだ。俺はクロン・カッツェ。
GM/「クロンでカッツェ? ……『そっちは』黒猫なのね。私の名前は、――マナ」そう言って彼女は赤い霧の中に消え去る。残されるのは静かな世界。……そして、皆の吐息。夜の世界にも光が灯るのであった。


 ★朝


クロン/寝よう……と思ったけど、真夜中のあのことがあって眠れません。まだ震えがとまらない。
カミール/どうやら灯りは点くようになった。奴が消えたところで世界が元通りになったみたいだな。……大丈夫だから安心しろ。
クロン/……はい、すいません。
カミール/お前が何を感じたか知らんが気に病むな。大丈夫と思えば大丈夫なんだ。しっかりしないか。
クロン/……あ、なんか……艦長って優しい人ですね。
カミール/……それは何かの間違いだろう。
クロン/その表情を見て笑います。……そのまま朝を迎えよう。
GM/では二人がそんな朝を迎えていると、――他の二人は普通に起きてきます。
クロード/ふあー、おはようございまーす。
ヴァロード/おはようございます、やっぱり北国は冷え込みますねぇ。
カミール/ヴァロード、……頬は痛くないか?
ヴァロード/えっ? そういえばジンジンするような(笑)
クロン/ヴァロードさん、クロードさん。……体の調子が悪いとか、怠いとかしませんか? 変な夢を見たとか……。
GM/そう言われても、まったくもって何も無いです。
ヴァロード/うーん、ほっぺが痛いだけです。
クロード/ボクも特に無いですね。……カミールさんがクロンさん相手に変なことしてた夢なら見ましたけど?(笑)
クロン/変なことって何だよ(笑) ……とりあえず、晩にあったことを話します。実は……。
GM/それでは、夜にあったことを話されたクロード。……貴方は前回、ツーデルの遺跡入口で『墓地に入ったのは「普通の」人だ』ということを感じませんでしたか?
クロード/あ、うん。何にも鍛錬されたことのない一般人って思ったような……。
カミール/しかし彼女、瞬間で消えたぞ。テレポートコードを使ったんじゃないか?
クロード/……あれ、メイガスなのかな? 普通の人じゃなかったよ、矛盾点が生まれた……おかしいな?
GM/疑問が浮かんだところに、メイドさんがやって来ます。「皆様、おはようございます。朝食の用意が出来ましたので下へどうぞ」
カミール/ありがとうございます。……ちなみにメニューは何ですか。
GM/白米に、ジャガイモとワカメの味噌汁、ポテトサラダにバター焼きと煮付け、シャケもイクラもどーんとな。今朝はコックさんがガンバレという意味を込めて作ったのです。騎士様だからみんな沢山食べますもの!
カミール/……頂こう。もく、もく……カチャリ(食器を置く音)。
クロード/えーっと……ヴァロードさん、半分あげます! 寧ろ丼ごと!(笑)
ヴァロード/え、いいんですか。いただきまーす!(笑)
クロン/魚が出たので物凄く嬉しそうに食べます、ふにゃーっ!(笑)
クロード/あ、クロンさん。ボクの焼き魚も一口あげますね。あーん。
クロン/あーん。ありがとうございます、クロードさん!
ヴァロード/じゃあカミールさんにもあげますよ。あーん。
カミール/気持ち悪いことするな、前戦なんだからお前が食え!(笑)
GM/そんな朝食風景にミナが現れます。「おはようございます。あれ、艦長さん達は食べないのですか?」
カミール/ヴァロードとクロンは前戦です。あちらに力をつけてもらわないと、……とそれっぽいこと言ってクロンに焼き魚もやる。
クロン/んにゃーっ! ありがとうございます、艦長ー!(笑)
GM/「そうですね、精一杯パワーつけないと。……じゃ、私もたっくさん食べようーっと!」
クロン/……あれ、君も前戦なの?
GM/食卓につきながら頷きます。「フュージョナーですよ。お父さんもお母さんもね」
カミール/代々フュージョナーか? それは凄い。
GM/「はい、私の一族は代々刻印を引き継いで、神格機兵でこの街を守ってきたんです。そっちのお父さんやお母さんはどんな人なの?」
クロン/え。……えっと……あ、あの、よく知らないんだ。
GM/「ふーん、そうなんだ。……じゃあ艦長さんは?」
クロン/流された!(笑) 物凄く深刻な悩みなのに!
カミール/……俺の父は同じように傭兵だった。父が死んで戦艦を継いだんだ、その方がより多く、世界各国からの情報が手に入ると思ってな。
GM/「情報? 何か捜しているんですか?」
カミール/……それには答えない。箸の進まんが食事に集中する。
クロード/もぐもぐ、ぷはー。ごちそうさまでしたー! ……朝のうちに出撃するんですよね。用意しましょう。
GM/しましょう。――ではノーデンメーアにいる部隊と共に大草原に向かいます。アークの戦闘部隊、クルースニク達も徒歩で林を抜けていきます。それでは、なるべくモンスターに遭わないように行くということで【気配消し】判定をどうぞ! 二人以上が成功すれば戦闘に遭わないことにします。最初ですから目標値は10。
カミール/(ころころ)うむ、余裕の17。
クロン/(ころころ)14です。
GM/では二人以上成功したのでクリア。ざっざと向かう部隊。「大草原には夕方ぐらいには着きますよ。もう少し頑張ってくださいね」
カミール/……途中でエルフ達がぜーはー言うだろうがな(笑)
GM/「もちろん長い旅だから途中で休憩入れるよ。食事も挟むだろうし、それまでの辛抱だね」
クロード/食料も持ってきたいるんですよね?
GM/「うん。最近発掘された西暦の技術でね、この地に代々伝わる魔法があるんだ。お湯をかけるだけで美味しいラーメンが食べられるって文明が解明されたんだって!」
クロン/は、はあ……そりゃ凄い(笑) ところでクロードさん、疲れたなら背負いましょうか?
クロード/だ、大丈夫です。……そんなことしたらバレる!(笑)
クロン/……バレ? 何の事だろう……凄い顔色悪いですけど大丈夫ですか。
クロード/大丈夫ですよ、心配しないでください。……寧ろしないで。
GM/こっちはこっちで戦闘してるなぁ。では、【気配消し】判定2回目。――目標値15。
カミール/(ころころ)お、頑張った。16。
ヴァロード/(ころころ)余裕の16です。
GM/二人以上達成していますね。ざくざく、前へ前へと進んでいくのでした。
カミール/クロードの腕を掴んでやる。さっさと行くぞ。
クロード/そ、そんなことしなくても大丈夫です……。
クロン/だから、背負いましょうか?
クロード/大丈夫です! 平気ですってば!(笑)
ヴァロード/うーん、戦わない方が体力使わなくていいんだろうけど……出ないかなぁ。
GM/あ、一人だけキラキラしてる(笑) ――さて、貴方達は後ろの部隊と共に歩いています。さくさくさく……、むっ?
ヴァロード/む?
GM/なんだろう、この大雪原に……みずみずしい野菜の香りが!
ヴァロード/……野菜!?(笑)
GM/皆様気付きましたね。探したいなら【捜索】を! 目標値20。
ヴァロード/(ころころ)20、ピッタリ! ――奴は、あそこです!
GM/ヴァロードがあそこだと指差す! その先には……凍えている冷凍ブロッコリーが!



