アナザーワールドSRS・リプレイ・ワンアンドアナザー
■ 第8話『 邪神封印特攻編 』 1ページ ■
1998年〜2004年(仮想リプレイ公開2020年3月21日)




 ●オープニングフェイズ

トンプソン/ひどいことになった。
スウィフト/なんてことをしてくれやがった。
GM/GMは止めたもん。
マァサ/それにしたって人の心が無い。「さすがに7年目は嫌だから6年目の今年中に最終回にする」って約束したのに続いちゃったじゃないか。
GM/GMは止めたもん。では、「PC達は召喚されてしまった絶対に倒せないぐらい強すぎる邪神を封印しようセッション」、始めていきましょう。
ジーク/わーわー。
オーウェル/ふざけんじゃねえぞ……ふざけんじゃねえぞ……(笑)
GM/山の中にあった研究所で数十メートルの邪神が呼び出され、殺人触手が暴れ始めた結果、建物を破壊しながら山の表面に現れました。じゃーん。
ジーク/じゃーん! とか言ってるけどヤベー!(笑)
ドレーク/ヤバすぎる。邪神って、倒せないんだよな?
GM/うん。倒せない。神だもの。次元が違う生き物だから今いるゲーム盤から一次元は上、『上階』に上がって『邪神のキャラクターシート』を破り捨てない限り無理。この世界『ゼフィロス』内では【HP】も【MP】も設定されていないから、倒すことができないってやつだ。
マァサ/ルール改訂のせいで、「欺く神(GM側)が復活されたら正なる神(PC側)は敗北」じゃなかったっけ……。
GM/そうなるんだけど……「ふざけんじゃねえぞ」と大不評だったので、猶予を与えます。邪神も復活したてでまだ寝惚けている状態だから、やろうとすれば『召還』できるってことで。
スウィフト/帰せる、召喚を無かったことにできるんだな?
GM/演出をしていこう。建物、崩壊しました。みんな崩落していく研究所から逃げてね。
ジーク/わー!? 逃げるぞー!?
GM/なんとか逃げられました。
スウィフト/逃げられた! ……外の様子は?
GM/12月だし夜になって真っ暗。建物は滅茶苦茶になって爆発、火災。広かった山の上の施設はあっちもこっちも火の海になっている。
ジーク/火事から逃げろー!
GM/ヒュイン。風を切る凄まじい音がしたと思うと、隣に居たレジスタンスの一員が、鋭い触手の餌食になっていた。レジスタンスの一員である男の体を捕えた触手は、シュルシュルとその体を自分の体内へと導く。
ドレーク/あ……。
GM/「ギャアアア助けてええええ!」 男の叫び声は、闇が蠢く巨大な体内へと引き摺り込まれ、消えた。その様子が何十人も続く。
ジーク/ひえ。
スウィフト/うわあ。
オーウェル/…………。
GM/そんな地獄を目にしてしまったレジスタンスの一員が、その場にいた機関の一員が、手助けをしていたリリルラケシスや……火災を聞きつけてやってきた人や騒動で来た一般警察官や訳あってここに居た普通の人が、目にして、恐怖する。「ギャアアアアアアアアア助けてええええええええええええ!」 大パニック。全員、発狂する。
スウィフト/まあ……そうなるよね……。
GM/発狂した人達はどうなるか。例えばある人は、腰を抜かして動けなくなり触手に捕まるしかなかった。例えばある人は、もうダメだと自分の死期を悟って持っていた拳銃の銃口をこめかみに当てた。
オーウェル/待て……。
GM/例えばある人は、誰かを犠牲にすることで恐ろしい触手から逃げようとしたがバカをして自ら捕まるようなことになってしまった。例えばある人は、狂って味方を殺し始め……。
オーウェル/待て! 待て! GM待てよ、新たな性癖に目覚めるんじゃない!(一同笑)
GM/ハッ!?(一同爆笑)
マァサ/ちょっと楽しくなっちゃったんだね! 分かるよ!(笑)
GM/と、とにかく、周囲の様子なんて誰も気にしちゃいられない、みんな混乱、発狂してマトモな思考で動ける人なんていない状態だ。そんな中、オーウェル達は……。
ジーク/深呼吸、深呼吸……。
GM/【正気度】判定、やります。難易度は15。2D6+現在【正気度】で、15以上を出して。じゃないと狂って周囲関係無く暴走しちゃうよ。
ジーク/深呼吸、できねー!?(笑)
スウィフト/うわ、ここでシナリオ中に減った【正気度】が出てくるのか!?

【現在正気度】
 ジーク:9
 スウィフト:5
 オーウェル:6
 ドレーク:8


ジーク/(ころころ)あ、出目が1・2。12で失敗した。
スウィフト/僕より【正気度】ある人が!?(ころころ)12で無理だよ、失敗!
オーウェル/(ころころ)14……ギリギリ成功!
ドレーク/(ころころ)13、失敗……出目が奮わなかった……。
GM/失敗したジーク、スウィフト、ドレークはこの炎上する山と暴れまくる邪神と発狂する人波に、正気でいられなくなる。【正気度】を1D6減らす。0になったら、狂ってくれ。

【現在正気度】
 ジーク:9→5
 スウィフト:5→3
 ドレーク:8→2


ドレーク/元が8あったおかげで1D6減っても発狂することはないが、最大値分減った……正気を保っていることが奇跡だ……言葉を失う。
スウィフト/こっちは0になる可能性も大いにあったけど、2点減少だけで済んだ。……笑うしかない。
ジーク/元気! 元気出して!
スウィフト/ちょっと無理。
ジーク/無理にでも出さないと!
オーウェル/そうだ。無理にでも力を入れないと……逃げないと死んじまうぞ!
ジーク/逃げるんじゃない! 戦って、なんとかするんだろ! みんな発狂して殺し合ってる場合なんかじゃなーいッ!
オーウェル/……っ!
ドレーク/……ああ……。
GM/……今回のゲームのルールを、ご説明します。


GM/D4にいる紫色の★が邪神です。縦横無尽に動きまくり、そこら辺にいるものを何でも食らって大きくなります。まだ目覚めたてなので、ゆっくりとご飯を食べて元気になって完全復活しようとします。
ドレーク/そうなる前に、なんとかしないと……。
GM/PCは、A4、CA、C7、G2、G6の4箇所で結界の柱を立ててもらいます。4つのマップに居る状態で「結界を作る!」と1ラウンドかけて宣言をすれば柱が立ちます。4本の柱を立てた状態で、邪神のいるD4に行き、古文書に記されていた『死を供なす永劫の呪縛』という呪文を唱えることで、邪神封印に成功できます。
ジーク/なるほど。

