ゲヘナ・リプレイ・前のめり☆乙女団
■ 第7話 『人と邪霊と乙女のパワー』 ■
2007年12月20日




GM/(セッション準備をしながら)ついに「乙女団」も最終回なんだな……今日で終わっちゃうのか。
リド/やり足りないんだったら「番外編」をやってもいいんだよ? 通らなかった「フェリドの町編」をやってもいいんだし。
ココ/そこなら強くなったオカンが超活躍できるね。……実際にはママ、どこまで強くなったの?
サラマ/えーと、今回のレベルアップ報告は……【刀術】レベルが4まで上がって、何もしなくてもダイスが10個振れるようになったよ。
ミシュアル/振り足し無しで2桁か……ホントに強くなったな、オカン(笑)
サラマ/無限の可能性を得たよ! あとオカマから借金して『素敵な包丁』をレベル5に上げました。『牽制2・通常4・渾身6』のダメージになったよー、オカマありがとうー!
ミシュアル/どういたしまして。戦闘の要はオカンだもんね。

 どんどん包丁には思えない凶器になっていくオカンの武器。
 まだ7回目も始まってないのに次のシナリオの話で盛り上がる面子。……さて、最終回のスタートはニビの町で一晩終え、シェヘラザードの家に向かうところから始まる……。


ミシュアル/そういや、鍵山デレ子ってさ。……名前、デレてるよね。ツンが無いっていうか。
GM/あ、ホントだ。本名は『鍵山・T・デレ子』にしておいて。「アンタ達なんかシェヘラザード様のお家でバラバラの黒焦げにされちゃえばいいのよバーカバーカ!」
ミシュアル/今時ツンデレなんてハヤらないわよ、これからの時代はデレデレよっ!
ココ/流行さえもオカマは悟ってるのね。――さあて、シェーたんのお家までは砂漠を突っ切るだけで良いんだっけ? ならいつも通りパイルダーオンで行っちゃう?
サラマ/デレ子が光を差す方へ、バルスー!
ミシュアル/バルス言っちゃダメ! 滅びるから! あれで話終わっちゃうから!(笑)
GM/乙女団はまだまだ終わらない! デレ子が砂漠の向こうへ光を差してます……が、あちらの方は砂が黒くなっているのが見えます。
リド/ん、何だっけあれ?
GM/ゲヘナ世界に普通にある、地獄に結びかけている怨念地帯の証のようなものですね。素で通ると危ないです。でもデレ子があっちへ行けと差し続けています。
ココ/ろりぃ、素で通ると危ないならどうすればいい?
GM/方法としては、@ガッツだぜで走って色んな目に遭う、A黒沙使いに船を渡してもらってラクに通る、Bピンポーンに頼めばなんとかなるんじゃね?
ミシュアル/じゃあ……ピンポーンに頼んで黒沙使いを探してもらいます。ピンポーンとファラさん、おねがーい!
GM/そのままデート行っちゃいました。
ミシュアル/ファラさんはそんな子じゃないわよ!(笑) デートしつつちゃんと黒沙使いさんを探してくれるっ!
GM/そうだね。……探している最中もピンポーンは手を繋ごうかどうか迷っている。
ミシュアル/お前ら、探すんだから二手に別れろよっ!(一同爆笑)
GM/そうして数分後。ファラさんが一人の男性を連れて来ました。……頭には見覚えのあるカブトムシ。
リド/あれ、もしかしてジェニー?
GM/はい。ジェニーを連れて、ジェルさんがやって来ました。「どうもこんにちは」
ココ/ジェルさん? 貴方、黒沙使いだったの?
GM/「……ア・リトル。死ぬようなことにはならないと思いますよ」そう言ってジェルさんは砂を掻き集めると、その砂をズズズと固めていって……小さな舟を作ってくれました!
リド/おお、ありがたい。これに乗って向こう岸まで渡れるな!

 ジェルさんの小舟に乗り込む乙女団。
 どんぶらこどんぶらこ――と黒い砂漠の海、中頃に着いた時点で、GMは「1D6を振ってください」と指定してきた。


ココ/(ころころ)6です。
GM/一番出目が高かったのは6のココちゃんですね。では、最も高い出目だった人がもう1回振ってください。
ココ/ろり?(ころころ)また6です。
GM/(ペラペラと結果を捲って)……『大嵐が発生。なんと黒沙の大嵐! そのまま呑み込まれないように【生存】で判定してください。達成数は2』です。
ミシュアル/えええぇっ! じゃあ今日は行くのをやめます!
サラマ/雨天変更! シェーたんなんか知ーらないっ!
リド/ちょっと待って! 折角ここまで準備したのに帰るって!(笑)
ココ/ゴメンね、ロリのせいで……とりあえず【生存】判定するよ。(ころころ)1でーす。
リド/いけ!(ころころ)こなかった、1です。
サラマ/(ころころ)3で成功。
ミシュアル/アタシは俺だけを守りたい! ファラさんに3つダイスを振り足してもらって(ころころ)3!
GM/では、砂の海に身も心もドサーッと呑まれた人は……気力に5のダメージ。
リド/うわあぁっ、いきなり気力にダメージきた!
GM/ジェルさんも黒沙にまみれて大変そうな顔をしています。……いやぁ、最初からクライマックスだ。そうして砂の海を半分越えて、――後半戦もいきましょう!
サラマ/また振るの!?(ころころ)6です……今度は私が足を引っ張っちゃう?
GM/じゃあ一番大きな出目のオカン、もう1回1D6振って。
サラマ/キャラ的に絶対6が出ると思う!(ころころ)……6、ホラ空気読んじゃった!(一同爆笑)
GM/なんという素晴らしいダイス目!(笑) 今度は『黒沙が手の形になってこっちへ呼びかけてきます。【自我】で必要達成数2の判定』!
ココ/あ。【自我】は【精神力】の技能だから……オカンに【親子の絆】を使います!(ころころ)成功、技能レベルを上げておいたからオカンにダイスプラス2だよ!
ミシュアル/アタシからも、オカンはダイスを2つ振り足して。気力マイナス5はイタイからね。
サラマ/(ころころ)ああ良かった、2! みんなありがとー!
ミシュアル/そうだ、ジェニーは無事ですか?
GM/ジェニーはカブトムシなんだから無事に決まってんだろっ!
リド/なんでそんな理不尽なコトで怒られなきゃいけないのっ!?(笑)

