アナザーワールドSRS・リプレイ
■ 『 古川家の酒宴 』 3ページ ■
2012年12月2日




 ●ミドルフェイズ3 〜暴かれていく真相〜

万里/早速ですけど、青森さんを呼び出してお話を聞いてみますかね。
義人/ああ、義人の部屋にでも呼び出そう。
旭人/義人の部屋なら綺麗で整頓されているしな! 俺のゴチャゴチャした部屋とは大違いだ!(笑)
GM/それでは青森さんはお呼びします。(青森になって)「どうした? 若いもんだけで先に飲んでるのかー?」
義人/ちょっと色々ありましてね、お聞きしたいことがあります。……青森さん。以前、蔵に入りました?
GM/「入ったよ」
義人/さらっと言いやがった(笑)
旭人/オッサン、刀とか持ってねぇ? 朝臣っていう刀なんだけどさ。
GM/「は? 刀だったら……」 青森はウズマキから、自分の愛刀であるキョウジたんを取り出します。「俺が取り出せる刀はこれだけだ。ぶっちゃけ蔵に入ったのは半年前だし、あの日のことは記憶曖昧なんだよね」
旭人/なんだよ? 酒でも飲んでたの?
GM/「いや、燐音が手伝ってほしいって言うから蔵に一緒に入ったんだ」
旭人/…………。女がいるだけで判定ができないのに?(笑)
GM/「ああ、15歳の燐音がいるのにな。だって可愛い女の子に頼まれたらオッサンとしては断れないじゃん? おかげでファンブルを出すわ、ファンブルを出すわ、ファンブルを出すわ……
旭人/ファンブルしか出てねぇ!? なんだよそのアナフィラキシーショックと戦っているようなシーンは!?(一同笑)
義人/燐音ももう少女ではなく、立派な女だったということか……(笑)
万里/青森さん、ちゃんとそのときを思い出してください! と言っても俺に使える特技なんて……≪的抜き≫で都合良く支援するぐらいだけど。あとは……≪会心の一撃≫で殴るしか(笑)
旭人/いいよいいよ、青森だからやっちゃって!(笑)
万里/許可が出たので≪絶対の自信≫と≪狩場≫で殴ります! お願い青森さん、筋肉で思い出して!(笑)
義人/失われた青森の日々、≪失われた日々≫で思い出させるんだ!(笑)
万里/でも間違って仕留めたりしないよ、≪狩人の心得≫があるからね!(笑・ころころ)よし、【体力】で達成値16でした。
GM/良かった、情けをかけてくれた(笑) 『現在難易度:238分の99』です。「あー、なんか思い出してきたぞー。…………入ってきたんだよ!」
旭人/……はい? 誰が? 何が? どこへ?
GM/「女の子が側に居るだけで判定とか無理だわーって意識が朦朧としてたから座りこんじまったんだよ。そのとき、上から何かが落ちてきたんだ。あれは……そう、細長かったから、刀だ!」
義人/刀が上から落ちてきた……?
GM/「落ちてきて……入ったんだよ、俺の体に」
旭人/イン・トゥー・ザ・青森!?(笑)
GM/「あ? つまり俺……もしかして、刀に≪生体侵入≫されてるのか?」
義人/[異端者]の!?

 ≪生体侵入≫
 他者の体内に入り込む[異端者]の主特技。
 対象と一体化する。同一存在となり、移動ルールが無くなる。対象の中にいる限り攻撃対象にならない。


GM/調べてみたければ、魔道具を調べてみる判定をしてみてください。≪魔の感知≫や≪物品鑑定≫を持っているならどうぞ。
旭人/おいオッサン、≪戦士の勘≫で殴って思い出せるぞ!(ころころ)【体力】で達成値15だ!(笑)
万里/ごめんなさい、実は俺も旭人くんも体力派だから殴って思い出させるしかないんだ(笑)
義人/俺も魔術とか霊能力とか判らないから(笑)
GM/つまり青森は「おい吐け!」と腹パンされました(笑) ……旭人はオッサンを殴った瞬間、「自分の中に何者かが侵入してくる感覚」に襲われ、バッと手を引きます。
旭人/き、キモイッ!?
GM/青森さんの魂とはまた別の、誰かの魂が入りこんでいることに気付いてください。
万里/何かが腕を通して旭人くんに侵入しようとしてきた……ってことですか!?
GM/うん。たとえ【体力】でも『迷宮キングダム』で魔剣使いだった旭人なら、達成値15も出せば判ってくれるだろうな。青森の体の中に入っているものは、『こころのつるぎ』と呼ばれる魔剣だと気付きます。

 『イベントキー:こころのつるぎ』
 古川家の蔵に数多く保管してある宝の一つ。赤と紫の色をした龍が刻まれた魔剣。
 この魔剣の所有者は、すべての【能力基本値】に+6。
 一見普通の刀ではあるが、クラス[異端者]の異端。生きており、魔剣の意思で所有者(宿主)を探し、≪生体侵入≫を試みてくる。この魔剣の宿主になったキャラクターは4時間ごとに【理知】か【意志】判定を行なう。失敗すると、体の中で『龍の核』が孵化し、魔剣に封印された龍と化す。


義人/こわっ!? ……『ドロリア/ゼロ』にもそんな奴がいたなぁ(笑) なんでそんなものがうちの蔵にあったんだ?