ブロッコリー/ぶ、ブロ……ブブブブブロ……ガクガクガク!
クロン/れ、冷凍されてる!(笑) 顔が前よりヤバくないですかそれ!
ヴァロード/そしてやっぱり鳴き声はブロッコリーなんだ……(笑)
GM/ブロッコリーです、モンスター出現です。前の部隊に置いていかれることはないので、戦闘いきましょう! 2体、雪原に現れたブロッコリー……美味しく頂くと経験値になります。
クロン/2体もいるんだ、けどこんなの5体もいたら嫌だ!(笑)

 ●戦闘/1ターン
GM/ブロッコリー2匹はどちらも4マス空いています。それでは戦闘を開始してください。
カミール/さっさと倒すぞ、あの顔は気に入らん!(笑) 1マス動いて、チャージ2回!
ヴァロード/あ、艦長ヤル気満々だ(笑) それでは私も1マス動いてから、チャージ1回。ダメージプラスいきます。
クロン/それだと俺も1歩動いて終わりかな……ちょっとAPが足りない。
クロード/足りませんか? それならボクが……1歩動いてクロンに【フェイバリット/アネモス】! どうぞ射撃ってください。
クロン/APプラス5か、ありがとう。じゃあ早速【武器/ライトボウ】で一発撃ちます、まずは命中(ころころ)17!
ブロッコリー/ブロブロブロ!(ころころ)15で当たるブロー。
クロン/物理ダメージ攻撃いくぞ。(ころころ)お、ヤル気来た。尚かつ【絶望】カードをダメージにプラスして、24! ……多分後ろの艦長が怖いから本気出さなきゃいけないって思ったんだ(笑)
ブロッコリー/ブロォッ、バシュッ! 当たって緑のものがパサリ……。それじゃブロッコリー動くブロ。サッサッと2体とも前進、そしてターン終了。
カミール/よし来た、殺るぞ!(笑)
クロン/艦長、やっぱり怖いんですけど!(笑) それと分裂とかしないよなブロッコリー!(笑)

