アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 ノーゲーム・ユアタイム 』 2ページ ■
2016年9月20日




 ●ミドルフェイズ3/泉理 〜路地裏〜

泉理/体力に自信があるので探索をします。お外に出て歩いてくるよ!
GM/観光客が賑わっているところを歩いていこうかね。協調行動は……(一同ころころ)全員成功したな。みんなで観光がてら探索をしよう!

『AF判定:伊香保温泉街探索』
  ・使用能力値:【体力】
  ・難易度:20
  ・ラウンド制限:なし

※温泉街を探索する演出に成功すること。成功した場合、ある人物を発見する。
※協調行動OK。


泉理/氷彗ちゃん、歩くのは大変かな? 僕が≪怪力無双≫で背負います。肩車とか余裕です。
氷彗/頭に腕をポスッ。わーい、高い高ーい。
駆/おじさんは若かりし肉体を思い出して≪肉体復元≫をします。ああ、若い日を思い出す……。
泉理/≪肉体復元≫で若返っているんだ?(笑) さて、石段街に来て……まずは≪暴食≫で食べ歩きします!
氷彗/食べ歩きながら、危ないものは無いかなって≪野獣の鼻≫で嗅ぎ分けて、蜘蛛がいたら≪火霊操作≫でサラちゃんに焼いてもらいます。
駆/よし、みんなの≪食糧調達≫に行こうか。玉こんびゃくが美味いのぉ。
氷彗/玉こんにゃくを食べ過ぎてお腹が痛くなったらお腹の判定に≪ダイス振り直し≫ね(笑) 生きて帰らなきゃいけないからみんなで≪護りの契り≫!
泉理/お腹が不安なので≪薬物調合≫で薬を用意します(笑)
GM/あっという間に特技を9つも使えたね。難易度が18も減って、『現在難易度:2』になりました。
泉理/ファンブルが出なければ成功だ。ファンブらなければ!(ころころ)えっと……≪怪力無双≫付きで達成値19、成功です。ガッツリ観光しました。
GM/みんなはガッツリと食べ歩きしました。さて……泉理先生は、メインストリートではない裏路地や小路をいくつも発見します。全部通っていたら1日あっても尽きないね。その一つに細い道を入っていくと、街中にひっそりと隠れるように置かれた祠を発見します。
泉理/あ、祠だ……! その祠は無事なんですか?
GM/うん、今は無事。ついでに祠の前にハンマーを持った鈴ちゃんがいるけど。
泉理/ハッ、怖っ!?
GM/鈴ちゃんは周囲に誰も居ないことを確認して……祠を壊そうとする。そんな鈴ちゃんをAF判定に成功した泉理先生は見つけます。
泉理/鈴ちゃん! 大声で名前を叫びます! 後ろの氷彗ちゃん達にも気付かせるように大きな声で!
GM/なら氷彗ちゃんと駆おじさんも気付いていいよ。でも2人が気付くより先に鈴ちゃんはハンマーを隠しました。(鈴になって)「え、えっと……!? カケオジの……息子さん、じゃない人!
氷彗/複雑な家庭!(笑)
泉理/せ、先生でいいよ(笑) ……鈴ちゃん、そのハンマーは?
GM/「な、何にも持ってないよ!」
氷彗/……じぃー。
駆/カケオジは後ろで湯の花まんじゅうを食べています。美味いぞー。鈴、饅頭を食べるか? おそらく食べ慣れてるだろうけど。
GM/「た、食べる食べる! 美味しい、ありがとね!」 鈴ちゃんはカケオジに近寄り、祠で何もしてないよアピールをしてます。
泉理/……祠を覗けますか?
GM/可能です。では鈴ちゃんはシーン退場させましょうか。
氷彗/鈴ちゃんと手を繋いでその場から離れるねー!
駆/よーし、鈴。あっち行こうかー。ぼかぁ、お腹空いちゃった!
GM/ということで……1人になった泉理先生は改めて祠を調べることができます。祠は、町中にあるということで山奥の森のものより綺麗にされていますが同じ造りをしているね。先生って異端や異能について詳しい設定? それとも疎い設定?
泉理/エージェントをやっていて、異端の子を預かっているのでそれなりかと。
GM/では判ります。異端の集団をここに封印してるということに。
泉理/怖い。
GM/もしここが物理的に破壊されたなら、祠の中に封印された数百の異端がここから解放されるでしょう。君の胃袋の中にいる蜘蛛達がここにもいるのでは……。
泉理/こ、怖いよぉ! SANチェックです!
GM/自分でやったことじゃん!(一同笑)
氷彗/蜘蛛を食べてる先生が一番怖いよ!(笑)
GM/もう胃袋の中の蜘蛛は消滅して生き物として活動してないからね! ……ではここで、泉理先生に話し掛けてくる人がいます。「どーもー」
泉理/はい?
GM/20後半ぐらいの、浴衣姿の男性です。「何をしているんですかー?」
泉理/あっ、その……小路で迷ってしまって。それでここに着いたんですけど。
GM/「この辺って小路が入り組んでますからね。あ、ということはお兄さんってば観光客? こういうの興味ある?」 男はニコニコと、ちょっと馴れ馴れしく話し掛けてきます。どうやら伊香保にずっといる人っぽいよ。
泉理/ええ……。この祠と似たような物がここにはいっぱいあるんですか?
GM/「うん。山の中に1つと、町の中にもいくつか……でもこういうモンってどこにでもあるでしょ? この山は神様がいたところだし尚更」
泉理/神様? ……どんな神様?
GM/「資料館とかで調べればすぐ判るけど、不死鳥だよ。生命を司る、何でも効く癒しの神様。だからここは癒しの湯になったのさ」
泉理/や、やけに詳しいですね……貴方はここの関係者なんですか?
GM/「調べている人が好きでブラブラ出てきちゃっただけさ。あ、名前は茂次郎っていうんだ。モジモジくんって呼んで。あ、全身タイツじゃないよ! ……神様とか伝説について調べるのはいいけど気を付けてね!」
泉理/気を付けてね……って、なんでですか?
GM/「神様や伝説、そういうものを調べているとそういったものを呼び寄せちゃうから。よく言うだろ、深淵を覗く者は深淵に……?」
駆/覗かれている……?
GM/何も無ければ彼はフラッと去っていくよ。「じゃあまた会いたいなーって思ったら心の中でそう言ってねー。GMは出してあげるからー
氷彗/メタいですよ!(笑)
泉理/彼のことは止めずに……みんなと合流したいです。不思議な人だなーと思いながら……あの人、何者だ?
GM/じゃあここで、1ラウンド目が終わったということで……ちょっとしたマスターシーンっぽい一言演出を入れさせてください。

