クトゥルフ神話TRPG・リプレイ
■ 『 U.N.オーエンの術式 』 1ページ ■
2023年9月19日




 ●導入

KP/「カイボウノー」「ツヅキノオハナシー」「ハジマルヨー」
プレイヤー1・ピロ/雛ちゃん達、お知らせできて偉いねー!
KP/「「「挨拶デキタヨー!」」」
プレイヤー1・ピロ/(アヒルになって)「ご褒美にマシュマロをあげよう!」
KP/「「「ワーイ!」」」 こうして雛ちゃん達はマシュマロ転がしに去っていきました、完(笑) という訳で、新シナリオの概要を改めてご紹介しますね!



 クトゥルフ神話TRPG 『U.N.オーエンの術式』
   シナリオ製作者: mitubatisyunkou 様 シナリオ掲載サイト



 7月4日の夜のこと。HO1はある遺体の司法解剖を依頼される。つい先ほど発覚した事件の捜査の一環である、とのこと。
 HO2は本件の担当警察官である。現場となった家を中心に聞き込みを行う。

 ●HO1:医師
 貴方は司法解剖を依頼された『医師』である。
 法医学医でも構わないし、人手がないなどの理由で監察医や外科医でもよい。
 ●HO2:警察官
 貴方はとある殺人事件を追う『警察官』である。捜査一課が望ましい。
 必須技能:<戦闘技能>(<拳銃>が望ましい)

 ■注意事項
・本シナリオは『U.N.オーエンの解剖』クリア済PL向けのシナリオだが、同じ探索者でプレイすることはできない。本シナリオは『U.N.オーエンの解剖』と同時刻に起きた出来事である。
・謎解き要素がある。難易度は高め。



プレイヤー2・トモ天丼/難易度は高め。怖い。謎解きは苦手です。
プレイヤー1・ピロ/謎解き、STRでなんとかならんか。生き残りたい。


 祢古万 綴矢(プレイヤー名:ピロ)
 職業タイプ:[医者]
  STR:13  CON:16  POW:15  DEX:17
  APP:10  SIZ:15  INT:16  EDU:16
  HP:16  MP:15  SAN:75
  アイデア:80  幸運:75  知識:80
  ダメージボーナス:+1d4  不定領域:60
 応急手当:80  聞き耳:50  精神分析:50  図書館:75  目星:60  信用:45  説得:45  英語:60  医学:85  経理:11  生物学:70
 職業:医者  性別:男  年齢:29  身長:180cm  体重:??  出身:??  髪色:??  瞳色:??
 持ち物→スマホ、財布、現金、クレジットカード、身分証明書

▼祢古万 綴矢(ねこま・てつや)の設定
 法医学者を目指す大学院生3年生。死体解剖資格を得るために実地修練中。
 口が悪いため性格も悪く思われがちだが、単に人見知り気質でぶっきらぼうなだけ。


 犬巻 昴(プレイヤー名:トモ天丼)
 職業タイプ:[警察官]
  STR:16  CON:16  POW:16  DEX:16
  APP:7  SIZ:16  INT:16  EDU:16
  HP:16  MP:16  SAN:80
  アイデア:80  幸運:80  知識:80
  ダメージボーナス:+1d4  不定領域:64
 回避:87  組み付き:60  拳銃:85  聞き耳:85  精神分析:36  追跡:60  図書館:60  目星:85  言いくるめ:28  説得:75  心理学:6  法律:6
 職業:警察官  性別:男  年齢:28  身長:190cm  体重:??  出身:??  髪色:黒  瞳色:黒
 持ち物→拳銃、警察手帳、スマホ、携帯食料、筆記用具