GM/なんでそんなものが無いと思ったの?
義人/悪かったよ!(一同爆笑)
万里/「古川家だから」の一言で片づけられた!(笑)
旭人/蔵の中に『迷宮キングダム』の報酬があったぐらいだしね……(笑)
GM/説明にもあるように、この剣は生きています。体内に入られた人間は、抵抗判定に失敗すると体内で龍が孵化します。
旭人/青森が妊娠出産するってこと!?(一同爆笑)
義人/青森さん、うっかり乗っ取られてるんじゃねーよ……(笑)
GM/体内に魔剣が入り込む際に判定が3回ほどあったんですが、青森さんは全てファンブルを出して失敗したそうです。
万里/り、燐音ちゃんが同じシーンにいたからですね(笑)
義人/……あれ? 「4時間ごとに孵化する」?
旭人/オッサンの中に入ったのって、だいぶ前だよね?
GM/うん。青森のおっさんは半年間判定に成功してます。(青森になって)「いやぁ! 最近どうりで疲れると思ったけどそれが原因かー!」
旭人/四十肩の正体は龍だった!?(一同笑) っていうかそんな状態で酒を飲むなよ!
GM/その旭人の一言に、君達はピンときます。……数時間後。宴会。酒をいっぱい飲む青森。
義人/女の子は確実に居る。……馬鹿っ!(一同爆笑)
万里/そりゃ判定も失敗するわ!(笑)
旭人/龍も生まれるわ! 死んでしまうわ!(笑) 水だ、水! 水持ってこい! あとは氷風呂に入れておけ!
義人/よし、青森を蔵に閉じ込めよう。
GM/「いや、これの解除する方法を探してよ!?」(一同爆笑)
万里/ど、どうすれば龍を退散できるの?
GM/「朝臣に関する達成値を上げるんだ! 一定の達成値に達すれば情報が出る筈だ!」
義人/それもそうだな。……でも、水とメガシャキを渡して蔵に閉じ込めておく(笑) 青森を無事封鎖した!
万里/事件は現場で起きてるんじゃない、蔵で起こってたんだ……?(笑)
旭人/あー、なんか青森のオッサンの相手をしてたら疲れたわ! もうセッション終わりにしてもいいんじゃね!?(笑)
万里/いやいや、千歳や草壁が到着する前になんとかしないと(笑)
義人/そうそう。与一や鉄弥や経正が来る前にな。
旭人/お義兄様が来ちゃうじゃん。……敦盛に先に会いに行きたい! もう俺は癒されに行きたい!(笑) 俺の部屋に行ってみる! ≪鬼の羽根≫で一人走っていく!
GM/なんでお前の部屋に居ると思った。
旭人/……だって……だって恋人だもん!
義人/いつもそんな小粋なことするの?
旭人/……しないよ、ぐすん(笑) ≪戦士の勘≫や≪鳥躍≫であちこち割り込んで探すよ! 敦盛どこ!?
GM/敦盛なら……かつて君がカツおばあ様に落とされた池の前に立っています。
旭人/ポジション水辺!?(笑)
GM/敦盛は、客人が来る前に宴会の準備や庭の掃除の手伝いをしていたようです。
義人/えらい!(笑)
旭人/良い奥さんだ!
GM/(敦盛になって)「はぁ。……どれくらいのシーンで俺の出番になるかと思っていたんだが、案外来るのが遅かったな?」
旭人/ご、ごめん! ごめん、ごめんね、敦盛のこと忘れていた訳じゃないよ! 
GM/(ちょっと拗ねたような声で)「別に怒ってる訳じゃない」
旭人/でも寂しい想いをさせてごめんな! っていうかいきなり可愛いんですけどなにこの子!?(一同笑)
GM/「……俺はお前にデレデレなんだぞ。別に嫌った素振りなんてしたことはない」
旭人/知ってる! 知ってる! 敦盛はデレデレだって知ってる! ツンしてギレしてるのはお義兄さんだって知ってる!
義人/敦盛がデレ返すより前に、ツネリンが飛んでくるんだもんな(笑)
旭人/あー、なんか久々に二人っきりって感じがする! 幸せだなぁ! もう俺ここでセッション終了しても構わないわ!
GM/「鉄弥と久々に会うのは楽しみだな。鉄弥も来ることだし、千晶も本調子に戻ることだろう……」と、敦盛はポロッと零します。
旭人/え? ……千晶、機嫌が悪かったの?