 ――ブンッ。ハンマーを振るおうとしたが、石を砕く音は響かない。何故なら、止められてしまったからだ。

 「あーあ。できなかったね。このままだと君の負けになるよ」



 ●ミドルフェイズ4/氷彗 〜翌日〜

泉理/ねぇねぇ、鈴ちゃんがハンマーを持って怖そうとしていたんだよ。……ヤバくない?
氷彗/うーん、良い友達がヤバイ友達になったー(笑)
GM/合流後にそんな相談をして、パパッと2日目の朝を迎えていくよ。今日もまたみんなで探索しようって意気込んでいると、鈴ちゃんがお部屋にいっぱいの朝食とフルーツ盛り合わせを持ってきます。フルーツは旅行客に出すものではなく、余り物をみんなで食べていいよっていうサービスです。
氷彗/すごっ!
駆/おお、嬉しいな。
泉理/ご飯! フルーツ! ≪暴食≫だモリモリ!
氷彗/食べるの早いね先生!(笑) ……先生、嫌いなニンジン食べて。
泉理/食べられないの?
氷彗/ニンジン嫌い。ピーマン嫌い。トマトは悪魔の申し子。
GM/判る。GMもトマトは悪魔の申し子だと思っている(笑) そんなやり取りをしていると、配膳などのお手伝いをしている鈴ちゃんは、「昨夜は何か不都合なことはございませんでしたか?」と宿屋の顔をします。
駆/うん、何事も無かったよ。
GM/「お母さんもやっと復帰できたし、暫くお休みだった民宿も復活した矢先にカケオジ達が来てくれたからみんな嬉しくって……。もし良かったら今日も泊まっていってください!」 いっぱい温泉街で楽しんでいってねと言います。
氷彗/……「やっと復帰」?
駆/鈴ちゃん。最近……ママさんの調子が悪かったのか?
GM/「えっと……実はお母さん、11月1日に交通事故に遭っちゃって。ちょっとだけ入院してたの」
駆/なんと。
GM/ちなみにカケオジは、「鈴ちゃんは母子家庭で、お父さんは病死している」ということを思い出していいよ。お母さんが交通事故に遭ったとなったらこの子は相当心配しただろうね。
駆/そうだった……。鈴ちゃんはよく頑張ったなぁ。
泉理/民宿のお手伝いさん達がいるから独りぼっちじゃなくても、それでも家族がいなくなるのはきついよね……。
GM/「でも元気になったから大丈夫! ……旅館の中にも温泉があるけど、日帰り温泉や足湯もいっぱいあるから入っていってね!」 鈴ちゃんはそろそろシーン退場するよ。では2日目のAF判定に参りましょうか?
氷彗/はい。資料検索がしたいな。先生来てー、カケオジ来てー! 思いっきり2人の手を両手で引っ張りながら歩きます。【幸運】判定をします!
泉理/引き摺られながら行きます。(ころころ)達成値11で成功です。
駆/(ころころ)協調しい、成功です。

