クトゥルフ神話TRPG・リプレイ
■ 『 花園アフター 』 2ページ ■
2021年11月12日




 ※このリプレイには、性的表現を含んだ18禁要素・同性愛描写が含まれております。ご留意ください。


 ●プリプレイ

 前回の花園双子エロール回から1週間後の深夜……。
 
格の中の人は寝落ちしたが、この日も寝落ちせずに生き残った面子がエロール第2回会場に居残りしていた。

実散/どうもこんにちは! 羞恥プレイ2日目です! 遠い目。
天鴻/どうも〜。職場には今日のセッション見学のために「早めに退勤していいですか? 大事な用事があるんです!」と言って帰ってきました。
KP/大事な用事とは?(笑)
実散/という訳で本日も相変わらず気が狂った会場ですが、また実散と草摩の対話をやっていきましょうか。
草摩/冷静になればなるほど「いいのか……」ってなるのだが。
KP/冷静になってはいけないのでは?
天鴻/冷静になるな! この粉を吸うんだ!
草摩/ハッピーターンうめえ。ところで、実散の設定について訊いていい?
実散/実散の設定は特に無いよ。というのも『庭師』は秘匿HOで過去が決められるタイプのシナリオなので、過去設定はあまり決定しないで遊んだからですね!
KP/PCの設定はセッションごとに増えて生えていくものですしね。
草摩/俺が考えた過去設定を話していいですか。2日前に夢で見たやつです。
天鴻/夢で見たやつ!?(笑)
草摩/二度寝したら中の人とその母親と『報道ステーション』のゲスト席にいる夢を見ました。
実散/一度寝の方を聞かせてください!(一同爆笑)
草摩/「みちるは子供の頃、病弱だったのでは」という夢でした。
実散/ほほうほうほう!?
KP/続けてください。
天鴻/前のめり(笑)
草摩/夢で見た子供の頃の草摩は……元気で凄く笑っていて、弟は暗い顔で病室というか自室のベッドの上にずっと居る。ひきこもりというか病人みたいな感じで、外に出られなくて、元気だった子供の兄が自分の好きな花や植物を毎日のように弟のベッドへ持っていくっていう……。
実散/わー! 素晴らしい光景!
草摩/草摩の植物好き設定が、前回ラストで相模原に語った「子供の頃からだ」という設定を含めて反映されてる夢でした。
KP/病室にはたくさんのお花が……かわいい!
天鴻/毎日お花をプレゼントしてもらえる病室! 冬コミの新刊ですか? ください!(笑)
実散/子供の頃は暗い顔をしていた実散、対照的に元気でずっと笑顔の兄ちゃん! 良いシーンだなー!
草摩/実散は暗い顔というか、「体が痛くて毎日泣いてる顔」のような……。それなら『庭師』のエンディングで「元の顔が笑顔じゃない」の説得力になるかなって。
天鴻/そりゃ確かに実散さんが泣き顔やムスッとした顔になったら、草摩さんとしてみれば昔に戻った気がしてニコニコしちゃうわ……。
実散/そういう幼少期の事情を踏まえると双子のSTRやCONが極端に違う理由にもなるね! 実散は中学生ぐらいまで入退院を繰り返している生活だったことにしてもいいな……。
草摩/高校生からなんとか健常になったとか?
実散/兄ちゃんに勉強を教わる実散はいるね。兄ちゃんの方がINTとEDUが高くて学があるもん。
草摩/あ、それだと草摩は弟のために医者を目指して<医学>と<応急手当>を取ったのかも。
天鴻/取得技能に説得力が!(笑)
KP/<応急手当>90%は弟のためだったー!?(笑)
実散/……兄ちゃんの技能、<医学>、<応急手当>、<精神分析>、<博物学>だからみんな学があるものだよね。それに比べて弟は<言いくるめ>、<説得>、<心理学>だから学ではない。良い対比だな〜!
KP/対人技能は警官には必須ですよ。実散さんはプロファイラーなんですよ。病室で人間観察してたんだろうか……。
実散/……そういや知り合いの双子の姉妹の話なんですけど。お姉ちゃんは産まれたとき体重3000グラム以上の普通の赤ちゃんだったんですけど、いっしょに産まれた妹さんは800グラム以下の超未熟児だったそうなんですよ。お姉ちゃんに全部栄養を取られちゃったの。
KP/800グラム残っていて良かったですね。全部吸収されてしまうこともあるって聞いたことありますよ……。
天鴻/ああ、時々聞きますね。片方に吸収されちゃう双子の例。
草摩/あー、つまり……俺が母胎の栄養を全部取っちゃったから実散は虚弱体質になったとか? 俺は保育園で誰よりも多く芋掘りをしていたのに弟はできなかったのか。
実散/なんでいきなり芋掘り!?(一同笑) テンション上がってきた今夜は兄ちゃんを抱けます。
KP/ヤッタネ!(笑)
天鴻/抱けー!(笑)
草摩/勉強はしてきました。
KP/勉強?
天鴻/勉強、とは?
草摩/18禁小説を投稿サイトに連載している「イ」が最初に付いて最後に「ガ」が付く人の作品をいっぱい読んできました。
天鴻/伏せてねええええー!(笑)
実散/友人の18禁小説を読んで勉強してきたって面白すぎでしょ!?(笑) まあ……その人、ツイッターのDMに次々と自作の官能小説を送ってきたりする人だからね。リツイートもだいたい成人指定の絵しか回さないからね。風俗のプロよ。
KP/噂のイガさん、何者なんだろう……(笑)

