ゴーストハンター02・リプレイ・パラドックスの椿
■ 第7話 『そのまま』 ■
2007年6月28日




GM/貴方達は生き延びた。『誤った死の運命』から逃れ、全員の胸はもうスッキリしている……筈なのに。和気藹々とした夜、君達は十歳前後の少年に出会った。――謎の少年に。
昌幸/エクスカリバーたん、アレは何なのかちゃんと話してくれ。
GM/コクリ頷き、話し出します。「四月九日にも言ったけど、私にも判らないものはある。私も判らなくて、セカイたんも気付かないことが沢山ある。こんな言葉を知ってるかしら。――『存在とは知覚されることである』」
望彦/……それは?
GM/「昔、ある哲学者が言った言葉よ。当然の話だけど、在るという概念を持たなければ誰かも気付かず通り過ぎてしまう。もう一度、『世界が干渉する度合い』を説明するけど……。
  @一般人   A能力者  B一般霊・マレビト
  C悪霊・怨霊 D超越的存在

 Cの『誤り』に世界は『率先して消去処分を働きかける』。けれどBより前は容認してしまうの。それまで取り締まっていたら三日原くん達のミスティックも消されちゃうわ。……私は、あることの認識がうまくできなかった。だって度合いを『@〜Dである』と認識しちゃってたんだから。けれど気付くことが出来たのは……実際に我らの意識内で干渉したから。十年前に、実際に触れ合ってきたから」
望彦/……「十年前の『諸悪の根元』」ってやつか?
GM/「十年前にある『容認された怨霊』が生まれた。怨霊なのに@〜Bのくくりに入ってしまったそれは、セカイたんに処罰されることがなかった。処理されないまま怨霊はこの世界に居続け、チカラを求め続け、仲間を増やした」
優斗/それは……。
GM/エクスカリバーたんは続けます。「怨霊の習性と本能はもう貴方達は何度も聞いている筈。@お腹いっぱい満たされたくて、Aチカラを生者を巻き込んででも欲しくてたまらなくて……そしてBずっと誰かと一緒にいたい。コクルイやゴブリンは空腹を満たしたがっていたし、桜田ハルカは誰かに構ってほしがっていた。秋田キサも、生者を殺してでも心を癒したがっていた……ずっと家族と一緒にいたいって」
恐一/……あのガキ、全部条件を満たしているのか。
GM/その想い……強く危険な本能を、霊のように知的レベルが落ちたものでなく、人間のように思考し吟味するモノがこの本能を持っていたら? 幽霊は一定で端的な行動しかできない。「敵がいるけど、自分はレベルが低いからアイツには勝てない」など思案することはない。けど、人間のように「レベルが低いなら逃げよう、勝つ方法を考えよう」と頭が良かったら。……それは最高に最悪なモノだ。
望彦/より厄介になったと……。
GM/「知恵を持ち、ギリギリ世界に咎められることなく、消されることなく存在を保っている。人間であるが、誤りがまじっている少年。本能として死者を増やすもの――いわば、『生きている怨霊』。それが、彼よ」
恐一/……なんか、すっげえあくどいな。けど、ウチのサキに危害を加えるヤツは死んで当然だ!
昌幸/オッサン、落ち着けよ。熱くなる気持ちも判るけどさ……。
GM/「本当なら、貴方達はもう特例じゃない。元々は『貴方達、生き残ってみない?』だったし、貴方達は貴方達を殺す怨霊を倒したら……もう特例じゃなくなる。私達が干渉しなくても生きていける筈だったんだけど……」
優斗/まだそれっぽい事が起きている。っていうか、エクスカリバーたんがまだこの場にいて僕らと話しているって時点で死は逃れられていないんじゃないか?
GM/「おそらく……。まだ私とこうやって話しているってことは、危険が近くにあるってことね」
昌幸/しかし……何でまたそんな存在が生まれちまったんだ。十年前って……ホムンクルスぐらいしか思い当たることはないぞ? あれはもう倒したじゃないか。
GM/――では全員、【意志力】で思い出し判定をしてください。
勇規/はい。(ころころ)44成功。
優斗/(ころころ)28成功。
昌幸/(ころころ)18で成功。
恐一/(ころころ)50、成功。
望彦/(ころころ)35だから成功。
GM/じゃあ一番低い出目の人――マー君は思い出した。君がショタユキくんになってとあるお屋敷で冒険をし……4人の男性が死んでいたのを発見したことを。
昌幸/うっ……ホームレスの男が4人いたよね、ニュースでも見た。
GM/次に低い出目は優斗か。――君はそのお屋敷でとある書面を思い出す。『必要なものは1人の錬成につき2人分の血液が必要だと言われている……今日は、4人に手を掛けた』。
優斗/1人につき2人分……既に1人分だけならとっくに調達出来ている。でも彼女達は――娘と旦那を蘇生しようとしていた!
恐一/……あっ!
優斗/けれど、子どもの娘を完全に復活させる為にはホームレスじゃ不的確だった。だから僕らを求めていた……、旦那はっ?
GM/3人目は三日原くん。君は思い出すよ、――あの屋敷に伝わる『秘術』を。
望彦/……魂の移り変わり。サキちゃんに乗り移ったあの秘術。
GM/そして次に勇規くんは、『あること』をどっかで聞いたことがあるなと思った。『魔法って、遠くに飛ばしてもその場にいる人に関係してしまう。あの屋敷で使われた秘術は、あの屋敷にいた人達の「近しい人」にも効果を発揮してしまう……』
勇規/……ええっ?
GM/サキちゃんが狙われたのは、みどりハイツが緑凰館だったからでもあるだろう。しかし、……十年前にオッサンがあの屋敷に訪れていたから、オッサンの近しい存在である姪に移ったのかもしれない。
勇規/……だから?
GM/オッサン以外にあの屋敷にいて、簡単に乗り移れる『弱者』がいるお家はどこだろう?
恐一/ウチは、もうサキが乗り移られたんだから論外だろ? まだ腹の中だったけどな。
優斗/僕の兄ちゃんは十歳近く離れてるから。
昌幸/俺の兄貴も、もうデカイし……。
望彦/俺は一人っ子だし……でもイサッキーには、妹がいて……。
昌幸/……あの時点で、お母さんのお腹の中に赤ちゃんがいた。サキちゃんと同じように――うわあぁっ、やりにくいっ!
優斗/ホントにキツイな、厄介だ!
GM/――という結論を、最後のオッサンがまとめたってことで(笑)
昌幸/で、でも……まだ弟さんだって決まった訳じゃないだろっ!
優斗/……かなり有力な説でしょ。勝率九十%ぐらいだよ、コレ。
昌幸/エクスカリバーたん! 結局どうなんだ、本当のところ……?
GM/そう言われて彼女はかなり悩み、口を開く。「確かに勇規くんの弟さんは、あのときお腹の中にいた。生まれることが確定していた」
勇規/だから、『イベント』で確実に起こらなくちゃいけなかったんだよな?
GM/「そうよ、誕生に関係するイベントの殆どは運命だから必ず通過しなきゃいけない。里山家の離婚は絶対に起こらなきゃいけない……ってことは、ちゃんと彼は生まれてるんだから」
勇規/……うん?
GM/「セカイたんが生まれるべきものとして既に創っていたんだから、その子の運命はもうこの世界に存在している」
勇規/……うん、そうだよな。
GM/「その子には、もう寿命がある。……どんなルートでも構わないと言われ、選択肢をいくつも持った精神を持っている」
望彦/そうだよね……?
GM/肉体はただの物体です。そこに精神を備え付けているから自在に動きます。例えるなら『肉体という舟の上に、精神が乗り操縦している』と考えてください。「……まだ母胎内だとしても、中で舟と操縦者は既に作られていた」
優斗/……あ。秘術を使ったときのキサさんも、本来精神の無い蝋人形に魂を移していたな。
恐一/……弟に旦那の魂が入ってるとして、もう弟が生まれる予定だったんだから……肉体に魂が2つ入ってるっ?
優斗/舟を乗っ取られてるってことか! 本来の操縦者である弟を退かしてそこに居座ってるって感じか?
GM/海賊と同じだね……舟の主導権を横取りしても、舟を操縦するのは元々の持ち主じゃないと巧くいかないもんだ。
昌幸/単純に『幽霊に乗り移られる』だけか! どうにかして吸い出すことはできないのかな……何か良い方法はある?
恐一/調べるとしたら【人脈/巫女】に頼むか? 今の時刻は?
GM/夕時に魔王城から帰ってきて、買い出しをしてから鍋パーティーをしたんだから……まだ夜の九時ぐらいかな。
優斗/なあエクスカリバーたん。僕らに新しく設定された『誤った死のイベント』があるかどうか判る?
GM/「新しい日は……まちまちだけど……可能性としては、明日には出現する!」
望彦/新しいイベントが明日には!? そうだ、スズちゃんはいる?
GM/三日原くんの真後ろにいるよ。
望彦/真後ろ!?(笑) あ、じゃあさっきの話は聞いていたよね? 『2つ分の魂が1つの体にある場合、片方だけを吸い出す』にはどうしたらいいんだ?
GM/「……無理矢理魂を引き離すことは、簡単なコトじゃないわ……精神を潰すには、肉体から殺すことが一番ラクよ……」
望彦/……それじゃダメなんだ。もう片方に作用したらいけない。倒したいのは1体だけなんだよ。
GM/――では。誰か『あること』に気付けるか【分析力】判定!
勇規/(ころころ)49で、気付く! ……成功するなんて珍しい。
GM/ではでは、勇規くんはパッと頭にある事が思い浮かんだ。――憑依している間は、表立って行動をしている方が『精神』の指導権を握っている。精神を攻撃する手段なら、表に出ている精神しか当たらないんじゃないか……?
優斗/……ゲームシステム的に言えば、『幽霊が憑依している間にMP攻撃した場合、その幽霊のMPが減る』ですね?
GM/そうだ。……そんな確信をイサッキーは持った。それならイケる、と。但し気を付けてほしいのは、肉体を殺してしまったら殺人になってしまうということ。人間は倒したからといって光にならないということを忘れないでほしい。
望彦/でも、その方法なら元の精神は無事で済むんだな? それを聞いて安心した!
勇規/でも気になるのは……エンチャントをかけてもらわない限り俺達の攻撃ができないな。
昌幸/良かった、生体磁力放射線2がMPダメージだ。よしよし!
恐一/オッサンもアストラルナイフがあるからイケる!
優斗/僕はHPダメージしかできない。エンチャントをかけたらそのままMPダメージとして処理していいんだよね。エンチャントは1回で3ラウンドだから……結構キツイんじゃ?
GM/――そういえばオッサン。巫女さんってどんな子なの?
恐一/はい?(キャラクターシートを見て)霊関係の記事のときに世話になっている『神楽ミコト』ちゃんです。野火止近くの神社で仕事をしてる筈なんだけど。
GM/……それを聞いてスズちゃんはフッと俯く。
一同/……えっ?
GM/パッと顔を顔を上げて、「……オジサマっ☆
一同/ぎゃあああああああぁぁぁっ!?(笑)
優斗/ええええぇぇ! まだいたのおぉっ!(笑)
恐一/怖いーっ!(笑) ミコトちゃんは確かに巫女さんだから同じ黒髪だけど! 雰囲気が全然違ったじゃないかー!?
昌幸/あ、あのー……ミコトさんもスズさんの体に同居してる人なんですか?(笑)
GM/「ワタシはマンション3階なんですよっ♪」
恐一/体内の中にマンションがあるのか!(笑) ほ、ホントにミコトちゃん……なのかぁっ?
GM/「もうっ、オジサマったらぁ〜、何度も一緒にお仕事したじゃないですかぁ〜☆」……ちなみに、精神の居場所をデカルトかカントは『舟』って例を出したけど、ビリー・ミリガンでは『大人数が入るリビング』らしいよ(笑)
恐一/み、ミコトちゃん……これからホントに俺、絶対に女なんて信じない!(笑) で、あのさ……エンチャントが3ターンしか保たないのがネックだからもっとより良い策はないか?
GM/では、コネという特別手段を使ってくれたので無条件で情報を出そうと思います。「ちょっとお待ち頂けますかぁ?」ぱたぱたぱたー……と彼女はアパートの2階へ走って行く。
恐一/……なんでアパートの方に?
GM/2階の部屋のドアが閉めると――途端に霊達がその周りに集まってくる! ミスティックじゃない人にも見える!(笑)
勇規/……うわあぁ(笑) 怖いので下向いてます。
昌幸/あ、前出たじいちゃんがいるよ!(笑)
望彦/しかも、閻魔様まで来てる!?(笑) スズちゃんの時と違って軽くデレデレしてるし!(笑)
GM/(遠くから聞こえる声で)「はい、はいぃ〜。なるほどぉ〜、わかりましたおじいちゃん〜!」パタパタと2階から下りてきます。
恐一/おじいちゃんに教えてもらってきたんだ!?(笑)
GM/「オジサマ、このやり方はどうでしょうっ?」とミコトちゃんはある書物を片手に術の使い方を説明しだします。――簡単にシステムをご説明しますと、『エンチャントをかけた武器はMPダメージとする』ことで確定とします。尚かつ、『エンチャントをかける際に3ラウンド+1D10ラウンドプラスする特別ルール』を採用します。
望彦/おおっ! それなら確実に4ラウンド以上になる!
優斗/それは良い。……あ、そうだ、白魔術で神聖化っていうエンチャントと同じような3レベル【魔術】があるんだけど、僕覚えられないかな? 自宅のじっちゃんの蔵書を探して見付かったらとか……。
GM/おじいさんが魔術師で本が家に残ってるの?
優斗/一代一代溜めてきたんだよ。だから僕もこの年齢で回復を持ってるんだ。
GM/……魔術師ってそういうもんだよね。一族で知恵を溜めて強くなっていくものだから、まぁ無理じゃないだろう。これから自宅に帰って【資料検索】で魔術書を見付け、【魔術】判定に成功したら取得可能にするよ。
優斗/じゃあ僕は早速一度家に帰るよ! 誰か、手が空いてる人手伝ってくれ!
望彦/それなら俺が手伝う。こっちは黒だけど魔術の心得がある奴の方が探すのは早いだろ?
昌幸/俺は……一旦家に帰って電池とか補充したいな。
勇規/……なら俺は、十年間母さんに会ってないから今どこに住んでいるか父さんに訊きたい。可能かな?
GM/イサッキーもマー君もどっちも可能だよ。一旦別れることになるけど、どちらも優斗達が魔術書を探している最中にこなせる処理だしね。オッサンはその頃どうしてる?
恐一/……さっきのガキがどこに消えたかとか調べたい。モノを探す手段っていうのは、【霊能力】のダウジングだな?
優斗/オッサンはダウジングの準備をみどりハイツでしてればいい。イタコの家系なんだから場の調整の方法は知ってるだろ?
恐一/じゃあ、家に帰って道具を配置し、儀式を整えます。準備ができた奴はみどりハイツに集合してくれ。――みんな車に乗せて家に送ります!


