クトゥルフ神話TRPG・リプレイ
■ 『 狂演 』 3ページ ■
2022年2月14日




 ●3日目:いつものカフェ

実散/久遠先生のお家からバイバイした後に、意見交換会がしたいです。これからどうするか相談しましょう。
KP/じゃあ、いつものカフェに移動して情報を整理しましょうか。
実散/患者さんが「女王を信仰」って言っていたらしいけど、信仰って言ったら何かの宗教かな? それともアイドル的なもの?
KP/検索するなら<図書館>、おまじない方面で調べるなら<オカルト>ロールをどうぞ。
春樹/<図書館>でいきます。(ころころ)45、成功。ほっ!
実散/わーい、センセイ好きー!
春樹/……は、はい。
KP/意識しちゃってるじゃん(笑)

 <図書館>→春樹が成功。
 インターネットで女王・信仰・ローザなど気になる単語を入れて検索したことで、とある宗教団体がヒットする。
 『赤の女王の信仰』
 赤の女王というものを信仰している宗教。拠点は都内にある少し怪しい団体。宗教名は「ローザ教」、シンボルマークは薔薇の文様である。
 宗教団体の施設はホームページを見ればすぐ住所が判明する。都内なので車であればそう時間も掛からずに到着するだろう。

春樹/これは……いかがわしい施設の話が出てきましたよ、実散くん。
実散/確かにいかがわしい〜! 俺、以前も新興宗教やテロ組織に関する事件をいくつも担当してきましたからね。慣れっこですよ。
KP/では、<目星>か<アイデア>ロールをどうぞ。
実散/(ころころ)79、ギリギリセーフ成功!
KP/<目星>の出目が高いね、実散さん……。
実散/……げほっ。体調が悪いことにして、咳をします。