万里/そうなの? 知らなかった。
GM/「忙しいからか、時々ぼんやりしているようだった。働き者の彼らしくないから本調子ではないと思っていたんだが」
旭人/よく見てるね! 他人のことを気遣えるようになってきた敦盛超偉い!
GM/「馬鹿にしてるのか。……一年間ずっとお前といっしょに居ればな、誰かの気遣いぐらいできるようになる」
旭人/ハアン(笑) 敦盛とチュッチュしたことで≪生気吸収≫! ぎゅー!
万里/ちゃんとチュッチュできたんだ(笑)
旭人/敦盛がデレてくれたんで、この敦盛を守っていくぞと≪守護者の盾≫を使用。これで【体力】で振るぞ!(ころころ)達成値13です!
GM/それだと『現在難易度:228分の112』だ。……さて、残りは義人さんのターンだけど。どうする?
義人/千晶のところに行った後に、ロリと会話をしようと思う。
GM/千晶なら厨房で宴会に出すご飯の準備をしているよ。でも時間的に準備は殆ど準備は終わっています。
義人/おーい、千晶ー。声を掛ける。
GM/千晶は大きな厨房の端っこでケーキを作っています。そのケーキはみんなで食べるものではなく、2人サイズぐらいの小さな特別製です。
義人/なかなか豪華な物を作ってるじゃないか?
GM/(千晶になって)「……わあ! すみません義人兄さん、集中して気付きませんでした! 何でしょうか?」
義人/客に紅茶を淹れてもらおうと思ったんだが、そういうことなら別の人間に頼む。
GM/「いえ、僕がお茶を淹れます! これはお仕事の合間にやらせてもらったやつなので、急ぎじゃないんですよ。デザートに使った残り物の材料でこれだけ作れたんですよー」
義人/ほう、それは凄いな。これは誰にあげるケーキなんだ?
GM/「時仁さんに……」
義人/だよな(笑) ……茶を出したいお客というのがな、ロリなんだ。
GM/「……は、はい!? ロリですか!? また何かあったの? 何かあったら僕、手助けしますから! 言ってくださいね!」
義人/お前は本当にいい子だなぁ。よしよし!(笑) 何かあったら頼るかもしれない。でも、あまり気にするな。
GM/「はい。ありがとう、兄さん」
旭人/……ここ最近、普通に「兄さん」って呼び方に慣れてきたな?(笑)
義人/嬉しいなぁ(笑) ……千晶の顔色の悪さは見えますか?
GM/確かに疲れているようには見えるけど、あまり気にしていないようです。
義人/……顔色が悪いけど大丈夫か? 最近忙しかったんじゃないか。
GM/「あっ、それ、敦盛さんにも言われたんですよ!」
義人/え、本人の自覚が無い?
GM/「僕はあまり心当たりがないんですよね。……でも、何か変な気持ちになるんです。僕、『何かをしなきゃいけなかった』気がするんです」
義人/……何か……?
GM/「よく判らないんです。……すみません、変な話をして」
義人/……色んな嫌な予感が頭を過ぎる。そういうのを顔に出さない古川 義人。まあ、忘れているってことは思い出さなくていいことなんだ、きっと。千晶に対して≪叱咤激励≫をします。
GM/「そう、なんですかね。こういうときお酒飲んでパーッとするんですね。もう義人兄さんと飲めるような年になったので、今年のクリスマスはお酒をご一緒しようね、兄さん!」
義人/ああ、愛おしい! 自慢の弟が可愛いなぁ! やっほい!(一同笑) とりあえずロリをもてなしてくるからお茶と茶菓子を貰うぞ。
GM/「ロリにあげるならアイスがいいかなー?」と千晶はフォンダンショコラとバニラアイスを用意してくれます。
義人/それを俺の部屋に持って行きますね。
万里/じゃあ、俺は既に義人さんの部屋に……ロリと一緒に座ってます。
義人/自室に入る前に、燐音から貰った小瓶を出す。ロリのお茶にポチャン。……よし。
旭人/あっ(笑) ……なるほど。
義人/このために俺がわざわざお茶を貰いに行ったんだ。……ガラッと部屋の障子を開ける!
万里/あっ、義人様! よくぞお戻りで! ……万里とロリはあんまり相性がよろしくないので助かったっていう顔をします!(笑)
義人/2人同時に「助かった!」って顔をされた(笑) 俺自らお茶を淹れてもてなすんだ。ちゃんと飲めよ。
GM/お茶会に誘われたロリは、両手で紅茶のカップを口にします。
万里/いただきまーす。
義人/ロリに進捗を話します。……どうやら青森のおじさんがやらかしてくれたようだな。
GM/こくこくとロリは飲んでます。
万里/……千晶くん、調子が悪かったんだって?
義人/何か引っかかっていることがあるみたいだ。体調が悪いという訳でもないから心の問題だと思うが。
GM/こくこく。
義人/何か忘れている気がすると言ってたんだが。心当たりはないかな、聖剣?