    ◆

実散/……目が覚める。自室のベッドだ。目を開ければ……隣に兄ちゃんが寝てる。
草摩/おはよう。……なんで一緒に寝てるんだ?
実散/また俺の部屋に遊びに来てたんじゃない? 『庭師』のキャラメ時に俺達双子設定にしていいですかってKPに許可を取るとき「3年以上別居生活してることにするならOKですよ」って言われたから同居はしてないでしょ。
草摩/そっか。じゃあ俺は……また実散の部屋に遊びに来て、隣で寝てた。
実散/……もうバラバラに住むようになって、3年以上経つんだね。兄ちゃん、ちゃんと料理とかするの? 自炊できてる?
草摩/料理はするぞ。俺の家にはタコ焼き器が3つもある。
実散/それで説明になってるつもり?(一同笑) 兄ちゃん、ヴィレヴァンやドンキで売ってるパーティーグッズとか超好きでしょ!?(笑)
草摩/俺の部屋にはイケアのサメが3匹いる。それとDEX19だから手先が器用だし料理はできるよ。
実散/そっか〜(笑) ……おはよー、兄ちゃん。なんだか俺……小さい頃の夢、見ちゃったみたい。
草摩/子供の頃の夢か。
実散/嫌な夢、見ちゃった。
草摩/俺は良い夢を見たぞ。
実散/羨ましいな〜。俺の部屋でお酒を飲んで勝手に俺のベッドを使って真ん中で寝る人は良い夢を見られていいね〜。
草摩/……どんな夢を見た? 聞きたい。話せ。
実散/……俺は体を動かすたびに苦しくてうーうー唸っているのに、構わずニコニコ笑ってお花を持って来てはよく判らない騒ぎばかり起こす人を相手する夢。
草摩/それは大変な夢だな。
実散/嫌味なんですけど?(笑)
草摩/俺が見た夢は……子供の頃、クラスのみんなで育てたヒマワリが凄く綺麗だったから、みんなに許可を貰ってヒマワリの花束を作って、それをみちるのもとに持って行った夢だ。
実散/うわ、兄ちゃんってばクラスの中心人物っぽい……!(笑)
草摩/クラスのみんなは笑顔で許可してくれた。みんなで作った花束は凄く綺麗で、嬉しくて、すぐにみちるの病室に飾りに行った。あのときのこと、作文に書いたらなんか偉い賞を貰ったからよく覚えている。
実散/いい思い出だなオイ? 俺は悪夢だって言ってるのにさ? 嫌味のつもりで言ったんだけどさ?(笑) 兄ちゃんの陽キャなエピソードはいっぱいストックあるからいいよね……俺は特にそんなの無いから。笑顔で言います。
草摩/話のストックはいくらでもあるぞ。大学時代や社会人になってからの話もあるぞ。格に俺のオリジナルソングをプレゼントしたときの話でもしようか?
実散/いたるくんにナニ失礼なことしてんの!?(一同笑) たかひろくんが熱唱する部屋に入ってきちゃって「何やってんだコイツら」って顔したのが明瞭に想像できるよ? 突然の兄ちゃんの歌唱に巻き込まれた職場に俺から謝っておこうか!? たかひろくんの「新手の儀式か?」って幻聴が再現性高めに聞こえてきたよ!
草摩/みちるは口がよく回るなぁ。
実散/嫌味の話をしたんですけど!?
草摩/でも俺、うまいぞ? 作詞作曲ギター、全部複合ロール成功するぞ?
実散/突然ロールしてKPが困惑している幻覚が俺には見えるよ!(一同爆笑)
草摩/天鴻にクワガタをあげて大喜び(草摩視点)の話とか、ムシキングと言われた俺による紙相撲の話とか、そういう話が保育園の頃からあるぞ。
実散/そっかぁ……兄ちゃんは楽しい人生送ってるねえ。……不公平だよね。
草摩/……何が?