 ●戦闘/2ターン
クロード/【魔導生態学】で調べたいです。この子、どんな子だろ?
GM/目標値は15です。見て確かなのは、前回のブロッコリー・パワーアップ版ということです。
クロード/(ころころ)あ、14だ……失敗。でも【愛】の3カードを足して見るぞー。
クロン/愛をもってブロッコリーを見る!(笑) ……きっと芋ばっかりでブロッコリーが食べたかったんだ。
クロード/芋は飽きたんだよ!(笑) で、達成値17だけど、どう?
GM/モンスター名『冷凍ブロッコリー』。
一同/……まんま?(笑)
GM/物理装甲5、霊力装甲7。頭のモサモサを飛ばすという射撃系の技を使用、射程は2。
カミール/このままだと私が攻撃範囲に入るな。……それでは一歩動いて、尚かつチャージチャージ、ダメージ20化で【魔術/シェードコード】攻撃!(ころころ)命中14だ!
ブロッコリー/(ころころ)13、負けたブロ……。
カミール/くらえ。(ころころ)29の霊力ダメージ、ドゴショッ!
ブロッコリー/ブロォ! ……カミールには判ります、歯ごたえはどうやら魔術はライトボウよりも悪いようだ。
クロード/歯ごたえ?(笑) 霊力は効きが悪いってことですかね。
ヴァロード/では、この場で【フェイバリット/刀渡】をします! ブロッコリー、覚悟!(ころころ)物理ダメージ37!
ブロッコリー/絶対命中ブロー! ブロブロ……サムライ、恐ろしい子……!
クロン/もうさっさとやろう(笑)【武器/ライトボウ】もう一発レッツゴー。(ころころ)13命中!
ブロッコリー/(ころころ)回避10……ヤラれるブロ。
クロン/アターック!(ころころ)物理14ダメージです。
ブロッコリー/ブロッコリーに穴が空くブロ。――それじゃ我らのターンぶろー。カミール艦長に向かって上のモサモサを飛ばす!(ころころ)命中23。
カミール/(ころころ)回避21。
ブロッコリー/くーらえ!(ころころ)物理ダメージ11、こつーん!
カミール/痛、……纏うオーラの色が変わります。色は黒。
クロン/うわあ!(笑) 傍にいる俺が一番怖いじゃん!
ブロッコリー/もう一体いくブロー。ヴァロードに(ころころ)命中23。
ヴァロード/(ころころ)26です、回避!

 ●戦闘/3ターン
クロン/このままじゃ俺が艦長に殺される!(笑) 先に攻撃しますよ(ころころ)やる気を出して16!
ブロッコリー/(ころころ)10ブロ、覇気に負けて当たるブロ。
クロン/(ころころ)ライトボウで14ダメージ!
カミール/ロードいくぞ。一歩動いて……二回チャージ。【魔術/シェードコード】(ころころ)命中18!
ブロッコリー/(ころころ)回避12、あたるブロ。
カミール/(ころころ)チャージしているから14! ――消えろ!
GM/ザクリ、ボロッ。ブロッコリーはイイカンジに切り裂かれたのでしたー。ブロッコリーAはやられました。
ヴァロード/【武器/ライトボウ】(ころころ)命中19!
GM/避けるブロー。(ころころ)14。
ヴァロード/ダメージ、(ころころ)14物理ダメージ!
GM/ぷしゅー……ぱし。氷っているから綺麗に穴が空いた。それでは大好きな艦長に(ころころ)命中23。
カミール/(ころころ)22。くそ、ギリギリ当たってしまった。
ブロッコリー/くらえブロー!(ころころ)13のダメージ。

 ●戦闘/4ターン目
クロン/一歩近付いて、【武器/ライトボウ】。(ころころ)10……ヤル気ねぇ!
ブロッコリー/避けブロー。(ころころ)わ、クリティカった。華麗にブロッコリー一回転!
クロン/ブロッコリーマトリックス!? ……そんなブロッコリー嫌だ!(笑)
ヴァロード/【武器/ライトボウ】いきますよー。(ころころ)19!
ブロッコリー/(ころころ)当たるブーロー。
ヴァロード/(ころころ)ダメージ14!
カミール/残りHPを考えると射程外へ逃げたいところだが、あちらが追い掛けてきたら終わりだ。……仕方ない、成仏しろ! 【魔術/シェードコード】(ころころ)21!
ブロッコリー/勝負だブロ!(ころころ)……受けて立つブロー!
クロン/か、艦長とブロッコリーの間に青いイナズマが!(笑)
カミール/仕留めてみせる!(ころころ)霊力ダメージ8……ク、やるな貴様!(笑)
クロード/そんな静電気飛ばしている艦長に、【フェイバリット/ネクター】。HP上限値まで回復してあげるよ。
ブロッコリー/ブロッコリーいくブロ! ヴァロードさんに(ころころ)18!
ヴァロード/(ころころ)27です。回避なら負けませんー。