『AF判定:文献あさり』
  ・使用能力値:【理知】【幸運】
  ・難易度:30
  ・ラウンド制限:なし

※「記念館や資料検索」の演出に成功すること。成功した場合、文献から情報を得ることができる。
※協調行動OK。


氷彗/朝ご飯を食べたばっかりだしね……。歩きながら≪水霊操作≫で水を飲みながら、てくてく観光しつつ歩きます。途中でコケそうになった2人を≪視えない腕≫で支えつつ、≪守護霊≫で守ってあげる!
GM/自分が転ぶのではなく他人を転ばせる演出はヤメろよ(笑)
泉理/おじさん、おじさん、お腹が空いたよ。≪暴食≫で食べに行きます!
駆/良いあんみつを知っている。食べに行こう。≪食糧調達≫だ。
氷彗/あんみつなら! ……≪野獣の鼻≫でクンカクンカ行くー! カケオジ、奢ってー! ≪+50可憐幼気≫!
駆/可愛い。奢っちゃう。
GM/でも奢るのは先生。
氷彗/先生先生、今度のテストで100点を取るから奢ってー!(笑)
駆/美味しいあんみつを食べながら……どのように作っているのだろうと≪過去視≫で視ます。
GM/カケオジの頭の中にはあんみつが作られていく過程が『作ってみた動画』を再生しているかのように浮かびます(笑)
氷彗/それを察知して、企業秘密は見ちゃいけないんじゃと子供ながらに思いつつ……≪ダイス振り直し≫でファンブルさせます。
駆/大事なところだけ視えない! 秘蔵の黒蜜の謎だけは無理だった! ぼかぁ見たいんじゃ、氷彗に≪無の射撃≫。
氷彗/きゃあっ!?(笑) 先生にしがみ付く! カケオジ怖い!
泉理/そろそろ記念館まで行こうか(笑) ぷらっと伊香保の資料がありそうな記念館に入ります。重そうな文献は≪怪力無双≫で運ぶよ。
駆/しかしその手から1冊の本がポロリと落ちる! そしておじさんの胸に! ≪矢止めの胸当て≫があるので大丈夫!
GM/……胸に? どうやって?(笑)
氷彗/カケオジに対して≪護りの契り≫があるので≪火霊操作≫のサラちゃんに、燃やすのではなく支えてもらいます! ……はぁ、11月で暖房が効いている……雪女なので溶ける。でも≪熱血の防壁≫で熱さで死なない! お風呂にも入れるけど得意じゃないからすぐ茹だります(笑)
GM/氷彗ちゃんは冷水シャワー派だな。というところで使用した特技は12個。難易度は24減少。『現在難易度:6』です。
氷彗/判定します。せーの!(ころころ)よし、達成値10で成功です。
GM/君達は文献を発見することができました。ここの歴史について読むことができますね。……伊香保温泉とは、群馬県渋川市伊香保町にある温泉です。草津温泉と並んで県を代表する名湯で、365段の石段が温泉街のシンボルです。
泉理/ふむふむ。
GM/石段の下には『黄金の湯』の源泉あり、引湯口から各旅館に分湯されています。発見は今から1900年前、西暦100年頃。その名が万葉集にも登場しています。
駆/へー。
GM/戦国時代は某武将が療養地として使っていました。怪我をした人をここで癒すという、ゲームっぽく言うなら「回復の泉的」な扱いをされていました。温泉に浸かったら【HP】も【MP】も全回復するよ。何の怪我でも治すという蘇生の湯、まさしく黄金の名に相応しいものでした。
泉理/ほー。
GM/伝説によると「不死鳥の神様が、ここで水浴びをいっぱいしていた。だからここのお湯はそのおこぼれを貰っている」だって。
氷彗/……神様、なんで水浴びしてるんですか(笑) この世界の神様って定期的に降りてくるよね!
GM/なおこの黄金の湯は枯渇して、現在は疑似的な温泉『白銀の湯』が開発されました。黄金の湯が使われているのは一部の温泉のみです。……それが1900年前の歴史です。
泉理/1900年前の……。
GM/さて次に、500年前……西暦1500年ぐらいの歴史を読んでいきましょう。500年前、大地震が起きました。そのときの暴動の様子を当時の資料は「悪い蜘蛛が暴れ出した」と書いています。
泉理/……蜘蛛!?
GM/昔の人は暴動など悪い行ないをした人達を蜘蛛や鬼という書き方をするけど、そうじゃないって君達は一発で判るね。地震の影響か判らないけどきっとこの地に大量の異端が出現したのでしょう。……しかしそれを鎮圧する者達がいました。良い神の使い、狐です。
駆/狐がやっつけてくれたんだ?
GM/そう。狐が蜘蛛を倒し、封印の祠に全て封印してくれました。そして365段の上にある神社に神様を大々的に祀って「もうこんなこと起きないようにね!」としたそうです。
泉理/昨日食べちゃった蜘蛛は500年ぶりに自由になれた蜘蛛だね。
駆/ああ。先生がみんな食べちゃったけど(笑)
GM/そんな訳だから神社には、ここの山の神様……不死鳥様がいるらしいよ。今でも神社にお参りするとそういったご利益があるそうだ。さて、ここである人物が現れます。
泉理/ん?
GM/昨日、カケオジの投擲によって助けられたおばさんです。「あらあらー、今日は歴史を勉強しにきたの? 偉いわねー」
氷彗/先生が色々学べって言うんですー。
泉理/観光地の歴史を学ぶことも勉強だからね。
GM/「ここの伝説、とてもファンタジックでロマンティックで良いでしょう? 実際にここの湯は怪我の治りも良いって言われていてねー」と地元の自慢話をするおばさん。「何か体に不調があるならお祈りしてきた方がいいわよ。本当に効くんだから!」
駆/ほほう。マダムは願いが叶ったことがあるのか?
GM/レディからマダムになってる(笑) 彼女は一瞬無言になった後、頷きます。「……鈴ちゃんのお母さんの話なんだけど。実は今月始めに事故に遭ってね。車の運転操作を誤って崖に落ちたの。酷い怪我だったわ。でも今は元気に働いている……凄いでしょ」
氷彗/……それ、何日ぐらい前の話?
GM/「11月1日の話。けど11月5日には復帰したの。きっと鈴ちゃんが毎日毎日神社でお祈りをして、それを神様が見ていたからよ」 ちなみに11月5日というのはアクセンいわく「黄金色の光が目撃された日」だね。
泉理/ピッタリだね……。
駆/ここはそういう治癒の土地、素晴らしい話ですな。
GM/「でしょー?」 おばさんも何だか嬉しそう。……という世間話をして彼女は去っていく訳ですが。何かしたいことはある?
氷彗/……やっぱり鈴ちゃんが祠で何かしていたってことなんだよね。
駆/祠を壊さなきゃいけない理由があるのかな。
氷彗/鈴ちゃんは悪い子?
駆/……悪い奴に唆されたんじゃないかと思う……。
泉理/悪い奴に?
駆/何か事情があったんだと思う。……鈴と話がしたい。できますか?
GM/可能だよ。……じゃあ記念館から民宿に戻ってこようか。民宿に向かうと、相変わらずお母さんのお手伝いをしている鈴ちゃんが「おかえりなさーい」と出迎えてくれます。(鈴になって)「カケオジ、今日もお饅頭を買ってきたのー?」
駆/大好物じゃからな。老体にはカロリーは必要なんじゃ。
GM/「1日で1箱食べたらお腹がポンポンになっちゃうよー?」
泉理/≪暴食≫があるから大丈夫!(笑)
GM/「みんないっぱい食べるんだねー! あ、またお土産を食べるならお茶を淹れようか? カケオジ達のお部屋にお持ちするよー!」