実散/この前、「何もかもお揃いがいい、一緒がいい」って兄ちゃんから言ってきたのにさ、俺はそんな楽しい思い出も兄ちゃんほど持ってない。無条件に楽しめた記憶なんて……それこそ、好きな子と一緒に居られたときぐらいだったな。
草摩/…………。
実散/今でも楽しいことをみんなの前で平然とできる兄ちゃん、双子なのにお揃いになれなくて、不公平なぐらい羨ましいよ。笑顔で言います。
草摩/みちるも同じぐらい楽しめばいい。
実散/楽しむことができる陽キャはすぐそう言う〜。出来るなら既にやってるよ〜。
草摩/俺は普通にやってるだけだ。みちるも変に気取らず普通にやればいい。
実散/……う〜ん、終了! これ、いくら討論しても結論が出ないやつだ! あはは、不満タラタラなんて大人げなかった! 時間の無駄だったね、終わろう〜!
草摩/みちる。
実散/なーに? にっこり。
草摩/なんで目が覚めて、そっちになってるんだ。俺がみちるの部屋に来たときの、あの顔に戻ってくれ。……だから、気取らなくていいんだって。俺の前では。2人きりのときは。
実散/…………。一人でムスーッてしてたら、カンジ悪くなんない?
草摩/ならない。
実散/もう俺、いい年してるのに、顔色悪くして我儘三昧なんて兄弟相手でもダメじゃないかな?
草摩/ダメじゃない。俺は、好き。
実散/…………。笑顔を、崩します。他人が見たらよろしくない感情を持たれるような、素の顔になります。
草摩/素になりますじゃなくて、素に戻ってくれたな。好きだよ。
実散/…………。もー。
草摩/そうやって唸ってるみちる、可愛い。
実散/一般的に可愛いと思われる顔、こんなのじゃないと思いますけどー……?
草摩/俺はその顔の方が見慣れているから。ヒマワリの花束を渡した日も、毎日花をプレゼントしていたあの日々も、お前は苦い顔をしながらも「邪魔だから捨てて」とは言わなかった。だから安心して、俺は笑顔でいられた。
実散/…………。
草摩/無理に気取らなくていい。俺と一緒に居てくれるだけでいい。
実散/…………。この人、本当に……俺のこと、好きなんだな。もうー……。
草摩/また酒を飲むか? それとも気分転換に散歩でも行くか?
実散/…………。お揃い。不公平。そんな話をしたね。
草摩/うん? したが?
実散/この前、俺は兄ちゃんに物凄く辱められた。とんだ陵辱をされたよ。凄く恥ずかしいこと、いっぱいされた。
草摩/辱めたなんて人聞きの悪い。可愛かったぞ?
実散/それって不公平だよね? お揃いじゃないのは兄ちゃん的にもダメじゃない? 兄ちゃんもそういう気持ち、なろ? 兄ちゃんを押し倒す!
草摩/押し倒される。
実散/組み敷いてやる。兄ちゃんの身体の上に乗りかかって、上から抑え込んでやる。真上から、笑ってやる。
草摩/ん……。
実散/兄ちゃんにも屈辱極まりない陵辱な目に遭ってもらわないと、不公平だよねー? という訳で、兄ちゃんをヤるよ〜!
草摩/……そ、そうか。不公平なら……俺もみちると同じにらないと、ダメだよな。
実散/前回は以上のことするからね? 覚悟して、恥ずかしい気持ちになってね! だって俺、あんなことされたんだもーん。してもらわなきゃ兄ちゃんとして面目立たなくなっちゃうよ〜?
草摩/そうかな……そうかも……って説得や言いくるめをされます。
実散/言いながら、上から抑え込んで、唇を奪う。
草摩/上からみちるの唇が降ってくる。