 ●戦闘/5ターン目
クロン/一歩動いて、接敵。同じマスに入って【武器/セスタス】いきます。(ころころ)命中12。
ブロッコリー/(ころころ)……あ、当たった。
クロン/(ころころ)物理10のダメージ。殴りつける、ガスッ!
ブロッコリー/ぺちこり。ぶ、ぶーろ、ぶーろ……ふらふら。
カミール/まだ生きてるか……【魔術/シェードコード】!(ころころ)17命中。
ブロッコリー/(ころころ)あ、当たっちゃったブーロー。
カミール/(ころころ)ダメージ13。くらええええぇ!(笑)
ブロッコリー/ぶ、ブロオオオオオォ! ……ぽてちんっ。
クロード/……倒しちゃったよ、艦長が(笑) 艦長、もしかして野菜嫌いですか?
カミール/いや、あの顔が気に食わん。とりあえず獲ったはいいものの、今夜の夕食はブロッコリーはやめないか。
ヴァロード/グラタンに入れると美味しいですよ。シチューという手もありますし(笑)
GM/美味しいですねぇ、そんな新鮮な冷凍ブロッコリーが捕まりました。ブロッコリー倒したカミールに10×2の【勇気】経験値分をプレゼント。……なんつーか艦長、ブロッコリー倒し係?(笑)
カミール/くだらないことしてないでさっさと行くぞ。部隊に合流して大草原に向かう!


 ★大草原


GM/ザックザック、ふぅ。白い息を吐いたその空は茜色に染まりつつある。……林を抜けると潮の香りが強く、オレンジの海辺が見えた。空と同じ色の筈の海も、今は赤い……。
クロン/……空を見上げながら、血みたいだな……とまた思おう。艦長、あれは何でしょうか?
カミール/少し違うように見えるが、あれは海だ。――この世界の大半は海と呼ばれている。時に大陸に押し寄せてくる恐ろしい存在だ。
クロン/凄いな、海……。初めて見たのか感激しながら波を見ている。
GM/海に近い大雪原に着きましたが、部隊は端へと向かいます。
カミール/ミナ。大草原に来るのが目的なのではないのか?
GM/「あ、はい。ここが大草原ですけど、我々が向かっているのはこの大草原の海です」
カミール/海?
GM/部隊は海辺まで近付き、一時止まります。「そこで見ていてください」――ミナを含む数人が前に出て、何やら呪文を唱え始める。ミナが海へと歩き、……海面の上に立った。
ヴァロード/おおっ?
GM/ミナの体が光り始める。他のクルースニク達の体も召喚の際の光が散らばる。勿論、貴方達の周りにも光が舞う。霊感が高い人には判るだろう、潮風も寒い雪原なのに……ほのかにあたたかさを感じる。
クロード/わあ、あったかーい……。
クロン/綺麗だ……思わず見取れてしまう。
GM/霊力が集まる。ミナだけでなく、周りも祈り始める。ミナは、水面に『手をかざして』立った。
カミール/……むっ?
GM/キツネ耳の少女は、右手を掌を水面にかざすよう前に出し、立っている。「来なさい……ラベンダーシュート!」そうミナが叫ぶと、目の前に現れるは、紫の巨神。……彼女の神格機兵のようだ。特に彼女の周りには、光が守ろうと多く集まってくる。
カミール/さっきの動作に違和感を覚えよう、……クロン。
クロン/見取れていたところを艦長に呼ばれてハッとする。な、何でしょうか?
カミール/あの召喚の仕方、何か思い出さないか?
GM/そんな会話も知らず、ミナは貴方達が神格機兵に乗る時と同じように祈りの体勢のまま彼女は巨神の中へと消えていく。――ではここで、【霊格】判定! 目標値18。
カミール/(ころころ)くっ、15だ!
クロン/(ころころ)12。
ヴァロード/(ころころ)12、でも【絶望】のカードを使って19にします!
クロード/(ころころ)ボクも【絶望】カードを使って、22! ……あ、さっき寝てた人達が気付いた(笑)
GM/ではさっきの寝ていた人達。……ヴァロードとクロードは思う、『先日感じた嫌な感覚』を。そして、紫の巨神が現れた瞬間……世界の空気が「ピシリ」と軋む音がした。
クロード/……なんか氷りませんでしたぁ?
ヴァロード/へ、変な音と……変な感じがします!
GM/感じがします、とヴァロードが言った瞬間、「バキバキバキ! ――ドーン!」大きな音、天空から落ちてくる『何か』、波打つ海! 「ヒイッ!」息を呑む面々。海に舞い降りたるは、……ぐちゃりとしたものが、ミナを取り囲むように3匹現れる!
クロード/な、何か来たー! 【魔導生態学】で調べます!(ころころ)18!
GM/一見タコに見えるけど……タコだってもっといい形してる! 頭もあるだろうし足だってちゃんと8本あるだろうに……けどアレは無い。ぐにゃりと曲がった巨体……きっと、内臓が溶けるとあんな風になるんだろうな。
クロード/うっ! タコが煮崩れたようなのかな……?
GM/周りは突如現れたモンスターに騒ぎ出します。「戦闘配備!」――そして再度【感知】判定をしてください。目標値は18。
カミール/(ころころ)16……【勇気】2カードを入れて18!
GM/では、カミールの元だけにどこからともなく聞こえてくる声。
「新しい足が欲しかったんでしょ? ――おめでとう、とっても似合ってるわ。折角の新しい足よ、……このおかしな大地に立ってみなさいな」
カミール/……それは誰の声だ? 周りを見渡す!
GM/だが見えない、しかしどこかから聞こえてくる覚えのある少女の声。