▼犬巻 昴(いぬまき・すばる)の設定
 警察官。花園班とは知り合い。特に実散と仲が良い。誰にでも敬語で話す。犬派。
 誕生日は1月6日。


KP/なんだそのふざけた髪型は。
プレイヤー1・ピロ→綴矢/尊敬する恩師リスペクトです。自分は草摩さんの後輩です。
プレイヤー2・トモ天丼→昴/自分は実散さんと仲良しです!
KP/兄ちゃんの後輩、実散と仲良し。それなら2人は知り合い設定になれますね!
綴矢/花園班の飲み会で顔合わせたことがありますね。
KP/実散が「みんな年が近いから仲良くしよ〜!」と飲み会に誘ったのがキッカケで仲良くなったんでしょうね。兄ちゃんの後輩と訊いて真っ先に「可哀想……」と思った。
草摩/綴矢。俺、顔を増やしたんだ。
綴矢/なんで?
草摩/綴矢は明日セッションにプレイヤー参加するんだろ? 俺の顔をあげる。アンパンマンみたいに渡す。
綴矢/なに? なんで? どういうこと?
草摩/(1d100ころころ)31個あげます。
綴矢/顔が増えた!?
草摩/綴矢のポッケに入れておくな。
綴矢/うわっ! なんか詰め込まれた! なに!? 本当に何!?
草摩/草摩の顔は何の役に立つんですか?
綴矢/知らないよ!?(笑) っていうか草摩さんの顔って何!? なんなの!?
KP/酔っぱらうの早くない?(笑) 君は前日、そんな飲み会に参加したのでした〜。
綴矢/前日に飲み会してるのかよ!?(笑) その……「AF:草摩さんの顔」を半分ぐらい犬巻くんのパーカーのフード部分に入れます。
昴/15個と16個で分配ですね!
綴矢/この……顔? バラまいたらなんか起きないかな……。
昴/謎解きの救済で使ってください。
綴矢/どうやって!?(笑)
昴/実散さん、俺にも何かください。
実散/ん〜と、じゃあ我が家のかわいい黒猫と白玉の写真あげる!
昴/わー、モコモコでカワイイ猫ちゃんですね! 足元に目玉にあるけど。
KP/(オニキスになって)「我は頑張った! 足元に目があるが猫だと誤魔化せているぞ! ヨシ!」
綴矢/(アヒルになって)「も〜! スマホを向けられたらシュッと猫になりなさいよねグワ〜!」
KP/そんな訳でみんなは飲み仲間かつ仕事仲間で、始めていきましょう〜。


 ●オープニング

 7月4日の夜のこと。
 綴矢はある遺体の司法解剖を依頼された。つい先ほど発覚した事件の捜査の一環である、とのことだ。
 腐敗が進みやすいこの季節、翌朝までに探索者は「彼」の死因を突き留めなくてはならない……らしい。

KP/スタッフから、こちらが男性遺体の死亡解剖情報ですと資料をお渡しされます。
綴矢/うわ、徹夜仕事か。
昴/テツヤだけに。

 ▼男性遺体の司法解剖情報
 ・10代の日本人男性と思われる。
 ・胸部を中心に第三度熱傷(やけど)を負っており、死因はこれによる循環血液量減少性ショックと思われる。
 ・鋭い刃物による切り傷が全身に100ヵ所以上ついていて、これは熱傷の前に負った傷である。
 ・爪がほとんど剥がれており、掌に奇妙な刺青のようなものがついていた。

綴矢/この遺体……拷問でも受けてたのか?
KP/ねこくんはそれを読みながら、一人で解剖室にて遺体と向き合いに行きます。生憎ねこくん以外に他に人手がありません。
綴矢/死体解剖資格を得るために実地修練中……とはいえ、こんな猟奇的な遺体を見るのは初めてなので緊張する! なのに! 俺一人でやるのかよ!?
草摩/俺が「綴矢なら一人でいけます」って推薦しておいたぞ。
KP/兄ちゃんならそう言うよね。一人で解剖できる人だから。
草摩/俺一人でもいけるから。綴矢でもいける。
綴矢/これだから草摩先輩は! アンタみたいな天才といっしょにするなよな!(笑) ……いやね、法医学者になるにはって調べたとき、「マジで草摩さんって天才じゃん……」って感想になったので。
草摩/何故なら俺はジーニアス。
実散/ねこくん。兄ちゃんにパワハラを受けてたら言うんだよ〜。いたるくんに「兄ちゃんが後輩にハラスメントしてた」って言いつけるから。
草摩/格に叱られたらガチで反省します(笑)
綴矢/天鴻も「まず草摩さんは『俺が出来るならお前も出来る』って思うの直しましょうね」って言いますよ。人には人の乳酸菌があるように、人によって向き不向きがあるんですよ! ……という訳で、法医学者見習いが解剖室に行きます。
KP/ねこくんは、本件の担当警察官であるいぬくんの連絡先を知っています。そして現在いぬくんは、この遺体が発見された現場に向かっております。
綴矢/ふむ……どうしてこんな傷を負う羽目になったのか、現場の状況も聞いておかない。犬巻に連絡してみるか。
昴/現場に向かっている車内の犬巻です。こっちからねこさんに電話を掛けちゃお!
KP/実散が運転をしているので、助手席に乗りながら連絡してOKだよ!
綴矢/あ、そっか現場一緒だもんね。着メロが「いーぬーのーおまわりさん♪」と鳴ります。もしもし。
昴/もしもし、俺です。
綴矢/詐欺か。
KP/いねのおまわりさん!
昴/いぬだよ。……ブラックタイガーとホワイトタイガーのあれ好き(笑)
綴矢/ちょうど良かった、連絡する手間が省けた。
昴/こっちは今から実散さんと現場入りますって話をしようと思いまして! 後はねこさんの声を聞きたかっただけです! ねこさんは何かありました?
綴矢/ああ、ご遺体の解剖するとこだったんだが、ご遺体の状態が不審な点が多すぎて。現場で分かる事ないかと聞こうと思ったんだ。
KP/じゃあここで、HO2の情報をドーン!