実散/俺は優しいからね、苦しすぎるキスとかしないよ。俺より大きい兄ちゃんにちっちゃい子みたいな甘ったるいキスをしてあげるからね。ほら、もっと欲しいとか言っていいぞ〜?
草摩/…………。一言、いいか。
実散/なーに? いくらでもどうぞ!
草摩/みちるから俺にキスしてくれたの、初めてだと思う。凄く嬉しい。
実散/…………。
草摩/…………。
実散/うううううー!? なにそれ! なんだそれ! くっそ恥ずかしいこと言いやがってー! そういうの! 卑怯ぉー!(一同笑)
草摩/超笑顔になる。嬉しいから。
実散/この負のエネルギーで邪神でも呼び出せないかな!?(笑) ……兄ちゃん、服を脱いで。とことん辱めてやるから……。
草摩/服か。脱がないとできないもんな。判った。
実散/……そ、そこは「ぬ、脱ぐなんて……恥ずかしいっ」とか言うところなんだよ!?
草摩/まだかー?(笑) みちるは、脱がないのか?
実散/うん、脱がない。
草摩/……なんで?
実散/いいから兄ちゃん、ベッドの上で四つん這いになって。お尻、俺の方に向けてね。準備してあげるから。
草摩/ああ……。弟の柔らかいベッドの上で、四つん這いになる。
実散/腰、撫でる。
草摩/くすぐったい。
実散/やること、分かってるよね?
草摩/うん……。
実散/先日買ったローションボトルを手に取って、自分の指に付ける。ぬめっとした感触を指で暫し遊びながら、時間的には遊ばない、そのまま菊門に指を這わす。
草摩/……ビックリしたぞ。
実散/俺ね、無駄な時間は嫌いな方なの。
草摩/俺は無駄話、好きだ。色々と焦らすのも好きだ。
実散/はーあ、どこまでも俺達はお揃いにはならないみたいだねえ。……溜息と一緒に指を兄ちゃんの中へと滑らせる。
草摩/……ん。
実散/すんなりと入らないのは承知だ。ローションの滑りに助けてもらいながら、人差し指の第一関節まで中に入れて、ぬぷぬぷと3センチぐらいを行き来させる。
草摩/……くすぐったい……いや、なんか……変な感覚だ。笑ってしまいそうだ。
実散/ふふ、笑っていられるのは今のうちかもよー?
草摩/ん……んん……。
実散/……第二関節まで、入れ込む。右手で兄ちゃんの中を擦り上げながら、左の掌は臀部をゆっくりと可愛がるように撫でまわす。
草摩/……ん……。
実散/爪の手入れはきっちりしておいた。シャワーだって丁寧に入ってねと言ってある。中を、ゆっくりゆっくりこじ開けていく。
草摩/……みちる……。
実散/なーに? 応えながら、動きは止めない。腰を突き出してくれる兄の中をゆっくりと馴らしていく。
草摩/いや……呼んだだけ。呼びたかっただけ。
実散/ほんと無駄の多い人〜。……人差し指一本でさんざん愉しんだ後、指を抜く。すぐにベッド脇に置いていたウェットティッシュで指を拭き取る。
草摩/……もう終わりなのか?
実散/んな訳ないじゃん? それとも、続きを期待してる?
草摩/ああ……期待、してる。
実散/……もー。無駄がある方がいいって言ってた人とは思えない急かしっぷりだねえ?
草摩/続き、してくれるんだろ?
実散/ローション瓶を入れていたケースから、いわゆる玩具というものを出す。色はショッキングピンク。ドンキホーテで「ついでに」と兄が買ったやつの箱を手に取る。
草摩/買ったのか……(笑)
実散/初心者でも扱えるっていう触れ込みの、頭の悪そうなデザインをしたアナルバイブ。ちなみにこういう玩具には、あまり長持ちしない聞いたことのない単三電池が付いていたりする。……兄ちゃん。続きしてあげるから、それに電池を入れなよ。