「神格機兵は霊力とヒトの想いの産物。
 そして鋼魔は霊力とヒトの悪しき想いを求める者、……この地に代々眠る、こんな大きな力が召喚されてたら来ない訳ないでしょう?
 ……わかっている人もいたようだけど。いいエサを、こんな見晴らしの良い場所に持ってきてくれるんだもの。ちょっと頑張ってでも血壁を越えてお食事がしたいものよね。
 ……一度破れかけた世界の結界、もろくなった血壁……今後は破れる子も増えるわね。
 良かった。――いっぱい御馳走を食べられるでしょ?」


カミール/……やめろぉっ! 叫ぶ!
クロード/は、はい? どうしました艦長っ?
クロン/振り返ります。艦長、何が……?
カミール/真っ青な顔をして立っている。……どこだか判らない所からあの声で捲し立てられて平然としてられるか!
GM/ラベンダーシュートは恐怖判定に失敗してかたまっている。周りのクルースニク達も応戦しようと召喚をし始める。その度にビクビクと内臓だけの生き物は飛び跳ねる。――集まる力に歓喜するかのように。
カミール/ちっ、奴らにエサをやるのは惜しいが、今はやるしかない。カモン・サイレンス! 戦艦出現、全軍出撃!
ヴァロード/はい、……来たれマンジ! 赤のエクレール参上!
クロード/おいで、フェンリル――グリタール召喚!
クロン/……神格機兵を呼ぶ前に。市長さんはいますか?
GM/見渡すと戦闘配備につくノーデンメーア部隊の中に、応戦しようとしているのかエーテリックボウを構える市長が見えます。
クロン/……市長さん。やっぱり、当ってましたね。
GM/苦い顔をしたまま、頷く。ただ、ラベンダーシュートを……ミナの方を心配そうに見ている。
クロン/……市長さん。ミナさんのご両親は、ミナさんを大切にしていましたか?
GM/「……何を今更。そんなの当然だろう。両親は子を大切にするもんだ。彼らは、娘を……街を、みんなを守るために彼らは戦って天命を全うしたんだ。この大草原で」
クロン/……そうですか。では彼女のラーメンのお礼、ここで見せます。……殺させません、絶対に――セレスティアルス、来い!