 【ルール】
(1)キャラクターは、1ラウンドに1マスまで進める。斜め移動はできない。キャラクターが既にいるマップには移動できない。
(2)キャラクターのスタート地点は、ランダムで設定する。
(3)マップに配置するキャラクターは、邪神の他に15体セットする。
(4)邪神は、D4の中央から動かない。だがどのマスにいる15体、どのキャラクターにも攻撃が当たる。
(5)邪神に攻撃をされた場合、ランダム【能力値】による回避判定に成功すれば死なない。【能力値】による回避判定に失敗すれば、邪神に食われてキャラロストする。
(6)同一マップ、または2マスまで隣接するマップにいたキャラクターが邪神に攻撃された場合、『かばう』行動ができる。かばった場合は、回避判定はできず、邪神に食われてキャラロストする。
(7)邪神に攻撃を与えてマップから排除することはできない。攻撃する描写はできるが、【HP】などの戦闘値が設定されていないため無効。
(8)PC以外のNPCは、GMのダイスロールによるランダム行動を行なう。大混乱のため意思疎通は難しい。プレイヤーの指示に従うNPCもいる。明らかに敵対しているNPCが3マス隣接しているマスにいる場合、妨害行動を行なう。

 【配置するキャラクター15体】
 1〜10は単体だが、11〜15は数十人単位をひとまとめに描写したもの(トループ)とする。
(1)ジーク
(2)スウィフト
(3)オーウェル
(4)ドレーク
(5)航
(6)ユリウス
(7)カディン
(8)アクセン
(9)ブリジット
(10)鶴瀬
(11)レジスタンスのメンバー(数十人のトループ)
(12)リリルラケシスのメンバー(数十人のトループ)
(13)教会のメンバー(数十人のトループ)
(14)機関のメンバー(数十人のトループ)
(15)一般人たち(数十人のトループ)

GM/崩壊した建物から出てきた訳だから、どこに自分が出てくるか分からないと思われる。なので、それぞれダイスでどのマップに出現したか決定します。では……。
ジーク/いや、それだとしても多少は決まってるんじゃないかな? 全員が全員バラバラになっているのはおかしいと思う。例えばオーウェルと航は絶対近い位置に居ると思う。
オーウェル/どうだろう……そこまで俺は冷静でいられるかな(笑)
ドレーク/航の近くに航を庇っていたカディンがいないとおかしいよな。
スウィフト/表で機関と和平的にドンパチしていた鶴瀬と機関のメンバーもいっしょに居ると思うんだ。
GM/あー、そっか……。じゃあ、必然的に近くにいた者同士は隣接して登場させることにします。……「航とカディン」「鶴瀬と機関とレジスタンス」はセットで。あとは「ドレークとアクセン、ブリジット、リリルラケシス」もセットかな。では……ダイスによる完全ランダムで配置を決めます。

 一斉にダイスを振って、15体分のマップ初期配置を決め始める一同。
 その結果は……。



オーウェル/ものの見事にバラバラになったな!
ドレーク/これは……わりと上手く、バラけられたんじゃないか?
GM/そうかもしれない。全部ダイスで決めたけど、どこに誰が行けばいいか方針も決めやすい結果になったんじゃないかな。
オーウェル/……って、俺! 邪神の目の前に居るんだけど!?(笑) 建物から死に物狂いで抜け出した先が邪神の隣かよ!?
ジーク/あー、ダイス目が良かったんだねー(笑)
GM/最後のゲームを始める前に、1人ずつ現状を描写していこうか。

    ◆

スウィフト/……もう鶴瀬も、山の上にいるんだよな!?
GM/いる。君達が隠し通路から地下研究所に居るとき、表の施設で入口から突入して経営者達を警察を連れて家宅捜索カチコミアタックしていたのは鶴瀬だ。だけど建物が壊れて邪神が出てきたから……。
スウィフト/持っていたトランシーバーですぐに連絡する! オレオレ! オレだよ!
ジーク/通信機でオレオレ電話!?(笑)
スウィフト/レジスタンスであるリーダー鶴瀬に現状、何が起こったかを全て話す! 鶴瀬ならすぐに状況を把握してくれるだろ!? 馬鹿が生贄使って邪神召喚しちゃったんだよッ!
GM/把握します。
ドレーク/即答だった。
オーウェル/まあ……あの鶴瀬なら、するかな……(笑)
スウィフト/だから、タイムスリップを!
GM/「できない。勾玉は、使用できない」
スウィフト/えっ。
GM/「……新座くんが通信をしてくる、1分前に試してみた。だが無理だ」 巨大な邪神は鋭い触手を伸ばし、縦横無尽に至る所を破壊していった。建物も、人も、何もかも。寸前のところを鶴瀬は避け、冷静な判断で最悪なこの状況を巻き戻そうとした。だが勾玉の効果は発動しなかった。目覚めたてとはいえ邪神の圧倒的オーラにより、神の如き一品も効果が打ち消されているという。という訳で巻き戻せません。
スウィフト/…………。
GM/「責めてくれて構わない。大事な物が使えないと今の今まで気付けなかったなんて……」
スウィフト/リーダーが死ななくて良かった。ただでさえレジスタンスだけじゃなく、色んな組織の人達が大混乱で滅茶苦茶になってる。そこに君が死なれたら困る。
GM/「…………」
スウィフト/じゃあ、次にすることは何か、もう判るね?
GM/「生贄を使って呪文を唱えて邪神召喚したなら、また生贄を使って呪文を唱えて邪神召還をする」 鶴瀬は即答します。
ドレーク/……生贄を使って……?
スウィフト/うん。生贄を使ってだよ。
ジーク/…………。あー、そういう……。
オーウェル/……うん? 生贄って、まだいるのか? 邪神召喚で使った生贄って、その……言葉は悪いけど、再利用できるのか?
スウィフト/いや、人ならいっぱい居るだろ。この山には、狂ったレジスタンスや機関やリリルラケシスや警察や巻き込まれた一般人や僕らのような人がいっぱい。
オーウェル/……うっ……!?
GM/鶴瀬は冷静な声で「まずは呪文を完成させなければならない。冷静な判断ができる者は、新座くん達しかいない。俺も独自に動くし、正気の者達に指示を飛ばす」と言います。
スウィフト/君ならいつでも冷静にそう判断してくれると信じていた。
GM/「そう通信機越しに聞こえてくる声の隙間から「死ねえええ!」と襲い掛かってくる機関の能力者の声も聞こえてくるんだけど、鶴瀬は敵を刀で一刀両断しながら「召還のために、頼んだ」とエールを送って通信を切ります。
ジーク/なんか強そうな描写を入れやがった!(一同笑)
スウィフト/鶴瀬くんと話せて良かった。あいつは味方だ。
GM/そんな通信をしているとき、スウィフトのもとにも襲い掛かる魔の手。味方である筈の教会の一員が、発狂した目で襲い掛かってきたりする。そうやって行く手を遮る。
スウィフト/邪魔ッ! 魔法を撃ちながら進む!
GM/スウィフトの地獄の中の描写が終わったので、次。