 オカンを守る会の働きもあってか、2度目の判定は全員防御成功。
 ジェルさんは飛び込みそうになりなったがなんとか耐え切り、命からがら黒い海を越えて、ようやく……『シェヘラザードの家』に辿り着いた。
 見えるのは大きな門だけ。岸に舟を着け、ジェルさんはここでジェニーといっしょに待機していてもらうことにした……。


GM/大きな門……だけで、門の中は見えません。とてもとても大きな門だと思います。
ココ/『ウェルカム乙女団ご一行様』とかも無いのね。
サラマ/……暇なんだろうから幕作ってればいいのに。
ココ/あとは、『3時間5000Di』とか看板は?
GM/そんなラブホテルみたいなもんはありません。
サラマ/じゃあ『乙女団夜露死苦参上』って落書きだー! マーキングしとこうぜ!
ココ/【手業】でアートスティックに描いてみよーっと。(ころころ)……2、失敗しました。
GM/いい迷惑です。
リド/だろうな!(笑) ……門に罠は無いよね?
GM/そうですね。でも門に、デレ子が入るぐらいの穴があります。
ココ/鍵を入れて開けたら上から盥が落ちてはきたりするのかな。
ミシュアル/……ドアを開けて盥が落ちてきたらシェーたんのこと、頭疑うよ?
GM/……よし、言われるとやりたくなってきた!
リド/GM、やらなくていいから!(笑) 鍵山デレ子をカチッと穴にはめますよ!
GM/ちぇー。――デレ子を鍵穴にはめた瞬間。ゴゴゴゴゴと音を立てて巨大な門が開きだします。デレ子は炎の塊になって門の中へと飛んでいきました。
ココ/……こっち来いってこと? 中に入るけど、どうなってるの?
GM/中はとても広い庭園で、物凄く広大な、東京ドーム三百杯分の一面の花畑になってます。
ミシュアル/……これ、全部シェーたんが育ててるの?
GM/うん。紫色の例のアレですね。
リド/……アレか。
ミシュアル/……綺麗な光景から、一瞬にしてダメな感じになったね(笑)
GM/食べると【堕落】しちゃいそうなアレとか、手を近づけたらベロンとヨッシーのごとく食べられそうな植物がいっぱいの庭園で、炎がくるくると舞っているのを目にします。
リド/デレ子か? ……【魔術知識】で調べてみるよ。(ころころ)達成値4。
GM/炎、と言うよりは炎でできたヒトの娘達が何人か楽しそうに踊り狂っています。
ミシュアル/え……「ハイハイハイハイッ!」って?(笑) モンスターなら【魔物知識】を振ります。(ころころ)あ、高い。6だ。
GM/ミっちゃんは凄く判った。あれは『ドルエラ』というモンスターで、赤炎で出来た妖精さんです。とってもお馬鹿で、炎を使う人によく懐くそうです。複数名の女の子が、くっ付いては離れとキャハハウフフ遊んでいます。
ココ/話しかけたら反応してくれるかな? ……だっふんだー。
GM/エッ、だっふんだって何かしら!
ミシュアル/(いきなりドルエラになって)「あはははだっふんだってオモシローイあはははは!」(笑)
ココ/箸が転がってもおかしい年頃なのね。……他を見渡します。彼女らが居るだけですか?
GM/ドルエラが舞っているだけで、あとは全部花畑しか見えません。
リド/シェーたんが居ないじゃないか……炎に話しかけるよ。アンタ達、何やってんの?
GM/「ここで踊ってるんだよ!」「オドってるんだよ!」「オドッテルンダヨ!」
ミシュアル/そんなに言わんでも!(笑) シェーたんのことはアンタ達、知ってる?
GM/「シェヘラザード様ですかー?」「シェヘラザードサマですかー?」「シェヘラザードサマデスカー?」
サラマ/何人も輪唱すんな! うるせえ、ハッキリしねえっ!(笑)
ココ/知ってるなら、どこにいるか教えてね。
GM/「勿論知ってますよー。そうですねー」

 1人目の女の子が言う。「シェヘラザード様ならこの中にいますよ」
 2人目の女の子が言う。「シェヘラザード様なら鉄の馬に乗っているわ!」
 3人目の女の子が言う。「シェヘラザード様なら赤い三角の上に立っているわ!」
 4人目の女の子が言う。「シェヘラザード様なら、色とりどりの絵を眺めている筈だわ!」
 5人目が「シェヘラザード様なら真っ白な嵐の中にいるわ!」と言い、割り込んで女の子が言う。「違うわ、真っ赤な雨の中にいるのよ!」
 6人目は「シェヘラザード様なら文字と数字の海を泳いでいるわ!」と言い、
 最後の7人目が「シェヘラザード様なら真っ黒い池の底にいるわ!」と言った。


ココ/……で、結局どこなの。
ミシュアル/アタシの頭の中で壮大なことになっているよ! シェーたんが馬に乗りながら泳いで絵を見てるって!(笑)
サラマ/ハッキリどこだか教えなさいよ! これだから馬鹿はッ!
ミシュアル/(間髪入れずに)お前に言われたくねえ。
サラマ/世の中は【知力】じゃないって前にも言ったでしょ!
ミシュアル/ウンウン判ってるよ判ってる!(一同爆笑)
ココ/……判った。ここの紫の葉っぱを一つずつ抜いていけば怒ったシェーたんが「何すんだよーっ!」ってやって来るんだ。
サラマミシュアル/それだーっ!(一同爆笑)
リド/全部燃やすのも良いけどさっ!(笑) ……今は葉っぱしかないんだよね? 花畑と炎達以外は見当たらない……と。
GM/そうですね、とにかく広いってことしか判りません。
リド/なんでも良いから反応を見よう。【魔術知識】で(ころころ)4!
GM/では炎の女の子の1人が「あっちの方!」と指差してくれました。
リド/ありがとう、ナデナデしておきます。あっちってどっちだ?
GM/今入り口あたりで、真ん中辺りですね。女の子ががクルクルと1人ついて来てくれます。気に入られたようですね。
ココ/十二人の女の子達が突然仲間になってくれるオチじゃないか。……その子の教えてくれる場所に行きます。
リド/……折角だから名前付けよう。『喜び』という意味のネシャートで。
GM/「わーいわーい!」――ではその辺りに行ってみますと、草がちょっとだけ凹んでいるのが判ります。生き物の足跡のようですね。
ミシュアル/【知力】で調べます(ころころ)達成値3。
GM/馬の大きな足跡だと判ります。……しかし、馬蹄と思ったものは途中から轍のような跡になってます。
ココ/……変化した?
GM/そうですね、形を変えていってます。最終的には奇妙なデコボコした一直線の『引きずったような跡』になり、ある一定のところで消滅しています。……ぽっかりとフェアリーサークルのように草が無くなった場所で。
ココ/『一直線の引きずったような跡』……って、馬車のことじゃない?
リド/途中で車輪が追加されたのか?(ころころ)【魔術知識】で跡と、草の無い場所を4で調べます。
GM/デコボコした跡は今まで見たことがないと思う。空いている空間は……移動装置のようなものだと思った。
ココ/ワープゲート? ……髪留めとして使っているデスティターニアを1つ外します。そこにポイッと投げ捨ててみる。
GM/シュッと消えてしまいました。
サラマ/わっ! 消えたっ!
リド/……『鉄の馬』に乗ったシェヘラザードがこれを使って移動した、か?
ココ/……そうかもね。行ってみるのもいいんじゃないかな、ここは花畑しかないんだし。もし本物の海の中に続いていたときは、神様を恨めばいいもの(GMを見ながら)
GM/……サーセン。
ミシュアル/それじゃあ、ワープ装置にイェイ!
リド/ジャーンプ!
サラマ/青春のようにヒョイッ!