氷彗/お部屋で話すのが良いよね。……鈴ちゃんを呼びます。
GM/お部屋に呼んでくれたね。じゃあ鈴ちゃんはいつも通り、幼いながらもお茶を出したりとテキパキと動いて立派なもてなしをします。
駆/鈴ちゃん。おじさん達と話をしようじゃないか。
GM/「うん、なーにー?」
駆/もしママさん達に言えないことがあったらなら、おじさんに言ってみるといい。
GM/「……なに、どうしたの?」 カケオジの真面目な声に鈴ちゃん、少しビックリ。
駆/おじさんと鈴ちゃんの付き合いだろう? おじさんになら何を話しても秘密にしてあげるから。な、先生?
泉理/うん。
氷彗/鈴ちゃんの横で手を握ってますね。緊張がほぐれるかなって。
GM/「……みんな、どうしたの?」 真剣な様子に少し態度を改める。
駆/ママさんが調子悪くなったとき、神社にお祈りに行ったんだって?
GM/「…………うん」 凄く重々しく頷きます。その顔はあまり話したくなそうですね。
駆/でもおじさん話しちゃう。おじさんだから。
氷彗/説明になってないよ!(笑)
駆/神社に行ったとき、何か変わったことががあったんじゃないか?
GM/鈴の表情が思いっきり強張ります。なんでそんなこと知っているの、と言わんばかりの顔です。
氷彗/鈴ちゃん、隠せてないよ……。
駆/おじさん、鈴ちゃんのことなら判るから。だっておじさんだからね。胸にうちのものをおじさんにも伝えて共有しよ?
GM/「…………」 鈴ちゃんは、警戒します。敵意ではなく不安から顔を強張らせています。「……何を言っても……信用してくれないよ……」 彼女を信用させたり落ち着けたりできますか?
泉理/信用させるのか……。
駆/力を見せて「おじさん達はこんなことができるんだよ!」って言ったら頼りにしてくれないかな? ……ぽんっと弓矢を創ります。
氷彗/えっ。武器、ウズマキに入れてないの?
駆/重いと腰がやられちゃうから。
GM/常日頃からスキルウェポンを持っている訳じゃないんだから(笑) いきなりの手品に「わあっ!?」と鈴ちゃん、仰天です。
駆/ぼかぁね、これを使って戦っているんだ。みんなのことを守っているんだよ。そのみんなっていうのは君も含まれているんだ。だからおじさんを信じて。
泉理/なら……先生もハサミを出します。先生はね、ハサミが出せるんだよ。身の丈ぐらいの大きなものを出せるんだよ!
駆/それで何を切るんだ?
泉理/……木とか、芝生とか?
GM/ただの裁ちバサミじゃん(笑) でもこの説得の仕方は……大正解です。「自分達は神秘のものである」と明かしてくれたことで、鈴ちゃんはボロボロと泣き始めます。
泉理/わあっ!?
GM/怖いから泣いているんじゃないよ。緊張の糸がほぐれて、安心して泣いちゃったんです。
駆/鈴ちゃん。何があったんだい。なんでも聞くよ。
GM/泣きながら彼女は話し始めます。GM口調で簡単に説明させてもらいますね。……今月11月1日、鈴ちゃんのお母さんはハンドル操作を誤り、1人崖の下に落ちて大怪我を負いました。全身の骨バッキバキ。何故生きてたか判らないぐらいでした。
氷彗/うわっ……。
GM/九死に一生を得たお母さんですが、絶望的な様態だったそうです。もし生き残ったとしても民宿経営は無理、旦那さんは既に病気で先立たれていたため、独りぼっちになった鈴ちゃんには出来ることなど何にもありませんでした。
駆/だろうなぁ……。
GM/そのとき、周囲にいた優しい大人達が鈴ちゃんを慰めるためにあることを言いました。「ここの温泉は日本一、黄金色の蘇生の湯があるぐらい有名な生命の神様がいる。良い子でお祈りをしていれば、きっとお母さんを助けてくれるよ」 ……鈴ちゃんは、本気になってお祈りしました。
泉理/は、はぁ……。
GM/事故から5日間、頑張って鈴ちゃんは神様にお祈りしました。会ってお願いしようと毎日神社に行きました。「そうしたらね、声を掛けてくれたんだよ……神様が! 目の前に来てくれたんだ、神社で!」
駆/えっ。
GM/「お願いしますって言ったら神様が出てきてくれたの!」 そしたら神様はこんなことを言ったそうです。「そんなにアプローチされたとなったら、お前のことが気になり始めた。ゲームをしよう。制限時間以内に『物聞山にある祠を壊せたら』、お母さんを蘇生したいという願いを叶えてやろう」 鈴ちゃんは必死に祠を探し出し、ハンマーで滅多打ちにして壊しました。時間以内に壊せた鈴ちゃんを見ていた神様は、その場で黄金色の光を放ちました。その光によって、お母さんは驚異的な復活を遂げました。
氷彗/ええっ……それって……。
GM/「だけど、お母さん……退院したとき、真っ赤な目になって、帰り道の看護師さんに襲いかかったの。ガブッとしたの。まるであんなの人間じゃない姿になって……!」
泉理/あ、ああ……!?
GM/あまりにその出来事が怖かった鈴ちゃんは、もう一度5日かけて神様に会いに行きました。するとまた、神様が声を掛けてくれました。「ちゃんと蘇らせてあげたじゃないか。蜘蛛なんて何度潰したって中からワラワラと出てくるぐらい生命力溢れる良い体だろ?」
駆/……うわぁ……。
GM/そんなの嫌だと鈴ちゃんは拒絶します。じゃあもう一回ゲームをしようという話になりました。「……だから私、今もゲームをしてるんだ。今度は制限時間以内に『この街にある祠を全部壊すことができたら』、完全にお母さんを元気な姿にしてやれるって。今朝、実はこの今水園の近くにも祠があるのが判って、朝イチで壊してきた! ピカッと光ったのはちゃんと壊せた証拠だと思う!」
駆/そんなことがあったのか……。
氷彗/……でもそれ、もし祠を壊しても絶対願いを叶えてくれない系ですよね!
泉理/うん、きっと駄目だよ……。
GM/「私、ちゃんと町の中にある祠を壊さなきゃ! お母さんを戻さないといけないの……!」
氷彗/願いを叶える必要はないよ。
GM/「なんで!? 私はお母さんを助けなきゃ……!」
氷彗/その人にお願いして本当に元に戻せると思う? 変わっちゃったお母さんを見て本当に復活したと思っているの? 違うでしょ? 最初から戻す気でいるなら始めから戻しているよ。これ以上続けたらもっと酷いことになるって気付かない?
GM/「で、でも……じゃあ、どうすれば……!」 鈴ちゃんは興奮しきった赤い顔で言います。
氷彗/私もいるし、とても優しい大人も2人いる。私達に任せて。
駆/そんな神様よりおじさん達の方が良いよね。理由? 理由なんて言う必要無いよね。だっておじさんだから。
GM/「……おじさん、だから……?」 カケオジの言葉をなぞります。
駆/うん。おじさん達はそのために来たんだから。君を助けにきたんだよ。
GM/……鈴ちゃんはずっと氷彗ちゃんと手を繋いでいましたが、カケオジに駆け寄ってぎゅっと抱きしめます。
泉理/確かおばさんは神社に神様がいるって言っていたよね。……神社へ行ってみようか。今からでも行けますか?
GM/ではこのままクライマックスフェイズに移行しましょう。君達は鈴ちゃんを慰めて……365段の上にある神社へと向かいましたとさ。