 <目星>→実散が成功。
 教会のシンボルマークに何だか見覚えがある。立川の研究室で見かけたものと同じだ。

KP/そのマークが付いた物に触れた時、怒られなかったっけ?
実散/おわっ? ……立川先生、そっちの研究をしていたか。それとも信者か? 宗教団体の施設もそう遠くないし……今すぐ行ってみるか〜。
春樹/……実散くん、休みながら進めましょう。
実散/ヒントがあったならとりあえず突貫ですよ。兄ちゃんだったら今頃DEX19で車のアクセルを踏んでいる頃です。
KP/猪突猛進! 猪突猛進!(笑)
春樹/私は草摩くんじゃないから止めますよ。日を改めるのもアリです。
実散/うっ。……でも、時間だってまだランチが済んだ頃ぐらいですよ? 日も暮れてないし、場所も都内だしすぐ着きますよ。
KP/久遠邸で遅めのランチした時間なので、行こうと思えば日が沈む前に行けますね。
春樹/プレイヤー的には日を改める必要は無いと思いますが。PC的には……体調が悪そうな実散くんを止めます。
KP/うーん、お医者さんだ。
春樹/医者として止めるキャラロールをするので、プレイヤーとPCは振り切ってください。……実散くん、今日はもう休みましょう。顔色が芳しくないです。
実散/……すみません、さっきから咳払いばっかしちゃって〜。喉に唾が入っただけなので安心してください!
春樹/お休みしようか。
実散/いえいえ、これぐらいいつものことなんで。ちょっと不機嫌が顔に出てましたか? ごめんなさい! 笑います
春樹/お休み、しようか。
実散/だから大丈夫なので……。
春樹/お休み。しよう。
KP/子供に言い聞かせるみたいだ……。
実散/……大丈夫ですって……。
春樹/どんどん息切れしています。出目も80とか90ばかりなので、せめて落ち着くまでここに居ましょう。大丈夫です、少し休んで向かっても日没前には間に合います。カフェで喉に優しそうなものを注文しますね。
KP/喉に優しそうなのだと、ホットレモネードとか?
実散/……ピザとパスタを食べてお腹いっぱいですよう。……でも注文されます。俯いて黙っています。
春樹/注文しました。咳が収まらなかったら、明日出発にしましょう。
実散/…………。本当に、元気になったんですよ、俺……。
春樹/はい。主治医の私が一番よく知っているつもりです。
実散/だから……これぐらい、普通で……。
春樹/その主治医の私があまりに本調子でないと思ったのですから、言うこと聞きなさい。
実散/うっ……。「聞きなさい」ときたか……言うこと聞かなきゃですね……。
KP/パパみを感じる。店員がホットレモネードや軽食を運んでます。
実散/……ほかほか。
春樹/ごくごく。
実散/……ちびちび。
春樹/ゆっくり待ちます。
実散/…………。俺、少しぐらい駆け足でもいいんですよ。……人よりも何もかもが遅いんだから。俺は先回りして走らないとダメなんです。
春樹/どうして? ……子供の頃、ずっと寝たきりだったから?
実散/そうです。鈍間で誰かいつも合わせてもらっていた俺が、やっと人並みに動けるようになったんです。これ以上迷惑を掛ける訳にはいかない。何かを思いついたなら、誰よりも早く動かないと……。
KP/実散さん……。
草摩/草摩とは違う猪突猛進の理由は、それか。
実散/なんとか掴んだヒントなら、早く解決して自分の物にしないと。……俺みたいな奴は人並みには程遠いから、努力しないとダメなんですよ。
春樹/実散くんの頭を撫でます。
実散/わひゃ?
春樹/主治医としては止めますよ、体調を診るのが仕事ですから。身内としては背中を押しますよ、頑張っている実散くんを応援したいですから。
実散/…………。
春樹/背反しているのは許してください。私は主治医であり、貴方の身内であるからです。だからどちらの声も聞いてください。どちらの声も、実散くんを投げやりに突き放している訳ではないと理解してほしい。
実散/……あう……。
春樹/私が伝えたいこと、分かってくれませんか?
実散/……ハルセンセイが凄く俺を大事にしているってこと、伝わります。
春樹/それは良かったです。だから止めますね、体が落ち着くまでカフェで休みましょう。そして進みましょうね、体が落ち着いたらローズ教へ行きましょう。
KP/じゃあ、実散さんが元気になったか<CON×6>ぐらいで判定してみましょうか?
実散/66%以下が出たら成功ですね。(ころころ)出目が低い! 24で成功です! レモネードありがと〜。
KP/咳は収まり、少し休んだからか体も軽くなった気がした。アヒルちゃん印のレモネードよ。
百合人/アタシもいつも飲んでます(^ε^)-☆Chu!!
KP/キスが見学席から飛んできた! ご愛飲ありがとうございます!(一同笑) ……春樹先生、先生っぽい言い方をしますね。
実散/うん! そこが好き。センセイ……凄く好き。ありがとう!
春樹/はい。……はい。
KP/実散さんの好き攻撃だ。相手は死ぬ(笑)
実散/えへへ、やっぱりハルセンセイは凄い人だなぁ。ハルセンセイと一緒に居られて良かった。……好き。元気をありがとう。笑って両手でセンセイの手を握る!
春樹/…………。実散くんがかわいい。助けてKP。
KP/そこに救援の手が無ければ無いですね。
実散/あはは、もう1日中こうしていたいかも? センセイと手を握ってると凄く元気が出るよ。
春樹/実散くん……かわいい……実散くんかわいい……。
KP/BOTになってきた(笑) じゃあKPが話を進めるしかねえな?
実散/よっし、やる気も出てきたしこれからも頑張ろ〜!
春樹/握ってきた実散くんの手を、口元へ持っていく。その指先に口付ける。
実散/う?
春樹/キス。
実散/あ。
KP/「お話し中すみませ〜ん! ちょっとお時間いい、で、出直します」(一同爆笑)
実散/NPCさん行かないで!?(一同笑) なんですか、そこの人ー!?(笑)
KP/すまんて! タイミング悪かったよ! お邪魔じゃないですか! 事故だったので気にせず続けてね! ていうか本当すいませんKPが話を進める手助けでもするか〜と思ってNPCを出したんですけどいやもう空気読めなくてすみませんッ!?(一同笑)
春樹/すみません!(笑) 話を進めてください!
KP/ごほんごほん!(笑) 2人に話し掛けてきたのは20代中頃の若い女性です。「さっきお話がちょっと聞こえてしまって〜。もしかして赤の女王様にご興味があるのかなって」
実散/えっと……実は、どんなとこなんだろ〜って興味がありまして。ご存知なんですか?
KP/「わあ! 興味を持っていただけるなんて凄く嬉しいです! 私は赤の女王様を信仰している者です」 よく見ると、彼女の首には赤い薔薇をモチーフにしたペンダントがあります。キリスト教におけるクロスのようなものでしょう。
実散/薔薇のペンダントかわいい! そうそれ、それが可愛くってつい……! 詳しいお話、ぜひ聞きたいです。
KP/「私達の教えは美しき赤の女王様を信奉し、女王様を象徴する赤い薔薇を育てたり、教祖様より女王様の信者ならば美しくあるようにと仰せつかっており、美しくなれるよう各々努力しています」
実散/美しくなれ教……。
KP/簡単に言うとそう。美しいものを信奉するなら自身も身も心も美しくなりなさい、という教えのようです。「男性の方でも赤の女王様の美しさに心酔して、入信される方もいらっしゃるんですよ。ご興味ありましたら施設をご見学されますか?」
実散/いいんですか? 行きたいです!
春樹/見学なら……と、興味ある顔をします。
KP/「ええ、我らが女王の庭は誰にでも開かれていますから。もし今日行かれるなら私がご案内しますよ? あっ、でも急なお誘いだとご都合悪いですよね?」 信者の女性的には興味があるならどんどん行きましょって雰囲気です。でもあまり押しすぎると逃げられるので様子見。
春樹/今から行けるんですか?
実散/お休みの今日に行けるなんて、凄いラッキーだなあ! どんどん行きます!
KP/「じゃあご案内しますね!」 女性はタクシーを手配して、2人共にローザ教の教会に案内します。


