アナザーワールドSRS・リプレイ・ワンアンドアナザー
■ 第1話『 はじまりのゲーム 』 2ページ ■
1998年〜2004年(仮想リプレイ公開2017年3月3日)




 ●オープニングフェイズ4/共通 〜大惨事〜

GM/さて、時刻は12:00。正午ちょうど頃、ジークとスウィフトはエルマタドーザから探している仲間の話を聞いているところだ。(エルマタドーザになって)「オレの仲間は、えっと〜、大人しくって口元をマフラーで隠したやつで〜!」
スウィフト/ドラニコフじゃねーか。
GM/「通称ドザニコフっていうんだ! 電車のとこで待ち合わせって言ってたのにどっか行っちゃったんだ〜!」
ジーク/ほー、電車ね。判るよ、電車が来るホームで待ち合わせと駅の改札前待ち合わせで齟齬が起きてるんだろ? うっ、難しい漢字を使ったから【MP】が減りそう。
GM/電車も改札もそれほど難しくはないと思うんだが?
スウィフト/多分『齟齬』に過剰反応したっぽいよ。ジークは≪御符≫でも貼って、口におにぎりを詰めておけばいいよ。
ジーク/近づいてきたオーウェルは「このドイツ人、漢字使えるなんて頭良いな!」って思いながら来てください。
オーウェル/口語に漢字も何も無いからな? ……おい、お前ら……。
スウィフト/うん?
オーウェル/……近づいたはいいが、「お前死ぬぞ」っていきなり言うのもな(笑) まずは変な精霊から近寄ってみるか?
GM/ダッダッダッ。何者かが駆けてくる。
ジーク/うん?
GM/ダッダッダッとジークのもとにやって来る男がいる。浅黒い肌の男だ。普通の人間……だと思ったが、能力者である人だったら「人外が人間に化けている」と感じ取っていい。急いで走っている駅の利用客だと思ったが、その表情は奇妙に口元を歪ませており……。
オーウェル/お、おおっ……?
GM/今まさに、凶行に走ろうとしている狂気の赤い目をしていた。

 「相手は誰でもいい! この場で死を呼ぼう!」

 ダークエルフの男は、誰を狙ったという訳でもなく……ただただ目に入ったジークを選んだだけだった。
 もしかしたら横にいたスウィフトかもしれない。名も知らぬ隣の女性だったかもしれないし、駅員や売店の店員を狙っていたのかもしれない。
 男はただ、人の血が見たいだけの化け物だった。
 白昼堂々、リゲル・イル・サディストは無数の小鬼を召喚し……。


GM/ジークに向かって命中判定。≪破却打ち≫+≪片手武器≫で攻撃を行なう。そしてこの命中判定を≪未来の吐息≫でクリティカル化する。
ドリス/い、いきなり……!?
ジーク/命中判定ってことは回避ができる? 回避判定するぞ!(ころころ)出目は良い、回避11で……。
スウィフト/命中クリティカルだから駄目だ、避けられない!
GM/命中したジークに対して、片手サイズの小鬼達が一斉に槍のような物を突き刺してきた。ダメージロール直前に≪殺界≫を使用。(ころころ)物理ダメージ80点。
ドレーク/はあ!? 80点!? 軽減無理に決まってる!
ジーク/あ、死んだなー。戦闘不能になりまー……。
GM/リゲルはジーク戦闘不能直後に≪修羅≫を使用。未行動状態になり、ジークを攻撃します。
ジーク/すっ!?(笑)
GM/命中判定いきまーす。
オーウェル/待て待て! 庇う! 俺は何もしてないから≪他人をかばう≫が使用できる筈!
GM/見も知らぬ男を庇うの?
オーウェル/庇うよ! 殺されかけてればな! 助けない理由なんて無い! ……マクエールが教えてくれたから心構えだったら既に出来てる!
GM/それなら【反射】で素早く行動できたか判定しよう。(ころころ)……達成値12以上だったらジークを庇っていい。
オーウェル/【反射】なら5ある!(ころころ)……た、達成値11!
スウィフト/僕の≪幻想式≫が……ああっ、≪幻想式≫は判定直前だ。しかもするなら僕も【反射】で対決しなきゃだし……無理だ!
GM/では結果をお伝えしよう。……オーウェルは何者かの凶行を察した。咄嗟に名も知らぬ男を庇おうと駆け出した。
オーウェル/けど、間に合わない……!
GM/そう、間に合わなかった。ドレークとドリスも改札前の凶行に間に合わなかった。いきなり心臓を串刺しにされたジークは倒れ、間髪入れず……リゲル本人によって頭を潰される。
ジーク/……あ……。

 昼間、人通りの激しい駅の改札前。その光景を目撃した通行人の女性が悲鳴を上げる。
 奇妙で不気味な妖精によって男性の心臓が貫かれ、次の瞬間には頭を潰されたのだから。
 滴る血。飛び散る脳髄。女性だけが悲鳴を上げた訳ではない。そこに居た全員が恐慌状態に陥った。
 ジーク・ドレーパーは、ただただ一方的に殺されたのだった――。