    ◆

ジーク/はい俺! ……って周りに誰も居ねぇー!?(笑) 邪神からも遠いけどどうしよー!? わーわー騒いで終わりー!
GM/アッハイ(笑) ……えーと、かろうじてジークの近くには、レジスタンスと機関の一同が居るかな?
ジーク/いてもみんな狂って殺し合ってるんでしょ?
GM/うん。みんな、敵味方関係無く、目についたものを殺し合ってる。大混乱だね。
ジーク/どーしよーもねー!?(笑) あーあー! 巻き込まれないようにしなきゃー!? ……あっ、ユリウスさん。これを機に仲良くしてみる気はありません……?
GM/1D6を振って、偶数が出たらジークの声を聞いてみるかな。(ころころ)1、全然ダメでした。
ジーク/無視するなよー!? 生き延びなきゃ何にもできねーよー!?
スウィフト/……生き延びる気が無い人が、ここにはそこそこ居そうだけどね。

    ◆

GM/オーウェルは……もう邪神の目の前に居るってだけで面白いけど、何か言い残しておくことはない?
オーウェル/初っ端から『死んだな』って諦めた目で見るんじゃねえ(一同笑) 邪神が目の前に居るんだけど……さっきの【正気度】判定には成功したんだよ。だから、怖いとか思う前に、呆然としてしまったんだと思う。
マァサ/「ふざけんじゃねえ……ふざけんじゃねえ……」ってずっと繰り返してたぐらいだもんね(笑)
トンプソン/呆然として逃げられなかったから邪神の目の前に立ち尽くしちゃったとか?
オーウェル/そうかもしれない。……だからと言って、そのまま邪神に食われるつもりはない。
GM/邪神は殺人触手を鋭くオーウェルに向けて放つ。
オーウェル/剣で切って回避する。捕まらない。
GM/スパンと斬られた。だが暗黒の巨大な体からまた無数の触手が伸びて襲おうとする。
オーウェル/捕まらない。捕まってたまるか……止めるんだ!
GM/止めるんだ。決意して、そして、オーウェルは動き出す。

    ◆

GM/ドレークには、言っておかなければならないことがある。
ドレーク/なんだよ……こっちもオーウェルと同じで、呆然としているぞ。
GM/魔王ことアクセンが、ドレークに向かって話し始める。「あれは欺く神。異端を生み出した、我らが神。降臨は喜ばしい」
オーウェル/喜ばしいのかよ!?
GM/実は喜ばしいんだよ。第5話セッションで一応このキャラは「邪神の使い」とされていたぐらいだし。目の前に信仰の対象が現れて敬服はしてる。キリスト教徒の前に殺しまくりのキリストが現れたけど教徒だし頭は下げておかないとって感じ。
スウィフト/怒られそうな表現だ……(笑)
GM/「人間どもに我が神を降ろされるとはな。機関を滅ぼしたかったからこそ人間達の組織に協力したが、壊滅したと同時にこんな幸運が舞い降りるとは。……遺憾ではあるが、喜ばしいことには変わりない。愚弟もあの御方に頭を下げておけ。加護が授かるかもしれんぞ」
ドレーク/触手に攫われてアレの血肉にされることが、加護か。
GM/「神と共に在るなんて最上の幸福ではないか。まさか、せっかくこの世に降臨した我らの神に、抗うとでも言うのか?」
ドレーク/ああ。お前のように優等生な[異端者]じゃないんだ。ここで取り込まれて終わるような人生にしたくないんでな。アレは、倒す。
GM/「愚か者」 殺意を向けられます。アクセンは、鶴瀬のように封印の手伝いをしません。PCの敵キャラクターとして動きます。
ジーク/えええ……マジい……?
GM/味方が多いとあっという間にゲームクリアされそうだからね。
ドレーク/……お前が何を言おうが、たとえ愚か者だの反逆者だの言われようが、俺はアレを倒す。殺す。殺せなくても、止めてみせる。俺は、死にたくないから、抗う。
トンプソン/邪神の中に召喚に使われた生贄って居るの?
GM/生贄を取り込んで巨大になったって感じ。
トンプソン/なら、あの中にドリスが居るんだなぁ。
ドレーク/え。
ジーク/うわ。
スウィフト/……そういうの……。なんで、言うかな……(笑)
トンプソン/思ったからには言わないとと思って。よくよく巨大な塊の中を見たら、取り込まれた人々が重なっていて、その一つにドリスがいるのが見えたりして……。
ドレーク/そういうの!? なんで!? 言うんだよ!?(笑)
GM/あー、それなら余計に……アクセンはこう言うなぁ。「あそこに居るのは、我らの神であり……私の愛する人だ。つまりあれは、私の愛するもの。それを殺すなど、絶対に、許さない」 明確に殺意を向けます。アクセンは完全に敵化しました。他のレジスタンスやリリルラケシスのメンバー達は発狂して使い物にならないし、PC4人の味方は鶴瀬だけだよ。
ドレーク/……クソッ。本当に最後までお前とは気が合わないな。……坊主を救ってやるとか、考えないのかよ!?
スウィフト/きっと尊敬する神様と愛する人がいっしょになって良かったと思ってるよ。
トンプソン/1パックでお得サイズだよ(笑)
GM/……あ、PC4人の味方は鶴瀬だけとは言ったけど、元々ドレークのサポートとなるキャラとして設置したので離反はGMも申し訳無いと思っているので、ブリジットは味方として使ってください。PCの味方でドレークの指示で動かせるキャラでOKです。
ドレーク/え? お前はアクセンのところに行かないのか?
GM/え? PCの味方コマとして使っていいから。
ドレーク/俺について来るのか? ブリジットは、心情的に……好きっぽいアクセンについて行くものだと思ってたが?
GM/……いいの? それだと、PC側の味方コマが減っちゃうけど?
ドレーク/…………。おい、お前……坊主と同じ顔してる奴に、呼びかけます。……俺は、そこにいる馬鹿とは決別した。スパイしてた機関もほぼ壊滅状態だ。お前はどっちに行きたい? 尋ねて、本人の意思に任せる。
GM/ええー……?(笑) そう言われてしまったブリジットは……迷って、最初はドレークの方に行こう……としたけど。
ジーク/とどまった。
GM/……立ち止まって、おそるおそる……アクセンの方に、寄ります。それだけ。
ドレーク/何も言わずに、か。……それで、いいんじゃないか。死にたくなくて好きにしてる俺と、好きにしてる愚兄がいるんだ。お前も好きにしろよ。……そう言って、距離を置きます。
GM/……以上で、PC達の様子を終わりにして、ゲーム開始をします。
スウィフト/ぬおおおおおおおお。
トンプソン/スウィフトの中の人が! 溶けてる!(一同笑)
マァサ/ぐあああああああああ。……すみません! さっきの鶴瀬とスウィフトの会話も良かったんですが! 魔王のやり取りも! 無言のやり取りも! 最高でした!(笑)
スウィフト/無言……無言で寄ろうとしてるのかよ……何か魔王はブリジットに声を掛けたりしないんですか……。
GM/しないだろ。今は神と一体化した好きな人のことぐらいしか興味無いだろうし。
スウィフト/ぬおおおおおおおお。
マァサ/ぐあああああああああ。
ジーク/ゲームを始める前から死んでる人達がいるよー?(笑)