 ●戦闘/1ターン目
GM/遠くの海に立つラベンダーシュート。その周りに鋼魔が3体取り囲んでいます。ミナは突然の恐怖のあまり動けないようです。鋼魔は数々の召喚で力を得たのか、目の前の神格機兵に襲いかかろうとしています。……ミナ機は海の上、貴方達は陸からのスタートです。ではどうぞ!
カミール/……GM、質問です。ミナは味方ですか?
GM/はい、味方です。
カミール/味方ユニットとしてカウントしていいんですね?
GM/はい、構いません。
カミール/では私から先に行動させてくれ。――ミナを、【フェイバリット/サルベージ】! 彼女は味方だ、戦艦にラベンダーシュートを呼び戻す!
GM/……おおっ!
一同/うまいなぁ!(一同拍手)
カミール/戻れ、神格機兵! ヴァルゴ、パイロットの様子を見て来い。救護せよ!
GM/「了解」……鋼魔に囲まれていたラベンダーシュートは戦艦に収容されたので戦闘離脱です。……いや、ホントにうまいなぁ!(まだ拍手)
カミール/では改めて戦闘開始だ。……クロン、オーバーロードをしてくれ。APが勿体ない(笑)
クロン/判りました。その前に……【宣言】、空に飛びます! 海の上でも機動力Sになります。そしていきますよ。
カミール/やってくれ、混乱した戦場は危うい……早めに終わらそう。仲間を失いたくはない。
クロン/はい。……艦長、俺にはよく判らないけど家族って優しいものですよね?
カミール/そうだな……。自分の父親を思い出す。
クロン/家族って、いなくなったら寂しいものですよね? ……彼女がいなくなったら、市長さん達も哀しみますよね。……絶対に守らなきゃいけませんね。いっちょ、やる気を出しますか! ――【フェイバリット/機神融合】【フェイバリット/ブレイブハート】使用。艦長……承認を!

「D.I.O.S発動、オーバーロード承認!」
 輝くセレスティアルス。大雪原の中に、総ての神格機兵が光につつまれる。
「女神よ、どうか海の元に、慈愛の言葉を。そしてその優しき力で、彼らを海の底へ導いてあげてください――」
 セラフィム・オーバーロード始動。
「愛しき女神よ、貴女の元へ私はひざまづきましょう――」

クロン/……という訳で戦闘終了時までオーバーロードモード持続。さぁフィーバーしていきましょう!(笑)
カミール/先制攻撃いくぞ! Bに【メインアーム/精霊機銃】!(ころころ)命中26。
GM/(ころころ)回避21、当たります。
カミール/(ころころ)霊力ダメージ25、【愛】6カードを足して31、ドゴオン!
クロード/援助します。タコさんは海だから、マンジに【フェイバリット/セブンスヘブン】。空と海の機動力をAにするよ!
ヴァロード/ありがとうございます。……では一歩動いて【フェイバリット/刀渡】。(ころころ)物理ダメージ19!
GM/ザシュッ! 機銃と真空刃を食らいまして、よろける鋼魔。――敵のターンにいきます、マンジへ攻撃!
ヴァロード/回避!(ころころ)35です!
GM/(ころころ)……外れました、キシャー。あと2匹は戦艦の元へ近付きます。

 ●戦闘/2ターン目
クロン/【フェイバリット/ウェポンパージ】使用。基本値にAPプラス5をして、【フェイバリット/ソウルバーニング】ダメージ10にします。――その状態でAに【オーバーロードスキル/ナパームレイン】レッツゴー!(ころころ)物理ダメージ50、真紅の炎が海をも焼き焦がす!
ヴァロード/続いて【フェイバリット/刀渡】×2いきます。Aに総攻撃!(ころころ)59ダメージ! ザシュ、ザシュッ!
クロード/ボクも撃ちまーす。【メインアーム/ガトリングガン】(ころころ)命中31。
GM/(ころころ)当たります。
クロード/当たった当たった。(ころころ)物理41ダメージだよーん! ズガガガガー!
GM/グググ……敵が動き出します。Bがヴァロードに、当たれー!(ころころ)タコ頑張った、37!
ヴァロード/(ころころ)回避39、避けました!
GM/くそぉ! 続いてAがいきます……同じくヴァロードさんへ。
ヴァロード/(ころころ)あ、クリティカった。
カミール/流石、盾!(笑) そのまま接近してしまえ!
GM/Cのタコは標的を変えて……フェンリルと遊びます。
クロード/(ころころ)避ける気満々ですよ、47。
GM/(ころころ)49、やった当たった!(ころころ)ダメージ43物理を食らってください。