 ▼男女変死事件について
 某所の古びた一軒家から「助けてほしい」と男性の声で通報があり、警察官が駆け付けたところ家の中で男性と思われる遺体と、女性の遺体が発見された。
 警察は殺人事件として調査を進めている。
 男性の遺体は家の玄関付近で発見。身元は保険証や血縁者の確認から、現場になった家に住んでいた十色将兵さん(といろしょうへい)(18歳)と判明。
 家の中から凶器は見つからず犯人が持ち去ったと思われるが、犯人の侵入経路や痕跡もまた一切見つかっていない。
 女性の遺体は地下室で発見。衣服・所持品はなく、身元は現在調査中。
 女性遺体の司法解剖は今現在も続けて行われている。外傷がなく、死後反応も見られないため、未だ死因は不明とのこと。

KP/ということが判ってますと、いぬくんはねこさんにお話ししました!
綴矢/変死体×2とか怖っ……100か所も刺すなんて、飽きるだろ。
昴/10回でも怠いですよね? ああ、女性のほうの遺体は草摩さんが見ているそうですよ。あっちは比較的綺麗な遺体なんですけど、だからこそ怪しいってことで草摩さんが担当するようです。
綴矢/あー、納得。だから俺にこっち回してきたのか……なんでだよ(笑) つっても、こっちもこっちで怪しいんだよな。何だよ重度火傷と100か所以上の刺し傷って。しかも通報したの少年なんだろ? なんでそんな状態で通報できるんだよ……。
昴/確かに? ……現場にもねこさんが来てほしいぐらいです。ねこさん、増えて今からこっちに来ませんか?
KP/兄ちゃんと違って早々増えないよ。
綴矢/なんで草摩さんは増えるんだ……しかも2人に増えたと思ったら倍々に増えていきそうな人だし(笑)
昴/「増やすか? 増えるぞ」とか言いかねません。
綴矢/もう宇宙に放たないと。
実散/ほら、現場に着いたよー。そろそろお電話は切ろうね! じゃあねこくん、そっちも頑張って〜!
綴矢/うっす。
昴/現場に行ってきまーす! ねこさんもそっちで頑張って行ってらっしゃーい!
綴矢/なんか分かったらまた連絡くれ。こっちも何かあったら連絡する。


 ●スタート

KP/ねこくんは司法解剖を始めていきます。様々な痕を発見し、記録していきます。
綴矢/手を合わせて、それから遺体検分に移ります。
KP/順調に、「これは拷問遺体だ」と判っていきます。術後処置を行い、一息つきます。
綴矢/はあ……いつもは先生と一緒に解剖してるけど、一人でやるとやっぱきついな。……なんでこの日本でこんな拷問死体が出てくるんだよ。
KP/爪がほとんど剥がれており、掌に奇妙な刺青のようなものがついています。その爪は、まるで苦痛から逃れようと玄関の扉を引っ掻いた際に剥がれたものじゃないかと思いますね。これだけ異質なのでそう思っちゃった感じ。
昴/別件の傷っぽいのか……。
綴矢/……うーん、拷問の痛みに耐えかねて逃げ出そうとした、のか? この刺青もなんなんだろ?
KP/オサレなタトゥーではなく、なんか……レトロながら異質さに見ていると身震いしてくるものですね。さて、そんな時刻は21:30。
綴矢/徹夜は回避できたけど、帰るのは遅くなったな。
KP/綴矢は目撃する。
綴矢/ん?
KP/目の前の解剖台に乗った男性遺体――十色将兵の遺体の傷口が一人でにがばりと開き、中から何かが突き出た瞬間を。
綴矢/は?
KP/それは血に塗れた肋骨のように思えたが、人間の肋骨の大きさではない。高くそびえたそれは何本にも分かれ、増えて、綴矢を取り囲んだ。避ける間もない。
綴矢/えっ? え? な、なに……!?
KP/綴矢の体は、そのまま巻き取られる。グルグルグルグル。
綴矢/うわ! なんだよこれ! くそ!
KP/巻き取られるように遺体の『体内』へと、引きずり込まれていく! ズルズルルル!
綴矢/け、警備員……うわあああああっ!?
KP/そうして遺体の『体内』へと、引きずり込まれていった。<SANc>1/1d3

【SANチェック】
 綴矢(39成功):75→74(1点減少)