 ――しかし、そんな死は認めない。


GM/全員、【意志】か【幸運】判定で難易度8をどうぞ。[世界遣い]ならプラス3のボーナス付きで。
ジーク&スウィフト&オーウェル&ドリス/(ころころ)成功。
ドレーク/(ころころ)……はあ!? 1・1でファンブル!? 開幕ファンブルかよ!
GM/ジークとスウィフトは、現在カフェでコーヒーを飲んだりサンドイッチを食べている状態だ。時刻は11:30。金の話をしている真っ最中。
スウィフト/ハッ。……僕達は今、カフェで……?
ジーク/クズ真っ最中!?
GM/そう、クズ続行中。しかし君達は知っている。君達は、これから30分後に起きることを実際体験している。
スウィフト/……腕時計を見る。今は11:30……あれ、僕、夢を見てたのかな……?
ジーク/……人の恋愛で一発当てるっていう商売の夢かな?
スウィフト/いやそれもあるけどその後だよ、ジークが死ぬ夢だよ(笑)
ジーク/奇遇だな、オレどっちも見たわ。
GM/2人はハッキリと覚えている。そのカフェの味を、エルマタドーザに会ったことを、改札前で……ある男の放った攻撃に殺されたことを。これからジーク達は迷子のエルマタドーザを見つけることだろう。……一方、ドリス。君は11:55にホームに降り立つ。
ドリス/ハッ。
GM/ドリスは覚えている。君が中央駅のホームに降りたことを、そこでドザニコフと会ったことを、その後ドレークに連れられて改札前に向かったが……大惨事が起きてしまったことを。
ドリス/……うっ……。
GM/なお、ファンブル失敗したドレークは何にも覚えていない。これからリゲルを発見しなきゃなーって思ってる。
ドレーク/さっきと同じ台詞を言ったりするんだな?(笑) ……坊主、何も考えず人前で異能をぶっ放すんだろうな。気を付けろよ。
ドリス/ドレークをポカッ。
ドレーク/いてぇ! おい前線系のダメージふざけんな!(笑)
GM/これからドリスは迷子のドザニコフを見つけることだろう。……そして、オーウェル。君は11:45頃にマクエールとの待ち合わせ場所にいる。全てを覚えている、ハッキリとした記憶の中で。
オーウェル/……時間が、巻き戻ってる? おいマクエール、お前は何か覚えているか?
GM/そのマクエールは集合場所で胸を抑えて倒れかかっている。
オーウェル/お、おいっ!? 急いで駆け寄る!
GM/酷い汗で、顔色が悪い。周囲の人達も心配するレベルだ。オーウェルは一発で判る。【MP】が切れかかっているのだと。理由はマクエールは[世界遣い]の≪リトライ≫を使ったからだ。

 ≪リトライ≫
 時間を巻き戻す[世界遣い]の主特技。
 現在進行形のシーンを最初からやり直し、消費したものすべてを回復した状態でリトライできる。
 代償は4D6MP。消費した代償により【MP】が0になったら、使用者は即座に死亡する。


GM/オーウェルと同じぐらいのキャラクターレベルである筈のマクエールは、クラスレベル5の≪リトライ≫を使用し……4D6点分の【MP】を払った。その結果、死の寸前まで体を追い詰めることになってしまったようだ。
オーウェル/(ころころ)自分で4D6を振ってみたら14点も減った……俺の最大【MP】は13点だから、俺だったら死んでいた(笑) なに無茶をしやがる、自分が死ぬかもしれないのにそんな大技を使いやがって……!
GM/(マクエールになって)「オーウェルこそ、自分が死ぬかもしれないのに、身を挺して庇おうとしただろ……? 似たようなもんじゃないか」
オーウェル/……それとこれとは話が別だ、馬鹿! お前が異能で世界を巻き戻したんだな?
GM/「ああ……でもただ時間を巻き戻しただけだ。たった数分しか巻き戻せなかった。襲われたあの人はきっとまた改札前にやって来るし……殺しにくる奴もまた……」
オーウェル/……なに弱気になってやがる。もう殺しにくるって判ったんだ! もうやられはしない!
GM/「……そう一筋縄ではいかないと思うけど」
オーウェル/それに、一度殺されたなら殺される方だって警戒してくるだろ! ……けど、具体的にはどうすればいいんだ?
GM/では、ここから本題に入ろう。今回のゲームクリアー条件は、「ジークを殺さずにリゲルを倒す」ことだ。ここにゲージが20まである。全員ゲージは0からスタートし、ポイントを溜めて一番最初に20点到達したキャラクターが勝利する。
スウィフト/ほうほう。
GM/ポイントを溜める方法は簡単。指定された能力値判定に成功したら1D6点ポイントを獲得できる。1ラウンド目は【体力】で振る、2ラウンド目は【反射】で振る、などラウンドごとに判定する能力値は変更される。
ドリス/不得意な能力値を指定されても、得意なもので逆転するチャンスはある……?
GM/能力値判定に挑戦する前に、PCは行動を選択できる。その行動というのは、『NPCと話す』というものだ。
ジーク/NPCと話すか?
GM/ジークとスウィフトだったらエルマタドーザと、オーウェルだったらマクエールと、ドリスとドレークだったらドザニコフと会話ができる。会話をした上でイベントをこなせば能力値判定をしなくても2D6点ポイントを獲得できる。しかし発生したイベントをこなさなければならないし、場合によっては0ポイント獲得になるかもしれない。
オーウェル/確実に1D6点進むか、何が起きるか判らないが2D6点進めるかのどっちかってことか。
ドレーク/これは、NPCイベントを起こさない理由が無いんじゃないか……?
GM/それを言ってるドレークは記憶継続の無いから、NPCイベントを起こしにくい。
ドレーク/うぐ、それはあるが……(笑) わざわざ用意されたイベントを無視する必要無いだろ? 記憶継続に失敗した俺以外は、難易度が高くても全員2D6イベントにいくべきなんじゃないか?
ジーク/うーん、それだけ2D6イベントはペナルティがあるかもってことなんじゃないかな。様子を見ながらやっていこう!
GM/ダイスを振る順番は【行動値】+2D6でラウンドごとに決定していくよ。それじゃあ、本番を始めようか!


 ●ミドルフェイズ1/1ラウンド目

GM/1ラウンド目、テーマは『素早く行動できるか?』で【反射】判定で難易度10です。まずはこのラウンドの行動順を決定しよう。【行動値】+2D6で決定してね。なお、リゲルの【行動値】は今回は特別ルールで『PC5人の平均値=10』で算出しています。
スウィフト/高レベルの技ばっか使っていた高レベルキャラだもんな。じゃないとPCが勝てないし、ありがたい!