 ●3日目:ローザ教の教会

 都会の喧騒から少し離れたところに、小さな宗教団体の洋館がある。
 敷地はそれなりにあるが、さほど大きくはない。入口は洋風の塀で囲われており、門をくぐって中に入ると見事な薔薇園が広がっていた。
 色とりどりの薔薇が咲いており、特に多いのは深紅の薔薇だった。冬の寒い日だというのに、薔薇は季節など関係なく咲き誇っていいる。

実散/赤い薔薇の庭園! 綺麗! アリスワールドみたい!
春樹/うん、綺麗だ。
KP/「綺麗なお庭でしょう? これも赤の女王様を信奉する信者の皆で育てているんですよ」
実散/皆さんの努力がお花に出ていて素敵ですね。……兄ちゃんもお庭でお花の世話をいっぱいしてた。それ思い出して……お花に顔を近づけて、笑っちゃう。
春樹/かわいい。……かわいいな……。
実散/……ハルセンセイ、どうしましたー?(笑)
KP/庭園を歩いている2人は<知識>ロールをどうぞ。
実散/(ころころ)50、成功。レモネードありがと〜!
春樹/(ころころ)74、成功です。

 <知識>→実散、春樹が成功。
 2月は薔薇の時期ではない。薔薇の時期は春〜初夏または秋の筈だ。温室でもないこの庭で薔薇が咲き誇ってるのはおかしい。
 真冬に温室でもない、外の庭でこんなに咲いているのは奇妙だ思える。どこか血を思わせるような真っ赤な薔薇に、背筋がぞわりとした気がした。SANチェック(1/1d3)

実散/(ころころ)11、成功。……不思議ですね?
春樹/綺麗なものから目を奪われている場合じゃなかった。(ころころ)14、成功。少しゾワッとしますね。
KP/庭を抜け、エントランスに通されます。「ご自由に中を見ていただいて構いませんが、奥の部屋は教祖様の部屋になりますので立ち入りは御遠慮下さいね」

 【ローズ教の教会内部】
 (1)エントランス
 (2)聖堂
 (3)教祖の部屋

実散/ほうほう。無難にエントランスから調査しますね! <目星>をします。(ころころ)6、成功。
春樹/よし、出目が戻ってきた……!