 ●クライマックスフェイズ 〜突撃〜

GM/てっぺんにある神社にやって来ました。ここも有名な観光地だし目立つ所だから観光客がいっぱいいる……筈なのに、何故か今は境内に誰1人いません。
泉理/おや?
駆/疲れた。
氷彗/カケオジ超疲れてる!(笑) オジ、お茶だよ!
GM/カケオジが水分補給したところで……(笑) 誰もいないと思った境内に1人だけいることに気付きます。男性が1人だけいたね。
駆/おや……おやおや?
泉理/……モジモジくん?
GM/「ああ、君か」 神社の前で立っているのは、浴衣姿の男性。泉理先生の言う通りモジモジくんです。
泉理/奇遇ですね?
GM/「奇遇だねぇ」 その男性の声を聞いた鈴ちゃんが、物凄くビックリした顔をします。「その声って……」 怯えた顔で、氷彗ちゃんの後ろに隠れます。
氷彗/えっ? ……そ、そうですよね、GMが何の関係も無いNPCを出す筈ないですよね!(笑)
駆/鈴、知り合いか。先生も知り合い?
泉理/僕は昨日、町中にあった祠の前で会ったんだ。歴史に詳しい人だったけど……。
GM/「星野 鈴。まだ祠を壊してないのかい。そんなゆっくりじゃゲームがクリアーできないよ。そんなんじゃ何も叶えられないんじゃないかな?」
泉理/……何の話?
GM/……泉理先生は異端に詳しい人なんだよね。なら神社という神聖な区域の前にいる彼から、途轍もない隠しきれない魔力が発せられていることに気付いていい。氷彗ちゃんどころの話じゃない、こいつ人間じゃねーなって判っていいよ。
泉理/みんなみんなヤバイ! こいつヤバイ! 人じゃなさそうな気がするよヤバイ!(笑)
駆/先生、ヤバイしか言ってないな(笑)
氷彗/……あの。男性の髪の毛と目の色って何色ですか?
GM/髪の毛は明らかに染めたと判る真っ黒。目はよくよく見ると橙色だ。
氷彗/やっべーな、どうしよどうしよ!(笑) この世界の神様って、特定の色を持っているんだよね……!
GM/そう、超越的存在は≪六色の光≫と呼ばれる6つの色を持っている。そんな人外じみた眼の色を持った彼は鈴ちゃんに「もうゲームはおしまい? まあいいけど、お母さんのために精一杯ゲームに参加したってだけで価値があるもんだしね」と笑って言います。
泉理/……なんで鈴ちゃんの事情を知っているんだ?
GM/「そりゃあ彼女が目の前で話してきたからだよ。ずっとずっと5日間も身の上話をされたらさ、そりゃあ全部覚えちゃうよね」
泉理/5日間、身の上話を……?
氷彗/貴方の名前は何ですか。
泉理/えっ、モジモジくんっていうのは!?
GM/「それは竹下夢二の本名から貰った偽名ってやつ。本当の名前は、ユウメイイスタディオさ
氷彗/ですよねー!(笑)

 『邪神ユウメイイスタディオ』
 光、生命を司る『不死鳥』の欺く神。
 光を操り命の力を扱う美しい鳥として崇められているが、異端を生み出す邪神八柱の一柱。命を自由に生み出せるからこその残酷さを備えている。

GM/『AW』ルールブックの≪L:「ユウメイイスタディオ」≫というライフパス特技の説明文をご覧ください。ハンドアウトにはぼかして書いてあるけど、ルールブックの特技説明にはちゃんと……『欺く神』って書かれています。
駆/欺く神って……異端を作り出す邪神のことだよね?
GM/うん。神様神様ってずっと言っているけど、良い神じゃないよ。
泉理/わ、悪い奴……!
氷彗/鈴ちゃんを後ろに行かせます! ……ねえ、なんでこんなゲームするの?
GM/「愉悦。それ以外に理由はあるかい? 自分の母親が死にかけて不安定な心、それだけでも美味しかった。どうだい、この子の涙、苦悩……異端である君だったら磨けば磨くだけ美味になると判るんじゃないか?」
氷彗/……まあ、判るっちゃ判るけどさ。
GM/「500年前、ようやくこの地に顕現できた。地震といっしょに可愛い蜘蛛も呼んでパーティーをしようとした。でも当時の[霊媒師]達の狐によってみんな封印されちゃった。おかげで自分も封印されて黄金の湯が枯渇しちゃった訳だけど……」 実際に1900年前に邪神が水浴びをしていたのは事実。そして500年前に封印されたから、黄金の湯は枯渇したという設定です。
氷彗/す、凄いことになってたんだね伊香保……(笑)
GM/「しかし神様は願う人間の前に現れることができる。神社に封印されていたけど、そこの彼女のおかげで少しだけ動けるようになった。それに彼女は力を求めている。なら……神様として恵んであげないとね?」 歪に笑う彼は、超越的存在らしい身勝手なことを言います。
泉理/先生はその愉悦ってやつが判らない。……もし祠を壊したとしたら、君は本当にお母さんを復活するつもりかい?
GM/「うん? ああ、復活させてあげてもいいよ。蜘蛛がお母さんをまた食べるかもしれないし、お母さん以外全滅するのでもいい」 面白そうに言います。
泉理/……それ、面白いとは思わないよ。やめてくれ。
GM/「やめると思うかい?」
氷彗/やめないだろうね。でも、私はそういうのは先生に駄目だって教わっているから。こういう趣味の悪いことはやめようよ。
GM/「異端である君が趣味が悪いって言うなんてちゃんちゃらおかしいな」 彼が足踏みをすると、茂みからガサガサと小蜘蛛達が君らを取り囲みます。
氷彗/私は氷漬けにするとかそのレベルだよ! 数匹の蜘蛛を氷漬けにします!
GM/ピキーン、数体の蜘蛛が氷漬けにされます。……今ので判るね、「こいつらは倒せる異端」だって。そもそも神様が力を使えば世界なんて簡単に壊せます。でも使っているってことは、本当の力からかなり出力を落としているからで……めちゃくちゃ弱い状態で現れていると察せるよ。
駆/おじさん判った。こいつら倒せるね!
GM/「倒す? おやおや、喧嘩かぁ。それもまたゲームの一つなら……相手をしてあげてもいいよ」 ということで、クライマックス戦闘を始めていこう!