KP/一方その頃。……いぬくんは、現場の家宅捜索を行なっている。
昴/そろそろねこさんに電話したいな〜。
KP/まだお仕事中だから電話したら迷惑掛けちゃうね、ダメだよ〜。
昴/そっか〜。何かあったら草摩さんの顔があるから大丈夫だろ。
綴矢/何なんだよ! だからなんなんだよ! 草摩さんの顔って!?(笑)
KP/何その信頼感。そんないぬくんは、事件現場であるお家を警察官として調べております。
昴/パシャパシャとかガサガサとかしてます。実散さんとかと一緒に。
KP/君は一人、和室に入ります。そして目撃する。和室の真っ黒な仏壇に飾られた、真っ黒な仏像じみたものを。
昴/仏像だ。まあ、一軒家ならあるものか……。
KP/荒い木彫りの像は、股間に男性の証がそそり立った雄牛の上半身を持つ人間のように見える。
昴/どっかの国の土産品かな? こういうの見たことあるような……。
KP/それが気が付くと何倍の大きさにもなってすぐ後ろに立っていた。
昴/……ん?
KP/すぐ後ろに立っていた。2回目。
昴/……んっ!? なに!? ちょっ……み、実散さん!?
KP/割れんばかりに不吉なフルートの音色が響き渡る。像の腹が観音開きになり、中に満ちた黒い闇が、まるで炎が燃え盛るように揺らいだ。
昴/は!? 訳判んないんですけど!?
KP/そして避ける間もなく勢いよく像の腹が閉まり、昴は像の『体内』へと、引き込まれてしまった。<SANc>1/1d3
昴/んんんんん!?
綴矢/そっちもしまわれちゃった……!?
昴/抵抗する暇もなく、み、実散さ……! と、同じく捜索していた人の名前を叫んで、拳銃片手に、吸い込まれます……なんじゃこりゃあああ!?

【SANチェック】
 昴(67成功):80→79(1点減少)


 こうして2人は――不気味な場所で目を覚まいた。
 四方が赤く脈打つ肉壁に囲まれた空間である。

昴/はっ!?

 起き上がった地面は生温かく、手をつけばぐにゃりと歪む。
 直前に起きた怪異のこともあり、自分達は何者か巨大な生物の体内にいるのではないか、という思いが頭をよぎるだろう。<SANc>1/1d4+1

綴矢/俺達、ニトロプラスの世界に転生を!? 嫌すぎるな!(笑)
昴/ハードモードすぎる!(笑) 大声を出しますので俺の存在に気付いてください!

【SANチェック】
 綴矢(80失敗):74→69(5点減少)

 昴(53成功):79→78(1点減少)