【行動値】
 オーウェル:11
 ドレーク:11
 ジーク:10
 リゲル:10
 スウィフト:9
 ドリス:9

 算出の結果、ドレーク:23、リゲル:22、オーウェル:19、スウィフト:16、ジーク:15、ドリス:14の順番になった。


ドレーク/俺の出目が6・6だった……。クリティカルだったから何かボーナスとかない?
GM/行為判定じゃなくて単純な決定だから無しで(笑) でも一番最初に行動できるよ。ドレークからどうぞ。ドレークは、ホームでダークエルフの気配を察知して……。
ドレーク/それ以外何にも出来ねぇ。1D6進むコースでいく。(ころころ)【反射】達成値10でギリギリ成功。1D6進むぞ……2!
ドリス/まずまずだね……。
GM/次にリゲル。(ころころ)【反射】達成値11で成功、1D6で……1しか動けない!
ジーク/やりぃ〜!
オーウェル/オーウェルいきます。……マクエールとイベントを起こす。確実にあの惨事を止めるためにはどうしたらいいんだってマクエールに話し掛ける。
GM/(マクエールになって)「まずは犯人が何かをし始める前に姿を見つける……それしかないと思う」 マクエールはゼエゼエと辛そうな息を吐いています。
オーウェル/【MP】を4D6点も消費したから無理もないか……。
GM/オーウェルは思った。「マクエールの【MP】を回復しなければヤバイのでは? もしかしてこのままだとマクエールは死ぬのでは?」と。
オーウェル/げっ。
GM/そう感じたオーウェルは、「【意志】判定難易度12に成功すれば、任意の値まで自分の【MP】をマクエールに分け与えることができる」と思った。
スウィフト/例えば、リゲル捕縛に失敗したとき……【MP】が無いと再度タイムスリップができなくなるとか?
ドレーク/これはやっておかないと後でマズイやつだぞ!
オーウェル/と言っても、オーウェルの【MP】もそんなに高くないんだ……。だから最低限の特技は使いたいから……オーウェルの【MP】を8点消費して、マクエールに与えたい。
GM/与えられるかどうか【意志】で難易度12をどうぞ。
オーウェル/(ころころ)達成値12で成功。オーウェルの【MP】を8点減らして現在5点にしておく。……す、すまん。これぐらいで勘弁してくれよ?
GM/マクエールの顔色が少し良くなった気がした。ではオーウェルは2D6点ゲージを進行しておいて。
オーウェル/(ころころ)おおおお!? いきなりゲージ11点も稼いだ!
スウィフト/いきなりだな!?(笑)
ドリス/あれ……結構余裕なんじゃ?
GM/それはフラグだから言っちゃいけない台詞だぞ(笑) 次はスウィフトの番だ。
スウィフト/2D6イベントコースにいくよー。仲間と逸れて迷子のエルマタドーザに話し掛ければいいんだっけ?
GM/うん。なんということだろう、エルマタドーザは駅内の異端カラスの群れに突かれて逃げ惑っている。
ジーク/異端カラスの群れ!?(笑)
スウィフト/一体何が!?(笑) ってかエルマタドーラなんだし返り討ちにしろよ!
ドリス/駅内なのにカラスって……?(笑)
GM/(D666をころころ)136匹のカラスに襲われてるエルマタドーザを助けてあげよう。
ドレーク/136匹入り込まれてる駅員が何とかしろよッ!(一同爆笑)
GM/(エルマタドーザになって)「顔が突かれて力が出ない〜」 難易度12の【体力】判定でカラスを追い払ってエルマタドーザを助けてやることができる。
スウィフト/それアンパンマンじゃなかったっけ? ……あ、僕は[魔術師]だから【体力】は苦手なんだ。きっついなぁ。
GM/今から1D6コースにしてもいいよ?
ドリス/でもそれって、カラスに突かれてるエルマタドーザを放っておくってことだよね……可哀想(笑)
スウィフト/……GM。僕の『ライフパス/重要キーワード』に「従者」ってあるんだけど、便利なこの子に手伝ってもらったとかでボーナス貰えない?
GM/うーん、具体的にボーナスがある特技を持っているとかじゃないんだよね? どんな従者なの?
スウィフト/従者というか、弟分みたいな存在。呼べばすぐ来てくれて、家出した実家の仲介をしてくれたり心配してくれるような親戚。僕より年下だけど有能で何でも出来るんだよ。でもまだ子供だからキャラシを作るほどじゃない。
ジーク/スウィフトって17歳設定あったよね、それより弟なんだから……中学生ぐらい?
スウィフト/中学生で既に優秀なエージェントなんだよ!
GM/なんだエージェントって。じゃあ……プラス1だけ【体力】判定にボーナスしていいよ。その子が手伝ってくれたってことで。(弟分の子になって)「はわわわ〜……カラスがいっぱいだぁ、退治しなきゃ〜!」
スウィフト/なんか弱そうなのが来た。(ころころ)むぐっ!? 6・6でクリティカル!? こんなところでクリティカル出さなくても……!
ジーク/(勝手にD666をころころ)666匹のカラスを倒してくれました。
オーウェル/なんでお前も6・6・6を出してるんだよ!?(一同爆笑)
ジーク/(弟分の子になって)「はわわ〜、カラス怖いよぉ〜、倒さなきゃ〜。ザシュドシュザシュッ! ハイもしもし、こちら全機討伐完了しました
スウィフト/ありがとう有能な弟分! 見事な刀筋だったよ!(笑・2D6ころころ)ゲージは5点上昇しました。そうだ、エルマタドーザは生きてる?
GM/有能すぎるエージェントが怖くてスウィフトの後ろでフルフル震えてた。カラスを追い払ってくれたおかげで、エルマタドーザの好感度が上がったよ。(エルマタドーザになって)「ありがとう心の友よ〜! カラスから逃げてたら仲間と逸れちゃったんだ、どうしよ〜!」
スウィフト/はいはい、お茶会に遅れるんだっけ? 仲間を探してあげるからこっちおいでー。
GM/次はジークの番だ。スウィフトが2D6イベントをこなしちゃったから1D6コースになるよ。
ジーク/はーい、1D6振ります。(ころころ)ゲージは3点上昇だ。
GM/次は、ドリスのターン。
ドリス/ドレークが1D6コースをしたから、2D6コースで……。慌てているドザニコフに声を掛けます。……キミ?
GM/(ドザニコフになって)「ガウ?」
ドリス/がうがう。
GM/「フガフガ」
ドリス/ふがふが。
GM/ドザニコフと仲良くなれるか【幸運】で難易度12をどうぞ。
ドリス/【理知】で交渉じゃなくて【幸運】なんだ……(笑・ころころ)う、達成値11で失敗。
GM/「ガウー……」 意思疎通ができなくて悲しそうな声で耳シューン。
ドリス/オレも耳シューン……。ホームでしゃがみ込んで、リゲルを追えないことにします(笑)