【戦闘マップ】
 エンゲージ1:泉理、氷彗、駆
 (↑10メートル離れている↓)

 エンゲージ2:蜘蛛×2
 エンゲージ3:茂次郎

【行動値】
 茂次郎:16
 蜘蛛×2:15
 泉理:11
 氷彗:11
 駆:11


GM/クライマックス戦闘、開始です。まずは第1ラウンドセットアッププロセス。【行動値】16のモジモジくんは、≪魂装支援≫を使用して自分を強化しました。セットアップに他にやる人はいないので省略していきます。
泉理/はーい。
GM/早速ですがメインプロセス、モジモジくんの攻撃です。(ころころ)ランダムで命中対象を選んでみたたところ、泉理先生に当てることにしました。≪視えない腕≫+≪魔法剣≫で防御無視ダメージの攻撃をします。(ころころ)命中は14。
氷彗/戦い方が私と同じだ! 私達仲良くできるってー!(笑)
泉理/やだー、避けるんだー!(ころころ)回避14です。受動側優先で回避成功、やったー!
駆/ナイスだ、先生!
GM/先生にゲートオブバビロンのごとく、空間から黄金の剣が現れて飛んできます。
泉理/わわわヤバイっ!? 危ない! バビられるところだった!(笑)
GM/さて、次は蜘蛛の大群が一斉に襲いかかるよ。集団の蜘蛛達が≪落下する光≫で食いついてきます。
泉理/怖いっ!(笑)

 ≪落下する光≫
 全体攻撃を繰り出す[世界遣い]のスキルウェポン。
 命中判定前に1D6を振り、1が出たらシーン内の味方全員に、2〜5が出たら敵全員に、6が出たら使用者のみに物理ダメージを与える。


氷彗/ランダム命中なら自分に当たれー!
GM/誰に当てるかダイスロールで決めるよ。(ころころ)あ、6。自爆です。
氷彗/やったー! 大好きです!(笑)
GM/ありがとうございます。……蜘蛛は共食いを始めます。食べたいという欲求が先走りしすぎて手近にいた仲間が殺し合っています。(ころころ)自分に12点の物理ダメージを受けました。
氷彗/先生、あっちも≪暴食≫を持っているよ。
泉理/あわわ……対抗しなきゃ。
駆/対抗するのか(笑)
GM/次に2体目の蜘蛛は……(ころころ)1! 蜘蛛仲間とモジモジくんに攻撃だ!
氷彗/凄いことになってる!?(笑) GMのランダム命中のダイス、凄すぎません!?
GM/恐ろしい光景を目の前で繰り広げられています。……【正気度】判定でもしたいぐらいだ。(ころころ)8点食らいます。もちろんモジモジくんもダメージを受けます。この神社にいた蜘蛛がお互いを食い合っているから……鈴ちゃんも泣いちゃうわ。
泉理/あわわ、あわわ……(笑)
駆/鈴ちゃん。あれは全部ジャガイモだよ。
GM/なんでや!(笑) 次は先生のターンだよ!

 泉理はマイナーアクションで移動し、メジャーアクションで≪乱舞≫+≪凶々しき武器≫で攻撃。範囲攻撃で敵全員に物理ダメージ15点を与える。
 氷彗は多くダメージを受けている蜘蛛Aに≪視えない腕≫+≪蒼の衝撃≫で攻撃。霊力ダメージ16点を与え、1体撃破。
 駆は≪無の射撃≫で蜘蛛Bを攻撃するが、受動側優先で回避されてしまった。


GM/全員ターンが終わったら、クリンナッププロセスに移行します。モジモジくんが≪紅蓮の指≫を使用、蜘蛛Bにもう一度攻撃をさせます。(ころころ)対象は泉理、氷彗、駆の3人に攻撃。命中15でした。
泉理/絶対避けるマン!(ころころ)ううん、回避13です。当たった。
氷彗/あーっ!? せ、泉理先生に令呪を切ります!(ころころ)回避15で私は避けた! オジ頑張って!
駆/ぼかぁ回避は低いんだよー。(ころころ)あ、おじさんやりました。ファンブルです。ドンとください。おじさんですから。
GM/潔いね(笑) ダメージロールせーの!(ころころ)物理ダメージ14点をカケオジに与えます。

 第2ラウンドのセットアッププロセスに、茂次郎は≪魂装支援≫でダメージアップ。
 そしてメインプロセスに移行。ダイスによるランダム命中対象を決めた結果、氷彗に命中16で攻撃を行なった。

氷彗/頑張って避けよう!(ころころ)た、足りない……ダメージを受けます。
GM/モジモジくんによる≪魔法剣≫による防御無視ダメージロールです。(ころころ)はい、素通しダメージの18点をどうぞ。
氷彗/と、[闘士]じゃなかったら死んでいた……。でもここにカケオジがいるから大丈夫!
駆/腰が。
GM/と言いながら次は蜘蛛のターンです。(ころころ)PC3人に攻撃、命中14だよ。みんな回避判定をお願いします。
泉理/やだなー。うー、絶対避けるマン!(ころころ)15、回避成功!
氷彗/ううっ、落ちたらごめん!(ころころ)15、成功!
駆/はいっ。(ころころ)……14、やった! おじさんの本気! 全快しても構わんのだろう!?

 全員回避成功したところで、駆は氷彗に≪肉体復元≫を使用。【HP】を14点回復した。
 泉理もすかさず≪封印の牙≫+≪乱舞≫+≪凶々しき武器≫で敵を全体攻撃。だが命中したのは蜘蛛のみ、13点の物理ダメージを与えた。
 氷彗は全体攻撃を行なう生き残りの蜘蛛Bに攻撃。霊力ダメージ18点を与え、モブ達を戦闘不能へと追い込む。


GM/クリンナッププロセスに、モジモジくんは≪紅蓮の指≫を……自分に使用だな。(ころころ)よし、頭が良い行動ができた。2人のマスターである氷彗ちゃんに攻撃します。防御点無視最後の命中判定だよ。(ころころ)命中14です!
駆/マスターっ!
氷彗/マスターが落ちればサーヴァントは令呪が貰えないですからね! 避けます!(ころころ)……ファンブルではない。でも出目が1と2だったので、≪ダイス振り直し≫を使います!(ころころ)出た回避、15です! みんな大好き!(笑)
泉理/出た! マスターやったー!(笑)
駆/ナイスマスター! 当たらなければどうということはない!(笑)