綴矢/失敗したので大声を出します。
昴/俺よりショックがデカかった!?(笑) SANが5点も減ってる! そんなにショック!?
綴矢/そりゃそうよ! 開幕早々発狂である。<アイデア>を振りますよ……(ころころ)92で失敗! やったー!
昴/スタート地点とか発狂して自殺とかにならなくて良かった!(笑) そ、その声は……ねこさんですか!? 大声がした方に駆け出します!
綴矢/なんだよここ……!?
KP/赤い体内のような空間を駆け出したいぬくんは、同じく真っ赤な空間でにゃーにゃーしてるねこさんを発見します。合流してください。
昴/ねこさん!? なんで現場に!? 病院で解剖している筈じゃ……!?
綴矢/犬巻!? なんでここに!?
昴/判りません!
綴矢/俺も判らん!
昴/草摩さんの顔は判りますか!?
綴矢/ポケットに捻じ込まれた草摩さんの顔は、あるな……なんでだ(一同爆笑)
KP/所持品は「直前に手にしていた物」なら持っています。いぬくんなら拳銃、ねこさんならメスといったものですね。
綴矢/家に置いてきたはずの草摩さんの顔が15個……。
昴/俺も草摩さんの顔はありますよ! 16個ほど! 草摩さん、何か判りますか!?
KP/31%以下で<草摩の顔>判定をお願いします。
昴/何の判定!?(笑・ころころ)44で失敗です。
草摩の顔/「明日の天気ぐらいしか教えられないな」
綴矢/シャベッタアアアアア!?(笑)
昴/ねこさん、天気予報が判りました!
綴矢/なんで天気は判るんだよ!? 草摩の顔ロールって何!? 肉塊部屋よりも草摩さんの顔の意味不明さの方が勝ったので落ち着きました。
昴/その……ねこさん、外傷とかは無いですか? さっき凄い声を上げてましたから……。
綴矢/あー、怪我はしてない。そっちは大丈夫か?
昴/俺は平気です。変な像に引きずり込まれたとき、気色悪くなったぐらいで……これこれこういう牛の像に……。
KP/グロテスクでエロティックでオカルティックな像です。
綴矢/なんだそれ。
昴/判りませんよ! 実散さんじゃないんだから。
綴矢/実散さんなら判るのか……。
昴/スマホで実散さんに連絡してみますか。
KP/スマホ、見ますか?
綴矢/そうだな。助けてもらわないと。スマホを見ます。
KP/スマートフォンで外と連絡が取れます。
昴/……つ、繋がります!? ねこさん! ここ圏内です!
綴矢/外と連絡できるのか!? 逆に圏内なの怖いな!?
昴/確かに!(笑) 実散さんに電話します!
KP/スマートフォンの時計は21;30を指している。ピッピッピ。……テケリリテケリリ。こんな空間でテケリリテケリリ言う方が怖くない?(一同笑)
昴/繋がった! もしもし実散さん!?
実散/「はい実散だよ〜。どうしたの、いぬくん。ちょっと俺、書類関係を見てるから手が放せないんだけど〜」 電話越しに家宅捜索ガサゴソ作業中なのが普通に聞こえます。
昴/えっ、あ……。
綴矢/マジかよ、繋がった……。
昴/ねこさん、普通に繋がりました! スピーカーモードにしますね! 実散さん、ねこさんもいます!
綴矢/実散さん! 綴矢です!
実散/「あれ? ねこくん、もう解剖終わってこっち来たの? 早かったね。報告ちょうだいよ〜」
綴矢/来たって言うか、飲み込まれたって言うか……。
昴/実散さん! 和室に来てくださ……っていいのか!? 来てほしいけど呼ぶとヤバイのか!?
実散/「……何かあったみたいだね? 確かいぬくんは和室、1階に居たっけ? 俺そっち行こうか」
昴/その、気を付けて! 変なもんに飲み込まれて出られないんです! 実散さんが1階に向かっている最中も電話口で何があったか具体的に言います。
実散/「は〜い和室に到着……ん?」 実散が、和室に≪目星≫ロールしたり≪オカルト≫ロールしているのが電話越しに伝わってきます。
昴/あっ、危ないですから牛の像には気を付けて! 危ないです、それのせいで俺とねこさんはそこに居るっぽいんで!
実散/
「今、俺その像を持ってるよ」
綴矢/手に取るなッ! なーんで実散さんはそういうとこ不用心なんすか!?
昴/危ないですって言ったのに!
実散/めっちゃ怒られた(笑) 「何にも起こらないって判ったから持ってるんだよ〜。うーん、この感じ……見えない鋼鉄で守られているみたい。俺のオカルトパワーじゃ何にもできないな」
昴/さすが霊感の人! POWが18なだけありますね!(笑)
綴矢/……なんで判るの? 「俺のオカルトパワー」とは?(笑) 草摩さんもアレだけど、実散さんも大概アレなんだよな……。
実散/「ねえ、オニキス、アレして」 にゃーん。 「うーん、ダメか〜。ごめんね2人とも、俺の方じゃ助けられそうにない……」 君達を救出しようとしてもダメだと言います。
昴/電話越しに猫の声がしたんですけど。
綴矢/猫が居るんですか? なんで? あっちはあっちでSANチェック案件が起こってないか?(笑)
実散/実散は単独プレイだとショゴスとアイホートの雛とイゴーロナクと行動するので便利です。
昴/イゴーロナクがいるなら前衛もバッチリ。魔物使いか?(笑)
綴矢/バランス良いな(笑)
実散/「俺の方から2人を引き摺り出すことはできない。ねえ、そっちは周り……どんな感じ?」 そう実散に言われて辺りをよく見れば、肉壁の向こうにうっすら漆喰の壁が透けて見えている。
綴矢/えっと、沙耶の唄っぽい……(一同笑)
KP/どうやら「どこかの家の中」と「何かの体内」が融合した空間である。には「どこかの家」というのが、今まで自分がいた「十色将兵の家」と合致することが分かる。
昴/どこかの家の中と、何かの体内が融合した空間……。俺が探索していた「十色将兵の家」と、ねこさんが解剖していた「十色将兵の遺体」が融合した……?
実散/物分かりが良いね!
綴矢/解剖してたときはそんなことなかったぞ! あってたまるか!?(笑)

 ここが将兵の家なのだとしたら現在いる場所は【和室】だ。
 床の間に【地下室への階段】があり、部屋の二方は【玄関】【書斎】へと繋がっている。
 さらに【物置】には【屋根裏部屋への階段】があったはずだ。
 昴は現場に到着したばかりだったので、どこに何があるか十分な探索はできていない状態である。
 探索箇所【和室/地下室への階段/玄関/書斎/物置/屋根裏部屋への階段】

綴矢/間取りはそのままなら、玄関とか向かえば出られるのか?
昴/玄関……口とか肛門とかですかね?
綴矢/やなこと言うなよー!