 ●クライマックスフェイズ

GM/邪神の【行動値】は99です。まずは邪神が動きます。誰に攻撃が当たるかは、ダイスで決めるので完全ランダム決定です。
ジーク/物凄く素早い動き。誰が死ぬかー……。
GM/運命のダイスロール。(ころころ)……5。夜須庭 航。
オーウェル/そこ!?
ドレーク/いきなり!?
スウィフト/こ、これは……運命と言うしかないか……(笑)
GM/い、いきなりか……。回避判定をします。1D6を振り、1→【体力】、2→【反射】、3→【知覚】、4→【理知】、5→【意志】、6→【幸運】で何の【能力値】で判定するかを決定し、難易度15を出せばとりあえずダメージを受けるだけで回避できます。失敗すれば、即死です。(ころころ)……【反射】で、失敗しました。
ジーク/あ……死んだ……。
GM/……だが、これは庇うよな? 航と隣接していたカディンが『かばう』を宣言。かばった場合は、回避判定はできず、邪神に食われてキャラロストする。「先生ッ……!」
ジーク/シュルッ。
トンプソン/シャッ。
GM/ガプッ。カディン、ロスト。
スウィフト/……食われた。あっという間だった。
オーウェル/……航は、何か反応しないのか? 目の前で人が、助けてくれた人が、死んだのに。
GM/「召喚成功、嬉しいなぁ。邪神は本物だ。やったー」
マァサ/本当に……人の心が無い……(笑)
ドレーク/そういう奴なんだよ、こいつは……。
GM/ではPCは1マス自由なところに移動をしてくれ。NPCはどう動くか、GMはダイスロールでランダム決定する。第1ラウンド、よーいスタート!
スウィフト/鶴瀬くんは味方として動いてくれるんだよな? じゃあG6の結界を頼んだ!
GM/了解。鶴瀬は結界の柱を作るために移動します。しかし、機関が邪魔で、どうなるか分からないな。
オーウェル/鶴瀬やレジスタンスがG6に行ってくれるなら……俺はC1を目指すか。


スウィフト/スウィフトとドレークがA4とC7に到達! 宣言、『結界を作る』!
ドレーク/同じく、『結界を作る』! 運良く隣接マスにいられたから出来た!
ジーク/おっ? わりと初期配置がラッキーだったこともあって、すぐに柱は作れるかも?
GM/まあ、GMはそれを妨害するけどな。敵対行動を行なうNPCのターンだ。アクセンが、隣接したドレークに攻撃をする。
ドレーク/……マジか。本気で、攻撃するのか。
GM/「復活した異端の神に歯向かう愚か者め。私の手で引導を渡してやる」 【体力】判定で難易度12をどうぞ。失敗すると【HP】を減らして動けなくする。
ドレーク/……(ころころ)成功!
GM/突如、魔王の手にはスキルウェポンの大剣が握られていた。一振りし、衝撃波のようなものでドレークの居た場所を抉る。だがいくら攻撃されても一度作成した結界の柱は破られない。安心して次に行くといい。
ドレーク/このぉ、バカがぁー! ……俺はもう仕事を終えたからいいとして!
スウィフト/いや……一応ドレークは、中央を目指して。最後に結界を完成して封印しなきゃいけないから。
ドレーク/そ、そうか。……アクセンを倒すことはできるか?
GM/うーん、倒せないことを前提に考えていたけど……【幸運】判定難易度12に成功したら、反撃という形で倒せたことにしようか。
ドレーク/じゃあ、反撃する! そっちが遠距離剣で攻撃ならこっちは普通にショットガンだ!(ころころ)……【幸運】、失敗。
ジーク/運が無かったねー。
GM/そしてアクセンと同じように戦闘行為をしてくる奴がいる。機関のメンバー(数十人のトループ)が、邪神を見て発狂しながらランダムで誰かを攻撃。……とはいえ、一番近い鶴瀬に攻撃だな。スウィフト、お前のNPCなんだから鶴瀬の代理判定をしてくれ。アクセンと同じで【体力】判定で難易度12で。
スウィフト/じゃあ回避判定する。(ころころ)クリティカル。なんで!?
GM/なんで!?(一同爆笑)
スウィフト/ほんと! こいつ! 第1話から何なんだよ!?(一同笑) その出目、僕に使わせろよ! 僕が振ってるんだから!(笑)
ジーク/そりゃあ、最強の戦士だし……! クリティカル回避ぐらいするよ!(笑)
ドレーク/えーと、じゃあ、反撃したら倒せるんじゃないか……?
GM/あの……反撃したら絶対こいつ殺すじゃん……絶対殺すよ……難易度12で「難しい行為」なのに殺すに決まってる……数十人みんな死ぬ……(笑)
スウィフト/今から殺せばいいんだな? 殺すよ? 奴なら殺すよ?
オーウェル/ひどい台詞をさっきから聞いてる……(笑)
スウィフト/でも【能力値】はスウィフトのものを使っているから普通の数値なんだよな。(ころころ)うーん、反撃は失敗。敵、ラッキーだったな?
GM/良かった! 生きた!
オーウェル/本気でGMが喜んでる……(笑)
ドレーク/幸運の意味が違う……(笑)