 乙女団は一斉にジャンプ。
 した途端、全員の姿が花畑からパッと消えた。世界が反転、真っ暗闇になって……。
 耳に届いたのは、何かがゴーッと走り抜けていく音。
 ……目を開けた先には、『奇妙な鉄の馬』が凄い勢いでブオンッと通り抜けていく世界だった。


リド/目をパチパチしながら見ます。何……かな?
GM/グオンッ、グオンッと周囲を通り過ぎていく鉄の塊! 後ろの方から笛のような音を「パー! パーパーッ!」と鳴らされています。
ミシュアル/……アタシ達、邪魔にされてますか?
GM/はい。「退け」と言われているかのように「パパーッ!」と音を鳴らされています。……今、貴方達は広い道路の上に立っています。
ミシュアル/と、とりあえず端に寄ろうか。何なの、ここは?
GM/鉄の塊が動いていて、周囲は高い建物がそこかしこに立ち並んでいる。そして空を見上げると、ぽっかりと白く輝いている何か丸いものがあります。
ココ/デスティターニアを回収して……【裏知識】で調べます。(ころころ)4。
GM/これは……ゲヘナには無かった『太陽』というものだ。
ココ/……噂のアレね。ということは、ここは、地上?
GM/PL的に言うと、環状線の上です(笑) 自動車の中ではブヨブヨとしたスライムのようなものが人間の形をしており、ハンドルを握って操縦しているのが見えます。
ココ/えー……訳が判りません。ネシャートちゃんはまだ居ますか?
GM/ついてきています。
リド/なぁ、ここはどこか判るか?
GM/「なんか判らないけどきっとシェヘラザード様が作ったんだよ!」
サラマ/シェーたんが作った世界? スライム状の連中はこちらを見て何かしてこないんですか?
GM/チラッと見て、関わりようにならないように去っていきます。ちなみにあのスライムは『ツリハリ』という人型のスライムです。
ココ/じゃあやっぱシェーたんが作ったんだ……。話しかけてみます。ねえねえシェヘラザードって知ってる?
GM/「シェヘラザード……なんだいそれは?」スライムは首を傾げます。
リド/ここは……何という場所ですか?
GM/「……東京だよ。君たち、その格好は……エジプトの方から来たのかい?」
リド/『トーキョー』……『エジ』……? 聞き慣れない言葉に首を傾げます(笑)
GM/「あ……撮影ですか。頑張ってください」(一同爆笑)
サラマ/試しに【騎乗】してみます!
ミシュアル/やめようよ、東京なら警察的なものが来るかもしれないでしょ!(笑) 銃刀法違反で捕まるだろうし!
リド/確かに……オカンに至っては着ぐるみを脱げって言われるな(笑)
ココ/なんでこんな世界なんでしょうねぇ。……シェーたんが東京でコンビニの店長とか、ナントカカンパニーの社長をやってるのかしら?
GM/残念ながらスーツを着ているシェーたんはいません。
ココ/じゃあ、『ヴァーチャルアイドル☆シェヘラザード』?
サラマ/嫌だそんなネットアイドル! きっとランキング最下位なんだぜ!(一同爆笑)
ココ/それだとあまりに可哀想だから、下から2番目にしてあげよう。
ミシュアル/余計にリアルよ、シェーたまカワイソウ!(笑)
サラマ/(ハッと)あれ……もしかして女の子達が言ってた『赤い三角の上』って、東京タワーのことじゃない?
リド/……あ。辺りを見渡すけど、赤い何かが見えませんか!?
GM/ありますね。333メートルのアレが見えます。ネシャートちゃんはコクコクと頷いて「そう! アレアレ!」
サラマ/あそこにシェーたんがいるのね! 環状線をオカンジェットで突っ走ります! 退きな退きなーッ!
GM/ピピー、そこの着ぐるみ停まりなさーい!」(一同爆笑)

 見知らぬ『東京』という町にやって来てしまったらしい乙女団。
 見たこともないぐらい高い『赤い三角』の麓まで辿り着き、中に入ってみると……見たことのない金属で出来た階段や壁で造られた建物だった。
 道行く人は皆スライム。広い所で、筒のようなものを覗いていたり。透明な板で周りを区切られたスペースにやって来た。


サラマ/すげー高い、空飛んでるみたい! ドスドス!
ミシュアル/どうどう! スライムがこっち見てヒソヒソしちゃうから!(笑)
サラマ/ああん? 見てんじゃねーよッ!
ココ/……特殊メイクだと思われるオカンもオカンだけど、オカマも凄く目立つと思うよ。背中がザックリ開いてるんだし。
GM/(ヒソヒソと)「……どんだけ?」「どんだけ!?」(一同爆笑)

 展望台と呼ばれる場所でシェヘラザードの姿は……発見できなかった。
 しかし、上の方から気配を感じる。
 手探りで金属の箱に乗ってみると、いつの間にか雲をも突き抜け、塔の天辺まで辿り着くようになっていた。