 ★浅霧優斗&三日原望彦


GM/それでは。オッサンの車に送られ一旦別れ、優斗は自宅に戻る。三日原くんも彼のお家にお邪魔します。
優斗/ウチは都営住宅で、多分一つの部屋がごっそりと本の山になっているよ。これでも一応魔術師の家系だしね。
望彦/うわー……ウチの実家もこんな感じあったなぁ。
優斗/まだそっちよりは白魔術系だし禍々しくないと思うよ。……母さーん、神聖化ってヤツが載ってる資料ってどこだっけー!?
GM/お母さんは魔術に関して知ってていいことにしていいんだね? じゃあちょっと書物庫でウロウロした後に「多分この辺じゃないかしら……お兄ちゃん達があさってなければね」
優斗/母さんの言った数冊取り出す! これで【資料検索】かな?
GM/お母さんが多少検討をつけてくれたから、プラス10%で判定していいよ。1人でも成功したら本が見付かることにしよう。
望彦/(ころころ)ごめん、こっち失敗! ……あ、代わりエロ本あった。お前、年上好きなんだな?(笑)
優斗/いやいやそれ兄ちゃんのだから!(笑) じゃあ俺が探し当ててみせる!(ころころ)60……ギリギリ成功、あぶね!
望彦/照れなくていいってー(笑) 次は【魔術】か。覚えられるか?
優斗/頭に叩き込む!(ころころ)よっしゃ、成功! 神聖化ゲットしました、成功すれば12ラウンドMPダメージが継続するよ!
GM/それはお見事! ……では目的を達成したことで、約束のみどりハイツに向かおうか。


 ★里山勇規


GM/次はイサッキーのシーン。……帰宅すると、君のお父さんはTVを見ている。妹さんは……帰って来ているけど自室で宿題をやってるからここにはいないよ。「ああ、おかえり勇規」
勇規/ただいま。……父さん、ちょっといいかな。一つ訊きたいことがあるんだけど。
GM/「なんだ? そんなにかしこまって言うなんて」
勇規/……十年前に母さんと離婚しただろ? 父さんは、母さんの連絡先を知ってるのか?
GM/「……」テレビの電源を切り、息子の話を真剣に聞こうと君を見る。「……知らなくは、ない」
勇規/急に連絡取らなきゃいけないことになったんだ。教えてくれないかな。
GM/「なんだ、それは。お父さんは彼女ともう離婚している。もう彼女はお前も無関係なんだぞ」……当然、どうしてって訊くよね?
勇規/うーんと……お母さんの子どもに会いたいんだ。
GM/……。お父さんは、違う男性との間に子どもが生まれたために別れたお母さんを苦々しく思っているよ。
勇規/それでも続ける。急に思い出したんだ……十年前に、子どもと会ってやってくれって頼まれたんだ。確かに父さんとその子どもは無関係かもしれないけど、俺とは血が繋がってる弟だから……一回ちゃんと会っておきたいなって思ったんだ。
GM/それを聞いて暫し黙り、時計を見たり目が泳いだりする。「……確かに、アイツの新しい子とお前はキョウダイであることには変わりない。……もう十年前のものだが、住んでいる所も知っている。野火止近くの住宅街だ」――お父さんは、具体的な住所を教えます。
勇規/……父さん、ありがとう。
GM/離婚のときに交わしたであろう書類をお父さんは見せてくれる。見ているだけで物悲しいものをね。……これでどこに住んでいるかの住所と、固定電話の番号も判ります。流石に携帯の番号までは十年前のものだから判らないけど。「……あまりこういうものは子どもには見せたくなかったんだが」
勇規/父さんにお礼を言う。本当にありがとう。
GM/「……お母さんに会ったなら、こっちは元気にしていると……お前は元気なのか、と……訊いてくれないか」
勇規/……うん、判った。
GM/それだけ言うと、お父さんはその部屋から静かに去っていってしまいます。
勇規/……書類を持って、みどりハイツに向かいます。