 その他に、発狂した一般人達や教会のメンバー、レジスタンスがPC達を襲ったが、全員回避成功した。

GM/第2ラウンドいきます。よーいスタート!
マァサ/NPCの数多いから、ダイスでランダム決定するの難しいねー。(ころころ)(ころころ)
GM/だからサブGMを2人呼んで、3人態勢で決定してます。(ころころ)(ころころ)
トンプソン/邪神が少しずつ殺していくから減っていってラクになる筈だ。(ころころ)(ころころ)……あ、邪神が誰を行動するか決めなきゃ。
GM/あ、そうだった。【行動値】99の邪神が動きます。誰を食べようかな?(ころころ)……夜須庭 航。
ジーク/また!?
ドレーク/こ、これは……やっぱり……。
スウィフト/運命なんだよ……ここで死ねという……。
オーウェル/…………。
GM/周囲にいる庇えるキャラクターは、オーウェルと教会のメンバー達。教会トループは大混乱の発狂モードだから庇わないかな。……オーウェルは?
オーウェル/…………。
ジーク/あ、そこで悩んじゃうんだ。
オーウェル/……悩む必要は、無い筈なんだ。俺が庇ったら、俺が問答無用でキャラロストする。結界の柱を作ることを目的としたゲームをしている意味も無い。あいつは死んで然るべき。……でも。
GM/でも?
オーウェル/……一瞬、足が動きかけて、止める。
GM/止まる。……歓喜の目を、数十メートルある邪神の塊へ向けていた航の体に、殺人触手は伸びて、サクッ。
スウィフト/死んだ。
ドレーク/あっという間に……。
GM/夜須庭航、ロスト。
オーウェル/……これで良い、良かったのに……くそ……クッソォ……。


GM/あ、機関の人達がG6に乗っかった。鶴瀬が移動できねえ。
ジーク/思いっきり邪魔してる!?
オーウェル/もう大混戦なんだろうな。鶴瀬には【能力値】が設定されていないので、反撃で撃退はできない。運良く機関が退くダイス目を期待するか、PCが撃退するしかないな。
ドレーク/……C6にいる俺が、G6に向かう! 3マスあれば攻撃できるんだろ!? じゃあ次のラウンドで俺が機関を倒す!
GM/じゃあ、アクセンはそのドレークを後ろから斬ろうとする。まだ3マス以内にいるPCがドレークしかいないからだけど。ドレークは、【体力】判定で難易度12をどうぞ。
ドレーク/(ころころ)……失敗した!
GM/(ころころ)11点のダメージをドレークに与える。
ドレーク/お前と戦っている暇は無いんだよ……!(ころころ)ぐおお、反撃失敗! 撃退できない!
ジーク/俺はG2に到達したから結界を作るよ! 柱、建設! どーん!
スウィフト/……僕、色んな人に囲まれてるんだけど。あれ、移動が難しくなってる……?

 それぞれの行動をこなし、発狂した多くの攻撃を回避しつつ、第3ラウンドへ。

GM/第3ラウンド。まずは邪神が誰を狙うか……(ころころ)4! ドレークを狙った!
オーウェル/やばい!?
ドレーク/俺、狙われまくりじゃないか!?
GM/邪神の回避判定はランダムの【能力値】判定だ……(ころころ)【意志】判定で回避してくれ。難易度は、14。
ドレーク/高い……難易度が高い。(ころころ)14ピッタリで、回避成功!
ジーク/それで回避できるドレーク凄いぞー!?(笑)
ドレーク/死ぬかと思った……何故生きてるんだ、俺は……(笑)
GM/後ろからは魔王から連撃で衝撃波。そして横を見れば殺人触手が襲い掛かる。傷を負いながらも、ドレークは走る。走った先は……。


GM/NPCの現状維持が、多い! PCが動けないことになってる!(笑)
スウィフト/ちょっ!? 僕、囲まれてる! 満員電車みたいなことになってるよ!?(笑)
GM/あ、アクセンがスウィフトを攻撃できるようになったな。混雑は見苦しいし、スウィフトを殺そうかな。
スウィフト/てめえ許さねえ!? 全然面識ないし知らない人だけどお前の顔覚えてるからな、絶対許さないからなー!?(一同笑)
GM/アクセンがスウィフトを攻撃。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
スウィフト/[魔術師]の僕に【体力】判定とか……(ころころ)ほら失敗ー!
GM/(ころころ)スウィフトに、9点のダメージ。「そのまま邪神のもとへ駆け寄るつもりか、不敬な奴め」
スウィフト/反撃、してやる!(ころころ)失敗……。
ドレーク/倒せないか……。これ、ラウンドごとに攻撃されていたら、結構つらい展開になるぞ。
GM/混乱したリリルラケシスのトループも、スウィフトを攻撃。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
スウィフト/や、やばい……。(ころころ)6ゾロー! クリティカル回避ー!
ジーク/おーおー、頑張ってるなー(笑) 遠くから応援してるよー!