ミシュアル/東京タワーの頂上に……シェーたんは居ますか?
GM/……いま、せん。けど、紫色の草の束が巻きついています。東京タワーの天辺から風景を見下ろすと……妙に立体感を感じないのっぺりした町だなと思いました。
リド/……紫の草を取ります。何か書いてあったりしませんか?
GM/しません……しかし! いきなり周りの建物たちがグシャッと砂になって崩れ始めます!
サラマ/えっ?
GM/ズザザザザっと全ての建物が崩れ始め、自分達の居る東京タワーもサラサラと――。
サラマ/落ちる! ――3人を支えて私だけがダメージ食らうわ!
リド/男前だな!(笑) あ、私がファイアジェットでオカンを飛ばすから、それでみんなを支えてくれ!(ころころ)……よし、オカンに成功!
サラマ/おうよ、まかせた! 緊急パイルダーオン! 3分間オカンが空を飛びます!
GM/3分間、空を飛んでいる貴方達の目の前でも町全体は崩れ、砂一面になってしまいます。
ミシュアル/徐々に高度を落としつつ着地しましょう……。

 着地した瞬間……そこは、『絨毯をひいたような床』になっていた。
 先ほどのスライム人達は崩れた町など無かったかのようにゆらゆらと床の上を歩いている。
 周りを見渡すと、いつの間にか壁があり、いくつもの絵画が飾ってあった。


リド/また話しかけていいかな。すみません、ここってどこですか?
GM/スライムさんが訝しげに目を……目なんて無いけど「ここは絵画の美術館ですよ……」と答えてくれます。
リド/……『色とりどりの絵を眺めている』、か?
GM/色んな絵が掛けてありますよ。ネシャートちゃんはペチペチ絵を触ってます。
ミシュアル/こらこら、触っちゃダメだよ。
GM/「はーい!」……今のところシェーたんの影はありませんが、カッカッとこちらに近付いて来る足音があります。
ココ/そちらの方を見るよ。
GM/「ようこそいらっしゃいませ。ここはシェヘラザード様の展覧会です、ごゆっくりご覧になってください」と……蛇目の男が言います。
ミシュアル/……あれ、アルルによく似た誰かですか?
GM/「どちら様のことでしょうか? ワタクシ、まだ名前を頂いておりませんもので」そっくりなスーツ姿の男が言います。
サラマ/じゃあ蛇山蛇之介ね! コレって全部シェーたんが描いたの?
GM/「はい、そうですよ。美術館は気性が荒いのでお静かに……」――絵は、大層グロテスクで趣味の悪い絵が飾ってあります。他にも手袋をした黒いネズミの絵があったり、プリティでキュアキュアな女の子が何かを放ってる絵があったり。
ミシュアル/シェーたん、同人的なご趣味がおありで!?(笑)
サラマ/私的にはこの指が4本しか無い声が高そうなネズミが気になる! あとセーラーなんたらムーンってやつ!
ミシュアル/それ、何も隠れてないから!(一同爆笑)

 順々に紹介されていく絵を道なりに見ていくと……最奥に額縁が2つ並んでいた。
 片方は、白い絵の具をただぶちまけただけの絵。
 もう片方は、赤い絵の具をぶちまけただけの絵。
 それから先に道は無く、ただただ大きな絵画が飾られているだけだった。


ココ/おめでたい色ねぇ。……『真っ白な嵐』と『真っ赤な雨』っていうのはこれかな。
サラマ/(絵に向かって)シェーたん遊びにきたよー! あーそーぼ!
GM/美術館で騒ぎましたね? ――オカンが叫んでうるさくした途端、壁から触手がウニョニョニョニョと出てきます!
リド/しまった!(笑) 襲ってきますかっ?
サラマ/こんなの引っ張ってやる!
GM/…………え。引っ張っちゃったの?
ミシュアル/……え?
GM/……まさか引っ張るとは思わなかったなぁ。
ココ//引っ張るとダメなのかな?
リド/な、なんか嫌な予感がする……(確認するように)ホントに触手に触ったの、オカン?
ミシュアル/巻きますか、巻きませんか?
サラマ/…………ここは空気を読んで。
GM/……どっち?
サラマ/…………触ります!(一同爆笑)
ココ/結局掴んじゃった!(笑)

 かと言って何が起きるでもなく(単なるGMの思わせぶり)、触手がオカンの腕に巻きつきガブリと噛みついて3点のダメージ。
 【危険予知】でそれぞれの絵画を調べたところ、ファラさんが『赤い絵の方が安全かもしれません』と言い、その言葉を信じワープに飛び込んでみることに。
 再度、世界は反転。
 ……目を開けたときには、乙女団はどこかの地面に立っていた。


GM/大きな山の麓にいます。どうやら火山の下のようですね。
リド/火山? ……あ、だから『真っ赤な雨』か。
GM/そうです。で、ドッカーンと噴火し、マグマが流れ出してきました。
サラマ/わあ!
リド/……え、大丈夫?
GM/大丈夫じゃないんじゃないかな。

 マグマが乙女団を狙うかのようにドバーッと流れてくる。
 【軽業】、【登攀】、ファイアジェットにファラさんの飛行、様々なやり方で流れ来るマグマを回避する4人。
 逃げ延びると今度は『白い光』に覆われ、息苦しい真っ暗空間へ飛ばされる。そこでは全員が『何かに押し潰されている』ようだった。


サラマ/潰している『何か』を押し退けていいですか!
GM/力まかせに持ち上げるなら【剛力】で必要達成数4です。
ミシュアル/オカン、3つダイスを振り足して! ファラさんといっしょにせーの……ッ!
GM/セイヤッ! バサーン! と重いものを退けることが出来た貴方達は……開けた場所に立っていました。足元を見ると真っ白……だけど一直線の線が何本もひいてあります。
リド/……ノートブック? 辺りを見渡してみるけど、どうなってますか?
GM/物凄く巨大な本棚が見えます。何倍もある本やインク、ペンなどが見えて……書庫で自分達だけがリトルだというのが判ります。
ミシュアル/ファラさん、空を飛んで上から見てきてくれる?
GM/「はーい!」ファラさんが上から色んな景色を見て……「ノートに、赤い三角形や額縁がいっぱい描かれていますー!」
ココ/……なるほど。これは誰かの描いた物語か。さっきからやってることがアリスワールドね。
GM/「ページの半分くらいはまだ真っ白なんですけど……あ、何か言葉が書いてあります!」