GM/こくこく。……燐音の薬の使用回数を1つ消費してください。
義人/はい。……飲んだな(笑)
万里/聖剣。君が言っていた朝臣は『こころのつるぎ』で間違いないかな?
GM/こくこく。素直に頷きます。
万里/これがうっかり、青森さんの中に入っちゃったと?
GM/こくこく。頷きます。
義人/ロリと真正面に座る。お前、俺に隠していることあるだろ? ≪+50カリスマ≫のオーラを出しながら言います! もうそろそろ言いたくって仕方ないんじゃないか?
旭人/まるで悪人のような言い方だ(笑)
義人/ここは俺の部屋、≪テリトリー≫だ。聖剣に頼るって聞き出すということで≪運命の予感≫を使用。敵に関するデータがある程度判ってきたので≪霧暴き≫の使用もどうでしょう?
GM/OKだね、クラスも[異端者]だって判ってきたんだし。では判定をお願いします。ロリに対する交渉判定なので、達成値にプラス20を忘れないでね。
義人/【理知】でお茶を飲みながら判定!(ころころ)おお、良い出目。44だ!
万里/それに≪交わる矢≫を使用してサポート援護します!(ころころ)1D6を振って3でした。
GM/一気に『現在難易度:218分の156』です! あともうちょっとクリアーするね。(ロリになって)「……私、口止めされていたの。『誰にも迷惑を掛けたくないから他の人には話すな』って」
義人/俺より優先して従おうと思った奴がいるのか。無駄な絶対の自信を出します。
GM/「特に古川 義人には言うなと口止めをしたのよ……江神 千晶がね」
義人/…………。千晶なら仕方ないな。
万里/「千晶が俺を想ってくれた! キュンっ!」の顔だ!(一同笑)
義人/それもあるが、千晶は俺と同じぐらい聖剣に信頼されている。聖剣が何かあったとき俺じゃなく千晶に『ループの核』を持ちかけるのも、納得する話だ。
旭人/それに、弟だったら義人兄さんのことを大事に想うだろうしね……。
GM/「彼は一年に一回の酒宴をみんなに楽しんでもらいたいと思っていた。楽しい想いをするために来るみんなに、迷惑を掛けたくないと思った。……自分の力だけで解決しよう、兄には休んでいてほしいと言ってたの」
義人/いやんもう!(笑)
GM/「私は最初、江神 千晶にループの核の話を持ちかけたとき……そのまま古川 義人達に協力するように言ったわ。だけど彼は言った。『義人兄さんの力を借りずにする! 二十歳なんだから兄さんに頼らなくたって、一人でもできる!』と」
旭人/……いい子や。
義人/……判らないでもない。だって、俺だったら全部手を出す(笑)
万里/俺ももし千歳相手だったら、「なに水臭いことを言ってるんだ」って怒るところだ……(笑) じゃあ、今回デジャブ判定に失敗した人って、千晶くん?
GM/「ええ。彼は頑張った。……けど、彼の愛する時仁が、自分の身を投げうって龍から千晶の命を守ったの」
万里/……ああ……。それがあまりのショックで、何も覚えていないと?
GM/実際は「力任せに千晶を突き飛ばした安徳天皇が原因とかもありますが、一番大きなファンブルの演出はそれですね。「……江神 千晶は記憶を無くした。この世界ではループの知覚者ではない。だから別の核を選ぶことにした。……でも話すなという約束はしてたから、古川 義人には最小限のことしか言えなかったの」
義人/なるほど。全て把握した。
GM/「なんで私、こんなに話しちゃったのかしら」
義人/燐音の薬、ありがとう!(笑)
万里/聖剣、気にしないでいいよ! さあさあ、お菓子も美味しいから食べて!(笑) 
義人/…………。俺、ショックだな。頼られて当然の生き方をしてきたから、こういう拒絶のされ方はショックだ。
万里/ああ、確かにショックですよね……。
義人/……一人でやって失敗か。耳の痛い話だ。
旭人/バッカだな、義人! あっちから頼ってこなかったらこっちから頼らせればいいんだよ!
義人/ちょっと意味が判らないな。
旭人/一度腹割って話してこい! 千晶も義人もお互いのこと考えてるんだから不幸にはならないだろ!
万里/俺もそう思います。……もう一度千晶くんと話してくるのはいいんじゃないですか?
義人/……そうだな。また千晶に会って話をするか。


 ●ミドルフェイズ4 〜本音〜

義人/千晶を部屋に呼び出します。……兄弟水入らずのシーンがしたいので、旭人と万里は出て行ってくれるか?