 ■出口を探る
 室内には扉があり、よく見るとそこの部分だけ肉壁が薄くなっている。
 肉を除去すれば扉に手が届き、移動が可能かもしれない。筋肉や血管の流れを理解した上で切り裂くか、力づくで取り除くのが効果的と考えられる。
 四方の肉は脈打ち、蠕動している。網の目のように血管が伸び、ひとりでに繋がってまた広がっていく。
 「治癒」や「増殖」の動きに近いと綴矢は感じるだろう。隙間からじわじわと酸性の液体が染み出してきている。長居はできないだろう。

綴矢/うえ、胃液……。
昴/キラー細胞とかに攻撃されたらどうしよう? ここ体内なら俺達、異物ですし……。

 ▼ダイスロール
 探索者達は何者かの体内で消化されつつあるため、早急に脱出を試みなければならない。
 <SANc>以外のダイスロールは、振るごとに一定の時間が経過する可能性がある。ダイスロールは誰かが成功すれば成功としてよい。
 ダイスロールに失敗した場合は、「一定時間以上経過した後に情報が出る」か「全く時間経過せず情報が出ない」か選べる。
 そもそもダイスを振らないことも選択できるだろう。
 ただしあまりにも時間がかかるであろうと予想される行動を取る場合は、ダイスロールなしに時間が経過することもある。
 ダイスロールで情報が出るわけではなく展開が進むこともある。後述の「移動ダイスロール」がそれである。

昴/このままだと消化されそう!? タイムリミットつらそう!

 ▼移動ダイスロール
 部屋から部屋へ移動する際は、<医学>あるいは<戦闘技能>に成功する必要がある。
 一度技能ロールに成功して切り開いた道は本シナリオ中には塞がらないため、一度行った場所に戻る場合は技能ロールは必要ない。
 拳銃を使用する場合、装弾数は5発とする。

昴/拳銃は5発まで……。
綴矢/基本は<医学>で切り開いて、万一失敗したら<拳銃>に頼むしかないな。
KP/ですね。ではここで、ねこくんは<医学>ロールをどうぞ!
綴矢/85%以下成功で(ころころ)85、成功です。あっぶね!?

 <医学>→綴矢が成功。
 食物の消化には通常2時間半程度かかることを知っている。
 現在は21:30であるため、タイムリミットは24:00ということになるだろう。
 基本ロール成功:0分経過/失敗:10分経過

綴矢/タイムリミットはあと2時間半か!
KP/判定失敗すると基本的に10分経過しますが、判定成功しても時間が経過するものもあります。「失敗すると倍かかる」と思って! 移動ロールしつつ場所調査しつつ体内家から脱出を頑張ろうというセッションです。
綴矢/やることが、やることが多い……!(笑)
昴/でも、脱出目的だから単純で判りやすいですね。
実散/「それじゃあ、俺は一旦電話を切るよ。電池が無くなるのは怖いし」 という訳で、「NPCの実散がPC達を脱出させてくれる」ルートはありません。自分でゴールを見つけてね!
昴/ヒントありがとうございました!
KP/草摩の顔ロールは……何かに使います。草摩の顔ロールって何だよ。
昴/草摩の顔ロールって何だよ。
綴矢/本当に何。

 ◇和室
 スタート地点であるため、<医学><戦闘技能>なしに探索することができる。
 室内の様相は和室だが、普通の部屋にしてはいやに歪んだ形をしている。まるで何かの臓器の中にいるようだ。
 肉の床に埋もれるようにして【ちゃぶ台】や【仏壇】、そして床の間に地下室へ繋がる床下扉がある。

KP/移動ロールは必要ないので、諸々見られます!
昴/【ちゃぶ台】と【仏壇】見ますか?
綴矢/そうだな。まずそこ見よう。

 ■ちゃぶ台
 封の開いた手紙が一通置いてあり、手紙の差出人は「BloodlinesofSalem」となっているようだ。しかし消印などはどこにもない。
 ※なお、HO2はこれに見覚えはない。

KP/これ、おそらく「前の卓とごっちゃにならないようにプレイヤーに向けた注釈」ですね。前回の警官であるたかひろくんは調べたけど、昴くんは調べてないよ〜ってことですわ。
昴/なるほど。「BloodlinesofSalem」……? 知らない用語ですね。とりあえず手紙を読んでみますか?