 ファラさんは、巨大なノートに書かれた文字を朗読する。
『しかし、冒険者達にあのような悲劇が襲うとは誰が想像しただろうか……』


ミシュアル/……ヤメてほしいなぁ、そういう予告(笑)
リド/6番目の子が『文字と数字の海の中』と言っていた。7番目が『真っ黒い池の底』と言ったんだが……そこにインクあるよね。
ミシュアル/……もしかしてそれが、次のワープゲート?
GM/そうなのかなー……っとキョロキョロ見渡した皆さんは、上空から『大きな目』が覗き込んでいるのに気付きました!
サラマ/うわっ!? 恐怖判定入りまーす!?(笑)
GM/人間ではなく、『目』だけです。血走った大きな目が貴方達をずっと見つめ……暗闇からヌッと『手』が出て、オカンを掴もうとします!
ミシュアル/マスターハンドっ!? オカン、絶対回避して! ダイス3つ振り足しよ!
サラマ/マトリックス回避いきます!(ころころ)11個振って9で避けー! インクの中に飛び込め! 戦略的撤退だぁー!
GM/それでは、逃げのびるまで再度『手』が襲い掛かってきます。……ペンを持ち、文字を書き始めます。
ココ/えっ、神語術を使ってくるのっ?
GM/そうです。今度は術なので当たったら回避できませんよ。(ころころ)……半径5メートル以内に……。
ココ/うん?
GM/……『様々な果物が降り注ぐ』。
一同/おいしい!(一同爆笑)
サラマ/採ったどぉー! これを受け止めて夕飯にするわよっ!(笑)
ミシュアル/パイナポー! さくらんぼゲッツー! イヤッホーッ!(笑)
GM/お1人様につき1D6の気力回復です……これだから神語術はやめられない(一同爆笑)

 果物を背負いつつも、『目』と『手』に応戦しつつ、全員はインクの中に飛び込む。
 いつまでも落ち続けるインクの底。
 上も下も真っ暗闇の空間を落ちて落ちて、……気が付くと真っ黒い海に漂っていた。
 岸にような所に打ち上げられた乙女団は、ザックザックとやって来る足音に気付く……。


GM/黒い海と黒い砂浜に、いつものアイツが立っています。……ウンザリしたような顔で「結局、ここまで来たんだね」
リド/やっと現れたか……。
ミシュアル/シェーたま、会いたかったよ!(笑)
GM/溜息をつきます。「……どうせ諦めると思ったのに、本当に来るとは思わなかったよ」
ココ/何を言うんだか。鍵の在処まで教えて「砂漠で待ってる」と言ったのは貴方でしょうに。
ミシュアル/乙女に二言は無いのよ!
サラマ/お前はオトコだろう!
ミシュアル/オ・ト・メよ! ……いつまでこんな喧嘩やってるんだよアタシ達!(一同爆笑)
GM/……シェーたんは、ポイッと奪った密書と巻物を返してくれます。
リド/あっ……。お前は、一体何がしたいんだ?
GM/「ボクはただ……人間どもがワタワタしてくれればそれでいいだけだよ」
ココ/……ワタワタさせるのがそんなに楽しい? 何か考えがあってやってるんでしょ?
GM/「……人間が愚かだと見せつければ神様も判ってくれる。地上の支配者に相応しいのは人間なんかじゃなく、ボク達――邪霊なんだって神様に見せつけたいんだよ」
ココ/……だから貴方は愚かな人間達を作ろうと必死なのね?
GM/「そう。……でも人間のそういう粘り強さが一番嫌い!」
ココ/……馬鹿ね。人間が粘り強いことを知ってるなら、貴方がミッションを用意するたびに人間はそれを乗り越え、余計に『強さ』を神様に見せつけちゃうわ。貴方達がしていることは逆効果よ。
GM/「……ああ、一匹見れば三百匹の粘り強さは尊敬に値するよ」
リド/人をあの虫みたいに言うな!(笑)
GM/「……ボクのお家まで来たんだから、ちょっと遊んでもらうよ!」そうすると足元の砂浜がザザッと動き始めます。さぁ、全員スーパー1D6タイム! 一番高かった人は挙手してもう1D6!
ミシュアル/(ころころ)6です。……いらないときに6が出るんだけどさぁ。(ころころ)2。
GM/結果は……『黒沙の瘴気に蝕まれます』。【堕落ポイント】4点以上持ってる人はいますか?
ココ/はーい、ロリだけでーす!
GM/『任意1つの一般技能が1レベル下がります』。どれか1つ技能を使えなくしてください。
ミシュアル/一番戦闘に使わなさそう技能をなのをやっちゃって! 【枕事】とか!
ココ/えっと、じゃあ…………【手業】を封印します(一同爆笑)
ミシュアル/シェーたまに【枕事】する気なの!?(笑)
ココ/(ボソリと)…………したいじゃん。

 ついにラスボス・シェヘラザードと直接対決。デュエルスタート!
 シェヘラザードのイニシアチブは10でオカンの次のターン。「どうするのっ?」と期待に満ちた目で乙女団を見てきた。