 ●戦闘/3ターン目
クロン/Aに【オーバーロードスキル/ナパームレイン】いきます。(ころころ)ダメージ68、炎の翼を食らえ――!
GM/ガア! グゴゴゴゴ……A、倒れました。
クロン/次! Bを狙います。【オーバーロードスキル/ゴッデスプレアー】!(ころころ)霊力ダメージ97! 愛しき女神よ、どうかあの者に安らぎを――!
ヴァロード/Cへ一歩接敵。【チャクラフェイバリット/烈火】!(ころころ)物理ダメージ34……その後に【メインアーム/ソードライフルソードモード】で攻撃!(ころころ)……あ、クリティカルだ。装甲値0でダメージ19!
クロード/ハーイ、クロンさんに【フェイバリット/アネモス】! 頑張ってねー。
クロン/クロードさんが応援してくれたので再度動きます。Bに接敵して【メインアーム/エーテルランスランスモード】で攻撃を!(ころころ)命中36!
GM/(ころころ)31で当たります。
クロン/(ころころ)カードを足して、霊力ダメージ合計31! 槍で刺しに突撃する!
GM/「グ、グガアア!」ヨロヨロするBを追い抜かし、Cが範囲攻撃をし始めます。ヴァロード以外全員に回避をしてください。(ころころ)命中は42!
カミール/(ころころ)回避35。当たる。
クロード/(ころころ)44。よし、逃げた!
クロン/(ころころ)34で避け……られなかった!
GM/では、サイレンスとセレスティアルスに触手が飛ぶ。(ころころ)物理ダメージ55! 鋭い触手が機体を貫こうとする!
カミール/ぐっ、戦艦は丈夫だ。こんな攻撃如きでやられん。
クロン/……でもセアぷーが死ぬ!(笑) 今の攻撃では死なないけど、次が来るー!
カミール/避ければいいだけだ、4Dの力を見せろ!(笑)
GM/ですね、Bがセレスティアルスに襲いかかります。(ころころ)命中39。
クロン/(ころころ)43……よおおぉし頑張ったー!

 ●戦闘/4ターン目
カミール/一応セレスに通信を入れよう。……生きてるか、クロン?
クロン/ジジと映像が乱れながら。へ……き……で、す……ジジジ。
カミール/……クロード、ゴー。
クロード/了解しました、艦長。【フェイバリット/ネクター】、全回復してください。これでいけますか?
クロン/あ、ありがとうございますクロードさん……! 死ぬかと思った!(笑)
ヴァロード/クロンさんが完全に回復するまで……Cに向かって【チャクラフェイバリット/烈火】×2!(ころころ)お、デカイのきた、ダメージ81!
クロン/ヴァロードさんがあちらを留めてくれてる……俺はBを仕留めます。2マス動いて、【オーバーロードスキル/ナパームレイン】! (ころころ)いくぞ、物理ダメージ52!
GM/グギャアアアァ! ……Bは海の藻屑となりました。
カミール/こちらはチャージ、そして【メインアーム/精霊機銃】!(ころころ)命中22、どうだ!
GM/(ころころ)37、避けました。――こちらのターンいきます。また接敵されてるヴァロード以外の範囲攻撃! キシャアアァ!
カミール/(ころころ)38。
クロン/(ころころ)31
クロード/(ころころ)41。
GM/(ころころ)……クロンにだけ命中させます。(ころころ)物理ダメージ58で!
クロン/うああぁっ! ……う、生き残ってるけどHPは6です……またもや血まみれ!

 ●戦闘/5ターン目
ヴァロード/だ、大丈夫ですかクロンさん!
クロン/……もう既に意識が朦朧してます。さ、さっきからなんか川が見えたり見えなかったりするんですけど……?
クロード/クロンに【フェイバリット/ネクター】! 大丈夫です、クロンさんはまだいけます。
クロン/はい……そうですね……ブチ切れましたよ、いいかげんにしろおおぉ! 【オーバーロードスキル/ゴッデスプレアー】! とっとと落ちろタコ野郎おおぉっ!
カミール/……クロン、戦場では冷静になれ(笑)
クロン/冷静でいられるかぁ!(ころころ)霊力ダメージ91! 全力だああぁ!
GM/……ぐっ、まだまだ!
クロン/まだ落ちないか、【チャクラフェイバリット/裂風】いくぞ! (ころころ)物理ダメージ30! どりゃああぁあっ!
GM/グア、グアアァ……! ――女神の閃光の後に巻き起こった旋風により、鋼魔の姿が掻き消されます。
クロン/ぜー、ぜー……きゅう!
カミール/……クロン、落ち着いたか。各機、帰還せよ。