 <目星>→実散が成功。
 所々に薔薇の彫刻があり、その彫刻は赤く塗られている。至る所に薔薇が飾られていたり、女性と思われるシルエットの絵画が掛かっている。
 また、その薔薇の彫刻に見覚えがある。

実散/……立川先生のものと同じか? やっぱりここの人なのかな。
KP/「薔薇は女王様の象徴なので、信者は何かしら薔薇モチーフの物を身に着けたり、飾ったりしているんですよ」 エントランスなので他の信者の人とすれ違ったりしますが、信者の人達は皆白いローブを纏っています。
実散/清楚で綺麗ですね。
春樹/……なんだか入院着みたいですが。
実散/あ、だから親近感! 俺にとってはいつもの服だ〜。
春樹/慣れっこみたいな顔をして……(笑) まあ、実散くんは白い服が似合いますけどね。
KP/嫌な親近感だな(笑) 「赤い薔薇が映えるのはやはり白い衣服ですよね!」
実散/俺達も着るんですかね? いや、見学だから早すぎですか。
KP/「えっ!? 着ます? 着ちゃいます? 入信届を持ってきます? あっ、ごめんなさい私ったらつい! 良ければ聖堂も見ていかれませんか? ステンドグラスが素敵なんですよ〜!」
実散/見ます〜! ステンドグラスだって〜!
KP/気を取り直して聖堂にご案内。ここにも薔薇の彫刻が飾られており、ステンドグラスにも赤い薔薇の文様が描かれているのが分かります。
実散/わああっ、綺麗! ここで祈りを捧げるんですね!
KP/<目星>を振ってみてくださいな。
実散/(ころころ)25、成功。ホットレモネードありがと、休んだ甲斐があった〜!

 <目星>→実散が成功。
 祈りを捧げている人の多くが女性であることに気付く。
 美しい女性がより美しくなりたいと祈りを捧げていたり、また、顔に包帯を巻いた女性が美しい顔になりたいと願いを呟いている。
 様々な女性が、願いの内容は様々だが、みな一様に「美しくなりたい」と祈っている。