 ★青森恐一


GM/次はオッサン。みどりハイツでダウジングの準備をしているところだね……どんな風なんだ?
恐一/周りを掃いてから、盛り塩をしたり一人寂しく設置してます。
GM/設置していると、……君のマンションに住み込んでいる死んだ親父さんが現れます(笑)「こら、塩なんて置いたら儂が入れないじゃないか! キョウイチ、入れろー!」(笑)
恐一/うるせえ、お前は入ってくるんじゃねえっ!(笑)
GM/「なにか困っているなら手伝うぞー! 儂も術師の家系だからなー!」……ところで、お父さんのお名前は何だっけ?
恐一/青森零(レイ)です。……けどダウジングを手伝ってくれるならいいな。窓を開けます、入って来いよ。
GM/「いやっほーい! 息子が困っているところを助けたくなるのが親心じゃろうー、っていうか早く結婚しろー!」
恐一/お前のせいで結婚できないんだよっ!(笑) 白装束に蝋燭を頭に付けて塩撒きます!(笑)
優斗/……いや、それは関係無くない?(笑)
GM/女嫌いになった時点で結婚はダメだと思う。――ではオッサン限定【運】判定に成功したらダウジングにボーナスをあげよう。お父さんがイイコトをしたってことでね。
恐一/おう、それは良い。(ころころ)……失敗だ。
GM/……じゃあ結局お父さんは何もしなかった。普通の【霊能力】ロールで頑張ってね!(笑)
恐一/あっ、お前、設置した飾りを壊すんじゃねーよ!(笑) 出ていけ、とっとと出ていけぇー!(笑)
望彦/そんなところで入ってきます。準備出来てるかー……って、やって来たらいきなりオッサンが隅っこで泣いてる!(笑)
勇規/よう。……オッサンを泣かすぐらいって何者だ?(笑)
昌幸/心霊機械のメンテナンスをしてから来ました。どうしたオッサン、誰かにイジメられたかー?
GM/……そういやマー君。深夜十一時ぐらいになったけど、親にはどう言って抜け出してきたの?
昌幸/あ、仕事が決まったから友達が祝ってくれるってドンチャン騒ぎすることになったから泊まってくる……とかで!(笑)
GM/ダメだなぁ、まだニートには変わりないのに(笑) でもマー君のお母さんは「良い友達持ったわねー、お母さんも嬉しいわー、いってらっしゃいマー君!」と笑顔で見送ってくれたんだね。
昌幸/……ごめんね母さん、実際のドンチャン騒ぎはもうやったんだ(笑)
GM/では、4人がみどりハイツに集まりました。――ダウジングをしてください。まずは具体的にまず目標を決めてね。何をするか宣言しておくれ。
恐一/例の『生きた怨霊』が今どこにいるか。……イサッキーから本住所の情報は貰っているから、本当にその家にいるのか調べる! よーし、エクスカリバーたん来いー!
GM/ダウジングって大成功が出たら方角だけでなく距離も判るんだよね。けど本当に野火止住宅地にいるかどうかも成功しただけで判ると思うよ。
恐一/いくぜ!(ころころ)あ、11……クリティカルだ。
GM/……なんでマジで出すの?(笑) じゃあ、エクスカリバーたんの加護が……隣の親父に与えられた。
恐一/何故そっち!?(笑)
GM/親父が光り出す!「恐一……お前にチカラを! ハアアアアァァァァッ!
恐一/……なあ、除霊していいかコレ(笑)
望彦/今は駄目だ、気持ちは判るけど駄目だ! イサッキー抑えて!(笑)
GM/クリティカル出しちゃったか、怖ろしい……じゃあ結論を言っちゃおう。野火止の周辺というのは確かだが、イサッキーの持ってきた住所の家には今、いないよ。
優斗/別の場所にいるってことか? こんな夜遅くに、小学生が?
恐一/……野火止方角なのは変わらないんだ。一応検討はついた。車でそこに行ってみよう!


 ★野火止


GM/それでは、十二時に近い真夜中。野火止に車を走らせてきました。2話で出てきた道を通り、もっと木々が生い茂る住宅地の方へ――。そこで、【恐怖判定】!
優斗/え、いきなりっ!?(ころころ)成功だ!
昌幸恐一望彦/(ころころ)成功!
勇規/(ころころ)……失敗。ただでさえ弟が心配だから敏感になってるっぽいな。
GM/じゃあ描写しますと、……ある区域に入った途端『ゾワッ!』と悪寒が全員に走った! イサッキーはあまりの恐怖に息を呑む!
勇規/ウッ! ……【恐怖判定】はいっつも失敗するな、俺。
GM/ところで、オッサンは固まってないよね? ――ここで失敗してたら【運転】判定をしてもらい事故るかどうかするつもりでした。
恐一/オッサン固まってないよ! 【運転】スキルは持ってるけど良かった……お前の弟がいるみたいだぞ?
望彦/……オッサン、『弟に取り憑いたモノ』だ。イサッキーの弟は悪いんじゃない。
恐一/……そうだな。今のは失言だった、スマン。
GM/そのとき、『ダンッ!』……車に微かな衝撃感を感じる!
昌幸/こういう時こそカンチくん! 頼むぜ、壊れないでー!(ころころ)あ、01だ!
恐一/絶対成功! お前、やる時はやる男だな!(笑)
GM/じゃあ……カンチくんは渋い声で言う。「……貴様に、チカラを授けよう
恐一/喋った!? そういう機能があったのかカンチくん!(笑) っていうかまた男かよっ!
GM/オッサンのキョウジだって男だろ(笑) ハスキーヴォイスのカンチ君は続ける。「今すぐ車を降りた方がいい……お前達に悲劇が訪れるであろう」
昌幸/か、カンチくんありがとう……みんな降りよう!
GM/静かな夜の道に車を停め、外に出ると……ふと『何か』が車体に引っ付いているような気がした。
望彦/……なに?
GM/でも、見付けた瞬間にソイツはフッと消えた。姿は確認出来なかったが……禍々しいモノのように思えたのは確かだ。
恐一/……何かされる前に降りて良かったかもな。【霊能力】で怨霊がいるかどうか調べるぞ。(ころころ)成功!
GM/オッサンは悪しきモノを感知してみると……なにか、鋭い感覚がする。それはここより更に木々が多くなっている方向からだ……。
勇規/……確か野火止って林が多いって言ってたような。
GM/うん、木が多い。何故ならお寺や神社が多いからね。――ではみんなは思い出そう。近くに『平林寺』という大きな寺があることを。
優斗/……森の中から誘き寄せてるのかよ。
昌幸/とりあえずそっちの方に行こう。平林寺ってどんな所なんだ?
GM/新座市の観光スポットだよ。大きなお寺で、敷地内に神殿、墓、林、森、川、谷、山……すべてが揃ってる。大きさは、新座駅から某女子大の距離の半分ぐらいかな。
優斗/……ええっ、それってどれだけデカイの!? それ一つでお寺なんだろッ?
昌幸/これだけデカイとどんなに暴れても迷い込んでも誰にも気付かないな……お墓で運動会もできる。ちょっとした肝試しとかラクに出来そうだし。
優斗/絶対やってるんじゃね? ……って、全部の要素が詰まってるから霊的にもかなり良い場所なんじゃ。
GM/それは、近場に来れば更に思うだろう。……一応2メートルぐらいの塀があるけど、塀の先から霊力を感じるね。
勇規/ここか……塀って乗り越えられる?
GM/【体力】判定で2人以上成功したらみんな寺の森に入れることにするよ。
優斗/(ころころ)ヘーキヘーキ、パッと乗る!
勇規/(ころころ)成功。
昌幸/(ころころ)成功。パッと上に乗ってみんなでオッサンと三日原を引き上げるよ。
望彦/サンキュー! 塀の中に入る……と?
GM/さっきまでの道路の明るさはどこにやら。……いきなり森に迷い込んだような暗さが君らを襲う。
優斗/懐中電灯持ってるからそれで照らして行くよ。先に進もうか。
望彦/どの辺に奴らがいるか【霊能力】で判定!(ころころ)成功。
GM/霊能力で調べたか。……寺というものは強いものだから何かを感じるのは仕方ないことだ……しかしその中でも、『森の中心』に行くにつれておかしな波動が大きくなるのでは、と思った。……一応お寺の道だから灯籠が立ってたりするよ。……カタカタ動いてるけど。
望彦/……何が起きてるの?
GM/【神秘学】のスキルを持っている人は自動的に判るよ。……ポルターガイストだ。
優斗/ああ……近いってことだね。さっさと進もうか。後ろから殴られないといいねー?
GM/森だからどこから何が出るか判らないなぁ。――さて、この森だけど、本当に山になったり谷になったりしてるんです。歩き甲斐のあるお寺だねえ。
勇規/【フィールドワーク】で安全な所を探しながら行きます。(ころころ)成功。
GM/ん、じゃあ勇規くんは……川を発見した。
勇規/……川が、あったんですか?
GM/いや、そう簡単には見付からないもんだね。少し窪みになっていて、微かに谷ができている。5メートルほど下の谷には小さな川が流れていて、……奥の方から嫌な感情を全員が察知できる。
優斗/……思いっきりあっちが根城かな。谷には下りられる?
GM/さっきの塀上りと同じで、谷を下るには【体力】判定2人以上成功で無事滑り下りられるよ。
一同/(ころころ)成功!
優斗/お、全員成功だから……ズザザザザと見事下りきった! ――ではここでさっきの『ゾワッ』が君らを襲う! 【恐怖判定】!
優斗/(ころころ)ごめん、失敗!
恐一/(ころころ)うわ、なんで大失敗するんだ!
望彦/(ころころ)こっちもダメ、失敗……今回は耐えられなかった!
GM/ゾワリ、――背筋が凍る鋭い感覚。
優斗/き、気持ち悪ぃ……なんだよこれ!
望彦/……ぺしぺしっと頬を叩いて気を引き締める。奴が近くなっているってことだよな? 谷の下はどんな風だ?
GM/イサッキーが見付けた通り、川がさらさら流れているね……あっちから。小さな谷の隙間を縫うように流れていて、川の上流を見てみると……崖の先に洞窟がある。
優斗/……洞窟かよ。最悪じゃん。
GM/洞窟は、『天が無い場所』だ。幽霊から見れば成仏しようと思っても上に昇れない場所でもある。だから、洞窟には必然的に『色んななモノ』が隠れるんだよね。呪術的にも効くから様々行事で使われるんだ。
優斗/人間は本能で洞窟を嫌がるよ……生物学的に暗闇は見えなくて怖いからさ。生きて帰らなきゃ僕達、怨霊にされるかも。
GM/じゃ、ここでエクスカリバーたんが剣の姿で現れよう。「……あそこに『嫌なモノ』が集まっているのはもう判ってるわね。懐中電灯を持って戦うのも大変だから、私が光になってあげる」……暗闇の修正などは全てエクスカリバーたんがカバーすることにします。
優斗/あ、ありがとう。――じゃあ洞窟の奥へ進むよ。