 第3ラウンドセットアップに移行。茂次郎は変わらず≪魂装支援≫を使用。
 メインプロセスでの茂次郎の攻撃対象は……ダイスロールの結果、相変わらず氷彗となった。


駆/モジモジくん、完全に狙いを定めてるね。
氷彗/頭の良い敵ですね! ユウくん、後で友達になろ!?(笑)
GM/友達っていうか元々お前の上司だよ。(ころころ)氷彗ちゃんに命中13です。
氷彗/(ころころ)氷彗の回避17です! マスター生きるもん!
GM/お見事。さて、PCの番です。総攻撃をどうぞ!
泉理/僕は≪封印の牙≫+≪凶々しき武器≫で、ハサミで攻撃! 問答無用、えいっ!(ころころ)……ファンブル! 慢心せずして何が先生だ!? でも≪ファンブル無効化≫がある!
GM/(ころころ)モジモジくんの回避12だな。≪ファンブル無効化≫をすると出目の2が適用される訳だけど……命中13以上ある?
泉理/……これ、≪凶々しき武器≫による攻撃です。ゾロ目だった場合、防御点無視ダメージが入ります。
氷彗/おおっ!? それならせっかくだし命中判定に令呪を使います!
GM/ファンブルだと思ったけどそんなことは無かったぜ! ゾロ目命中したので泉理先生の攻撃が防御点無視ダメージになります!
泉理/これでッ!(ころころ)……16点ダメージです!
GM/ハサミでジョッキンされました。ですがまだ生きています。確実なダメージになっているね。
氷彗/そこに氷のつららを上から落としましょう!(ころころ)……命中ファンブル。
GM/お、そっちもファンブル? では動かなくなった蜘蛛に刺さるのみでした。
駆/おじさん頑張るよ。(ころころ)≪無の射撃≫で、命中15です。
GM/(ころころ)回避は11です。ダメージロールをお願いします。
氷彗/そこに令呪を乗せます!
駆/アイアムコンプリートワークスー!(ころころ)ダメージ合計点は……物理30点でした。どうかな?
GM/……おおっ……その攻撃を受けて茂次郎、【HP】0になります。やっぱりね、防御点無視を貰っていたのが強いわ。攻撃されてもずっとヘラヘラとしているチャラ男だったんですが、おっとっとと足元を崩した途端……カケオジの弓矢を頭に受けます。
泉理/やったー! おじさんがいて良かったー!(笑)