 ●ミドルフェイズ2/2ラウンド目

GM/2ラウンド目、テーマは『人混みを割いてリゲルに追いつけるか?』で【幸運】判定で難易度10です。またこのラウンドの行動順を決定しよう。

 算出の結果、リゲル:21、ジーク:15、オーウェル:15、スウィフト:14、ドレーク:14、ドリス:14となった。

オーウェル/リゲル早いな!? くそ、同じエルフなのに追いつけないとは……!
ドリス/ダークエルフ族は絶滅してないの?
オーウェル/『奴ら』が襲ったのは卑怯にも体力の低い光のエルフ族の村だったんだ。それを警戒して体力自慢のダークエルフ族は対策を練っているからまだ危機は無い。
GM/や、『奴ら』って一体何者なんだ……(笑) お、リゲルは一気に6点上昇。現在ゲージは6点だよ。
ジーク/まだまだ大丈夫だな。2ラウンド目になったけど2D6イベントはあるのか?
GM/あるよ。エルマタドーザがカラスの残党に攫われてしまったので救出できるかの【反射】判定難易度12だ。
スウィフト/あいつ何やってんの!?(笑)
ドリス/ドラえもんサイズを攫えるカラスって、相当大きいんじゃ……(笑)
ジーク/陰陽師に【反射】判定12はきついよ〜。それなら達成値プラスができる≪幻想式≫を持ってるスウィフトに任せて、こっちは1D6進もう〜。(ころころ)お、良かった。6点ゲージ上昇。現在9だ。
オーウェル/次は俺のターンだけど……。マクエールのシーンをやるべきか、現在ゲージ11点だから1D6進むべきかで悩んでいる。
スウィフト/スタートダッシュが好調だったからな。1回イベントをこなしただけでもバッドエンドルートは無いだろうし、一番目があるオーウェルは進むべきじゃないか?
オーウェル/……そうだな。マクエールの【MP】は回復できているし、堅実な1D6コースにいこう。(ころころ)よし、ゲージ4点上昇だ。
GM/オーウェルのゲージは現在15点。ぶっちぎりトップだな。そしてカラスに攫われてるエルマタドーザがいる今、スウィフトはどうする?
スウィフト/た、助けてあげる……また従者の力を借りて、ボーナス+1で。(ころころ)達成値13、よし成功。ゲージも2D6進めておこう。(ころころ)あ、こっちは1・1で2しか進まなかった!
GM/エルマタドーザは二度も助けてくれたことで感激のあまり泣き出している。泣きつかれたのでゲージは2点しか上昇しなかった。
ジーク/いやいや仲良くなっておくのは良いことだ! あとで「土地を持ってるからあげるわ」とか言われるかもしれないし! 今のうちに恩は売っておけ! タヌキだろうが何だろうが売れるもんは売れよ!?
スウィフト/なんでジークはそんなに必死なんだ。
GM/そこのドイツ人陰陽師が普通にクズい。では次、ドレークの番。
ドレーク/ドザニコフの相手はドリスに任せる。1D6コースで。(ころころ)……ぐ、1しか進まない。
ドリス/ドザニコフと交流する2D6コースにいきます。……がうがうー?
GM/(ドザニコフになって)「ガウガウ〜!」
ドリス/(ころころ)あっ、達成値13で成功! 想いが……届いた……!
GM/「ワオォ〜……!」 ぎゅー。抱き合う2人。感動的なシーンだ。2D6点上昇どうぞ。
ドリス/(ころころ)5点ゲージが進みました。キミ、ドザニコフって言うんだ……オレと手を繋いで改札に行こうか〜。


 ●ミドルフェイズ3/3ラウンド目

GM/3ラウンド目、テーマは『リゲルを捕まえろ!』で【知覚】判定で難易度10です。このラウンドの行動順を決定しよう。

 算出の結果、リゲル:19、オーウェル:18、ドリス:16、ジーク:15、ドレーク:15、スウィフト:11となった。
 そして現在のゲージ数は……。
 オーウェル15点、ジーク8点、スウィフト7点、リゲル6点、ドレーク3点、ドリス0点。


ドレーク/運が良ければオーウェルはこのラウンドでゲージ20点に到達できる!
GM/しかしその前に最速のリゲルの1D6だ。(ころころ)よし、6。リゲルはゲージ12点で追い上げていく。オーウェルの出目が1とか2で続けばまだ勝てる。
オーウェル/怖いことを言うなよ……堅実な1D6コースでいきます。(ころころ)おおおおっ!? 5が出た!
GM/おめでとう、ゲージ20点到達でオーウェルがクリアーだ! 現在の結果をまとめると……こうなる。

【クリアー段階の状況】
 オーウェル:20点(マクエールイベント×1成功)
 ジーク:8点
 スウィフト:7点(エルマタドーザイベント×2成功)
 ドレーク:3点
 ドリス:0点(ドザニコフイベント×1成功)

ドリス/うん……やっぱりイベント成功って重要だった……?