万里/うん。部屋の外で待ってまーす。
GM/千晶がお茶を持ってやってきます。(千晶になって)「お茶、追加でいかがですかー? さっきは紅茶でしたし緑茶を持ってきました。どうぞ義人兄さん!」
義人/ありがとう。千晶、お茶を置いてそこに座るんだ。
GM/「はい」 すっと座ります。
義人/……端的に言うと、またループしてるらしいぞ。
GM/「そうなんですか!?」 本当に千晶は覚えていないようです。
義人/お前に思い出してもらわなきゃいけないことがある。
GM/「僕に?」 宣言で、千晶に今までのループをを思い出させることができます。思い出させていいですか?
義人/はい。
GM/「…………」 彼はハッとした顔をする。色んなことを思い出し、息を呑む。
義人/……思い出したか?
GM/「……はい。すみません、何も考えずにケーキを作ってて!」
義人/思い出せなかったもんは仕方ない。俺が無理矢理聞き出したんだから聖剣を責めるなよ。……お前が俺に頼りたくないと言い出したと聞いて、ショックを受けている。
GM/「黙っていてごめんなさい。僕、義人兄さんに迷惑を掛けたくなくて。もう二十ですし、兄さんと一緒にお酒を飲める年になったから……守られるだけの弟は嫌だと思って黙っていました」
義人/……源平合戦の世界にいったとき、俺は一人じゃ何もできなかった。できない分を全部周りに押しつけてた。だから、今回一人で挑もうとしたお前を俺は高く評価している。
GM/「いえ、そんな……」
義人/……俯きます。でもな……頼ってもらえない俺は、いる価値のなんて無いんだよ。
万里/……義人様……。
義人/みんな一人でも色んなことができる。色んな人に好かれることもできる。俺はみんなとは違う。一人だと何もできない。従ってくれる人間がいて初めて能力が発揮できる人間だ。見てみろ、俺のキャラシ!
旭人/特技表を見せた(笑)
GM/義人さんのスキルウェポンの≪浄化の一撃≫って、与一に攻撃してもらうんだよね。……今は使えない設定なんだよね。
義人/だろ?(笑) お前みたいに料理も作れないし、攻撃もできない。
旭人/千晶はウルトラハイスペック高いからね。便利屋PC4ポジションだったし!(笑)
義人/旭人みたいに身軽で戦える訳でもない。万里みたいに射撃の腕がある訳でもない。鉄弥みたいに何か不思議な力が使える訳でもない。八木沼や燐音や恭介のように魔術や異能に詳しい訳でもない。……俺は本当に何もできないんだ。人より多少上に立つ力があるだけだ。頼ってもらえて初めてやっと存在できるんだよ。それなのに頼られないなんて、俺にとってどんだけプレッシャーか判るか!?
旭人/逆切れだな(笑)
万里/逆切れですね(笑)
GM/…………今すぐ義人さんを抱きしめたい! なんでここに与一がいないの!?(一同爆笑)
義人/GMが引き離したんだよ! 今頃帰りの高速だよ!(笑) ……千晶は一番近い血を引いていて、俺よりずっとたくさんのことができる。俺にできないものをいっぱい持ってるお前が羨ましいんだよ。お前が俺より年上だったら、俺はコンプレックスの塊だぞ!?
GM/「……義人兄さんに失礼ですが、思ったことを言っていいですか。ここに与一がいなくて良かったです」 もし与一がいたら、義人さんの本音の叫びを聞けなかった。
義人/うっ(笑) ……与一がいたら頼っちゃうもんな。
旭人/義人は与一に頼っちゃうし、千晶も親友の与一に頼っちゃうだろうから、喧嘩なんてできないよな(笑)
義人/まったくだ、出かけていてくれて良かったよ。……与一にこんな顔を見せたくないしな。
GM/「だから……今日この言葉を聞けて良かった。そんな義人兄さんを支えたいと思いました。だから……頼ってもいいですか。いえ、協力してください。僕が頼まれた仕事を解決するためにも、義人兄さんの力が欲しいです」
義人/もちろん! 今判っている情報を全部出そう。お前に任せる。
GM/「任されます。そして僕ができないことを兄さんがやってください」
義人/ああ! なんでも言ってくれ!
GM/「僕が掴んでいる情報も全て話します。まず朝臣の退治方法ですが、母胎となる青森さんに……」
旭人/母胎っ!?(一同爆笑)
義人/凄い! 「母胎」という言葉だけで大爆笑が起きたぞ!(笑)
GM/「母胎となっている青森さんの体を守ろうと、何かをすると朝臣は抵抗します。彼を守ろうとしている特殊なバリアー……【HP】40点の殻を破らなくちゃいけません。もし通常の物理ダメージを与えたら、青森さんは死亡します」
旭人/マジか!