ココ/デスティターニアが変形して弓矢になります。シャキーンと新暗器【闇殺の弓】で攻撃。(ころころ)5で当てます。
GM/あ、避けました。
ミシュアル/ええっ、5で避けるの!? シェーたま強いなぁ……一回に大ダメージは期待できないよ。
サラマ/じゃあ牽制で確実に攻撃します。当たったら【徹刺】を使う!(ころころ)よし、命中6!
GM/当たりました。
サラマ/6で当たるのか……ダメージは14点! 連撃して、増加値2個ダイス振り足しで2回目攻撃!
ミシュアル/じゃあオカン、そこに3つダイスを振り足して。
サラマ/おっ、それなら通常攻撃してみようかなっ?
ミシュアル/いや、6個以上成功出さないといけないんだからここは慎重にいった方がいい。その為のファラさんの振り足しだよ。
サラマ/判った。また牽制で攻撃!(ころころ)10で当たって、7のダメージ! これで連撃増加値が4つプラスで……ダイスが足りないっ。誰かこの中にダイスを持っている人はいませんか!
ココ/ハイハーイ、お貸ししますよー。ママ、命中で今何個振ってるの?
サラマ/現在16個!(笑) 6個以上成功すればいいんだから通常攻撃でいってみます。(ころころ)……あ、5……1個足りない!
GM/それは残念。シェヘラザードはヒラリと身をかわした。
ミシュアル/やっぱオカンは『欲しがりません勝つまでは』なんだなぁ(笑)
サラマ/しかも『堕落しません勝つまでは』ぁー! 絶対に堕落もしない! ここで連撃終了します!
リド/次はシェーたんのターンだけど……何すんだ?
GM/シェヘラザードはふっと呪文を唱えます。(ころころ)……さあ、ココちゃんの頭上に大きな鎌が!
ココ/ろり? 盥じゃないんだ?
GM/盥じゃないんだ! 神語術【ジャッジメントサイズ】……14のダメージ、装甲値のマイナスは出来ます。
ココ/『胸当て』分を引いて、11点食らいます。……今の攻撃、命中をダイスで決めてたから後衛にいくことも有り得るね?
リド/私達は全回復してるからまだ大丈夫! ……シェーたまって黒炎効いたっけ? 当たらないと嫌なので【嵐炎】使って【放ち葬る炎】!(ころころ)7で命中で、7点の装甲無視ダメージ!
GM/ちゃんと黒炎は効いていますよ。シェーたんの周囲が燃えます。
リド/当たったので連撃します!(ころころ)……あー、達成値4……ダメージ半減で4点。
GM/それでも、ムーっとした顔で食らってます。
ミシュアル/オカマは【魔術知識】でシェーたんのコト調べちゃうぞ! スリーサイズとかね!(ころころ)達成値3。
GM/要するに、この世界をゲヘナに落とした原因であり……。
ミシュアル/んなこたぁ知ってんじゃあ! 戦闘的なアレを話しやがれ!(笑)
GM/オカマがキレた!(笑) 彼は邪霊の王イブリスが人間の形をしている状態なので、とても手加減されていることが判ります。
ミシュアル/……コレは、第二形態フラグね! アタシのターンが終わったので、ファラさんの妖霊強度を回復しときます!

 2ラウンド目突入。
 先ほどと同じようにGMは4人に1D6を振ってもらい、一番高い出目の人に『変化』を判定してもらうことにした。
 また6を出したのはココ。ココが4の出目を出したところ……。


GM/『黒沙の津波。PLのうちランダム2人(ころころ)……ロリとオカンが持ち物を1つ失います』!
ココ/えっ、持ち物!? ……『旅装一式』しかないけど?
サラマ/ああっ、私の背負い袋がー! しまったぁ、私の大切な大切な毛布がぁー!(笑)
GM/ななななんと、貴重な毛布やランプが流されてしまいました。
ミシュアル/良いんだ、それで!?(笑)
GM/……まぁ、『持ち物1つ失う』としか書いてないんで。次に津波に巻き込まれたら武器か防具を持っていくことにしましょう。
サラマ/別に脱いでもオカンは「見てんじゃねーよ!」で平気だけどな!
GM/そして、シェヘラザードへの援軍ということで、黒沙の中からスライムが1体出てきます。
サラマ/敵が増えた! 現代のサラリーマンその1!
ココ/企業戦士めが。イニシアチブはいくつですか?
GM/イニシアチブは7です。
ココ/オカマの後なら安心して戦えるね……ということでロリのターンかな。【幻闘】と【魂装・斬】使ってシェーたんに攻撃。(ころころ)命中3で当たらないからチット2枚貰って終わります。ドーピング準備!
サラマ/オカンのターン! 牽制攻撃でで【徹刺】を使うよ!
ミシュアル/オカン、最初にファラさんから3つダイスをプレゼントするよ! これから毎ターン3つ振り足しするから!
サラマ/わーいアリガトー!(ころころ)8で命中、ダメージは13!
ミシュアル/……連撃はそれなりにいってると思うんだけど、シェーたんってどれくらいで倒れるんだろうな?
サラマ/ワカンネ! 連撃を欲しがりません勝つまではってコトでずっと牽制のターン!(ころころ)7で命中、ダメージ7!
ココ/また連撃いけるね、ママの3回目攻撃。
サラマ/まだまだ牽制!(ころころ)11で命中……ダメージは5!
GM/……ここでカウンター入ります! 5点プラス3のダメージをオカンが食らってください!
サラマ/ええっ!? 8のダメージを食らっ……こ、この私が小僧にッ!?
ココ/カウンター使ってくるのか……って、ママの方がボスっぽい台詞だよ(笑)
サラマ/コノヤロオオォ、末代まで恨んでくれるうぅぅ、ゴゴゴゴゴォ――!(一同爆笑)
GM/ではシェーたんのターン。誰に当てようかな……(ころころ)リドちゃんにいきます!
リド/マジで!? 来たよ、来るなって祈ってたのに!(笑)
GM/ダーンと頭の上に鎌が!(ころころ)サーセン、『目標と、目標と最も近いキャラクター1体に短剣が飛んできて』……12のダメージ。ということで後衛組、オカマとリドちゃん食らって!
ミシュアル/装甲値分を引いていいんだよね、まだ大丈夫!
リド/私のターンになって、【嵐炎】を使って【放ち葬る炎】!(ころころ)……うわ、6だけど平気?
GM/はい、食らいますよ。
リド/なら8点の装甲値無視ダメージ! 当たったから連撃するよ!(ころころ)あー……命中3だから、半減されて3のダメージ。
GM/うわあ、黒炎怖いなー。でもまだシェーたんの様子はまだケロリ。
ミシュアル/まだケロリって次の日か! オカンを回復します。(ころころ)11点回復して!
サラマ/まだ全回復はしてないけどアリガトー!
ミシュアル/そして、ターンの最後に妖霊強度を回復してアタシは終わりです。
GM/じゃあ最後にスライムさんのターン。(ころころ)ココちゃんに攻撃します、命中値は5。
ココ/【防御】します……って5個しかダイス振れないから全部成功で回避か!(ころころ)あ、全部成功した。
GM/チッ、ロリッと回避されました。