実散/ずっとご一緒してくれたお嬢さんに、もしかして……と声を出して、包帯の彼女に視線を向けます。
KP/「……あの方は、事故で顔に火傷を負ったそうです。醜く爛れた顔を赤の女王様のお力で治していただこうと、熱心に祈ってらっしゃるんです」
春樹/それは、大変でしたでしょう……。
実散/……そして、ここで祈りを捧げる理由も判ってしまう。自分の身体がどうしようもないとき、「誰かに頼ってどうにかなる」っていうなら……そっか、神頼みしちゃうよね。
春樹/現代医学にも限界はあります。火傷を多少マシに見せられても、完治には相当の技術と費用と月日が必要です。
実散/……判ってしまうな、ここの存在意義。「美しく生きたいなんて思う人は高飛車で傲慢」って考えちゃってたけど、違うや……ごく自然な祈りだ。
春樹/来てから気付けました。ここが人々に求められている理由が。
KP/「そう言って頂けると案内した私も嬉しいです」
実散/……もちろんそれがサイコな殺人事件と関係していて何でも許されるか、とは別の話。真剣に見て回ろう。
KP/「私も少しお祈りと、奉仕活動をしていこうと思います。どうぞご自由に施設内をご見学ください」 そう言って信者の女性は2人と別れます。メタなことを言うと家探しチャンスです。
春樹/助かりました。ありがとうございました。
実散/しっかりと考えたいと思います。……ちょっとしんみりしちゃったけど、ちゃんとこの機会に探らないとな。
KP/教祖の部屋は先ほど入ったエントランスのある建物の最上階、その最奥にあるようですね。ちょうど礼拝の時間が近かったのでしょう、信者の人達は殆ど聖堂に向かったようです。
実散/今のうちに教祖の部屋に行くよ!
KP/教祖の部屋の前までは問題なく到着できました。が、肝心の部屋には鍵が掛かっており、中に入ることは難しそうです。<鍵開け>または<DEX×3>でロールをどうぞ。
実散/39%以下で成功!(ころころ)70、失敗……。
春樹/9%以下で成功……。(ころころ)93、失敗です。
KP/失敗した2人は<幸運>ロールをどうぞ。失敗すると、ガチャガチャしている音を聞きつけて近くにいた信者の人が駆け寄ってきます。
春樹/(ころころ)74、失敗です……!
実散/(ころころ)56、成功。俺が成功しても駆け寄って来ちゃいますか?
KP/んー、じゃあOKにしましょう。鍵を壊すなら<STR×3>かな。ただし<幸運>ロールで失敗したら人が来ます。鍵を探すか別口を探すなら<目星>かな……。
実散/<目星>をしましょう。(ころころ)28、成功。ホットレモネードうまうま!
KP/ホットレモネード、仕事するなぁ(笑) では<目星>に成功した実散さんは、館内案内図で「管理室」というのを見つけた。続けて<幸運>ロールをどうぞ。
実散/(ころころ)11で成功。
KP/やったぜ、誰にも見つからず鍵を手に入れました!
実散/鍵ゲット! ……からの、行く!
KP/鍵があるならドアも開くよね。ガチャッ。……教祖の部屋には本棚と机、そして奥に扉が見えます。探索可能箇所もその3ヶ所ですね。
春樹/まずは本棚に、<図書館>ロールですかね。(ころころ)4、クリティカル成功です!
KP/クリチケあげまーす!

 <図書館>→春樹が成功。
 本が雑に並べられており、分類も全てバラバラになっている。その中で、赤い薔薇の刺繍が施されている本を見付ける。

春樹/……これは、立川先生と本と同じか? 手に取って読みます。

・5月16日
 もっともっと美しく。何か出来ることは無いかしら。
 そう思って色々と調べて見たけれど何もか分からないわ。よくある美容法は全て試した、でもダメだった。
・5月26日
 変な男、いや女かしら。ともかくその人がもっと美しくなる方法を教えてくれた。若い女の血を飲めば、若々しく美しくなるって。
 信じられない。

春樹/……ん!?

・6月5日
 信じられない。嘘だと思ってその人が持ってきたものを飲んだら本当に美しくなった。
 これならもっと美しくなれるのかも。
・6月16日
 素晴らしい宗教を思いついた。仲間が見つかるかもしれない。
 ちょうど良い材料も揃っているから。
・6月28日
 たまたま知り合いが居たから協力してもらった。
 多少強引だったかもしれないけれど、これも全て目的を果たすためなのだから仕方ない。これからは彼にも手伝ってもらうことにする。
・7月3日
 もっと美しくならなければならない。
 ならばもっと美しい人の血を飲まなければ。
・7月10日
 最初は血を飲んでいたけれどそれじゃ足りない。
 どうして、悩んでいたらまたあの男が現れた。飲んで足りないなら浴びればいいさと笑っている。
・7月24日
 思い切って大量の血を抜いてみた。
 それを湯船に入れて浸かってみたら、肌に張りがでた気がする。もっと、もっと美しく。

実散/エリザベート・バートリーの逸話にそっくりですね。
春樹/……完全に血の伯爵の日記じゃないか。狂気の人が……この現代日本にいるとでも?
実散/日本語の日記なら日本人にいるんですよ、こういうことしちゃう人が。だから事件が起きたんですね。