万里/マジか。……俺達、物理ダメージしかできないよ。
GM/「特殊な霊力の加工をした攻撃じゃないと殻は破れないし、破った後に青森さんの中にいる朝臣だけにダメージを与えることができないんです! どうすれば霊力の加工ができるようになるか……おそらく、AF判定に成功すれば手段が判明します!」
義人/もうちょっと突っ込んだところまで調べろってことだな。
GM/「はいっ。情報収集は義人兄さんの得意分野ですからお願いしたいです!」
義人/今回は万里と旭人も判って助けてくれるから、2人も頼るといい。……むしろよくここまで千晶は1人で調べたな?(笑)
旭人/戦闘もできる中衛キャラで、回復も情報収集もできる……。ちーくん、マジハイスペックなんだけど(笑)
義人/ではAF判定をしよう。≪霧暴き≫で敵のデータが大体判った。……少し落ち込んで立ち直れなくなったけど、≪逆転運命≫で持ち直した。≪諸刃の砦≫……自分の心を削りながら一生懸命千晶に話しかけた。あと聖剣ちょっと来い。
GM/≪運命の予感≫だね(笑)
義人/≪+50カリスマ≫の話もしたな。【理知】で判定しよう。(ころころ)10!
GM/『現在難易度:208分166』です。あともう少し!
万里/2人がかりで取りかかればAF判定に成功できる! ……万里達は義人様の部屋の外で話が終わるのを待ってますね。義人様、うまくいってるといいなー……。
旭人/うまくいくといいねー。
万里/あんなに深刻な顔の義人様を見たのは初めてだったから、緊張したよ……。
義人/ガラッと障子を開けます。……とりあえず千晶、ケーキは完成させておけよ。それはやっておくんだ。
GM/(千晶になって)「えっ、いいんですかっ? はい、時仁さんのために完成させておきますー!」
旭人/……あの兄弟、うまくまとまったみたいだな?(笑)
万里/よし。そしたら俺達は……霊力の加工について調べようか!
旭人/霊力か。それだったら[魔術師]の盟が一番知ってそうじゃないか?
GM/現在盟ちゃんは、居間で同年代の恭介くんと一緒にお話をしています。
旭人/(いきなり盟になって)「だからさ恭介、今の輸入関税がさー!」
GM/(いきなり恭介になって)「TPPも関税撤廃による輸入安価はありがたいけどデフレを引き起こす可能性が……」
旭人/(盟になって)「早く選挙権が欲しいなー!」
万里/……入りずらい!(笑)
旭人/選挙権持ってる大人だけど、入りずらい!(笑)
万里/造船業と貿易のお家とはいえ……ああ、子供同士の会話とは思えない……凄い盛り上がってるな(笑) き、恭介くん、お久しぶり!
GM/(恭介になって)「あ、伊賀崎さん。三剣さん。こんばんは」
旭人/(盟になって)「ゲッ!? 旭人が来た!」
GM/(恭介になって)「そうだ、2人とも。お聞きしたいんですが、青森さんはどこにいらっしゃるか知ってますか? 最近体調が悪いから誰か一緒にいてくれないかって聞いていたんですけど、ずっと見当たらなくって……」
義人/ああ、それでオープニングで恭介くんは青森を探していたのか。
旭人/青森なら今つわりだよ。生まれるらしい。
GM/(盟になって)「青森が、受胎!? 受胎、青森!?」(一同爆笑)
義人/そうそう、馬小屋……じゃなくて蔵の中で処女懐妊らしい(一同笑)
GM/(盟になって)「僕、帰っていいかな」
万里/ごめん帰らないで!(笑) このままだと龍が孵化して生まれそうなんだ!
旭人/青森が受胎した話を詳しくするとだな!
GM/(盟になって)「やめろ! 耳が腐る!(一同爆笑) とりあえず蔵に行きましょう、朝臣の実物が無くても朝臣に関する古文書があれば僕が自分に≪幻想式≫を使って調べ上げます」
義人/おお、この盟ちゃんはしっかりしてるぞ(笑)
万里/青森さんが「あー」とか「うー」とか「生まれるー!」とか言ってる蔵に行こう!(笑) ……絶対今の流れで青森の何かが失われているね。
GM/≪失われた日々≫かな?(笑)
義人/信頼とか尊厳とか処女性とかだな(笑)
旭人/青森の処女性が無くなっただと!? その情報を≪+50情報拡散≫+≪乱舞≫!(一同笑)
義人/これで燐音ちゃんも聞いてしまったな。……車が混んでてまだ千歳が到着してなくて良かった(笑)
万里/そんな情報、≪絶対の自信≫で絶対千歳にはお届けしないように交渉判定頑張ります(笑)
GM/青森さんがいる蔵を開けたらいけないから……その隣にある別の蔵で古文書を探すことにしようか?
旭人/≪+100直感≫で、多分ここの蔵にあるんじゃないかって言います!
万里/青森さんが唸っている蔵の横を≪ハヤテの爪先≫華麗に通り過ぎます……(笑) ここの蔵にありそうだねと≪罠師のサガ≫で鍵を開けて、≪痕跡発見≫で探し出す。
旭人/盟にあんまり「あー」「うー」という声を聞かせないように≪カバー≫をする!(笑) でもゲッソリした盟ちゃんを見るのは超楽しい! ≪生気吸収≫!