 3ラウンド目突入&また全員1D6を拝借。
 今度も一番高い出目の人に振ってもらうのだが、またまた最高の出目はロリ。結果は6。


GM/お見事です。『黒沙の放つ悪意にうたれて、海に飛び込みたくなる。全員【自我】で必要達成数2の判定』をしてください!
ココ/【精神力】判定ならオカンに【親子の絆】を使用!(ころころ)成功、ママ、2つダイスを振り足して!
ミシュアル/(ころころ)成功!
リド/(ころころ)1……やっべ、呑み込まれる……【堕落】します!
サラマ/そんなっ、勝つまでは仲間がー!(ころころ)私は成功!
ココ/(ころころ)ロリも1……【堕落】しておきます。
GM/半分堕落しつつも海に呑み込まれず自我を保ちました。……ちなみに呑み込まれると気力に大きなダメージがいきましたよ。
リド/良かった、真剣に死ぬとこだった!(笑)
ココ/……そしてロリは【堕落ポイント】7点目。やっほい、あと2点どうやって使おうかな♪ 堕落したので闇のパワーメイクアップ。
GM/そんな堕落したてのココちゃんのターンどうぞ。
ココ/はーい、シェーたんに向かってヌッコロ! 【魂装・斬】と【魂装・撃】使用。(ころころ)7の命中させて、【徹刺】使用の14点ダメージ!
GM/おっと、結構なダメージ食らいます。
ココ/ファックユーならぬロリユー……連撃します。連撃増加値が4個で、エイッ!(ころころ)命中が5個……5個……5個か。
リド/あ、【堕落】すべきか悩んでる(笑)
ココ/……ここは堪えよう。5で命中です。
GM/そこにカウンターいきます! ダメージに4プラスして食らってください!
ココ/あらら、ダメージは9だったので13点……防護点を引いて10点食らっちゃった。
サラマ/じゃあ牽制でオカンのターン! ファラさんから3つダイスを貰って(ころころ)命中10、トオルを使って13のダメージ!
GM/おお、怒涛のターンがやって来た……!
サラマ/牽制連撃!(ころころ)8の命中で、2度目のトオルでダメージ17点ダメージ!
GM/……結構効いてます。
サラマ/3回目の連撃、地道に牽制でチクチクと!(ころころ)命中14で、ダメージ8です!
リド/命中14だから……次に連撃したら増加値4つだよね?(笑)
サラマ/もちろんいきます! それでもやっぱり牽制で(ころころ)命中12、ダメージは21! そして5回目の連撃……!
ミシュアル/オカン強ぇ! 一体何個ダイス振ってるんだ!(笑)
ココ/いーち、にー(スーパー数えタイム)……28D6のダイスを振ってるね(笑)
サラマ/それでも牽制をヤメない!(ころころ)命中16で当たって、ダメージ14! 見たか若造!
GM/「若造って……ボクが何万年生きてると思ってるんだい?」
サラマ/うるせえ! 私にとっちゃ若造なんだよ!
GM/今のオカンの凄まじい猛攻にはきました。ここでシェヘラザードのターンの訳ですが……背中から6枚の羽がバサッと出てきます。
ココ/……第二形態、くるわね。
GM/ちょっと怒ってますよ。「だから……一匹見たら三百匹の生き物はキライなんだよッ!」
リド/邪霊だって沢山居るだろうが!
GM/だってアイツらカワイイじゃん! 足とか8本あるし!」パチンと指を鳴らすと、黒炎が吹き上がります。黒炎術【手きり滅ぼす炎】。『黒炎で出来た大蛇を作り、半径十メートル以内の任意の空間にダメージ』。(ころころ)オカン以外の3名に当たります。【精神抵抗】で必要達成数4の判定してください。
ミシュアル/ファラさんはココちゃんを守る、ダイス2個振り足して!(ころころ)アタシは成功。
ココ/ありがと、これで9個で振れる!(ころころ)はい、成功!
リド/(ころころ)こっちも成功。
GM/全員成功しましたね、半減で黒炎装甲値無視6点のダメージを食らってください。
ココ/……生命力が半分なので【魔殺】を使用。マイナス5をして1点だけ食らいます。それでもロリは半分以下だよ。
ミシュアル/ですよねー……アタシもヤバくなってきた。
リド/……でも私は攻撃に専念させてもらう。【嵐炎】使って【放ち葬る炎】!(ころころ)命中10で、ダメージ4点素通し!
GM/わーお、それで連撃?
リド/します!(ころころ)5……だと抵抗される?
GM/抵抗しますね。
リド/なら【堕落】します! 当ててやる、ダメージは8点で連撃!(ころころ)6で命中、ダメージが10!
ミシュアル/ではオカマのターンでココちゃんを癒します。(ころころ)ココちゃん、12点回復!
ココ/ありがとー。……そしてスライムのターンね。
GM/ハイ、スライムさんのターン。……スライムの顔にムニョッと目のような穴が空きます。(ころころ)ロリとリドちゃんに向かって、目からビーム。
リド/ええっ!?(笑)
GM/そんな邪眼術もあるんです。【精神抵抗】で判定、4以上で成功です。
リド/(ころころ)やば、1だ!
ココ/(ころころ)3で失敗。
GM/目からビームで、10点ダメージ!

 4ラウンド目のターン最初、毎度お馴染みスーパー1D6タイム。
 今度の出目はリドが一番高く、2度目のダイスは3を差していた。


GM/おっ、『黒沙の瘴気に蝕まれる』! 【堕落ポイント】4以上を持っている人は一般技能が1レベル下がります。
ココ/またココだけですねえー……1レベルだけ下がるってことは、1レベルしか取ってない技能が使えなくなっちゃうってことだよね?
ミシュアル/そうね。無難に、戦闘で使わないやつを……。
ココ/【機械工作】を封印します。【隠密】や【防御】を封印してでも【枕事】は消せない!
リド/最後までする気だ!(笑) 【防御】は封印しちゃダメだよロリ!(笑)
ココ/それではロリの反撃ターン。シェーたんに【魂装・撃】使用。(ころころ)6で攻撃、6のダメージ。
GM/……もう少しでいきます!
ココ/連撃するよ。(ころころ)7で命中、6のダメージ。……ここらでオカンにパス!
ミシュアル/オカン、ダイス3個振り足してね。
サラマ/ありがとう、牽制でトオルを使います。命中13個ダイスで!
ココ/もう少しで落とせるそうだから、確実にね。
サラマ/(ころころ)命中10……13のダメージ!
GM/あ……。
リド/……いった?
GM/……ハイ、落ちました。
サラマ/やったー! ちゃちゃちゃちゃーちゃーちゃー、ちゃっちゃちゃーっ♪

 ぶっちゃけ、HPは100ぐらいで設定していたシェヘラザード。
 戦闘を長引かせたいという思いと、……乙女団を終わらせたくないという思いが詰まった設定だったらしい。ともあれ、いつもの通りに乙女団は勝利を飾った。
 スライムも砂に消え、ガックリと膝を落とし羽を仕舞うシェヘラザード。
 頭をガリガリ掻きながら呟く。「結構、効いたね……」