 第4ラウンドに突入。

GM/邪神は誰を殺すか。(ころころ)11、レジスタンスのメンバー達。(ころころ)全員、食われました。ロスト。
オーウェル/仲間が……死んでいく……。
GM/さっきまで一緒に戦って機関に乗り込んでいった味方が、みんな、食われていきます。
スウィフト/呆気ない……。
ドレーク/俺は、邪魔な機関のメンバーを倒す。3マス離れたG6にいる機関トループを攻撃したい!
GM/【幸運】判定難易度12に成功したら撃退できる。
ドレーク/(ころころ)達成値14、成功!
GM/大混乱の中、ドレークは銃撃していきました。みんな射殺できます。爆発と炎と殺人触手と銃撃と血まみれの山奥。
ジーク/地獄。
トンプソン/どう足掻いても地獄だなー。
ドレーク/そんな中にいる一般人って、何なんだ……(笑)
GM/普通の警察とか、周辺住民とかかな? あとはカモフラージュに使われていたお寺の人。つまりスウィフトの家族。
スウィフト/ひでえ。しかしその一般人コマが移動に邪魔すぎるから、僕が攻撃してやろうか考えていたのであった。
オーウェル/ひでえ(笑)


オーウェル/あと1マスで……柱が全部立つ! もう少し!
GM/機関を倒したおかげで鶴瀬はG6に到達。宣言、『結界を作る』! 「これで残り1つだ!」
スウィフト/鶴瀬くん、よくやった。この調子でオーウェルが最後の柱を立てたら、僕がD4に突っ込む。丁度良く終われそうだ。
GM/「させるか。貴様らなどに終わらせない」 アクセンがスウィフトに攻撃。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
スウィフト/だからっ……しつこい!(ころころ)僕は【体力】は無いんだよ、達成値8で失敗!
GM/(ころころ)13点のダメージ。……スウィフト、生きてる?
スウィフト/もう1回ダメージを受けたら多分死ぬ。
GM/そうか、あと1回でヤれるな。リリルラケシスも攻撃するよ。
スウィフト/その前に僕が魔王に反撃だよ!(ころころ)ああー!? 失敗! 倒せない!
GM/ダメージ算出してるPCと違ってNPCは1回成功できれば倒せるのに、なかなか死なないな……強敵だ。リリルラケシスがスウィフトに攻撃するぞ。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
スウィフト/だから……【体力】はヤバイって……。(ころころ)12でギリギリ成功……!
ジーク/まじでスウィフトがギリギリで生きてる……。
オーウェル/あと1ラウンドだから、待っててくれ……!
ドレーク/俺がバカ兄に攻撃する! 倒れろ!(ころころ)よっしゃ! 達成値15で成功……!
GM/アクセンへの攻撃をブリジットに庇わせる。
ドレーク/あ。
スウィフト/あああああこのヤロオオオオオ!?(笑)
GM/ドレークの銃弾の前に躍り出て、ブリジットが撃たれる。アクセンはロストしない。
ドレーク/……た……頼むGM……PCは1回でも成功しちゃったらNPCは死ぬって言ってたけど、それ……やめ……その……あああ……(笑)
ジーク/ドレークの中の人が罪悪感で死にそうな顔してる(笑)
マァサ/「ふざけんじゃねえぞ」って連発してたオーウェルの中の人と似てるような呻き声を出し始めたぞ(笑)
ドレーク/成長してるとはいえ、坊主と同じ顔の奴を撃ちたくねえんだよ……(笑)
GM/優しいなぁ。分かった、死亡はドレークの希望で無かったことにしておく。今回は致命傷じゃなかったってことで(笑)
スウィフト/どんな顔してやがるんだ、庇われた奴は!?
GM/スウィフトが凄くキレ始めたぞ(笑) ブリジットに庇われたアクセンは……偶数が出たら動揺、奇数が出たら無関心で。(ころころ)ああ、うん、1。
トンプソン/知ってた。
ジーク/しかも1の最低値。
マァサ/「サーヴァントなんだから主人を庇うのは当然」ぐらいの顔をしてそう。
スウィフト/あああああ絶対許さないいいいいい!(一同笑)

 勝負がつくか。第5ラウンドに突入。

GM/邪神の行動はどうなるかな。そろそろPCにいっても……(ころころ)アクセンだ。
ジーク/あっ、ついに!?
GM/回避の結果は(ころころ)ダメだ、回避失敗。触手の矛先はPC達を妨害し、邪神の味方をしていたアクセンに向く。邪神には敵味方とか損得とか関係無く、ただただ殺戮と破壊が続き……。えっと。
トンプソン/どうした?
GM/……これは、庇うと思うんだ。
マァサ/……庇うと、思う。
スウィフト/……ここは、庇うだろうなぁ。さっきわざわざドレークが退場させなかったのが、ここで伏線回収されるとは。
GM/ブリジットが、攻撃を庇います。
ドレーク/か、庇うのかよ……? いや、俺の銃弾を食らって死亡まではいかなくても動けない設定にしてもいいんだぞ?
GM/それもそうだ。じゃあ公平にダイスで。偶数が出たら致命傷でも庇いにいく。奇数が出たら重症だから庇えない。(ころころ)……4。
スウィフト/……やっぱり。
GM/重症で血まみれになっても、助けに行った。「ああ、オレ……少しでも、役に……」 ブリジットが邪神に呑まれる。ロスト。
ドレーク/……馬鹿野郎……。
GM/人を呑みこみ、さらに大きくなっていく邪神の塊を見て、魔王が言う。「良かったな。きょうだいが一緒になれて。嬉しいだろうな」
ドレーク/……馬鹿野郎ーッ!
オーウェル/ひどい……地獄だ。この状況でさらっとそんな台詞が出てくるGMも地獄の体現か?
GM/直球に悪口を言われて思わずガッツポーズ。
マァサ/仲良しじゃなきゃ言えないやり取りだな、君達(笑)