GM/(盟になって)「僕は全然楽しくないっ!」(一同笑)
万里/これで2人分の達成値を足せばイケるよな? 俺は【知覚】で振ります。(ころころ)16です。
旭人/走り回っていたので【体力】で振ります。(ころころ)12でした。
GM/それだと……『現在難易度:186分の194』。達成値が難易度を上回ったので、AF判定成功です!
万里/きたー!
GM/違う蔵で朝臣に関する資料を探す一同。……盟ちゃんが「あの古文書! 見たことある!」と駆け出します。
万里/おおっ。
GM/「これ! 朝臣に乗っ取られた母胎を傷付けず、朝臣だけを攻撃する方法が書いてあるよ!」

 『イベントキー:盟の属性スイッチ』
 タイミング:セットアップ  対象:単体  射程:視界  代償:なし

 盟が武器の属性を変更してくれることを表わすイベントキー。
 そのシーンの間、スキルウェポンを、物理なら霊力ダメージ、霊力なら物理ダメージを与えられるようになる。命中判定に使用する【命中値】は変わらない。再度使用すれば属性を戻すことができる。


万里/ありがとう! 「代償:なし」なんだ。盟ちゃんが【MP】を払ってくれているんだ!
義人/盟の【MP】なら暫くもつな(笑)
GM/(盟になって)「でも母胎が倒れれば龍もなんとかなるんでしょ? それならセットアップにこれ使わなくても本のカドで青森をボコれば良くない?」
義人/……盟だけなら直接ボコってただろうな(笑)


 ●クライマックスフェイズ 〜解放〜

万里/青森さんごめんなさい、今開けます! やっと龍の倒し方が判りましたー!
GM/蔵から青森が「やっとか! 早くしないと俺が判定に失敗しちまうぞー!」とヨロヨロ出てきます。
義人/青森さんを蔵から出して、古川家から離れよう。
万里/……なんで?
義人/お前らの破壊力を何だと思ってるんだ!? お前らが武器を持って暴れたらが屋敷が壊されるだろ!
旭人/ハッ! その考えは無かった!(笑)
GM/じゃあ駆けつけた千晶が「あ、あの! それでしたら裏山に向かいましょう! あそこなら誰も来ないだろうし……」と提案します。
義人/それだ。車に青森さんを積んで裏山に向おう。
GM/あ、その前に。……古川家のお屋敷に、とある車が入ってきます。「こんばんはー」と君達の元にやって来るのは、白石 鉄弥です。
義人/鉄弥か!
GM/そしてその鉄弥の後ろには、経正が立っている。
旭人/お、お義兄様!(笑)
GM/運転手をしていたスーツ姿の与一も「すみません、遅くなりました」と頭を下げてきます。
義人/俺、めっちゃテンションが高くなりそう!
旭人/俺、めっちゃテンション下がっちゃいそう!
万里/なにこの空間、上がったり下がったりしてるよ!?(笑)
GM/鉄弥は「あ、伊賀崎さん。お久しぶりです!」とご挨拶をしてきます。
万里/鉄弥くん、久しぶり。……えっと、こちらの方が……?
GM/(鉄弥になって)「えっと、彼は経正さんっていいます」
旭人/……嫁の兄です。
万里/……ああ、旭人くんがいつも言ってるあの人かぁ(笑) 初めまして、伊賀崎 万里っていいます。
GM/(経正になって)「万里くん、旭人くん、初めまして」
万里/旭人くん初めまして!?(笑)
旭人/俺はもう何回会ってるかなぁ!?(笑)
GM/「私は古川 カツにご挨拶をしてくる。鉄弥、行こうか」 経正は鉄弥の腰を抱きます。
万里/ごく普通に腰を抱いたぁ!?(一同笑)
義人/お前、それ……人前であんまりするなよ(笑)
GM/鉄弥は照れながらも「じ、じゃあすみませーん! また宴会の席でー!」と何も知らずに去っていきます。おそらく恭介くんが事情を説明してくれることでしょう。
万里/盟ちゃんは俺達と一緒に裏山に行くだろうから、恭介くんに説明してもらうんだね(笑)
GM/与一が義人さんに話しかけてきます。(与一になって)「予定よりだいぶ遅れて申し訳ございません。道が渋滞してまして……この時期ですから予想はしていたんですが」
義人/いや、お疲れ。長旅で疲れただろう? 中でお茶でも飲ん……。
GM/義人の頬を触ります。
義人/でぇ!?(一同笑)
GM/(与一になって)「……目が赤いよ。泣いてたのかい?」
義人/即死っ!