ミシュアル/だって、オカンですもの。
ココ/だって28D6だもの。……シブトイでしょう、人間は。思い知ったんじゃない?
GM/「そうだねぇ……ホンキでウンザリしてきたよ」
サラマ/やーいやーいバーカバーカ!
GM/これだから人間は嫌いなんだよ!」(一同爆笑)
サラマ/っていうか人間って何ですか! そこから判らないっ!(一同爆笑)
ココ/――にんげんって、なんだろ。みつを。
サラマ/よし、最終回だし作家になろう!
リド/待てオカンッ!(笑) ……シェーたんも諦めたらどうだ?
GM/「ヤダ! ムカつく! ボクは諦めないからねッ!」
ミシュアル/まったく、諦めの悪い男は嫌いよ。
サラマ/気が向いたらウチのお店に来なさいよ! ミルクぐらいは出してあげる。というかミルクしかないけど!
リド/ええっ!? そんなことはないから!(笑)
ココ/……そうだ。『イブリスが来る店』って宣伝するのはアリかな。
GM/怪しい宗教の人がいっぱい来ちゃうよ(笑)

「今回は諦めるけど……精々長生きしてボクを楽しませてね」
 そう言ってシェヘラザードは姿を消した。
 今までいた真っ暗な海は、気付いたときには元の……何も無い砂漠となる。アパート三千七百六十二号が消滅し、黒沙も消え普通の砂漠に戻ったとさ……。


ミシュアル/三千ってどんだけー!(笑) ……あ、そういえばジェルさんは?
GM/「おーい、お前達ー……大丈夫だったかー?」とジェニーを頭の上に乗っけて駆け寄ってきます。
ココ/はーい。用事は終わったよ。
ミシュアル/密書も無事ゲットしたからお姉さんに返しに行かなきゃね。
サラマ/……そうだ、もう黒沙が無くなってるんだっけ。
ココ/それなら、いつものようにオカンキャノンで行けるね! はいガショーン、パイルダーオン!
サラマ/レッツゴー、ゴゴゴゴゴー! あ、ジェルさんとジェニーどうしよ?
GM/ジェルさんはカブトムシを変形させてそれに乗って走り出します。
サラマ/トランスフォーマーみたいになってる!(笑)
GM/もうジェニーは妖霊でいいよ。……獣甲、灰炎、黒沙、妖霊使い、なんでもできるな、この人(笑) ――ではシャーリーさんのところに戻ると「皆さん、大丈夫でしたか?」と心配そうに出迎えてくれます。
ココ/はいな、密書はちゃーんと持って来ましたよ。
GM/「ありがとうございます! これがあれば紫杯連にまわして憎いアンチキショウ対策が練られます!」
ココ/ロリ達もあの子を倒した訳じゃないからきっとまたやって来るでしょうね。よろしく。
リド/対策を立てることは良いことだ!(笑)

 一晩過ごし夜が明けて、ニビタウンからサヨナラバイバイ。
 ミニスカートに触ったでしょと怒られつつ――色んな町を通って乙女団はマサラの町に戻るのでした。


ミシュアル/ムスキダの町は通り過ぎちゃったんだよなぁ……カラム君はきっとお店の前で体育座りしてるよ!
GM/……よし、採用。
リド/採用された!(笑) アフタールもゼヒ。……ハッ、店の前に人影が!
ココ/あれれー、帰ってきたら知ってる男の顔が2匹ほどいるよー?
GM/カラム君とアフたんとピンポーンが酒場の前で体育座りをして待っていてくれました。。ピンポーンとファラさんが真っ先に再会を抱き合って喜びます。「アナタ……!」「オマエ……!」
リド/あれれれ、最後だから仲が進展してるっ!?(笑)
GM/アフタールも「お前達。大丈夫だったか?」
リド/あー……疲れたよ。
ココ/……ニビのぷちアフたんを見たよ。ぷっ。
GM/「何の話だよ、それ。そういや3日ぐらい前にヤな夢見たような……」
ココ/で、カラム君もわざわざ来てくれたんだ?
GM/「サラマさーん! ご無事でしたかー!」
サラマ/あ……えーと……………………イブリスかっ!?
GM/俺エラーイ!?」(一同爆笑)
サラマ/え、違うの!? 初対面だったらまず自己紹介しなさいよ!
GM/何度でも自己紹介してやる、カラム君です!
サラマ/自分でクン付けるなんてキモイわよ! 女々しいヤツ!
GM/そんなところが好きだー!
リド/あー言えばこー言う……めげないな、カラム君も(笑)

 ただいまカランコロン。
 少し埃の溜まった酒場ならお掃除して、酒場の営業を再開。新たなバイトにカラム君が入ったとかなんとか。
 そんなカンジで戻ってきたマサラの町の我が家。
 明日になったらお客さんもやって来て、またアフタールが依頼を持ってくるかもしれない、そんな日々。


GM/日常に戻った貴方達。カランカラーンと入ってくる奴が居ます。
ミシュアル/ハーイいらっしゃいませー?
GM/シェーたんが早速やって来ました。「やぁ! ミルクでも良いよ、ただし樽いっぱいね!」
サラマ/無理!
ミシュアル/もうミルクしかないよ。お前に飲ませる酒は無ぇ!
ココ/それだとあまりに可哀想なので、ペットボトルのフタ分だけのミルクをあげましょう。
GM/ただヌルッてするだけじゃないか! ホントにキミ達、イジワルにかけては天才だよね!」
ココ/イジワルなんて貴方の方がいっぱいしてるじゃない。
GM/「だってボク、邪霊だもん! ――また今度もイジワルしてきたんだよっ!」
リド/ええっ!?(笑)
GM/「あっちの方の町をちょっと迷宮にしてみましたー! みんな頑張ってね、バイバーイ!」
リド/おまっ!(笑) 黒炎を投げつけます!
ココ/代わりにアフたんが酒場に入ってきてそれを食らいます。
ミシュアル/ああーっ、もう疲れたからアフたんだけで行ってこいよぉーっ!
サラマ/マサラの日常は今日も大変なカンジで過ぎて行くのでした――ってところで終わりでいいかな?
GM/ではそういうコトで! 長期『ゲヘナ〜前のめり☆乙女団』、これにて終わりになりまーす!
一同/お疲れ様でしたーっ!(一同拍手)




 『前のめり☆乙女団』 完