 ★洞窟


GM/暗い洞窟内を聖剣の光が照らす。――奥に進めば先程のゾワリの原因は一目瞭然だ。……まだ怨霊とは言い難いが、霊達が山ほど集結している。
昌幸/コクルイのときの下級霊のように……?
GM/幽霊は力が強いモノへと集合するから、「一緒になりたい」と沢山の者達が呼ばれ、集まっている……けど聖剣がいるから貴方達の周りには下級幽霊が来ないね。
恐一/大丈夫か、勇規。
勇規/……なんとか。
GM/勇規くんが答え、奥の方まで来れば……予想した人物がそこにいるよ。

「こんばんは。もし今夜ここまで来てくれなかったらお家まで遊びに行くつもりでした。わざわざ来てくれてありがとう」

GM/奥に立つのは、十歳ほどの少年。……君らはもう、その子がいる覚悟は出来てる筈だ。
恐一/……やっぱり腹立つガキだな。俺の家はデカくて判りづらいんだが、それでも来たか?
GM/「そうなの? じゃあ『大きなお家ごと全部』仲間に頼んで遊ぶつもりだったよ。魂は多ければ多いほど友達が増やせるんだから、大きいお家は大歓迎だよ!」
優斗/……お前、母さん達まで巻き込むつもりだったんだ?
昌幸/……ますます許せねえ。
GM/「ふふっ、こちらも早く仲間を増やして皆と一緒になりたかったんだけど、一人で駅を利用するには十年もかかってしまったからね。十歳ぐらいにならなければ冒険もできない」……君らもその年頃に屋敷を冒険したね。
勇規/……お前は、十年間意識を乗っ取ってるのか?
GM/「まあね。実際に自由に動かせるようになったのは5年ぐらい前か? 少女に声が届いたぐらいしか出来なかったな」
優斗/……やっぱり。一応あの子の友達、僕のカノジョなんだよね。片手でぐるぐると斧を回すよ。
GM/「じゃあ君がボクと融合すればカノジョもボクの友達だね!」
優斗/……そんなこと僕がさせないよ。叩き直してやる。
GM/少年は、勇規の方を向いて話し出す。「……君には感謝している。あの屋敷にいた人の近しい者を選ばせてもらった。君があの屋敷にいてくれたおかげで私はこの舟を手に入れることができたんだ」行儀正しく礼をするよ。
勇規/なんとなく腹立つな、お前。……十年間そこにいるってことは本人の意識は無事なのか?
GM/「知らないな。ボクには操舵手なんて興味ない」……そうしている間にも、周りの下級霊達が蠢き出す。奴らは集まり、形と成り、……君らの目の前に現れる。
恐一/ウチのサキに手を出したこと、その身を持って贖わせてやる!
望彦/わざわざ少年の体に取り憑いているような卑怯者なんだ。絶対にやっつけてやる……!
GM/「やれるもんならやってみな!」――少年の前に怨霊達が出現する。一つは、赤くて形を成さないドロドロした異端のモノ。一つは、馬に跨り武器を構える騎士。そして、悲痛の黒い涙を流す怨霊が二つ。
昌幸/こ、コクルイだ! 勢揃いしてる……!
GM/奴らは禍々しいオーラを放っている。そのオーラは天にも遮られ暗闇の中に充満し、君らに襲いかかってくる……【恐怖判定】!
勇規/(ころころ)77失敗、やっぱり精神的な何かがあるんだ……。
優斗/(ころころ)しまった、失敗!
GM/最前列にいるコクルイ達と優斗達の距離が十メートル。それでは、ラストバトル・スタート!

 ●戦闘/1ターン目
GM/騎士の敏捷値は6、コクルイは5、ドロドロが3、少年は一番最後の1です。イニシアチブ順は『勇規→優斗→昌幸→恐一→騎士→コクルイ×2→望彦→ドロドロ→少年』だね。それでは、戦闘を開始してください!
優斗/騎士は絶対直接攻撃してくるからHPの高い僕が止めに行った方がいい。おそらく赤いドロドロも直接攻撃をしてくるから……。
昌幸/数が多いから後衛組に来られると怖い……でも俺【回避】3レベルとっているから前に出るよ! 盾になる。
勇規/俺も赤ドロドロの前に出て後ろに来ないようにするよ。……まずは立ち直れるか回復だけど!(ころころ)よし成功、珍しく1回で動けた! 赤ドロドロの方で移動してリボルバーで攻撃します!(ころころ)……あ、90で普通の失敗。
優斗/普通に失敗なら良かった! 僕も意識回復いきます。(ころころ)……ゴメン、99で大失敗。……しまった、プラン崩壊した……誰か騎士を食い止めてくれ!
昌幸/じゃ、じゃあ俺が行くよ! 騎士の前に立ち塞がってガチで怪光線いきます!(ころころ)わ、失敗!
恐一/マサの代わりにオッサンがコクルイを食い止める! コクルイAに向かってキョウジたん!(ころころ)……90で普通の失敗です……あれ、出目悪い?
昌幸/と、とりあえずエクスカリバーたんの加護をー!
一同/エクスカリバーたーん、来てくれえー!
GM/大絶叫されちゃった。……それでは最初に、騎士は目の前のマー君の攻撃します。武器を振り上げ、攻撃!(ころころ)……出目が低いな、13のダメージ!
優斗/ヤバ……それで低いのかよ!?
GM/グサッと刺して、お次はコクルイA。目の前のオッサン限定に……目からドロッと黒い涙を流す。【恐怖判定】を!
恐一/(ころころ)よし、成功だ!
GM/失敗かあ……じゃあコクルイBは普通にボコすよ。オノオだから斧で攻撃!(ころころ)……あれ、00。さっきエクスカリバーたんって言われたせい?(笑)
昌幸/ありがとうエクスカリバーたん! これからも祈り続ける!
GM/えーと大失敗表は……『武器を落とす』だ。
優斗/コクルイって毎度武器を落とすよね!(笑) 確か第二話も落としてたぞ!
望彦/でも良かった……じゃあ俺は少年に【霊能力】アストラルソードいきます! MPダメージ、いけ!(ころころ)成功、9のダメージ……イサッキーの弟だから殺意低いな……。
GM/少年に向かって剣が襲いかかる。けどHPダメージじゃないから血は出ないよ。――お次のドロドロさんの前のイサッキーに攻撃。(ころころ)9点のダメージ!
勇規/た、高っ……(ころころ)でも回避は成功してるからいける。さて少年の番になったけど……。
GM/うん、少年の番だね。じゃあ誰に何をしようかなー?(ころころ)マー君に……【霊能力】のアストラルアローを飛ばそうか。
恐一/マサに!? しかもMPダメージ……キツイッ!
昌幸/【抵抗力】で回避する!(ころころ)やったギリギリ成功、5点減らせるぞー!
GM/それでも8のMPダメージをゾスッ! ……実際は3ダメージか、出目が低かったな。

 ●戦闘/2ターン目
勇規/目の前の赤いのに撃つ!(ころころ)成功、12ダメージをバァンッ!
優斗/意識回復!(ころころ)……なんで99ばっかり出るの!? まだ固まってる……兄ちゃん、一旦逃げろ! 「低い」で13ダメージだよ、やられちゃう!
昌幸/じゃあ……一旦逃げます。1ターン消費して、戻って優斗をペシッと叩く! それで意識回復させていいですか?
GM/そうだね……1ターンわざわざ消費してくれるんだ、OKにしよう。
昌幸/ペシッ。優斗、大丈夫かっ!
優斗/うあ……うああぁ! 2ターンも悪夢に魘されたー!
恐一/じゃ、コクルイAにキョウジたん使います。(ころころ)成功! しかもツンデレが直って13ダメージ!
GM/うわぁ、結構来たね。――では騎士の目の前に誰もいなくなったからどこに行こうかな。(ころころ)サイコロでイサッキーに行くことにしました。攻撃、そして16のダメージ!
勇規/(ころころ)か、回避……成功。いきなり10点近く入るのか!
GM/最終決戦だから、キツめにいってるよ。……さあて、コクルイさんの目の前はどなたかな?
恐一/はい、オジサンだよ!
GM/もうちょっとボクの涙を見てよボロボロ!
恐一/はい、オジサン頑張ってみるよ!(ころころ)【恐怖判定】はギリギリ成功……良かったぁー!
GM/うーん、こっちが泣いちゃうぞ! ……でBは武器を拾うから1ターンと(笑)
望彦/とりあえず俺は少年にアストラルアローを飛ばす!(ころころ)成功、12ダージ! 痛いぞーっ!
GM/痛いね。……次、そっち狙ってやる。
望彦/怖っ、狙わなくていいから!(笑)
GM/でも先にドロドロが、前にいるイサッキーに攻撃!(ころころ)10点のダメージ! 次は少年が【霊能力】アストラルソードを……三日原くんに飛ばす。
望彦/……MPダメージ、きた。
GM/発狂させる勢いでいくよ。(ころころ)……15点のMPダメージ、食らって!
望彦/……で、でもこれでやっと半分ぐらいだ。まだイケる!