 手紙の中に入っていた羊皮紙に書かれた文字は、見たこともない不気味なものだった。
 それは非常にくねくねとした曲線的な文字で、ちょっとした線の曲がり方やカールが違うものが連続して並んでいて、これが何らかの言語だとすれば習得にはかなりの時間がかかるだろう。
 末尾に署名欄のようなものがあり、そこには「SHOHEITOIRO」と書かれていたが――
 ……探索者が見ている間に、その署名は幻のように消えてしまった。

昴/あれ!? 消えた!? ……電子メモだったんですかね?
綴矢/羊皮紙なのに!? 謎の言語……草摩さんの癖字とかじゃなく?
KP/<他の言語:草摩>で技能ありそう(笑) ここでは<クトゥルフ神話技能>か<オカルト>ロールができます。
綴矢/親から貰った<オカルト>しかねえわ。とりあえず書面をスマホでパシャリ。
昴/<オカルト>あったっけな……?(ころころ)54、親からオカルト貰ってないので失敗です。
綴矢/ここに実散さんが居たらなぁ。
昴/あ、送れば?
綴矢/あ、実散さんに?
昴/圏内だし画像を送ればいいのでは!? 実散さん! この画像を見てくださいって連絡します!
実散/「わ〜、なになに? これ魔術師達の署名〜?
昴/なんですぐ判るんですか!(笑)
実散/「えっとね、これはね……。俺の<オカルト>76%だから、画像送ってくれたねこくん代理で振っていいよ!」
綴矢/お、マジすか!(ころころ)40で成功。実散さんすげ〜!

 <オカルト>→綴矢が代理で成功。
 これが「アクロ語」という言語であることを知っている。魔術師達が自分の書いたものを人の目から隠したい際などに用いる。
 加えて、書いてある内容をなんとなく読み取ることができる。
 これは「アザトース」という神に忠誠を誓い、その力を借用できるようになるという『アザトースの書』と呼ばれる契約書である。

実散/「俺が教えられる範囲で良かった〜!」
綴矢/なんで?(笑) えっと、アザトースとか言う神様……との契約書? それを教えられる実散さん、何?
昴/草摩さんの弟? やっぱ花園班って凄いですね!
実散/えへへたかひろくん、班が褒められたよ〜!
天鴻/ドン引きされてない? 大丈夫?
草摩/どおりで人が入らない訳だ(一同笑) 天鴻、好きだぞ。ずっといてくれ。
天鴻/判ったから解剖してえ?(笑)
昴/あの、次にセイレムについても検索できますかね?
KP/調べられます。インターネット検索で<図書館>ロールしていいよ。
綴矢/お、じゃあ<図書館>しよ。(ころころ)97、ファンブル失敗!?
KP/おやや、内臓の床につるっと滑ってHP−1だね。
綴矢/ずべしゃ! ……犬巻、<図書館>持ってない!?
昴/実は<図書館>60%あります!(ころころ)69で失敗。今ツイッター不調みたいです。
綴矢/ツイッターで調べようとするから!(笑) ……時間を掛ければ情報は判るんだっけ?
KP/はい。ダイスロールに失敗した場合は「一定時間以上経過した後に情報が出る」か「全く時間経過せず情報が出ない」か選べます。
昴/まだ最初の判定ですしタイムリミットには余裕ありそうです。時間を掛けて情報を出しておきますか?
綴矢/ツイッターじゃなくてせめてwikiで調べようぜ……つって10分かけて調べ直します。
KP/はーい、情報検索完了!

 ■Bloodlines of Salem(セイラムの血統)
 アメリカ合衆国の家系グループ。「セイラムの魔女裁判」の関係者の子孫および親戚であると考えられる人々や、裁判に関心を持っている人々を勇気づけたり資金を提供したりするために設立された。
 セイラムの魔女裁判に関する注目に値する証拠を調査し、公表する活動をしている。
 セイラムの魔女裁判とは、アメリカ合衆国ニューイングランド地方のマサチューセッツ州セイラム村で1692年3月1日に始まった一連の裁判のこと。
 200名近い村人が魔女として告発された、近世のいわゆる「魔女狩り」の中で最も有名な事件であり、植民地時代アメリカの集団パニックとしても悪名高いケースの一つである。
 「魔女狩り」とは魔術を使ったとされる者に対する裁判、刑罰、あるいは拷問や私刑などの一連の迫害を指す。
 15世紀〜18世紀までに推定4万人〜6万人が処刑されたと言われていて、現代では無知による社会不安から発生した集団ヒステリー現象であったと考えられている。

綴矢/ふーん? それが十色将兵と何か関係が?
昴/被害者一族なんですかねって2人で考察してます。あの、牛についても調べられませんかね?
KP/黒い雄牛についてなら、<図書館>でロールOKだよ。
綴矢/(ころころ)23、成功。よし!