草摩/……え?
実散/電池、入れて。俺は今、ウェットティッシュで指をキレイキレイにするので忙しいの。自分が犯されるバイブに電池入れてって言ってるの。できるでしょ?
草摩/……それは……さすがに、赤面するかな。……でも箱からそれを取り出して、単三電池を嵌めこむ。
実散/よくできました。
草摩/スイッチを入れてみる。ブブブと動き出す。……入ったぞ?
実散/うん、それに今から兄ちゃんは犯されるよ。先に見ておいて良かったね?
草摩/……う。……その、みちる。言い方が……たまらないな。
実散/でしょ〜? じゃ、ちょうだい。それで犯してあげるから。ニッコリ!
草摩/……わ、渡す。ドキドキしながら、弟にそれを渡す。
実散/ほら、早くさっきみたいにお尻向けて。欲しいんでしょ? 続きまだかって言ってた続きだよ。
草摩/……ゾクゾクする。
実散/ちゃーんと濡らして入れてあげるし、無理矢理こじ開けたりはしないから!
草摩/ちょっと余裕のつもりでいたが、みちるの声を聞いていると、喉の奥が熱い。
実散/いっぱい気持ち良くなりなよ〜!
草摩/興奮しているんだろうと自覚して、先ほどと同じ格好になる。でもさっきと違うのは……両脚が、上手く開かなくなっている。
実散/やった〜、恥ずかしがってる〜!(笑) ローションを先端に付けて、兄ちゃんのあそこにキスさせる。
草摩/……ん。
実散/大丈夫だよ、これそんなに大きくないやつだから。はい、さっきみたいにしてー。……最初が入っちゃえば、後はするする〜って入るよ。
草摩/……んん。
実散/ほら、入った! ズブズブ入るね。兄ちゃん、歓迎してくれるんだね〜。
草摩/……息苦しさはある。異物感が、指より強い。熱くなっていた喉が、より詰まって熱くなる。踏ん張っていた腰に、変な圧力が掛かる。
実散/あ、腰が揺れてる〜。堪え性ないな〜。
草摩/耐えられない。四つん這いでいられなくなる。両腕が下がって、ベッドに顔を付けた。
実散/あれれ、もう体勢崩すの? 体力無さすぎでは〜? ……まだ入れただけだよ。
草摩/は……あ……。
実散/これから、こ〜やって、抜くんだよ? 言いながら、ズルルルルとバイブを外へ引き抜く。
草摩/……んっ! ベッドに顔を押し付けて、声を潰す。
実散/また入れるね〜? そして出すね〜?
草摩/日々の排泄の感覚と同じなのに、いけない感覚だと本能が拒み、声を上げまいと踏ん張ってしまった。……癖になってはいけないと、背筋の震えが教えてくれた。
実散/もっと堪能していいよ。今はそれをするための時間だからね。
草摩/ん……うう……ん……。
実散/……兄ちゃんの顔色が、明らかにさっきの余裕のものとは違う。ビックリした。そりゃあ、お尻に玩具なんて入れられて余裕を見せられたら逆にドン引くが。
草摩/ぅ……ん……。
実散/ここまで……可愛らしい様子を見せてくれるなんて、少し驚きだ。
草摩/シーツに顔を突っ伏して、行き来に耐える。
実散/全然動じなかった兄だからこそ、普通に……赤くなって、声を殺して、快感に震えて腰を揺らしているのを後ろから全部見ていると、……自分の喉の奥が、熱くなるのを感じる。
草摩/中までグッと押されるのは息苦しくてつらい。でも、悪い苦しさではなかった。苦しいからこそ、抜かれるときの解放感が、癖になるほど……良い。
実散/お揃いだね。
草摩/……う……みちる……。
実散/カチリ。電源を付ける。