・1月21日
 あの子を理想にしよう。
 あの子を美しくして、そして最後にあの子の血を私が浴びればきっと私はより美しくなれる。
・2月10日
 もうすぐであの子は私の理想になる。
・2月15日
 あと少し。邪魔が入りそうだから心配だわ。
 3日後、彼女が最も美しくなれるように用意しなければ。

KP/直近の日記はその日付で終わっています。SANチェック(1/3)です。
春樹/(ころころ)12、成功。
実散/(ころころ)31、成功。……なるほど。
春樹/なるほどって……?
実散/動機が判明しました。一番欲しかった理由付け、発見できてありがとうございます。……次に机を<目星>で見ます。(ころころ)69、成功。

 <目星>→実散が成功。
 机の上には資料がざっくばらんに並べられている。そこを漁ると、入信者リストを見付けることができた。

実散/被害者、また、知ってる名前を探します。
KP/具体的なお名前例をどうぞ。
実散/立川先生。
KP/立川重蔵、あります。
実散/久遠先生。
KP/久遠美香、ありません。
実散/……城賀さん。
KP/城賀百合、あります。
実散/なるほど。……教祖の名前は判る?
KP/入信者リストには教祖の名前は載っていません。
実散/無いんだ……。じゃあ、次は扉に<目星>いきますか。(ころころ)15、成功。

 <目星>→実散が成功。
 扉には鍵が掛かっている。よほど入られたくないのか、二重ロックになっている。
 無理にでも開けようとするなら<鍵開け>の半分、または<DEX×1>をすること。また、成否にかかわらず<幸運>ロール半分で判定してもらい、失敗したら警報が鳴る。