 <図書館>→綴矢が成功。
 一つめに古代中東で崇拝された神である「モレク」がヒットする。モレクは雄牛の頭を持つ男性の姿をしているとされる。
 モレクの像は生贄の祭壇として使われており、像の内部に供物を入れ生きたまま焼き殺していたらしい。その際の断末魔を掻き消すためにシンバル、トランペット、太鼓などをすさまじい音で奏でたとか。
 二つめに古代ギリシアで設計されたという処刑道具、「ファラリスの雄牛」がヒットする。
 真鍮でできた雄牛で、内部は空洞になっている。この中の犠牲者を閉じ込め、下から火で炙って焼き殺すという。イガちゃんが好きそう。

綴矢/最後の一文!(一同爆笑)
KP/まるで重要情報のように追記しちゃった……ってイガちゃんが嫌いな訳ないだろ。クソデカ主語。
昴/イガだけなら小さすぎる主語じゃない? そんなイガイガしいものが判りましたね!
綴矢/イガイガしい。汎用性が高くて草。
昴/なんか牛が重要っぽいことは判るんですけど、うーん……微妙。コレジャナイ情報っぽい……?

 ■仏壇
 現実では真っ黒な仏壇には真っ黒な仏像のようなものが置いてあったはずが、消えている。
 代わりにそこには真新しいインク瓶と、大きな灰色の羽根ペンが2本置いてあった。

綴矢/仏像って、確か実散さんが触ってたやつか?
昴/はい。無責任に触ってたやつです。
綴矢/後で白南にも報告して怒られてもらおう。
KP/実散は後日きっちり怒られました(笑)
昴/契約書っぽい手紙があって、インクとペンがありますし、名前でも書けば何か変わるのかな?
綴矢/バッカ犬巻、そうほいほい契約書にサインするんじゃねえ。僕と契約して以下略と言わんばかりのアンハッピーセット感がするだろ。
KP/そうですね。「アザトースとかいう神様と契約するセット」だよ。
昴/ヤバイな……(笑) 一度契約したら解約に時間が掛かりそうです。
綴矢/色んな部署を盥回しにされるやつっぽいぞ。厄ネタの気配しかしねえから放っておこうぜ。
昴/はい、放置でいいですね! ねこさんが契約したいなら俺もしますけどしないならいいです!
綴矢/しねーよ!
昴/じゃあしません!
綴矢/つか、なんで一蓮托生一択なんだよ。
昴/ご紹介特典とかあってお得そうだし……。
綴矢/何のポイントだよ!?

 ◇地下室への階段
 和室からのみ移動できる。床の間にある床下扉を開ける際は<医学>か<戦闘技能>をロールする必要がある。

綴矢/<医学>振ります〜。(ころころ)11で成功。よし、ざっくりメスを入れて道を開きます。
昴/メスかっこいいですね、投げたりできそう!
綴矢/うさぎ先生か?(笑)

 <医学>→綴矢が成功。
 床下扉を開くと、地下室への階段が現れる。階段も肉で覆われ、粘液でぬめっている。
 中は長く、狭く、奇妙に曲がりくねっており、真っ暗であるため壁の脈拍をことさら強く感じた。
 下りていくうち、探索者はこの階段に巨大な生物の腸(はらわた)を連想する。

昴/本当に体内っぽいですね。入ったことないけど。
綴矢/俺もねえよ。

 階段を下りた先で扉に突き当たる。突き当たりの扉には何重にも鎖が巻かれ、封じられている。
 南京錠が取り付けられていて、4桁の番号が分かれば開くことができそうだ。

KP/ここで取れる行動は、「ナンバーを入れる」「鍵開けする」「破壊する」などなどですね。
綴矢/<鍵開け>技能は持ってないし、ナンバーも今のとこ心当たりねえな。破壊だと何で壊せばいい?
KP/<拳銃>とか、道具を使用してですかね。ニッパーなど道具を使用すれば<幸運>か<DEX×5>をロールすることができます。
昴/ニッパーは無いですね。草摩さんの顔しかないです。
綴矢/草摩さんの顔でどうにか出来ても、それはそれで怖くない?
昴/さすがに草摩さんの顔はニッパーにはなりませんし、諦めますか。
KP/草摩さんの顔はニッパーにはなりませんという謎の言語。
昴/なるんですか?
KP/ならないよ?
綴矢/開くまでカチャカチャ試す、ってのもあるけど……時間が掛かりそうだもんなあ。
KP/あ、ここの項目に「順番に試す」というのがあるので実践可能です。時間は掛かりますけどね。
昴/あ、あるんだ……60分とか掛かりそう。
綴矢/それな。ダイアル式の鍵、マジ鍵ガチャ始まると時間がヤバい。経験談。
昴/やったことあるんですか?(笑)
綴矢/中の人の職場のロッカーがダイアル式なんですよ。「鍵の番号を忘れちゃって開けられないんです〜!」って泣きつかれたことある。しんどい。
KP/それ、1から試して開けたんですか……もし私がやったら「あれ? 番号1つ飛ばしてない?」とかで疑心暗鬼になりそうで無理(笑)
昴/ヒントが別のマップで見つかるかもしれませんし、ここの番号は一旦保留にしましょう。ねこさんからつらい思い出を聞きながら玄関に行きますか(笑)