 ●戦闘/3ターン目
勇規/赤い子にリボルバーで攻撃!(ころころ)よし、12でクリティカ――18点ダメージです!
一同/おおぉーっ!(ぱちぱち&歓声!)
優斗/僕は起こされたから行動していいんだよね。行くよ、赤い子を減らす!(ころころ)よし成功、14点ダメージ! 名誉挽回だ!
GM/……クッ、赤い物体は潰れた!
昌幸/よーし、コクルイに接敵します……オッサンだけに押し付けるのも! コクルイAに(ころころ)76で失敗……。
恐一/オッサンもコクルイAに!(ころころ)成功、8点ダメージ!
GM/まだまだこっちは平気だ。じゃあ騎士さんの前にいるイサッキーか優斗に攻撃を(ころころ)……優斗に、ゴメン01。
望彦/ダメージ2倍かよ!?
優斗/で、でもイサッキーにいかなくて良かった!
GM/(ころころ)……34のダメージ。
一同/ええぇっ!?
GM/でも相手が優斗だし、大丈夫だよね? ……ではコクルイは、泣くのが疲れたのでそろそろ攻撃したいと思います。A&Bは2匹とも(ころころ)オッサンの方に8点と、6点ダメージ。
恐一/【回避】!(ころころ)ヤベ、99大失敗!
GM/回避大失敗表か。……ではオッサン、『衝突』してください。体をさばいた先に仲間がいたので、双方とも転倒します。
恐一/ゴメン、マサッ! しかもダメージもキッツイんですが!
昌幸/オッサン、起きあがるのに1ターンかかるんだよっ!
優斗/こうなると……コクルイ1匹でも早く仕留めた方がいいかもしれない! できる!?
望彦/……俺もMPがツライんだが……仕方ない。【魔術】の電撃を使う、みんな目を瞑って!
GM/……それを聞いて、少年も目を瞑ります。
望彦/うん、それは当然だろうね。(ころころ)成功……うわ、でも1体だけにしか当たらないや! 仕方ないからコクルイAに9点のHPダメージを!
昌幸/……倒れてくれるか?
GM/残念、コクルイAはまだ倒れないよ。――次は少年だね。
望彦/う、うわぁ……今度は何してくるんだよ……。
GM/赤いドロドロはもう倒れたけど、その目の前にイサッキーと優斗が集まってたんだよね。……2人は半径5メートル以内だと思うんだけど、どうかな?
優斗/……僕もそうだと思います。
GM/だよね。――【霊能力】クリエイトイリュージョン使用。【抵抗力】で成功しないと、君らは幻覚につつまれて仲間を攻撃しだすよ。
優斗/げっ!?(ころころ)33で成功!
勇規/頼む、成功してくれ!(ころころ)……67で失敗、ゴメン!
GM/じゃあイサッキー、何故か優斗がいる方向に敵がいるような気がした。と言ってもこれでターンエンドだから次で抵抗しておくれ。

 ●戦闘/4ターン目
勇規/【抵抗力】プラス10%でいきます……じゃないと優斗に当たる!(ころころ)32で成功!
優斗/良かったぁ……。勇規兄ちゃん、ここでコクルイAを始末しないとヤバイ気がするよ……。
恐一/こっちからも頼む、潰してくれ! ゴメン、ダメな子でー!
勇規/じゃあ、この位置からリボルバーでコクルイAを撃ちます。(ころころ)成功、13ダメージ!
GM/やっぱリボルバーは当たると痛いな。コクルイAは逝きました。
優斗/やった、これで騎士に集中できる……騎士に攻撃いくよ!(ころころ)ギリギリ成功!
GM/騎士、【回避】するよ。(ころころ)成功。
優斗/ダメージ減らすんだよね、コイツ……(ころころ)それでも10点ダメージ!
GM/はい、これで騎士に初めてダメージが入りました。
昌幸/うわっ、厳しい……オッサン気を付けろよって言いながら立ち上がります!
恐一/すまん、俺も年だな……って仲良くこっちも立ち上がります。
GM/それで2人のターンは終わりだね。それでは騎士の番だけど(ころころ)イサッキーの方に、17のダメージをザクッ!
勇規/(ころころ)【回避】失敗……そろそろ俺、血がダクダクし始めたんだけど……下がっていいかな?
GM/それもいいだろうね、といいながらコクルイBのターン。マー君に攻撃!(ころころ)……けど失敗か。コクルイは基本の能力値が低いからね。この戦闘における雑魚だし。
恐一/その雑魚相手なのに割と苦戦してるんだよ、こっちは!
望彦/……俺のMPがそろそろ半分以下になってクラクラしてる状態です……誰か、貰えないかな?
昌幸/俺、まだ全然減ってないからやれるよ。10点あげる!
望彦/正直バックファイアが怖いけど……しょうがない、コクルイBの前に移動します! という訳で、マサに接触してシフトメンタルパワー使用!(ころころ)成功、マササンキュ!
GM/お、三日原が前戦に来たか。ホントにそれで良かったのかな?
望彦/……一発ぐらいだったら俺だって耐えられるよ!
GM/そうか。じゃあ少年の番だけど、ちょっと嫌がらせしようかな。……騎士に【霊能力】エイド。
一同/……あああぁぁっ!?
望彦/ざ、ざけんなっ! 超ムカつくーッ!

 ●戦闘/5ターン目
勇規/騎士の前から離れます。下がってから、コクルイBにリボルバーで撃つ!(ころころ)成功、13のダメージ!
優斗/……僕はそろそろ自分に神聖化を行います。(ころころ)ゴメン、失敗した!
昌幸/コクルイBにいっちゃっていいな、怪光線2!(ころころ)……うわ最悪、外しちゃった! 次のターンで充電しなきゃ!
恐一/キョウジたんでいきます、頼むぜエクスカリバーたん!(ころころ)……83で失敗です。
GM/おお、失敗続きになってきたね。構わないでコクルイBは……三日原くんに攻撃。(ころころ)8点のダメージだよ!
望彦/【回避】スキルなんて無いよ、素通し食らう……けどまだ大丈夫! それより、少年の様子は?
GM/三日原からのMP攻撃を2回食らって、自分でも色々MPを使う攻撃を使っている……けどボスデータだからね、まだまだイケるよ。
優斗/幽霊のMPはHPレベルあるんだよな……よし、騎士来いや!
GM/言われなくても優斗に(ころころ)チッ、失敗した。スカ。
望彦/……よし、少年に攻撃。マサから貰ったMPを使うわ、【霊能力】アストラルアロー!(ころころ)成功、11点MPダメージ!
GM/うーん、ボスデータで高いとはいえ、確実に食らってるよ。じゃあ少年は……やっぱり三日原を狙うのが効率的だよね。アストラルソード!(ころころ)16のMPダメージ、ザクゥッ!
望彦/こっちも抵抗はするけどね!(ころころ)成功……けど顔が青くなる! イサッキー、MPが欲しいかもしれない!
優斗/でも勇規兄ちゃんには攻撃に専念してほしいから……接触して行動した方がいいかも!

 ●戦闘/6ターン目
勇規/では、三日原のいる所に移動し、接触して……コクルイBを撃ちます。(ころころ)成功、13のダメージ!
GM/うーん、コクルイはまだ死なないね。
優斗/まだか。僕は自分に神聖化!(ころころ)……ダメ、失敗。
昌幸/うう……怪光線2の電池を入れ替えます。それで終わり!
恐一/こっちも……もう一回キョウジたんでコクルイBを斬る! キョウジたん、デレってくれ!(ころころ)成功、10ダメージだー!
GM/……日本刀でザックリやられ、コクルイBは潰れた!
一同/やったあぁっ!
GM/雑魚が消えちゃったなぁ。騎士さんも頑張って攻撃するしかないね、優斗に!(ころころ)14のダメージをザクッ!
優斗/……ぐぅ。ゴメン、僕もそろそろヤバイよ。
望彦/回復したいけどMPが無いんだ。……イサッキー、いくつMPくれる?
勇規/うーん、……10とったら俺も半分になるかな?
望彦/……でも今度、こっちにアストラルソードが来たら死んじゃうんだ。10貰うよ!(ころころ)成功、ホントにありがとう!
GM/じゃあ、少年は普通の嫌がらせしようか。【霊能力】クリエイトイリュージョン……優斗だけに。
優斗/……よし、来いっ!
GM/……あ、やっぱヤメる。この技って百メートルまで届くし、コクルイの前に4人揃ってるんだよね。接触もしてるんだから半径5メートル以内にいるだろうし。
望彦/……マジでこっち来ちゃうの?
GM/こっちも人間だもん、考えて行動するよ。という訳で後ろ4人にクリエイトイリュージョン使用! 成功してね、じゃないと幻覚によって仲間を攻撃しちゃうよ!
望彦/(ころころ)成功!
恐一/(ころころ)34で成功!
昌幸/(ころころ)げっ、なんで失敗するんだ!
勇規/(ころころ)なんとか成功。

 ●戦闘/7ターン目
勇規/攻撃したいけどリボルバーの弾を詰め替えます。1ターン消費。
優斗/僕は自分に回復しようかな。……騎士のクリティカルダメージさえ来なければ大丈夫なんだけど。
昌幸/でも意外と来ちゃうからな、このゲーム。
GM/……いや、この卓だけだよ。こんなにクリティカルとファンブルが出るのは(笑)
優斗/騎士から下がりはしない。目の前の位置のまま、自分を回復します。(ころころ)……くそ、失敗!
恐一/惜しい! 優斗、今度の俺のターンでトリートするから!
昌幸/さっき幻覚に失敗したから……まず【抵抗力】オネガイ!(ころころ)成功。
GM/成功か、じゃあオッサン達に向けられていた武器を直して、普通の行動に戻れるよ。
昌幸/もう範囲で幻覚が来られると怖いから……敢えてみんなから離れる! それで騎士に生体磁力放射線いきます!(ころころ)……99!
優斗/あ……バックファイア……。
GM/わー、おめでとうございます。レベルは3だった筈だから3D10MPダメージかなぁ?
望彦/あ、ああ……ゴメンなマサ、さっきMP貰っちゃったよーっ!
昌幸/(ころころ)11……MP減らします……まだ半分だけど、武器ぶっ壊れたー! 次で修理しなきゃー!
優斗/そうだ、MP攻撃手段の1つがぶっ壊れた!
望彦/俺がエンチャントに成功するか……あとは優斗が神聖化に成功しないと、少年が倒せないっ?
恐一/俺もエンチャントできるけど、とりあえず今は優斗を癒す!(ころころ)成功、優斗にトリートで10点回復させる!
GM/おー、折角騎士が減らしたところを回復されちゃった。……けど追い打ちをかけるよ。優斗に(ころころ)ちょこっと12ダメージ!
優斗/……ヘーキ、足元に血溜まりが出来てるけどね。
望彦/ごめん、回復まで手が回らない……俺は少年にアストラルナイフいくから!(ころころ)あ、ダメだ……失敗した、クッソー!
GM/少年の番だけどねえ……(少し思案して)騎士に向かって【霊能力】トリート!
望彦/あっ、また回復しやがった! ……でもエイドじゃなくなったから、カツカツになってきたか?