実散/むむっ。これを開けるのはギャンブル!
春樹/そう簡単には入れないか。<鍵開け>の初期値は1%ですしね……。
KP/メタなアヒルが「まだ開ける時ではない……」と言いますよ。グワッ。あとあまり長居をしてると「あれ? 鍵が無いよ?」って気付かれちゃうかもね!
実散/アヒルちゃんのグワッを信じて教祖の部屋から出ましょ出ましょ。すたこらさ〜。
KP/では、さっさか教祖の部屋を出て、鍵を返して、2人は施設から出ます。ちょうど聖堂から信者の人達もわらわら出てきます。きっと礼拝が終わったのでしょう。「あら、お帰りですか?」 さっき案内してくれた女性の信者が声を掛けます。
実散/はい、そろそろ失礼しますね。今日は案内してくれてありがとうございます。来られて良かったです。
春樹/色々と考えさせられました。前向きに検討しますね。
KP/「私も赤の女王様の素晴らしさをお伝えできて嬉しいです。また良かったら来てくださいね!」 にっこり笑って女性信者は2人を見送ります。……施設を出ると、もう日は暮れています。これで3日目の調査パートは終了です。
春樹/施設から離れて……ふう。心臓のバクバクがようやっと収まりましたよ
実散/あはは、汗だらだらですね、お疲れ様です! 楽しかったですね! 綺麗な物をいっぱい見たり……良い情報だらけでした。
春樹/もう日没ですし家に帰りますか……なんだか一人で帰るのは怖いですね。
実散/怖くて一人で居たくないです?
春樹/誰かに追跡されているのではと思うと怖いい……ですが、一人暮らしなので我慢します。大人なので。
実散/あはは、じゃあ今夜は俺がハルセンセイのお部屋にお泊りしましょうか?
春樹/おいBGM止めろ。
KP/アクセル全開でぶっ込んでくる実散さんだ(笑)
実散/ハルセンセイ、いきなり潜入捜査なんて怖かったですよね。何者かが夜間に襲ってくる危険性は無くても心細いのは判ります。だから俺がお泊まりしますよ?
KP/解説の百合人さん、どう思われます?
百合人/ジジジジジジジジジジジジジジジ。
KP/セミファイナルみたいな鳴き声してるんだが!?(一同爆笑)
春樹/……私の部屋に、来ていただけますか?
実散/はい! 兄ちゃんとセンパイに「今日は仕事が長引いたから外泊するね」って連絡しますね。
草摩/草摩もそういうことはよくあるだろうからOK出すだろうな。
百合人/百合人も職場の店にそのまま泊まることもあるからOK出すよ……。
実散/2人から許可が出たー! ハルセンセイの住所は兄ちゃんも知っているだろうから何かあっても安心。わーい、ハルセンセイのマンションに来るの、みのるくんが遊びに来た以来で久々だ〜。
春樹/寝るために使っているような部屋なので……掃除してませんが、どうぞ。
実散/今夜は負担にならないように夕食は作らないでお弁当テイクアウトしましょうね! 牛丼が良いな〜!
春樹/牛丼一つでそんなに喜ぶなんて、実散くんは子供みたいですね。
実散/子供っぽいって言われた、ぷうっ。誰かと一緒に食べるお弁当なんて美味しいに決まってるじゃないですか。
春樹/……ええ、そうですね。慌てて食事をすることが職業柄多いですので、嬉しい時間です。
咲空/オレも実散サンが遊びに来てくれるなら一人暮らし始めようかな。
実散/さくくん、実家暮らしなのか(笑) ごちそうさま! お風呂に入って早く寝ましょう!
春樹/実散くんがベッドを使ってくださいね。
実散/それおかしいです。家主優先ですよ。
春樹/お客様優先です。
実散/センセイのお布団なんだからセンセイが使うべきです! それとも、一緒にベッドを使いますか?
春樹/…………。
実散/あ、そんなに嫌ならジャンケンにしますか。
春樹/…………。偶数が出たら一緒に寝る、奇数ならダメと断る。(ころころ)4……。
KP/理性が負けた(笑)
百合人/ジジジジジジジジジジジジジジジ。
KP/季節外れの蝉が泣いておる……(一同笑) 春樹先生の理性にはもうちょっと頑張っていただかないと(笑)
実散/それじゃあお休みなさーい。ハルセンセイの隣で一足早くスヤスヤしまーす。
春樹/…………。
実散/スヤスヤ……。
春樹/子供ですか、私は。……こんなに胸を騒がせるなんて、この子は。生きていたんですね、この感情。結婚すれば、子供ができれば、消えるものだと思いましたが。
実散/スヤ……。
春樹/……この寝顔は、私の決意の導でした。
KP/ほう?
春樹/私はなんとなく勉強をしていました。なんとなく親の金で医大に進みました。そしてなんとなく研修医を始めました。そのまま突き進んでいたら……なんとなくで救われる命が生まれるところでした。不誠実な医師が生まれるところでしたね。……それを止めてくれたのが、この寝顔なのですよ。
実散/……ふえ?
春樹/苦しそうに病床に横たわる、外を知らぬ少年の寝顔。でもその周りにはまだ生き生きとした花々が、少年に「生きろ」と声援を送っていました。……綺麗だな、と思えたのですよ。生きてる花々、その声援に応えるように呼応する上下する胸。「生きていることは綺麗だ」と思えたのです。
実散/ひえ。
春樹/なんとなくで生きている人間が、その「綺麗」を救えたら、素晴らしいものになれるのではないか。そう目覚めさせてくれたのが、この寝顔でした。私はあのとき生まれたと言ってもいい。寝顔に口付けます。
実散/……ん……。
春樹/……独りよがりですね。子供ですか、私は。ああ、その通りですね。確固たる「人を助けたい」という医者の私は18年前、君と出会ったとき生まれた。まだ未成年の恋でしたね。……そんな39歳の独白でした。
KP/え、なに、ポルノの「サウタージ」流せばいい?(一同笑) もうこれでエンディングで良くない!?