オーウェル/C1に、到着! 宣言、『結界を作る』! これで封印の準備ができた!
スウィフト/スウィフトが邪神のマスに入る! ……「1ラウンドかけて結界の柱を作る」だから、次のラウンドまで待たないといけないのか。
GM/ここまでくればクリアーと言える。だが、攻撃の手はやまない。「させるものか」とアクセンがスウィフトに攻撃をする。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
スウィフト/このラウンドさえ凌げれば……!(ころころ)えええ!? ここで、達成値6って……死ぬ!
GM/……ダメージロール。(ころころ)15点ダメージ。
スウィフト/……死んだ。
オーウェル/死んだ!?
ジーク/【HP】0!? こ、ここからジークのダメージ軽減特技が使えないか!?
GM/もしそれを許可すると、今の今まで敵もあらゆる特技を使えなくして【能力値】のみのシンプル仕様にしていたのが何だったのということになるので。PCはダメージロールをして猶予を与えていたぐらいだし。
マァサ/現実は無情である。
トンプソン/あの……ここで非常に、申し訳無い話をしていい……?
GM/……どうぞ。
トンプソン/発狂していた一般人のランダム行動が、PCを攻撃するってことになって……。このままだとスウィフトにトドメを刺す宣言をすることになる。
オーウェル/なっ、それは……!
ドレーク/いやいやいや!? それはちょっと駄目だろ!?(笑)
ジーク/2マス隣接だから、俺が庇う!
オーウェル/ジークが庇った!
GM/庇ってくれた……。一般人の攻撃に対する回避をどうぞ……いや、庇うだからそのままダメージロールが発生するのか。(ころころ)6点だけ食らって。
ジーク/イテテ……酷いなぁ、あんたら、スウィフトの家族じゃなかったのかよ?
トンプソン/GM、酷いことを言って。
GM/酷い注文をされた!?(一同笑) 「宗教法人は仮の姿で超人類開発研究所機関と共に我らの神を降臨させるための魔術結社だったのだ! だというのにお前はレジスタンスなんぞ怪しい組織に入って何をしているのか! これは我らの悲願成就の瞬間だというのに我らの神に歯向かうとは! みんな死んで一つになる真・人類補完計画バンザーイ!」
マァサ/なんでそんな酷いことスラスラ言えるの?(一同爆笑)
オーウェル/一般人とは何だったのか。
スウィフト/僕の実家、全然一般人じゃねえ……こりゃ権力争いも起きて僕も家出する(笑) 膝をついて死にかけの傷だらけで、ジークに庇われながら、そんなこと言われて、死にてえ。
GM/大丈夫。もう【HP】0でほぼ死んでる。
ジーク/何にも大丈夫じゃないんだな、これがー!(笑)
スウィフト/は、反撃……魔王に反撃ぐらいはできるよな? あ、僕は【HP】0で倒れたから無理だけど、せめてドレークは……。
ドレーク/ああ、攻撃する!(ころころ)くそっ、達成値9で倒せない! こいつ強すぎる……!
GM/仮にも王様なので。……スウィフトは【HP】0で戦闘不能なので、ラウンド経過しても封印の儀式ができないな。
スウィフト/……ああ、こんなときに……!

 最悪は続く。第6ラウンドに突入。

スウィフト/……既に戦闘不能だから僕に発言はできないけど、代わりに鶴瀬が話します。GM、この場から去ったキャラクターは儀式の生贄にならずに済むことにできないか。
GM/まあ、既に数十人が倒れて動けないし、5つの結界準備ができてるので、真ん中で宣言だけできればクリアーだから……1人ぐらい居なくなってもOKにしようかな。
スウィフト/どこに行けば「この場を去った」って処理される?
GM/うーん……打倒に、外のマスに出たら、かな?


GM/周囲の水色マスに行けたら、山奥の森を外れて戦線離脱できたことにしようか。
スウィフト/温情をありがとう。鶴瀬を離脱させる。
GM/いいのか。
スウィフト/封印したら、その後を治める人が必要だ。……スウィフトは、出来そうにない。鶴瀬に今後のことを考えさせる。だから鶴瀬はG7の封印を終えた時点で「後のことは任せる!」と戦線離脱して、消防車や救急車の準備をさせる。邪神を封印させた先の未来を考える。
GM/それもありだ。……オーウェルもすぐに離脱できるな?
オーウェル/俺は……まだ残るよ。いざとなったら駆けつけられるように。
スウィフト/駆けつけられるのは頼もしいけど、人数が減ってきた今、戦闘不能や邪神に食われる可能性もあるよ。……適度なところで逃げられる人は逃げるといいよ。僕はもう無理だけど。
ジーク/俺も無理だなー! ……真ん中に行くしかないし!
ドレーク/ドレークは……戦う。少しでも、勝率を高くする。
GM/『逃亡できる』というルールを追加したところで、邪神の行動を決めよう。(ころころ)なあ……ここで、2が出た。スウィフトを狙えとダイスが言っている。
ジーク/……なんでー!?
スウィフト/戦闘不能で、ダイスが振れないよ……これは確実に。
マァサ/待って。……この駒の『一般人』は、『スウィフトの家族設定』なんだよ!? さっき酷いこと言う魔術結社の幹部みたいな人もいたけど、家出するスウィフトを応援してくれた家族もいるんじゃない!? それこそイトコの鶴瀬くんみたいな人が!
スウィフト/いるかもしれない。
マァサ/ダイスで、もしそんな人がいたら……庇ってくれないかなって思った! ここでスウィフトがロストがつらいから提案!(笑)
GM/では1D6を振って、偶数が出たら優しい人がいた。奇数が出たらいない。スウィフト自身がダイスロールをしよう。
スウィフト/……そんな優しい人が(ころころ)……2。偶数。
オーウェル/いた……!
ドレーク/いたんだ……。
GM/邪神の触手が容赦なく倒れたスウィフトを襲う。だが……その場にいたスウィフトの家族が、【HP】0で戦闘不能で倒れているスウィフトを、庇ってくれた。その人物は邪神に呑まれ、ロストする。……家族のうち、誰だったのかな?
スウィフト/……何度もセッション中で話していた家族の設定といえば、兄だな。後継者争いで嫌になって兄に全部押し付けて出て行ったっていう設定だったから。……そのお兄ちゃんが、庇ってくれた。
オーウェル/まさかの、実兄が……。
GM/「ひどいことして、ごめんな」 倒れる新座に一言、囁くようにして庇った兄の声が聞こえたかもしれない。聞こえなかったかもしれない……。


ジーク/あと1歩! 1マス進んだら、速攻封印するからなー!
GM/「させん!」 アクセンがジークに対して攻撃! 邪神を守る! 【体力】判定で難易度12だ。
ジーク/だーかーらー! 俺は【体力】低いんだってー!?(ころころ)11で失敗、惜しいー!
GM/凄まじい剣激が襲い掛かる。(ころころ)ダメージ15点? ……運が良ければリリルラケシスがジークをヤれるな?
ジーク/そ、その前に反撃ー!(ころころ)はー!? 無理! 当たらない!
GM/リリルラケシスが攻撃しちゃお。【体力】判定で難易度12をどうぞ。
ジーク/もう一回避けろー!(ころころ)そんな簡単に避けられる訳ないんだよなー!? 失敗!
GM/(ころころ)8点のダメージだ。
ドレーク/2マス圏内に移動した俺が庇って受ける! 8点貰う! まだ……倒れない!
ジーク/うう、生き残った〜。……ってことは、次で封印成功イケるね!?
GM/いや、次のラウンドで邪神がジークを狙えば、まだ分からない。
オーウェル/残っているキャラクターが少ないから、運が悪いとジークが狙われる……。
スウィフト/ジーク以外! ジーク以外なら、なんとかイケる……!