 ●戦闘/8ターン目
勇規/騎士に向かってリボルバーいきます、とりあえず当たってくれよ!(ころころ)……普通に失敗!
優斗/僕は自分に神聖化かけるマジで! そっちもそろそろMPヤバかろう。エクスカリバーたん!(ころころ)……07。
一同/おおーっ!
優斗/この場合のクリティカルは……12ラウンドの2倍だから、24ラウンドになるの?(笑)
GM/そんなにいらないと思う(笑) けどMP1で成功で、次から斧がMPダメージ化になるね。
昌幸/先々のことを考えて、生体磁力放射線を修理させてください。(ころころ)……02、よっしゃ直った! キラキラキラ!
優斗/ホント、クリティカルとファンブルの申し子だなぁ(笑)
恐一/俺は優斗にエイドかけます!(ころころ)普通に成功、9点回復してくれ。
GM/2ターン続けて回復されたか。……でも目の前にいるから優斗に行くもんね。
優斗/来るがいいよ、その為に僕が前にいるんだもん!
GM/だよね?(ころころ)そんな優斗に15のダメージ!
優斗/……まだ……大丈夫、平気!
恐一/……三日原。イサッキーにエンチャントをかけたら割とイケるんじゃないか?
望彦/消費が6じゃなければね……こっちもヤバイんだよMPが。誰か吸ってもいいか、吸えないだろ?
優斗/僕のMPなら平気だよ。あるいは僕の神聖化か、オッサンがエンチャントをすればなんとか……下手にMP減らすと怖いじゃん!
望彦/……そうだな。とりあえず一旦行動を放棄する。温存!
GM/そっか、行動放棄したか。(暫し思案して)……ちょっと勝負に出よう、三日原にアストラルアロー!
優斗/……一段階下がった!
望彦/むこうもかなり削れてるってことだよね、抵抗する!(ころころ)……クリティカル!?(笑)
一同/すげえっ!(拍手ぱちぱち!)
GM/くそぉっ、こっちは勝負に出たのにな……完全抵抗かよ!

 ●戦闘/9ターン目
勇規/HPが半分以下ですよ……待機して、エンチャントしてもらうのを待ちます。
優斗/僕は攻撃いくよ、まだ2発ぐらいなら耐えられる! まぁ、これで倒れちゃっても恨みはしない……騎士にMPダメージ!(ころころ)成功、13点!
GM/……MPに13点か、うわぁ。
優斗/いいかげんムカつくんだよ、お前!。
昌幸/直った生体磁力放射線で、少年の方を攻撃!(ころころ)61で普通の失敗です……!
恐一/よし、イサッキーにエンチャントかけまーす!(ころころ)14で……大成功。MP1点で、しかも6ラウンド継続だ!
望彦/6ラウンドなら結構良い、充分倒せるな!
GM/このままだと倒されるな……騎士のターンになったので、優斗を刺す!(ころころ)思いっきり殺す気で、20点のダメージ!
優斗/……今ので片腕がプラーンってイった。正直……ヤバイ。
恐一/ええぇっ!? つ、次でエイドかけるぞっ!
望彦/俺が治すから! 人命の方が大事だ、トリートかけます。(ころころ)ゴメン、失敗……ああ、1点無駄にした!
優斗/……うん、ダイジョブ。まだ……。
GM/おー。本当は三日原を狙おうと思ったけど、優斗を殺した方が確実に倒せるね! よし、優斗にエーテルアロー!
優斗/キッツイなぁ!(ころころ)ピッタリ抵抗するけど……。
GM/こっちもかなりカツカツだ。(ころころ)しまった、出目が低すぎる! HPダメージ8!
優斗/それぐらいなら経験レベル分で相殺できる……!
勇規/待機していたので動きます。……リボルバーにエンチャントがかかったから、少年を撃つ! いけっ!(ころころ)……02!
GM/大成功っ!?
一同/やったあぁー!(ぱちぱち)
勇規/(ころころ)しかも十面体で9出た! ダメージは……32!
優斗/32ぃ!? いくらなんえもそれは逝くだろっ!
GM/……(カリカリと鉛筆を走らせて)。
勇規/……逝きますか?
GM/……はっはっは、実は計算するまでもなく逝くに決まってるじゃないか!(笑) 誰がエンチャントをかけたんだっけ? 好きに演出するがいいよ!(笑)

「よっしゃああぁ、勇規……行けええぇぇっ!」
 世界に認められた銃が光を纏う。閃光の一撃を放つのは、彼だ。
 バァン――ッ!
 光の銃弾を受け、少年は崩れ落ちた。血は一滴も滴ってはおらず、静かに眠りにつくかのように倒れ伏す少年。
 兄の一発が、弟の心を救い――?


勇規/……ところで、騎士は?
GM/少年は倒れても騎士は崩れないよ。まだまだ戦闘続行っ!

 ●戦闘/10ターン目
勇規/残った騎士にリボルバーで、MPダメージいきます。(ころころ)成功、8……のダメージ!
GM/ぐっ、MPダメージは効くね……元々コイツは肉体派の敵だからさ。正直ツライな。
優斗/でも僕は下がっていいか……僕が下がったらコイツがどこに行くか怖いんだけどね!
昌幸/……それなら俺が前に行って食い止めるよ。1ターンぐらいならHPも保つから! クリティカルが来なければ死なない!
優斗/クリティカルが来る卓なんだよこれは!(笑)
恐一/とにかく優斗、お前は下がれ。死んだら元も甲もない!
優斗/……そうだね、下がるよ。ゴメン……下がって自分に回復かける!(ころころ)失敗。
昌幸/1発ぐらいなら俺が保たせるから! 騎士に接敵します!
GM/男だねえ。ダメージは30ぐらいくるよ?
昌幸/平気です。生体磁力放射線いきます……マジでっ!(ころころ)……なんでこんなとき失敗するんだよっ!
恐一/下がってくれた優斗に、オッサンはトリートかけます。(ころころ)普通に成功、12点回復。
優斗/ありがたい……でもまだ前に立てるアレじゃねえな。
GM/それじゃ、ご期待通り騎士はマー君に行きますよ。(ころころ)ザクリと、15のダメージ。
昌幸/(ころころ)回避は成功、5点マイナス! ……まだクリティカルが来てもギリギリ立ってられるかも?
勇規/三日原、もうMPダメージが来ないんだったら俺のを吸っても平気だ。10ぐらいなら保つ。
望彦/平気だね? ……正直吸いたいから頂くよ。(ころころ)成功! ああ……煮える煮える(笑)
優斗/……ホント、この戦闘カツカツだなぁ。
GM/だってGMがあまり戦闘厳しくやりたがらないんでね。ラスボス戦ぐらい苦労しないと面白くないじゃん?(笑)

 ●戦闘/11ターン目
勇規/騎士を、撃つ。(ころころ)……ふ、普通に失敗。
優斗/……こっちは騎士に接敵し直して、攻撃行きます。神聖化してるから(ころころ)11点のMPダメージだ!
GM/MP責め……高いやつとはいえ連続は辛い!
昌幸/生体磁力放射線2、これで最後の……(ころころ)91で普通の失敗。オッサン頼む!
恐一/……ああ、もう大丈夫だよな! 【霊能力】アストラルアローいきます!(ころころ)成功……13点ダメージ!
GM/……ぐ。
恐一/……13、逝くだろ!?
GM/(カリカリと鉛筆を走らせて)……騎士、逝った!
一同/やったあぁぁー!(一同拍手)
優斗/オッサンありがとぉー!
昌幸/ありが……って、これじゃあ俺、全部失敗したままじゃんー!
望彦/いや、マサは盾になってくれたしMPもくれたから凄く助かった! ありがとうー!(ぱちぱちと一同拍手……)