 ●4日目:接触

春樹/おはようございます、4日目です。
実散/おはようございます! 何も知らない実散は元気に目覚めます!(笑)
KP/本日の起きるイベントは「各NPCとコンタクトを取る」ですね。会いに行けるNPCは3人……城賀 百合、久遠 美香、立川 重蔵です。
春樹/その3人の中だと率先的に会いに行こうと思えるのは、久遠先生かな?
KP/久遠女史に会いに行きますか? では森のメンタルクリニックに行くと「臨時休診」の札がかかっています。
実散/ありゃ? この前、休診日だったばかりなのに? お家には居らっしゃいますかー?
KP/自宅に行ってインターフォンを鳴らしますが、応じる気配がありません。また、「臨時休診」の札がかかっているためクリニックには城賀の姿も無いことも判ります。
実散/消去法で大学に行って立川 重蔵に会ってみる?
KP/大学の立川の研究室に行くと、学生が「立川先生ですか? 今日は休講って聞きましたよ」と教えてくれます。
実散/マジか。よし、家探しできるな! 家探しという名の研究室探しだ!
KP/判断が早い(笑) 研究室の鍵は開いているので入れます。学生が使えるように開放しているのでしょう。
実散/お邪魔しまーす! どうも、学生だよ!
春樹/実散くんなら騙せますね。
実散/……ちゃんと俺にだって32歳の貫禄あるもん。ぷんっ!
KP/その32歳の貫禄の人、何をしますか?(笑)
実散/薔薇の刺繍の本を見せて〜!
KP/机の引き出しに片付けていたのを思い出しました。引き出しには鍵が掛かっているようです。<鍵開け>をするか、<STR×5>で無理に開けるか、<目星>で鍵を探しましょう。
実散/<目星>で鍵を探しますね。(ころころ)26、成功。ふふーん! 調子が出てきたぞ、調子に乗るぞ〜!
KP/調子に乗ったら危なくない?(笑) 鍵を探していた実散さん、写真立てのパネルの部分が少し膨らんでいると気付けます。写真立てからカードを取り出すと、ころりと小さな鍵が出てきます。
実散/みっけ! がちゃりんこ! 警報なるならどんとこい超常現象!
KP/引き出しを開けると探していた本が見つかります。日記の内容は……立川が「とある存在」に対して執着していることと、宗教に所属していること、その教祖「赤の女王を完全にするべく手を貸していること」が分かります。
春樹/やっぱりあっち側だったか……。
KP/直近の日付、昨日のものの内容が読めます。

 「明日だ。とうとう遂に完璧な彼女が現れる。彼女ならきっと私の理想の女王になると思っていたのだから。楽しみで仕方ない。
 この世の全ての美を女王に、赤き薔薇と血を捧げよう」

実散/……なーに、これ?
KP/春樹先生、<医学>ロールを振ってみてくださいな。
春樹/これは……?(ころころ)58、成功。

 <医学>→春樹が成功。
 日記の中には「どうやって血を抜くか」などが詳しく書かれている。
 このことから、立川 重蔵がこの一連の殺人事件に関わっていることが判明する。

実散/写真を撮ってすぐ零課のデスク宛てに送る。教祖の日記より確実に「事件に関わった記録」を送信するよ。大学の研究室ならならネット環境は問題無いよね。よし、データ移行OK。
KP/仕事が早い!
実散/俺が死んでもデータは残るもの。
KP/やめろよう、天鴻が泣くぞ!(笑)
実散/たかひろくん泣いてるのカワイイ〜! チーフは仕事っぽい仕事をしただけでーす! ……ハルセンセイ。もしかして今頃、あの施設で真っ最中だったりしません?
春樹/真っ最中って……何の?
実散/完璧な彼女が現れる何かの。
春樹/そうだとしたら……怖いですね。日付を見て、頷きます。おそらく信者らしい城賀さんもそちらにいらっしゃるかもしれませんよ。
実散/教会、行ってみますか。連絡諸々を零課にしてから即、向かいます。
天鴻/え? 危ない宗教施設に行く? ちょ、ま、応援を呼んでから行け! ってもう連絡つかねーし!?(笑)
実散/俺は連絡はしたからね! 応援よろしくー! すたこらさー!