草摩/うっ!? ……ぁ……っ……。新しい感覚が体内に生まれた。ビリビリする。
実散/奥に差し込んで、ここかな〜ってところでバイブの電源オン。
草摩/ぁ……あ……。
実散/じゃあ兄ちゃん、楽しんでね! ベッドから立ち上がる。
草摩/あ? みちる……?
実散/兄ちゃんと違って俺、歯磨きしないままさっき寝てたから。さっきのキス、口の中、臭かったよね? ごめんね〜。歯磨きしてくる!
草摩/え、おい……。
実散/俺がいなくてもそれが気持ち良いよね? そのまま咥えこんでいてよ。あ、それ俺の代わりなんだからね。抜いちゃったらヤだよ〜。俺捨てられたら泣いちゃうかも〜。
草摩/ひ、一人で、楽しめと……?
実散/行ってきまーす!
草摩/ベッドで、腰を一人で掲げて、バイブを挿し込んで……楽しめ? ひどくないか、それ……?
実散/兄ちゃんは前回もっと俺にひどいことしました〜!(笑)
草摩/……電池を入れたばかりのそれが、中を変な動きで、虐めてくる。支えなんてないから、腰を動かしてしまうと、抜けてしまいそうだ。……それはいけないと思い、腕を後ろに伸ばして落ちないようにする。
実散/俺の部屋の姿見でその光景、見えていいよ。
草摩/……う、わ……見えた。バイブが抜けないように、自分で奥へ入れている姿だ。
実散/気分はどう?
草摩/……卑猥だな……。参ったな、恥ずかしい。隠れたいぐらいだ。みちる、俺、お前のお揃いになれたか……? ゾクゾクして、手を伸ばしたら、体勢を崩してバイブが外に飛び出た。
実散/じゃ、帰ってきちゃお♪ 兄ちゃん〜、抜いちゃったんだ?
草摩/ぁ……。
実散/俺、捨てられちゃった〜。
草摩/ち、違うっ。
実散/不可抗力でただ落ちただけ? 嫌だから抜いたの? どっち?
草摩/……不可抗力の方。
実散/そうだよね、普通に入れてるだけだし重力があれば落ちる、仕方ないよね〜。じゃあ、また入れてあげるしかないね。嫌で抜いたんじゃないんだし、また入れていいんだよね〜?
草摩/あ……ああ、また入れていい。……けど、違うのでも、いい。
実散/違うの? なんだろ? もしかして兄ちゃん、2つ目の玩具とか俺に隠れて買っておいたりするの〜?
草摩/…………。みちる。
実散/なーに?
草摩/……みちるを、くれないのか?
実散/俺、具体的に言ってくれた方が嬉しいな。何せ俺、効率厨だから〜。
草摩/……ははっ。
実散/笑うの〜?
草摩/はは……ごめん、みちる。恥ずかしがってつい、お前の嫌な言い方をしてしまった。
実散/…………。
草摩/みちる、抱いてくれないか。……これで、許してくれるか?
実散/もっとイジワルしていい?
草摩/まだダメなのか。
実散/ううん、合格点ではあるんだけど。ほら、今夜の目的、兄ちゃんを辱めることだからさ。
草摩/……俺は嫌われてるのか?
実散/もっと、具体的がいい。直接的に言ってみせて。俺が一番喜ぶ言い方がいいな〜。
草摩/…………。俺達は……お揃いに生きてきた。みちるは「お揃いじゃなきゃ不公平」って言って、今夜を始めた。俺の思っていることがそのままみちるが喜ぶことだと、思っていいかな?
実散/…………。
草摩/お前ので、入れてほしい。みちるでいっぱいになりたい。それが正解だと、思いたい。
実散/…………。恥ずかしい人。「ちんぽ欲しい」とか「ガンガン入れて」とか、AVでありがちな恥ずかしい台詞を言ってもらおうとしたのに……どこまでもこの人は俺のことが好きなんだなあ。