GM/さて。――騎士は打ち破られ、赤い異端はドロドロに溶け、コクルイは光となり……魂がこの洞窟を彷徨う。昇天しようにも、ぐるぐると洞窟内を彷徨い始める……。
優斗/……これ、浄化してあげたいよね?
昌幸/なあ、エクスカリバーたん……浄化できないのか?
恐一/そうだ、多分ポケットの中に塩がまだ入ってた筈!(笑)
GM/――オッサンが塩を出したとき、洞窟内に誰かが入ってきた!
恐一/……誰だっ!
GM/そこには、オッサンのお父さんとハイパーおじいちゃんの姿が!「儂らのチカラを貸そう!
一同/ええぇーっ!?(笑)
恐一/お前もいっそコイツらと消えてくれよっ!(笑)
GM/さあ、儂らと一緒に来るがよい……!」という訳で、ズルズルと騎士達はお父さん達にを連れられて行きましたとさ。――そしてもう一人、倒したといえば。
勇規/……弟の様子は?
GM/傷は一つも負っておらず、ただ倒れているだけです。
勇規/……おい、大丈夫か?
GM/勇規くんが抱き上げて揺らすと、……目を開けましょうか。
昌幸/あ、そういえば弟とは初対面だよな……?
勇規/……えっと……だ、大丈夫か?
GM/「あ……あー」
勇規/……あ?
GM/「だぁー、……まぁまー」ふりふり、すりすり。……どう見ても十歳児には見えない。
勇規/まさか、5年前から止まったまま? とりあえず洞窟を出るか。
恐一/ああ。イサッキー、おんぶしてやれ。
望彦/そうだな。……弟さん、多分イサッキーの首にギュッてしがみつくだろうね。
GM/うん、にっこり笑って少年は勇規くんに抱きつく。では、入り口に向かう途中……みんなを照らしていた光が消えかける。
昌幸/え……、エクスカリバーたんっ?
GM/先程まで洞窟内を照らしていた剣は、どことなく薄く感じる。「良かったわね。これで私と干渉する必要が無くなったってことよ」
恐一/……なんか、それはそれで寂しい気もするな。
勇規/エクスカリバーたん。コイツはずっと取り憑かれていたのか?
GM/「ええ、さっきの話っぷりだとずっと表に出ていたのはあの魂だったみたい」
勇規/十年の間の記憶とか、俺みたいに与えることはできないのか?
GM/……暫し、エクスカリバーたんは黙り「んー……じゃあ、そこに寝かせて」洞窟の外に出てから、言います。
勇規/寝かせます。
GM/仰向けに寝かせた少年……の胸に、スッと剣が刺さる。
昌幸/あ……っ。
GM/「エクスカリバーは元々治癒の力を持っている剣で、再生の能力を持っているの。……海賊に舟を乗っ取られた話はしたけど、舟を動かすために海賊は操縦者を降ろしたりはしないでしょ? だからきっと、『彼』も一緒の舟に乗って十年を見ていた筈。だから引き出せるかどうか、やってみる」
勇規/……頼む。
GM/少年の胸に刺さり、エクスカリバーの色である青と白が流れ込んでいく間も……たいまつとして使っていた光はどんどん薄くなっていく。
昌幸/……懐中電灯、用意しとくよ。
GM/「『特例』もこれで終わりね……本当ならもっと早くさよならを告げる予定だったんだけど、蛇足まで付き合ってくれてありがと」
昌幸/いや、こちらこそ。
恐一/楽しかったよ、なんだかんだ言ってさ。
望彦/実際は3週間ぐらいだったんだろうけど、十年前にも飛んでさ……凄く長かったような気がする。
GM/「この3週間で……貴方達は『死』を回避することを出来た。人間の手で回避することができると証明されました。世界はその功績……このテストプレイを高く評価する。もっとこの手を広め……誤りの無い世界を創っていけたらと私達は願ってるわ」
優斗/それは、僕も歓迎するよ。
GM/「……でもね、本当は絶対的な権力者『神様』とも呼べるチカラが世界に干渉するのはいけないことなの。けれどなによりも望んでいたことは……1人でも多くの人が幸せを掴んでほしかったということ。たとえ1人でも6人でもしあわせになってくれればいいと思った。悲しい死なんて迎えてほしくなかった。それは私と世界だけじゃなく、世界中の世界中のみんなが思っていることかもしれないわね」
昌幸/……だな。誰だって不本意なのは嫌だよ。
恐一/誰だって生きたいさ。ましてや、変なものに力を吸い取られていくのは一番嫌だしな。
GM/「うん、誰だって寂しい死に方なんてしたくはないもの。……それに、貴方達は閻魔様の前で嘘のない言葉を言ったでしょう?」
望彦/それは、まあ……ちょっと照れくさそうに言う(笑)
恐一/けど、全部当たり前のことを言ったんだ。
GM/エクスカリバーたんは少年の胸に刺さってたけど、スッと持ち上がり抜け……貴方達の前に子どもの姿として舞い降りる。「ちゃんと人間式のお礼をしますね」ペコリとお辞儀をします。
望彦/こちらも倣って、ペコリ。
勇規/ちゃんとペコッと、ありがとう。
昌幸/お礼を言うのはこっちの方だよ。こうやってまた生きていけるんだから。……イサッキーなんか特にお礼言わなきゃ。
恐一/ああ、家族が増えたんだからなっ!
勇規/……元から人数は同じだよ。
恐一/でも、絆は深まったじゃないか!
勇規/……まあね。
恐一/別々と一緒なのは大違いだ。――エクスカリバーたんの頭を撫でます。じゃあな。
GM/「私達のワガママに付き合ってくれて、本当にありがとうございました。貴方達の前で誓います。……私達はこの世界をよりよく創っていくことを。だから貴方達も……閻魔様の前で言ったこと、必ず守ってみせてね」
望彦/ああ、守るよ。なんなら、指切りでもしようか?
GM/「あっ、それいいね!」

 6人で手を出して……。
 ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます
 ゆびきった!
 ……言い終わったときには、6つの手は5つになっていた……。


優斗/……指切るっていうか、舌切られるんだろうけどね!(笑)
昌幸/これ、久々にやると恥ずかしいなぁ!(笑)
望彦/いいじゃん、たまには!
GM/5人だけの森になったところで、貴方達は元いた場所に……いるべき世界に戻りましょう。貴方達は、――まだ誰も足を踏み入れたことのない4月の世界へ向かうのです――。


 ★エンディング/村上昌幸

GM/それは、四月二十日の朝。平林寺から帰って丸1日が終わり、そして誰も踏み入れたことのない4月の日を迎える。――朝起きて、「マー君、ご飯よー」というお母さんの声を聞いて、新聞を読んでいる相変わらずのお父さんを見る……そんな村上家の朝。
昌幸/もっさもっさ。朝ご飯食べます!
GM/朝ご飯は、今まで通りのお母さんの味だ。でも、前と違うことって言ったら……カノジョからの嬉しい電話があったかなぁ?
昌幸/職が出来た!(笑) 塾の説明、行ってきます!
GM/では今日はカノジョとの記念すべき塾講師生活1日目にしよう。にこやかにお母さんが見送る。「行ってらっしゃい、マー君!」
昌幸/行ってきます。……ああ、俺もいいかげん親離れしないとな。
GM/まったくだよ(笑)「何時に帰ってくるの? お母さん、今夜はいっぱい晩ご飯を用意して待ってるから! マー君の大好きなもの作っちゃうからね!」
望彦/……親離れというか、お母さんが子離れ出来てない!(笑)
昌幸/上のお兄ちゃん達がみんな独立しちゃったしね……職場に電話掛けてこないといいなぁ!(笑)
GM/では、約束の場所ではカノジョのヨウコちゃんが君を待ってる。「マー君、こっちだよ。……引き受けてくれてありがとうね。本当に忙しくなかったの?」
昌幸/いやぁ、こっちもいいかげん職が欲しかったし(笑)
GM/「マー君と一緒に教えられるだなんて凄く嬉しいんだ……だって、ずっと一緒だしね」
昌幸/うん、そうだね……。
GM/カノジョに手を引かれて、新しい場所に行く村上昌幸くん。まだ一度も踏み入れたことのない世界へ入っていくのです――。


 ★エンディング/浅霧優斗


GM/マー君同様、丸1日経って減っていたMPも取り戻し……普段通り高校に行く平日金曜日だ。疲れもすっかり取れて、今日は勉強もバイトもし甲斐があるね。
優斗/……ふう。右手にバトルアックスを出そうとする。
GM/……。
優斗/……もちろん、何も出ない。無いんだ、って呟く。よし……グッと何かを確かめるように頷いて、学校に行くよ!
GM/「優斗、さっさと食べて学校行きなさーい! 最近サボってばっかりだって先生から連絡が来たのよー!」
優斗/そうだ、ヤッバイんだよ出席日数が!(笑)
GM/「まったく、仕事もいいけど学業の方も専念しなさい!」
優斗/大丈夫、予習も復習もちゃんとやってるから! 要領は良いよ、ヤマカンとか簡単に当てるし……勘じゃなくて「この先生の傾向からいってこういう問題が出る」とか考えるタイプだから!(笑)
GM/うわ、ムカつくぐらい頭良いなお前。……では、電車を使って志木第一高等学校に向かう……運命の場所を通ってね。
優斗/ガタン、ガタンガタン……志木駅に着いて、うーんとっ。
GM/後ろからポンッ、と叩かれる。
優斗/うん。
GM/……もう君は驚きませんかね?
優斗/……うん。
GM/そこには栗色の髪の女性。「おはよう。これから学校かな?」
優斗/おはようございます。うん、学校に行ってきますよ。
GM/「えっと、浅霧くんは今日は何時まで学校にいるのかな? ……前に先生がお葬式に来てくれたからこちらからご挨拶に行きたいんだけど、OGとは言え、その……」
優斗/放課後は4時ぐらいだよ。良かったら僕が連れて行ってあげる。
GM/「あ、ごめ、……ありがと」
優斗/うんっ。やっぱ、そっちの方が良いよ。ありがとうって。
GM/「そう、よね……。私達ったら前に『お話する』って言ってメアドも交換してなかったよね? だから……この機会にいっぱいお話ししたいことがあるの」
恐一/……で、絶対あれだ。学校に来てからクラスの男子に「優斗ぉ! 朝の女、誰だよ! 俺見たんだぜー!」とか言われる(笑)
昌幸/(クラスの男子になって)しかも結構可愛かったじゃないかー! お前も隅に置けないなー!(笑)
望彦/(クラスの男子になって)なんだよ教えろよー、カノジョかー!
優斗/うん? ただの知り合い。
昌幸/(クラスの男子になって)えぇー、つまんねー。お前にもやっと浮いた話が出たのかと思ったのにー。
優斗/そういうコトになったらお前らに紹介してやるよ!
恐一/(クラスの男子になって)おっ、なんだよ意味深な発言。ヒューヒュー!(笑)
GM/そんな、平凡な高校生活を噛み締めながら、ちょっといつもとは違う4月の朝を迎えるのでした――。