 ●クライマックスフェイズ 〜追跡〜

GM/追いついたオーウェルは、リゲルを捕まえることができる。成功したのでリゲルが危害を加えてくることなく、取り押さえることができるよ。
オーウェル/≪鳥躍≫で素早く黒い肌の男の前に回り込む! マクエール、結界特技は持ってるか!?
GM/なら……マクエールが≪圧縮された世界≫で駅の中に異空間を作り出す。
オーウェル/そこにリゲルを追い込む! 周囲には被害を出さないように……。
GM/では、真っ暗闇の結界の中へ追い詰められたリゲルが口を開いた。「賞金目的の連中がオレを嗅ぎ回っているとは知っていたが、案外見つかるのが早かったようだな。適当に改札前辺りで騒ぎを起こそうと思っていたが」。
オーウェル/なんでそんなことをするんだ。……と言っても、単純な脳味噌しかないお前には愚問か。
GM/「ああ、愚問だとも。楽しいからする。快楽を得たいから殺す。ただ増えるしかない人間どもはオレの暇を潰すだけの存在に過ぎない。そろそろ楽しいことがしたいから殺すんだ……それ以外に理由は無い」
オーウェル/虫以下の単純な化け物め。ウズマキから……レイピアを抜いて、構える!
GM/「たった1人でオレに挑もうと?」
ドレーク/加勢するぞ! 結界の中に入る!
オーウェル/……あんたは?
ドレーク/お前と同じ虫を潰しに来ただけの男だ。あいつを倒して報酬を貰うつもりだが、お前の手柄を横取りするつもりはない。
オーウェル/……味方なら大歓迎だ。報酬は持っていってくれ。
ドレーク/謙虚だな。とにかく、面倒な敵だ。加勢するぞ。
スウィフト/結界の中、お邪魔しまーす。そいつを放っておくと危険だっていうのは判るから僕も戦うよ!
ジーク/身の安全が保障されるかどうか自分の目で確認しないとね! という訳で、手伝えるなら手伝うよ!
ドリス/ドザニコフを抱きながら結界に入ります。て、手伝う……!
GM/続々と入ってきたけど、全員には距離がある。そしてリゲルは君達を一瞥し怪しく笑う。「そう簡単にやられるものか。どうしてオレに賞金が掛かっているって、それだけ逃げ延びてきたからだよ」
ドリス/で、ですよねー。
GM/「下手な行動をされる前に……返り討ちにしてやるぜ!」
ジーク/しゃー! 今度は生き残るぞー!

【行動値】
 オーウェル:11
 ドレーク:11
 ジーク:10
 リゲル:10
 スウィフト:9
 ドリス:9


【戦闘マップ】
 エンゲージ1:オーウェル、リゲル
 (↑12メートル離れている↓)
 エンゲージ2:ジーク
 (↑1メートル離れている↓)
 エンゲージ3:スウィフト
 (↑5メートル離れている↓)
 エンゲージ4:ドレーク
 (↑3メートル離れている↓)
 エンゲージ5:ドリス


GM/第1ラウンドセットアッププロセス、リゲルは≪鬼の羽根≫を使用して、【行動値】+10する。その結果、【行動値】は最速の20になる。
ドレーク/【行動値】トップになったか。……PCは特に動くキャラはいないので、以上でセットアップは終わりだ。
GM/ではメインプロセスに移行。最速のリゲルの行動だが……。
オーウェル/先にオーウェルが≪鳥躍≫を使用! 素早い身のこなしでリゲルより先に剣で突く! ≪撃滅≫+≪片手武器≫で攻撃!(2回ころころ)高い方は、命中18!
GM/リゲル回避。(ころころ)回避は高かった……が、16。当たる。
オーウェル/ダメージロール!(ころころ)物理ダメージ15点、レイピアで刺す!
GM/確実にリゲルの体を貫く小剣だが、すぐに反撃だ。≪破却打ち≫+≪片手武器≫で攻撃を行なう。この命中判定を≪未来の吐息≫でクリティカル化。ジークにした小鬼召喚の攻撃を今度はオーウェル相手に!
オーウェル/大ダメージアップの≪破却打ち≫を……いや、命中判定の≪未来の吐息≫を≪光の一手≫で打ち消す!
ジーク/そっちで良いんだ?
オーウェル/回避してしまえば問題無い!
GM/特技を打ち消されたので、リゲルは通常の命中判定を行ないます。(ころころ)オーウェルに命中16!
スウィフト/オーウェルの回避判定に≪幻想式≫を使用! 達成値+4してー!
オーウェル/ありがとう!(ころころ)よし、出目8+4+6で……18で回避!
GM/一斉に小鬼達がオーウェルの周囲に現れ、長い槍で心臓を突き刺してくる! だが、身軽なオーウェルはそれを華麗に避けきった。
オーウェル/目くらましぐらいにしか使えない光魔法だが、役には立つな。
ドリス/次は、ドレークのターンだ。
ドレーク/リゲルまで距離は離れているがスキルウェポンは40メートルまで届く。ウズマキからドンッと身長ぐらいある大型銃を取り出して、照準を定める。≪毒の魔弾≫+≪無の射撃≫、当たったら≪圧縮撃≫の攻撃だ!(ころころ)命中は18!
GM/(ころころ)回避14で失敗。
ドレーク/≪圧縮撃≫!(ころころ)物理ダメージ23点+毒!
ジーク/ジークは、行動待機します。
スウィフト/どんどんいくよー! スウィフトも20メートル先まで攻撃できるから、リゲルに≪ニュクスの冠≫+≪魔導書≫で攻撃!(ころころ)……う、命中14。
GM/(ころころ)回避13だ。
スウィフト/よし、当たったー!(ころころ)ううーん、こっちもで出目が振るわない! 霊力7点+放心ダメージだ。本を開いて、そこから大きな剣を召喚して投げつけるー!
GM/魔法は素通しだ。7点ザックリ入った。
スウィフト/あ、ラッキー。霊力の方が弱いんだ?
GM/ここでエルマタドーザの好感度が高いスウィフトがイベントが発生する。(エルマタドーザになって)「なあなあ、あいつ倒したい?」 スウィフトの足元に張りついていた赤いのがコソッ。
スウィフト/張りついてたのかよ。……うん、倒したいよ。
GM/「手伝ってやろうか?」
スウィフト/出来れば早急に。
GM/「よし来た! 友情パワーを見せつけてやるぜ!」 そう言うとギュイーンとスウィフトの魔術がパワーアップ。今のダメージに+20点できます。
スウィフト/ええっ!? ってことは……27点素通し!?
GM/……うん、素通しはGM的に痛いけど20点追加できる。リゲルの体が奇妙に曲がる。まるで長い何か、蛇のようなものに全身を巻きつかれたかのように全身をグギッと硬直させた。視えない何かに全身を圧迫されたリゲルは苦しそうだ。
オーウェル/な、なんだこれ……?
GM/なお、スウィフトはもう1回このダイスロール+20を、ドリスは1回のみダイスロール+20をすることができる。
ドリス/ドザニコフが助けてくれるってことかな……? じゃあ自分のターンなので、20メートル離れたリゲルのところまで全力移動します。以上で行動終了です。
GM/全員が行動終了になったところで、リゲルは≪EP:二回攻撃≫を使用。もう一度ターンを獲得して、オーウェルに攻撃! 今度は≪破却打ち≫+≪両手武器≫で!(ころころ)命中14で!
オーウェル/回避!(ころころ)う、回避13で当たる……。
ドリス/≪逆転運命≫! 振り直して!
オーウェル/もう一回!(ころころ)よし、今度は回避14の受動側優先回避!