 ★格納庫


GM/戦艦の中に帰還すると、マシンネイチャー達が呪文を唱えている姿が見えます。動かない紫の機体がフッと姿を消し、ふわりとミナが降りてきます。
カミール/抱えてやろう。……目を開けるか?
GM/……ゆっくりと瞼を開きます。「……すいません、戦闘に加わりに行けなくて」
カミール/気にする必要はない。出現がノーデンメーアの予想していたものと違ったとしても鋼魔は撃退した。皆、無事だ。
GM/「私……私達は、みんなを守るためにあの子達を召喚していたんです」
カミール/……知っている。どうやらその召喚する作用が鋼魔出現に関わっていたことも……な。
クロン/……セレスティアルスから降りてフラフラ。ヴァロードさん、肩貸してください……。
ヴァロード/だ、大丈夫ですか? 救護室の方へ……。
GM/ヴァロードに連れられるクロンを見て、ミナが言う。「本当にみんなを守ろうと思ってあの場で祈ったんです。が……クロンさんが言っていたことは当たっていたようですね」
カミール/気にする必要はないと言ってるだろう。お前は皆を救おうとしてやっていたんだ、それは皆、知っている。……これからは別の方法でお前なりに街を守ればいい。
GM/「……はい」貴方達が3匹の鋼魔と戦っている間、周りのノーデンメーア部隊も多くの鋼魔と戦っていたのでしょう。戦闘が終わり、治療を受けている騎士達が草原にいます。部隊のミンストレル達が総出で大勢を介護をしています。
クロード/ボクも手伝いに行きますね、ミナさんは戦艦で休んでいてください!
GM/「……いえ、私は平気です。私もみんなの元へ行きます」立ち上がり、外の怪我人の看護へ向かおうとします。
カミール/……ミナ。疲れている時にすまないが訊きたいことがある。
GM/「……はい?」
カミール/ラベンダーシュートを喚んでいる時の仕草、それは代々伝わるものか?
GM/「はい、そうですが……それが何か?」
カミール/……お前以外に召喚できる者はいないのか?
GM/「……私のお父さんとお母さんは前の戦で亡くなりました。それに私に兄弟はいません。皆さんも神格機兵を色々なやり方で召喚していますが、このやり方は私の一族に伝わるものでやってきました」
クロン/……君の一族にライカンスロープ以外の人はいるの?
GM/「それは……ちょっと判りません、調べてみないと……」
カミール/……んん、よく判らないことになってきたな。
GM/ミナは救護に向かいます。ではそこにヴァルゴが現れます。「艦長、イーストシティのアーク本部からの連絡です。――本部の研究所からアークの考古研究所から遺物武装の封印解除が成功しました。いくつかデータを送りますので任務を担う方々、どうぞお使いになってくださいとのことです」
カミール/わかった。……ふむ、これは良い武器だ。後で他の者にも伝えよう。
GM/……ということで、第3話から追加アイテムが使用可能になります。皆さん、武器購入の際にはご注意下さいませー。


 ★エンディング


GM/――それから。あの急な出現は異端でしたが、なんとか魔力の高い満月の夜の日を越えたということで大草原から街に帰ってきました。
カミール/本格的に召喚の場所を考え直した方がいいな。他に検討はついているのか?
GM/「いえ、ただこのノーデンメーア大陸もまだ未開拓な地が多くあります。これからまた周期的に鋼魔が現れる日はやってくる……それまでには新しい対策を練らなければなりません。おじさんやみんなと相談していきます」
カミール/……本部も大変だが、君達を助ける力はある。何かあったらすぐに中央に連絡しろ。必ず助けに来る。
GM/「……私も本部で戦いたいのですが、この街を守ることが両親との約束だったので……この街に留まります。すいません」
カミール/構わん。その志、全うさせるんだぞ。
クロン/ミナにちょっと訊きたいことがあるんだけど、いいかな?
GM/「なんですか?」
クロン/お父さんとお母さんてさ、どうだった?
GM/「……とても強くて、とても優しい人でした。私の誇りです」
クロン/あの時、君の周りには沢山の光が集まっていたんだ。……きっとお父さん達が君を守ろうとしていたんじゃないかな。
GM/……それを言われて、涙ぐむ。泣きそうだけど、でも強い顔で「次の任務……頑張って、くだ……さい!」
クロン/にっこり笑って答えよう。応援ありがとう、ラーメン美味しかったよ。
GM/「現在ある任務が終わりましたらまた来てください。特製のラーメンをご馳走しますから!」
クロン/うん、とても楽しみにしてる。
クロード/ミナさんも頑張ってくださいね。こっちも応援してますよ。
ヴァロード/元気でいてください、またお会いしましょう。
GM/「はい! それじゃあ皆さんの力をつけるために……おミヤゲにシャケ一本持っていって!
ヴァロード/えぇっ、一本!?(笑) ありがとうございます!
クロン/魚っ! じいぃーっとヴァロードさんを見つめる(笑)
GM/「何から何まで本当にありがとうございます。また来て下さいね――!」

GM/それでは皆様。次のエリアを選択してください。――京都と、広島と、群馬がありますがいかがしましょう?
クロン/ここ寒かったですね。今度はあったかい所に行きたいですね。
クロード/じゃあ、一番南は広島かな? 本州に戻りましょう。
ヴァロード/シャケの次はお好み焼きですね!(笑)
カミール/では、ブライトインゼルに向かおう。ヴァルゴ、転送を。
GM/「了解。テレポートコード起動!」雪原の中、霧になって消えていく戦艦であった――。