 勝負はいかに。第7ラウンドに突入。

GM/……運命の、邪神ダイスロール。次の対象は誰だ。(ころころ)…………。
トンプソン/あ、GMがダイスをすぐ隠した。
ジーク/でも……見えちゃったなあ……。1で、ジークで、俺が対象だ。
オーウェル/えええええ!? ここで!?
スウィフト/いや……まだ、回避判定に成功すれば、なんとかなるよ……。
GM/(ころころ)……1だから、【体力】判定で、難易度は14に成功してくれ。……よりにもよってジークの一番苦手な【体力】判定か……。
ジーク/14……出ろ、14……いっけー!(ころころ)ああああ!? 13! 1たりない!
スウィフト/ここでー!?
オーウェル/死んだ……。
ドレーク/今度は、一番近い俺が中央に行けば……!
ジーク/……GM! 邪神は触手を伸ばして俺を捕まえて食べるんだよね?
GM/うん。
ジーク/口のある体にモグモグするんだよね?
GM/口という概念は無いような滅茶苦茶の造りだけど、まぁそんな感じ。
ジーク/なら、もう5つの柱は完成している状態で……触手で中央に……D4で引き寄せられたときに、あとは中央で呪文を唱えるだけでクリアーなんだから、俺が食われる前に結界が完成はできるよな?
GM/……できる。
スウィフト/できる……。
ドレーク/それを……提案するのか、ジーク……。
ジーク/できるなら、そうするよね! だからドレークとオーウェルは逃げるといいよ! スウィフトは無理だけど!
スウィフト/僕は、あれだ、道連れにしちゃえ。一緒のマスにいるんだから結界の手助けするよ。
オーウェル/……お前ら……。
GM/では、触手に捕らえられ死を待つだけのジーク。瞬間的に、中央マスまで引き寄せられたほんの一瞬を見計らって、呪文を唱えることができるか。本来なら自動成功の呪文詠唱が、限界のその瞬間にできるのか。【幸運】判定をしよう。
ジーク/難易度は?
GM/……10で。
ジーク/成功するよ。(ころころ)……11。成功した。


ジーク/終わらせる。『死を供なす永劫の呪縛』、発動。
オーウェル/……ジーク! すまない……!


GM/儀式は完成する。5つの結界の柱が張られ、その中にいる全員が……邪神を召喚、召還するための生贄として捧げられる。全員の身体が、魔力の渦に巻かれ、儀式のための餌となる。
ジーク/そして俺は、ガブッ。でっかい魔物に食われる。
GM/ジーク、ロスト。死亡する。……1ラウンドだけ猶予を与えよう。ドレークは、逃げられる。
ドレーク/……オーウェルとは逆向きに、走り出す。
GM/他の者達も、身の危険を察し、逃げようとする。だが……結界の魔力は生贄を捕らえる。触手のように、喰らい始めて……。


GM/ドレークは結界の外へ逃れた。しかし、大勢いた教会のメンバーやリリルラケシスのメンバーは、間に合わない。全員の魔力が、精神力が、生命力が邪神を封印するための儀式のために吸われていく。……触手に殺された訳でもなく、バタバタと倒れていく者達。
オーウェル/……また……地獄だ……。
ジーク/ああ……ユリウスさん、逃げられないんだね。
GM/彼はこの7ラウンド間、ただただ彷徨っているだけだったな。ランダム行動の結果……混乱する人達を斬ることもせず、積極的に逃げることもせず。GM的には邪神の攻撃対象として設置していただけだけど、彼がこの7ラウンド間どんな想いで居たのか考えてみるのも……。
ジーク/それなりに誇り高そうな戦闘のプロだったし、戦わなかったのも何か想うことがあったのかなぁ。
GM/大勢が倒れていった。戦死した機関の戦闘員達も、研究者達も、寺の魔術結社達も、リリルラケシスも教会も、大勢が巨大な魔物に殺され、同士討ちで殺され、炎に焼かれ、崩落した瓦礫に踏み潰され、生きる活力を結界に奪われ、どんどん倒れていった……この山にはもう、屍しかない。
オーウェル/…………。
GM/アクセンは、「そんな……終わらせるものか!」と中央に向かって駆け出す。中央のものを救うように。
ドレーク/…………。
スウィフト/邪魔を、するな! ……戦闘不能だけど、駆け寄って無様な魔王の足元に魔法。
GM/ぼしゅっ。足を焼かれた。「邪魔を、するな!」
スウィフト/真似するな! 僕達の邪魔を……するなー! ジークの、結果を、負けた奴が邪魔をするなああああ!
GM/ゴゴゴゴゴ。渦はどんどんと小さくなり、10メートル、5メートル……と渦が収束していく。赤くて黒くて紫色の塊が、動きを止める。巨大な暗黒の渦が、這い寄る闇が、混沌が、名状しがたき何者かが……ビクビクビクビクと痙攣したのち、小爆発を起こした。
オーウェル/小爆発!?
GM/びしゃああああ。巨大な泥が、吐き出す。いっぱい人を食らった混沌が、魔の塊が、食らってまだ消化できていない人を吐き出して散らす。消化しかけの腕とか臓器とか、噛みかけの人体が、口からバラ撒かれる。
ジーク/……俺の頭部が、ぽんぽんと転がったりしてなあ。
GM/口元の浅い部分にいた中身を、バラ撒いた。成長が止まったということだ。……戦闘不能でもスウィフトがうっすらと目を開けたなら、『魔物が終わった』ということを察していい。
スウィフト/……血まみれで倒れて、動けないでいて、ふと目を開けたら……目の前にジークの頭部がある。
ジーク/やっほー。
スウィフト/……凄いね、ジークは。やる人だと思ったよ。
ジーク/まあね、陰陽師だから。……ただの食われかけの頭部だから、そんなことは喋れないけど。
スウィフト/……凄いな……終わらせてくれた……ほっとしたよ……そう言いながら、生命力を吸われて、また目を瞑ります……。
GM/……クライマックスゲーム、終了です。お疲れ様でした。