 ★エンディング/青森恐一


恐一/ふああぁ……。朝起きて、やることと言ったら……仕事かぁ。
GM/自宅で仕事の人間は、朝起きて直ぐ仕事だね。――けど今朝はちょっとうるさいみたいだ。「ぴんぽんぴんぽんぴんぽーんドンドンドンドンドーン!」
恐一/あー、うるさいのが来た……って言いながら玄関をガチャッ。
GM/「おはよう、オジサン!」ランドセルを背負った女の子が入ってきます。
恐一/おはよう、サキ。なんだ、早く学校に行かなくていいのか?
GM/「行くよ。でもさオジサン……前、お家にいなかったでしょ? 渡そうと思ってたものがあるの」
恐一/あ? なんだよ。
GM/プリントを貴方に渡す。読んでみると……『合唱会のお誘い』。
恐一/なんだコレは?
GM/「クラスのみんなでお歌を唄うの。お母さん達も来るから……オジサンも一緒に来てくれるかな?」
恐一/……ああ、判ったよ。頭ガシガシ撫でて返事をする。
GM/「えっへへー、ありがとう……オジサン、大好き! 私、いっぱいお歌唄うから絶対聞きに来てねっ!」
恐一/ずっと頭撫でてます(笑) じゃあ、学校行ってこい!
GM/「うん! 明日よろしくねーっ!」
恐一/……明日ぁ!?(笑) おいサキ、そういうのはもっと早く言え――っ!(笑)
GM/そんな和やかな朝のマンション風景。そして君に届く優しい声――「息子よ、早く結婚しろ……!
恐一/うるせえ親父ぃ! 塩、投げつけます!(笑)


 ★エンディング/里山勇規


GM/勇規くんだけはエンディングの時間帯がちょっとだけ特殊です。――平林寺の件から、貴方は『偶然お寺の前で倒れている弟を発見』し、現在はレイコさんのいる病院におります。お父さんから教えて貰った電話番号でお母さんを呼び出した後だ。
勇規/……待合室にいます。
GM/弟くんは治療室に運ばれていった。……そして駆けつける彼と君のお母さん。「勇規……何があったの?」
勇規/……。
GM/「勇規、貴方……怪我してるじゃない! 大丈夫なのっ?」
勇規/だ、大丈夫だよ……これくらい。
GM/「ほ、本当? あ……そうだ、勇規……ありがとう」
勇規/……え?
GM/「私もちょっと混乱しているから、なんであの子があんな所にいたのか、どうしてこうなってしまったのかよく判らない……けど、貴方が助けてくれたって聞いて安心した……ありがとう。ミツキの時といい、いつも貴方は助けてくれるのね」
勇規/……そんなことより、母さん。
GM/「……なに?」
勇規/最近、どう?
GM/「え……?」
勇規/最近っていうか、十年間……ずっと会ってなかったじゃないか。
GM/「あ、そ……そうね。そっちの方こそ……ミツキはどうなの?」
勇規/ミツキは元気にやってる。父さんも俺も、怒られてばっかりだ。
GM/「ミツキは『大怪我さえしなければ』とても元気な子だから……。あの子も、貴方も、あの人も……元気でやってるのね」
勇規/うん、やってるよ。……父さんが「元気でやってるのか」って聞きたがっていた。
GM/「私は……『お母さん』をやっている。貴方達には本当に申し訳ないことだと判っているけど……私は幸せにやっているわ。……だから、私一人が幸せになったんじゃないかって……みんなが幸せかどうか、心配だったの」
勇規/……うん、俺は大丈夫だよ。俺は、幸せだ。
GM/「……良かった。本当にそう言ってくれて、良かった」――ではそうしていると、レイコさんが「○○さーん!」とお母さんを呼び、彼女は弟がいる治療室へと入っていく。
勇規/……名前、変わってるんだっけ。
GM/あの女性は、一応君とはもう無関係な女性だ。けれど、無関係のままいくかは君次第だよ。――じゃあ折角だから朝のシーンもやろうか。「……お兄ちゃん? 早く起きないと学校遅れちゃうよっ?」
勇規/え? ……何この時間、今日一限から授業あるんだけど!(笑)
GM/「昨日すっごく遅くに帰ってきてからずっと寝てたじゃん! 寝過ぎだよ! ……しかも朝帰りまでして!」
勇規/ま、まあ……あれは朝帰りって言うか?
GM/「……お兄ちゃん」
勇規/……なに。
GM/「朝帰り、したんだよね。――カノジョに会わせてくれない?」
勇規/そういう朝帰りじゃないっ!(笑)
GM/「何言ってんの……前に『カノジョが出来た』って言ってたでしょう……?」
望彦/オーラが黒い! ……っていうかまさか、遺伝?(笑)
恐一/そこにタイミング良く勇規の携帯電話にカノジョからの着信!(笑) ぷるるる、ぷるるる!
GM/……ジロリと携帯電話を見る妹(笑)
勇規/こ、これは同じ部活の先輩だっ!
恐一/留守電に繋がって、「あれっ? 勇規くん、今日の部活の電話なんですけど……」で、用件が終わった後に「い、勇規くん……だ、大好きだよっ!」きゃっ!(笑)
GM/留守電って普通は聞こえないよね? でも妹は【知覚力】判定をクリティカルヒットで気付いた!(笑)「……お兄ちゃーん? スッゴイ遅くに帰ってきたとき、私心配したんだよー……? ちゃーんと妹孝行するべきじゃないのー……?」
勇規/なにそれ! 初めて聞いたよ俺!(笑)
GM/……そんな感じのドタバタな里山家。絶対に味わうことの無かった新しい4月の朝を貴方を迎えるのです――。


 ★エンディング/三日原望彦


GM/……来たね、この時が。
望彦/……何が。
一同/……(ゴクリ)。
GM/(ジョーズのテーマソング風に)たーらん……たーらんたーらんたーらんたーらん♪
望彦/何だよぉっ! 言いたいことがあるならさっさと言えよおおぉっ!(笑)
GM/――ドンドン! アパートの部屋の扉を乱暴に叩く音!
望彦/ひいぃっ! なんですか!
GM/「宅配便でーす」
望彦/……。あ、そういえば……母さんから沖縄土産が来るって電話があったなぁ。
恐一/……シーサーが。
望彦/……確か、五十匹!(笑)
GM/ガチャッと玄関を開けますと、外には男性が3人ほど大きなダンボールを持って立ってます。「すいませーん、割れ物なんで注意してくださいねー」
望彦/で、そのダンボールがカタカタ動いてるんだ?(笑) とにかく、印鑑を押して受け取ります……。
GM/カタカタカタ、カタカタカタ。
望彦/……よし。ガンバルぞ、俺! 負けないからな、俺っ! 箱をカパッ!
GM/ジロッ!
望彦/……ぱたん。
GM/閉めるな!(笑) 中からは「しさっ、しさーッ!」と可愛らしい鳴き声が!
望彦/鳴き声!? シーサーって鳴くんだ!? ……とりあえずウザイから全部開ける!
恐一/「しさーッ!」ぴょーんぴょーんって飛び出ます。「しさーしさーッ!」(笑)
望彦/お、お前らー! 部屋中に散るなよおぉー!(笑)
GM/……カタカタと、一番大きなダンボールも動いてます。
望彦/そっちはちんすこう3ヶ月分だろ? なんで動くんだよ……いいや、開けちゃえ。
GM/「おはよう三日原くん」
一同/ぎゃああああああああぁぁぁっ!?(笑)
恐一/シーサーも行動停止になります! シサアアァァッ!?(笑)
GM/中には身体中に赤いリボンを巻いたスズちゃんがいる訳です。
昌幸/私をプレゼントぉーっ!?(笑)
望彦/……えーと、うん……ドエライ物貰っちゃったけど、なんでいるの?(笑)
GM/それを聞いて、パッとスズちゃんの表情が変わる。「あー、かったるい……」
望彦/あ、ミオさんになった?
GM/「コレは……スズ流のギャグだから。本気にしないでよ」
望彦/そ……そうだよね、そうなんだよね! まさかそんなことミオさんとか考えないよねっ!
GM/「……ぷいっ」
恐一/あ、ツンデレだ!(笑)
GM/「……と、とにかくね! 大きすぎる荷物はアパートの管理人の方に連絡が来るもんなのよ! それを見付けちゃったもんだからスズが悪巧みしただけよ! そんだけっ!」
望彦/あー……自分が箱の中に入って、ねえ?(笑)
GM/「……で、ついでだけど」
望彦/ん?
GM/「……ウチの親戚がさ、北海道からカニを送ってきたの」
望彦/あ、マジで?
GM/「そ、それで……また、鍋でもすれば……。あっ、勿論アンタの知り合い達を呼んでよっ!」
望彦/……うん、そっか。みんなでカニ鍋パーティーか。いいなそれ!
GM/「うん。……じゃ、じゃあさっさと呼びなさいよッ!」
望彦/ハイハイ、携帯電話を手にとって……あ、そういえば。
GM/「なに?」
望彦/……シーサーって好き? こんなにいるし、貰ってくれよ。
恐一/(シーサーになって)しさーッ! しさ、しさッ!(笑)
GM/「……」
望彦/……。
GM/「……うふ、ふふふふふ、いつ壁を取り壊そうかしら
望彦/えええぇーっ!?(笑) ……あー、壁でも取り壊せ! なんでもやってやるよ……ハイハイ、とりあえずパーティーだろっ! こういうのもアリだって思いながら電話を手にとって――もしもし、オッサン?
GM/では、電話をしてみんなを呼んで――まさか訪れるとは思わなかった君の新しい4月の朝ですよ。

 どんな4月でもやって来る。
 どんな形でも朝はやってくる。
 誰が待たずとも、朝は来て、普通の朝はまた訪れる。
 もしかしたら普通じゃない朝なのかもしれないけれど。

 普通の日もあれば、ちょっと特別な日もある。
 誘われちゃった朝もあれば、これから始まる朝もある。
 カレンダーは、4月の金曜日。何の特別もない平日。
 けれど、それぞれの朝である以上、特別には変わりない。

 彼らは、彼らなりの一日を迎える。
 『運命は己の手の中にある』。

 己の掌に、人生は在り続けるのだから。



GM/――という訳で、長期ゴーストハンター終わりにさせていただきまーす!
一同/お疲れ様でしたぁー!(一同拍手)




 『パラドックスの椿』 完