 リゲルはクリンナッププロセスに毒の3点を受け、放心のバッドステータスを解除。
 第2ラウンドセットアッププロセスは全員何もしなかった。


GM/リゲルの番、いこうか。≪破却打ち≫+≪落下する光≫を使用。(ころころ)1D6の結果は4、全員に総攻撃をかける。(ころころ)命中は17!
スウィフト/当たりたくない! 自分に≪幻想式≫を使用!(ころころ)回避18で避けた!
ジーク&オーウェル&ドレーク/(ころころ)回避失敗。
ドリス/(ころころ)ど……ドザニコフのダイスロール+20をここで使用! 回避を32にします!
GM/頭上から槍が突き刺さる攻撃を、スウィフトは自前の魔術で弾き飛ばした。ドリスにも槍が襲い掛かったが……「ガオーッ!」とマントのようなマフラーを取ったドザニコフが、槍を次々と吹き飛ばしていく。
ドリス/フガフガ〜っ!?
ジーク/まんまドラニコフだね。丸いもんでもあったかな?
GM/ドザニコフです。……ちなみにリゲルの一撃は、知ってるだろうけど最大火力で80点は出る。当たると痛い。(ころころ)当たった3人に、44点の物理ダメージ。
オーウェル/うわ、それは一撃死だわ。
ドレーク/俺も死んだ。
ジーク/≪念動障壁≫を使っても……無理だなー。こりゃまたザクザク刺さって死ぬなー。
GM/ではここでオーウェルの攻撃に対し、マクエールの【MP】回復イベントを起こしていると発生するボーナスが発生。(マクエールになって)「危ない、オーウェル……!」 マクエールは叫ぶと同時に、部分的な≪リトライ≫を使用。
オーウェル/おおっ!?
ドリス/……部分的な≪リトライ≫って?
GM/本来の≪リトライ≫なら行為判定ファンブル化だけど、今回は≪大地の守護者≫みたいなダメージ0化。好感度が高くなっていたオーウェルのみ有効の防御策です。それでもいいかな?
ドレーク/オーウェルだけでも避けてもらえるならありがたい! 命中が確実に当たるアタッカーが生きていてくれるのは良いから!
ジーク/何もしてないけど俺は死ぬよ〜。
オーウェル/た、頼むマクエール! ダメージ0だ!
GM/ジークとドレークは槍を直撃して倒れるけど、ただの戦闘不能です。これから『とどめを刺す』宣言をされなければ死亡しません。さて、オーウェルはマクエールの【MP】を4D6減らしてください。
オーウェル/え。
GM/そりゃそうだ、≪リトライ≫だもの。【MP】が0になったらマクエールは死にます。現在マクエールの【MP】は回復分の8+元の5で13点。
オーウェル/……え……。
スウィフト/……4D6で12以下なら、OKだな。
ジーク/まあ、期待値以下を出せば……?
ドリス/≪リトライ≫しないっていう手もあるけど……。
GM/いや、今の状況でマクエールが倒れるオーウェルに≪リトライ≫しない理由は無いかな?
オーウェル/え、ちょ、待って、これ悪い予感しかしない……やべえ、これ絶対……。(ころころ)ほらあああああ!? 4D6で15だああああああ!?
スウィフト/おいいい!? ここで綺麗に出すとか!?
GM/マクエール、死亡しました。
オーウェル/……ま、マジかよ……1話目にして味方NPC死亡とか……ちょっと……。
GM/…………では、次はオーウェルのターンです。
オーウェル/し、死んだ……マクエールが死んだということを……まだオーウェルは気付かないということで……。リゲルに攻撃。(2回ころころ)あ、明らかに出目が下がってる……高い方は命中14だ。
GM/(ころころ)……回避15、動揺を隠しきれないオーウェルの二連撃をリゲルは避けてしまう。次は倒れたドレークとジークを抜かして、スウィフトのターンだ。
ジーク/早く倒しておかないと……次の≪EP:二回攻撃≫で俺達まで『とどめを刺す』をされるよ。
スウィフト/そうだ、このままだとジークとドレークまでとどめを刺される! 死ぬ! 全力でいかないと……外したくないので命中判定に≪幻想式≫を使います!(ころころ)命中22!
GM/打って変わってでかい出目だ。(ころころ)回避は12、当たります。
スウィフト/エルマタドーザ、頼む!(ころころ)よっし! 霊力ダメージ20点! そこに+20点で、霊力ダメージ40点!
GM/ギチギチと視えない太い何かがリゲルを押し潰そうとしている。しかしまだ、リゲルの意識はある。
スウィフト/まだ倒れない!?
ドリス/……【HP】100点ぐらいあるんだと思う。あと20点ぐらいで倒せるんじゃないかな?
ドレーク/坊主、物理で20点以上出せるか?
ドリス/もうドザニコフのボーナスは無いから……≪両手武器≫で攻撃、そこに≪禍福のさざなみ≫を成功させればイケる。やってみる!(ころころ)命中は13……!
GM/(ころころ)回避は10だ。
ドリス/……≪禍福のさざなみ≫を使う!