    ◆

実散/兄ちゃん。片足上げてごろーんってして。
草摩/……ごろーん。
実散/実は、兄ちゃんが感じてる姿を見ながら俺も感じてた。だから、すぐに叶えてあげられるよ。そう言って、片足を掴む。
草摩/んっ……。
実散/足の中に体を滑り込ませる。片足を持ち上げて、もっと恥ずかしい姿を晒させる。
草摩/……恥ずかしいな。
実散/兄ちゃんにもっと恥ずかしくなってもらうよ。これから俺の、入れてあげるからね。
草摩/……ああ。俺を見下ろしているみちるの顔を見て、やっぱり、笑ってしまう。……好きなものが近くに居たら、嬉しくて笑顔になってしまう。そういうものだろう?
実散/うー……ほんとに兄ちゃん、俺のこと好きだね?
草摩/好きだよ。
実散/即答?
草摩/好きだから。
実散/うう〜!(笑) ……出来上がった自分のモノを、兄に密着させる。
草摩/……ん。
実散/準備は、しっかりしてる。ヒクつく秘部に、勃起した自分を……突き入れた。
草摩/みちる……。
実散/指よりも敏感な器官に絡みつく中は、思った以上に過敏に吸い付いてくる。……ああ、余裕がなくなるのが早いかも。一瞬でそう思えてしまった。
草摩/みちる……。やはりある苦しさが、涙を生んだ。
実散/声、出して。兄ちゃんにはイイ声を出して散々な目に遭ってほしいからさ。いっぱい喘いでほしいな。弟からのお願いだよ。
草摩/……みちる……。声を出す。
実散/こことか、いいでしょ? いっぱい擦ってあげるからさ。いっぱい喘いでほしいなあ? ……だめ? 兄ちゃんの可愛い声、いっぱい出して〜。
草摩/……みちる。名前を呼ぶ。
実散/もう〜! 俺の名前だけじゃなくてさ〜! そんな可愛い顔してるんだからさ、じゅぽじゅぽちゅくちゅく音も出してるぐらい良い動きもできてるんだからさ、もっと良い声出してくれないかな〜?
草摩/……みちる……みちる……。みちる……。喘ぐ。
実散/…………。こ、この人、俺の名前で気持ち良くなってる!?(笑)
草摩/みちる……みちる、ぅ……みちるう……。って喘ぐ。
実散/思わず言葉を失う。じゅぽじゅぽしてた動きを止めてしまうぐらいには。
草摩/……みちる……? 止められて、見る。
実散/……兄ちゃん。今のは、俺の声が聞こえないぐらいイっちゃってたってこと?
草摩/いや……? お前の声はずっと聞こえていたが……?
実散/うううう〜。……まだ、してほしい?
草摩/あ、ああ。……してほしい。みちるも、したいだろ?
実散/……尻を叩きつけるように、また腰を揺らす! ばちんばちんと下品な音が部屋に響かせる。喘ぎ声は、相変わらず……?
草摩/……みちる……。
実散/悔しいな、と唇を噛んで、一番の力で叩きつける。……悔しいな、悔しいな。でも……可愛いのには変わりないんだよな。
草摩/みちるっ……。
実散/夢中でそんなことを想っていたら、いつの間にかビクビクと痙攣して、そのまま射精してしまった。
草摩/ぅう。……みちる……
実散/はっ、ハート喘ぎだ!?(笑)
草摩/みちるっ…… ……ん、みち……る……
実散/……うー。
草摩/みちる……イ、イった……俺も…… 自分もほぼ同時に、精を吐き出していた。
実散/兄から抜き出す。……とろっと白いものが垂れたのを見る……。
草摩/……ぁ……みちる。その……。上目遣いで、口を開く。
実散/なあに、兄ちゃん……って息を切らしながら、問いかけに応える。
草摩/俺……コンドーム、付けてなかった。みちるのシーツを汚した。ごめん。
実散/もおーっ! 何を言われるかと思ったら!?(笑) ごめんね! 俺が着けさせてあげられなくてごめんねー!
草摩/おこなの?
実散/怒ってないよぉ!(笑) はいはい兄ちゃんも気持ちよくなれたよね? お揃いだ〜。終わりにしよ。満足したもんね〜?
草摩/ああ、満足した。……でも、もっともっと満足できたら、最高だと思う。ベッドに転がすように、みちるの手を引っ張る。
実散/ベッドに転がされた!?(笑) ……第2ラウンドでもしたいの、兄ちゃん?
草摩/はは……それでもいい。それでもないが、休憩もしないか。休憩中に、ちょっと補給をさせてくれないか。
実散/水分補給?
草摩/みちるからキスが欲しい。好きが欲しい。くれ。
実散/……兄ちゃんは、本当……笑顔で俺を困らせる、天才だね。
草摩/ついでにぎゅっとしてくれ。くれないのか? くれないと、泣くぞ?
実散/兄ちゃんって泣き虫だから簡単に泣くからなぁ……!(笑) はいはい。好きだよ。ちゅっ。ぎゅっ。
草摩/もっとくれ。
実散/……好きだってば。ちゅう。ぎゅう。
草摩/もっとくれ。
実散/好きですよー! ちゅー! ぎゅー!
草摩/あははははは。補給できた。休憩できた。じゃあ、みちる。……もっと、俺を辱めてくれ。
実散/……これから本気出すからね?