 ●エンディングフェイズ 〜完了〜

GM/『UBW』のギルガメッシュのごとく頭に矢が突き刺さった茂次郎くんは、仰向けに倒れ……かけますが、直立のままグインっと前に戻ってきます。
泉理/怖い!(笑)
GM/倒れることはなく彼は「降参ー」と言いながら手を挙げました。(茂次郎になって)「ああー、出力を下げすぎているおかげでもう現界すらままならない……」 そう言っている彼の体は、足元から蒼い光が舞って少しずつ消滅しています。
駆/おっ。終わりか?
GM/「ああ、おしまいだ。……そっちの勝利ということで」 茂次郎は隠れていた鈴ちゃんの方を向きます。「君は新たな手札……町に来た3人の能力者を使うことでゲームに勝ったんだ。星野 鈴の勝利と言える」 そう言って、彼はタップダンスみたいに足踏みをする。
泉理/うん……?
GM/瞬間、カッと金色の光が舞う。それを見た鈴ちゃんは「あのときの光……!」と呟きます。何かがどこかで起きたということが判ります。
氷彗/これがあの光か! 瞬間的にサラちゃんをお母さんのところに行かせます!
GM/素早いね、サラちゃんが様子を見に行きました。「親玉が消えたら子も消える。残っていた蜘蛛も全部いなくなるだろう。……500年間何にも楽しみが無かったけど、久々のゲームをそれなりに楽しませてもらった。これで良しとしよう。だからそろそろ退散させてもらうよ」 彼の体はどんどんと光になって消えていきます。
泉理/消えていく……。
駆/おお、眩しい……。
GM/「ではこれにて失礼。君達に……神の加護がありますように」 ボソッと彼が呟くと、完全に蒼い光になって昇華されました。そして散らばっていた大量の蜘蛛達もいなくなっています。……何も無くなった境内に、ヒラッと数枚の古い紙が風に乗ってこぼれ落ちます。
泉理/数枚?
氷彗/それをキャッチします! 綺麗にバインダーに挟む!
GM/はい、『ユウメイイスタディオの禁書』原本です。世界に一つしかないやつね。
駆/原本!? これってヤバイやつじゃない!?
GM/たった2〜3ページだけどヤバイやつです。邪神が使える蘇生術が明確にくっきりと書かれた凄いやつ。ダメージ操作系の特技が無料で取得できたりする超マジックアイテムです。
氷彗/先生、持っていて。
泉理/ぼ、僕が持ってていいのかな!?(笑)
氷彗/失くしたら魔王様に首ちょんぱだからな。
GM/(突然アクセンになって)「私はそんなことしないぞ。氷彗殿が絶対に持ってきてくれるに違いないと信用しているからな
氷彗/ありがとうございます! アクセンさん好き!(笑)
GM/さて、観光地なのに人が一人も来なかった神社に……暫くすると観光客が数人現れ始めます。異常が無くなった証拠だね。そして今水園に行ったサラちゃんが帰ってきます。(サラちゃんになって)「鈴ちゃんのお母さんねー、めっちゃ普通になってたよー。キシャーってなる感じも全然無かったよー」
氷彗/鈴ちゃん。お母さんの様子ね、友達に見てきてもらったよ。お母さんピンピンしてたって。
GM/(鈴になって)「本当っ!?」 鈴はペコッと頭を下げると、すぐさま石段を下ってお家に走って行きました。
泉理/転ばないようにねー! ……あの、もし僕が鈴ちゃんを止めずに祠が破壊されていたら、どうなっていたんです?
GM/間違いなく君の夢と同じ世界になってました。
泉理/うわぁ、やっぱりそうだったのか……。
GM/君は夢の内容のことが、何となく判ってきます。……違う世界、こことは別の道を辿った世界で君は、おそらく鈴ちゃんを止められなかったんでしょう。
駆/鈴が祠を壊しちゃったから、蜘蛛の封印が無くなっちゃって……。
GM/解放された蜘蛛達は町の人達の体に入り、主導権を握り、全てを蜘蛛へと変えます。そして夜になると……能力者であるPC達だけは主導権を奪えなかったということで直接襲撃しにきたんです。鈴ちゃんを止めなければ蜘蛛の姿をした町の人達と戦うことになったんだよ。
泉理/うへぇ、それはヤバイことになっていた……。
氷彗/そんな世界になってたら、龍の聖剣に『ループの代償』を払って時間を戻してもらわなきゃだったね。
GM/だけど今回の世界はバッドエンドにならなかった。神社からゆっくりと石段を下り、今水園に向かうと……お母さんにギューッと抱きついている鈴ちゃんがいます。お母さんは「もー、いきなり何なのよー」と困り顔です。
泉理/良かった、元気そうだ。
GM/元気だね。お母さんはここ2日間で一番元気な顔色をしている。病み上がり状態から完治している状態だね。
氷彗/お母さんにギューッとしているの、良いなぁ……。父親代わりの先生を見ます。
泉理/……こ、こっち来る? 両手をそっと広げる。
駆/おじさんもいるよ。
氷彗/……ちょっと助走をつけて2人にギューッと抱きつきます。2人同時に≪蒼の衝撃≫分のアタック!
駆/≪肉体復元≫。
GM/速攻回復した(笑) 疲れた体は温泉と美味しいご飯で癒してね。……という訳で、これにて君達の旅行はおしまいです! さて、後日談で先生にはやってもらわなきゃいけないことがあります。夜なべをして事件の報告書の作成してください。
氷彗/私の経過観察書もね!
泉理/うわー、寝られないな!(笑)
GM/じゃあ……【理知】判定をして、達成値8以上で普通の報告書、10以上で凄い報告書、12以上で超凄い報告書を作ったことにしましょう。
泉理/わーっ!(ころころ)……7。できませんでした。
駆/そもそも作れなかった!(笑)
GM/あれだよ、2日3日の旅だからそんなの作る暇なんて無くて寝ちゃったよ(笑) では教会にやって来た泉理先生は高坂に「今は完成してないけど後日持ってきます!」と告げたことにします。そのかわり伊香保のお土産をちょうだい(笑)
泉理/はい! 湯の花まんじゅうです!
GM/(高坂になって)「旅行で楽しんできたぐらい町が平和になったってことだろう? なら報告書の提出は今度でいいから。まずは旅の楽しかった話を聞かせてくれよ」
泉理/ありがとうございます! ホワイト企業!(笑)
GM/それと……「氷彗ちゃんは大丈夫だった?」 せっかく異端を観察しているというせっかくの設定を頂いたのでその話をします。
泉理/とても良い子でしたよ。現地の女の子と仲良くしていて、それはそれは……普通の女の子と変わらなかったです。
駆/ちょっと寒かったけどね。
泉理/確かにちょっと寒かったけど(笑) 彼女は良い子で過ごしていました。
GM/ニコニコとそのことを話してくれる泉理先生を見て、「そっか! じゃあそっちの報告書はいらないよ。事件のことだけまとめておいてね」とつられて笑顔で言います。……そんな話をしている間に、氷彗ちゃんは。
氷彗/先生の鞄から禁書をバッと取ってアクセンさんに渡します。(ころころ)【反射】判定、達成値は12! 先生と高坂さんの話を邪魔しちゃいけない!(笑)
GM/シュッと完璧に盗めました(笑) アクセンは帰ってきた氷彗ちゃんを見て、そちらに向かい……というか小さな女の子なんだし、跪きましょう。
氷彗/あああー!? 跪かなくていい! 好きだー!(一同笑) アクセンさん、これ! 禁書を差し出します。
GM/アクセンは禁書を受け取ります。(アクセンになって)「これはまさか……原本だとは」
駆/素で驚いてるな(笑)
氷彗/ユウメイイスタディオに会ったよ。そして倒したよ。おじさんが!
駆/キラッ(笑)
GM/「邪神に直接会ったとは……そして何事も無く生還するとは。君は実に運の良い女の子だ。それとも仲間に恵まれているというのかな」
氷彗/そうだね^。
GM/「素晴らしい成果だ。君は人間社会にも馴染めている、立派な子だ。……そろそろ独り立ちしても良いのではないかね? 君が望むなら私から高坂に申請しておくが」
氷彗/……でも私、思わずユウくんと同調しかけたから、もう少し先生のとこにいるー。
GM/「異端なのだから同調しても構わないではないか。それとも何か、彼らとずっと共に行きたいという心でも芽生えたか」
氷彗/……居心地は良いね。
GM/高坂さんと話している泉理先生にも聞こえる声で「愛されてるぞー」と言います。
泉理/わーい!(笑)
GM/そうしている間にもアクセンは禁書を読み終わります。「あげよう」
氷彗/……へっ?
駆/えっ?
GM/「死した者を蘇らせる力を記したというユウメイイスタディオの禁書。残念ながら該当ページではなかったが良い資料だ。この場で読ませてもらった。私は読みたいだけだったからな」 はい、お返し。
泉理/……それ、ヤバくない?(笑)
GM/死にかけの大怪我した人を完治させたり、町中の人を異形化させたり、蜘蛛みたいなモブ異端を大量発生させるぐらいには、ヤバいです。
氷彗/いいんですか! いいんですか! 異端に渡しちゃっていいんですか!? 駄目ですよ! 保管しましょうよ! 禁書保管しません!? だから貴方がいると『AW』で事件が起きるんですよ!?(一同爆笑)
GM/という訳でPC達は報酬として≪L:「ユウメイイスタディオ」≫をゲットできました。おめでとう。「さて、君の仲間が話を終えたようだ。彼のもとに戻りたまえ」
氷彗/戻りますけど! 先生の場所にトテトテ戻りますけど! でも原本は持っておいてください! 複写でいいです!(一同笑)
GM/……それから数日後。伊香保お土産を食べ切った頃のカケオジのもとに、鈴ちゃんからお手紙が届きましたとさ。「あのときはいっぱいご迷惑をお掛けしてすみませんでした。また……何度でも伊香保温泉に遊びに来てね!」という内容です。
駆/うん、何度でも行こうか。
GM/2泊3日の旅、楽しんでくれたかなという手紙と一緒に……また何十箱ものお饅頭が贈られてきました。またのお越しをお待ちしております!
駆/おお、饅頭だ。ありがとう。和やかな気分で、もう一度あの温泉街に過ごしに行こうかのぉ……またみんなを誘って。


 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 ノーゲーム・ユアタイム 〜





END