 ≪禍福のさざなみ≫
 神のごとき力を振るい、周囲の情報を最善に書き換える[世界遣い]の副特技。
 ダイスロール+20。使用する際に1D6を振り、1が出たらプラスできない上に、自身が【HP】20点ダメージを受ける。


ドリス/1D6、いけ……!(ころころ)……やった! 6! ダメージに+20!
オーウェル/おっしゃあ!
ドリス/ダメージロール……!(ころころ)よし……30点の物理ダメージ! 渾身の一撃である拳で、リゲルのお腹を殴るっ……!
GM/……オーバー10点で、リゲルは倒れた!
ドリス/……やったぁ……。
スウィフト/やったー!(笑)
GM/≪禍福のさざなみ≫が失敗していたら倒れず≪押し寄せる闇≫で全体攻撃をしてジークとドレークを死亡させるつもりでいたので、それを無事阻止することができました。おめでとう、戦闘終了です。
ドレーク/1話から2人キャラロストするところだった……。
ジーク/凄い戦いだったね。まあ俺、何もしてないんだけどね! 漢字って難しいからドイツ人には仕方ないかな!?
スウィフト/もうちょっと頑張れよドイツ人……次は支援系の特技とか取ろうよ(笑)
オーウェル/良かった、PCは生き残って……PCは……。
GM/うん。……では、気を取り直してエンディングフェイズにいこうか。