    ◆

実散/全部終わった後……兄ちゃんの寝顔でも見てようかな。
草摩/寝てる。
実散/あはは、ぐーぐー寝てるね〜。
草摩/ぐーぐー。
実散/…………。子供の頃から、兄を羨ましく想っていたのは事実。俺が苦しんでいるときに何をのうのうと笑っているんだと、憤りを感じていた。
草摩/過去語りか?
実散/高校生ぐらいから普通に過ごせるようになった。かと言って高校生になったら兄が倒れたとかでもなく。……不公平だなあと思いながら、兄の真似をしてみた。笑顔という真似を。
草摩/…………。
実散/案外、演技はうまくいった。無表情でいるときより人が寄ってくるようになった。人当たりが良いと人気が出る。評価もされる。悪くない生き方で、褒められた生き方なのだと、身をもって学んだ。
草摩/実散の高校時代か……。
実散/笑顔のおかげで人と人との縁に恵まれて、良い場所に恵まれて……涼ちゃんに出会えた。あの子に会えて、本当の笑顔を教えてもらえた……。

 「つまりね……兄ちゃんがいなかったら笑顔を真似ようとも思わなかった。きっと涼ちゃん達に会えなかったよ。
 俺ができるようになった本当の笑顔も、あの子から貰えた大事な宝物も、兄ちゃんとより仲良くなれたあの悲しい事件も、あのときようやく流した大事な涙も、全部無かったと思う。
 全部全部、『今の俺』がいるのは……兄ちゃんの不愉快な笑顔のせいで……兄ちゃんのおかげなんだよ。
 長々と意味深に思い返しているけど、ズバリ言うなら『今の花園実散を作り出したのは、花園草摩である』ってこと」


実散/兄ちゃんが寝ているのを確認する。起きてる?
草摩/偶数が出たらガチ寝、奇数だったら実は起きてる。(ころころ)4。ガチ寝です!(笑)
実散/好きだよ。本気の声と、本気の心と、本気の言葉を口にして、唇を落とす。
草摩/…………。
実散/ふざけて言った「好き」やキスじゃなくて……本気で、ありがとうを込めながら。好きだよ。兄ちゃんに告げる。
草摩/なんでこんなとき寝てるの俺!?
実散/ダイスで決めさせたせいだよ!(一同笑) ……好き。ありがとう。……兄ちゃん、これでも俺、大好き。




 花園アフター・2 END


→逆転して兄が弟を抱く『花園アフター・3』に続く

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