 ●エンディングフェイズ 〜小さな惨劇〜

GM/リゲルは倒れました。ここでとどめを刺して、遺留品をハンター協会に持って行くのが一番安全です。
スウィフト/その役目は……一応、最後に倒した人を見るけど?
ドリス/オレは、そそそ……と逃げます。
ドレーク/俺がしよう。倒れたリゲルの元へ近づいて、ウズマキから小さな拳銃を取り出して額に突き付ける。何か言いたいことはあるか?
GM/「…………」 無言。
ドレーク/何も無いか。ならあの世で反省でもしてろ。反省できる脳味噌があったならな。
GM/「ククク、クククク」 突然笑い出すダークエルフの男。
ドレーク/……あん? 何だ。何がおかしいんだよ? ゴリッと銃口をリゲルに突き付けるぞ。
GM/「残念だ。お前達が発狂しながら死んでいく世界を見ることができなくて」
スウィフト/……何のことだい? 死ぬ前の強がりかな?
GM/「既に我らが神は顕現しているではないか。その力を知れてオレは幸せ者だ。お前達が苦しむ様を見られず先に逝くのは残念だが、地獄を求む異端としてこれほど幸福な死は無い。この世の地獄が確定していたのだからな!」
ドリス/……我らが神?
GM/狂ったように笑うリゲルは起き上がり、目の前のドレークに襲いかかろうとする……!
ドレーク/俺に襲いかかる前に、引き金を引く。
GM/ダァン。ドレークの一撃により、異端犯罪者リゲル・イル・サディストは相応しい最期を迎えた。異端は死体が残らず、蒼い光になって消えます。リゲルの亡骸は消滅し、代わりに……小鬼を操っていた彼のトレードマークであった水晶玉だけが残りました。
ドレーク/これをハンター協会に持っていけば報酬は出るな。
ドリス/……なんか、N市に来てすぐ解決しちゃったね。
GM/時刻は12:00を少し過ぎただけ。ドレーク達が中央駅を降りて、まだ30分も経過していない出来事だった。
スウィフト/30分も……まだ経ってなかったのか。
ジーク/(ずっと倒れ伏したポーズのまま)ねえ、オレ起きていい?
ドレーク/一緒に寝てた俺が起きてるんだからお前も起きろよ!?(笑) いつまで寝てるんだよ!
ジーク/じゃあムクリと起き上がって、誰か知らないけど……エルフの2人のところに行こう。お礼を言わなきゃ。
スウィフト/あ、そうだね。……で、オーウェルは?
オーウェル/死亡したマクエールを抱いている。
GM/……この戦闘ゾーンは、マクエールの作り出した結界だ。だから次第に人から隔離されていた結界が消えていく。オーウェル達のエルフ族って死ぬと昇華されるの? それとも死体は人間と同じで残るの?
オーウェル/ダークエルフのリゲルが消えたから、エルフの俺達も消えるんじゃないかな。……だからきっと、マクエールの体も次第に蒼い光になっていく。
GM/……結界も消えかけていと同時に、マクエールの体が消えていく。マクエールは最期に……少しだけ唇を開く。
オーウェル/……マクエール、無理するな。俺がもう少し気力を分けてあげてたら良かったんだけどな、すまんな、俺も【MP】1点でギリギリなんだ。
GM/(マクエールになって)「……[闘士]のオーウェルに【MP】を貰えるとか、期待してない……」
オーウェル/そっか……。
GM/「久々に会おうって呼んだのは……話があったからだよ。それなのにこんなことになっちゃって……なんていうかオレ達、運無いなぁ……」
オーウェル/種族滅ぼされてるぐらいだもんな。誰かが死ぬのを無視してお前と話してれば良かったか?
GM/「らしくないこと言うなよ……。そうだ、話したかったこと……。『次に死ぬのは、オーウェルなんだ』……」
オーウェル/……は?
GM/「オーウェルが……数日以内に死ぬ夢を見た……何者かに殺される夢だ……それを教えてあげなきゃって思って、話をしたくて呼んだんだよ……」
オーウェル/……詳しく話が聞きたいな。
GM/「無理だ……もうオレ、逝くから。だから警告だけしておくよ……お前、突っ走る癖があるけど、自分を優先して……生きて……」
オーウェル/おい待てマクエール、その詳しく話が聞きたい。だから、逝くな。……逝くな……死ぬなよ……死ぬんじゃねーよ……。
GM/そう言ってる頃には、マクエールは完全に光になって消え……。
ジーク/そんな感動的シーンに空気を読まないクズが割り込む!
スウィフト/おいっ!?(笑)
ジーク/ありがとう! 名前、マクエールって言うの!? マクエールくんあーりがとー! オレ、多分あんたのおかげで時間戻してもらって生き返らせてもらったんだよね!? ありがたいからこいつの命も救ってあげるから安心するんだよッ!
オーウェル/は……?
ジーク/じゃなきゃ救ってもらえた恩返しもできないからね! 大丈夫、オレがこいつ殺されないようにするから死んでも心配しなくていいからね!? オレクズだし借金取りから逃げるし戦闘中何もしないような奴だけど恩返しぐらいはするから! ありがとうっ!
GM/それを聞いたマクエールは、完全に昇華されました。安心した顔で。
オーウェル/…………。
ドリス/……安心した顔をさせてあげられたね。
ドレーク/……で、周囲は普通の駅の風景になると。
GM/少しだけ人通りの少ない通路に、5人が居るだけになりました。
ジーク/改めて自己紹介しようか? オレはジーク! 20歳のドイツ人のオーガ族と人間のハーフで陰陽師をやってるんだ。最近この街に引っ越してけど色んなもんに追われるの嫌だから住民票は移してないしすぐにどこにでも行けるよ。
オーウェル/すげー自己紹介だな。
ジーク/だから、殺されそうな人をどこにでも助けに行けるぐらい暇人だ。クズでも安心していいよ!
スウィフト/どうも、そのクズの友人をやっているスウィフトです。家出をしてジークの住んでるとこ……アパートかな? アパートに居候してます。同じく暇人だからお兄さんが死ぬのを守ってあげられるよ。
ドレーク/リゲル討伐の報酬を山分けする。何を言おうが一緒に戦った5人で山分けするぞ。だから名乗っておく。……俺はドレーク=イングラム。日本にやって来たばかりのハンターだ。後でお前らの住所を聞くからな。
ドリス/…………。
ドレーク/坊主は名乗らないのか?
ドリス/ま、まだ男の方の名前が決まってない……本名が決まってないから名乗れない……ど、どうしよう……とりあえず双子の兄姉の方の名前を言っておこうかな……自分、双子でして、そっちの方はブリジットっていうんですけど……?
オーウェル/いきなり兄姉の名前を言われてもビビるわ。
GM/なんで双子の方の名前は決まってるのに自分のキャラ名を決められないんだよ?
スウィフト/僕も偽名っていうかコードネームだし、そういうやつかな?(笑)
ドリス/良い名前でしょ〜。『聖戦の系譜』のブリジットから取ったんだ〜(笑)
GM/ああ、あれ良いキャラだよね、じゃあ君はエーディンとかでいいじゃん……(笑) で、オーウェルは名乗るの?
オーウェル/……俺は、オーウェル=ドレファスだ。『奴ら』に殺されたエルフ族の仇を晴らすためにハンターをしている。
ジーク/『奴ら』? それが命を狙っている連中ってこと?
オーウェル/おそらくは。
GM/お、おそらくは(笑)
ジーク/検討がついているなら自衛しやすくて良いね。じゃあこれからオレ達は仲間ってことで、握手っ! よろしく!
オーウェル/握手……。
GM/固い握手を交わすオーウェルとジーク。その光景を眺めるスウィフトとドリスとドレーク。そして街の駅は、今日も変わらず……惨劇を起こさない変わらぬ姿で動き始める。

 自己紹介を終え、お互いを確かめ合う5人。
 その背後で……2.5頭身ぐらいの赤い牛の角の生えた精霊と、マフラーで顔を隠した精霊の2匹が、熱く抱擁をしていた。

 「兄弟〜! ようやっと再会できた〜!」
 「ガウッ? ……ガウガウ〜!」
 「どこ行ってたんだよ、寂しかったぞ〜! え、ドーマ兄貴はもう来てる? ツヴァイク兄貴もトゥルース兄貴も無事降りられた? ユーメイ兄貴とドースン兄貴はお土産を買いに行った? ジェリドは……もう会場に行ってる?」
 「ガウー」
 「で……その会場、一体どこなんだ? 知らないかぁ。大丈夫、親切そうな人に何とかしてもらおうぜ! にしてもその格好、喋りにくそうだなユースト兄貴……」
 「フガ」



 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 ワンアンドアナザー ・ 第1話「はじまりのゲーム」 〜





END

第2話に続く