万里/即死だぁ!?(笑)
旭人/こうかはばつぐんだ!(笑)
GM/即死した義人さんを見た千晶が与一に「えーとね、実はこういうことがあってね」と説明。与一は「了解。俺が車を運転しよう」……ということで義人さんの≪浄化の一撃≫が使えるようにします。
万里/あ、そっか、義人さんのスキルウェポンは与一がいないと使えなかったから……(笑)
義人/……あ、甘やかすなよぉ!?(笑)
GM/「状況は大体把握しました。今まで頑張っていた義人くんは下がってていいよ」
義人/はあん! すずかはしんだ! これで千歳お嬢様が来てしまったらどうなるか判らない!(一同笑)
万里/……凄く、満たされた顔をしている(笑)
旭人/このセッションでずっと我慢していたものがやっと来たんだもん(笑)
万里/そうだ。鉄弥くんが到着したってことは、千歳達もそろそろ来る。……決着をつけに行こう!
GM/という訳で車に青森を積んで裏山に行きましょう。
旭人/(青森になって)「なあ! この縄、取ってくれねぇ!? 暴れないからさ! 俺、引き回しの浪人じゃないんだから!?」(一同笑)
GM/そうしてやってきた裏山の、そこそこ開けた場所です。中央に縛られた青森を置きます。
義人/……なあ。この縄、誰のテク?(笑)
GM/≪堕落の訓え≫を持ってる人かな。
旭人/間違いなく盟だな。(盟になって)「えー、嗜みじゃないのー?」
義人/……青森のおじさん、俺達を信頼して目を閉じてじっとしていればいいと思います。
GM/(青森になって)「ほ、本当に信頼していいんだな?」
義人/大丈夫。俺達はなんといってもPCです(一同爆笑)
万里/そうですよ、終わった頃にはスッキリ爽快ですから!(笑) じゃあ盟ちゃん、お願い!
GM/まず盟は旭人のスキルウェポンに呪文を唱え、霊力の加工を施します。(盟になって)「さあ! これで攻撃が霊力になったよ! 霊力ダメージだからどんなにやっても青森の体は傷つかない! とっとと青森をボコって!」
旭人/あざっす! 久々に持った≪両手武器≫の『貪るもの』と『輝くもの』! さっき蔵から持ってきたぜー!
義人/……なんだか懐かしい気分になるな(笑)
GM/ガチガチに縛られた青森は回避判定をしないけど、命中判定はしてね。クリティカルが出ればダメージアップするし。
旭人/はーい。(ころころ)ゾロ目は出なかったけど普通に成功。ダメージは……20点です。【HP】40点のうち20点は削ったよ。
義人/……ちょっと不気味なぐらい一発が強いよ(笑)
GM/(青森になって)「め、目を瞑ってるけどブンッて凄い風を切る音がして怖えよッ!?」
旭人/大丈夫だよ、命が保証された他セッションのPCだから世界が滅ばない限り死なない!(笑)
義人/それに青森さん、信じようと信じまいと死ぬときは一瞬です。
GM/「一度死んだことあるけどさー!? 早くなんとかしてくれ! 何か出るッ! んんんんんッ!?」(一同爆笑)
旭人/やめて! 出ちゃう! 今にも出ちゃいそう!(一同爆笑) むしろ生もうとしてるんじゃね!? ウ○コか!?
義人/品の無い旭人くんから戦闘移動メートル離れまーす(笑) 青森さん頑張れー。
万里/盟くん、属性スイッチを俺にもお願い!
GM/(盟になって、とっても可愛らしい声で)「ハイ、伊賀崎さんどうぞっ!」
旭人/なんだよ今の可愛いポーズは!?(笑) 俺のときなんてただ呪文詠唱してかけただけだったのに!?
万里/それじゃあ万里も≪無の射撃≫で撃ち抜きます。(ころころ)命中成功、ダメージは霊力12点!
GM/猟銃をドンッとな。(青森になって)「やっぱりなんか風が来るんですけどぉー!?」(一同笑)
義人/……≪浄化の一撃≫は霊力ダメージだ。だから俺も攻撃できるな。よし、最後攻撃しよう。……与一っ!
GM/与一はウズマキの中から弓をバッと取り出します。曇りもなく迷いもない目で、青森の中に入り込んでいた朝臣を射ち抜こうとします。
義人/(ころころ)やったぁ、ダメージが高い! 霊力13点!
旭人/ためらいの無い数字だ! さすが『迷宮キングダム』で【武勇】10の男!(笑)
万里/動かない的なんて、与一さんには余裕ですよね……(笑)
GM/波打ってる扇だけでなく、舟の上で踊っている平家すら射ち落とす男だからね。……バキン! 何かが砕けたような音と同時に、青森がバタンと倒れます。
万里/あ、青森さん!?
GM/その瞬間、倒れた青森の体からズズズと……赤と紫の大振りな刀が出てきます。
義人/ま、禍々しい……!
旭人/中二くさい魔剣だ!?
義人/その中二くさい魔剣を2本持っているお前は何なんだよ!(笑)
GM/その魔剣はまた形を変える。ゴゴゴゴと2〜3メートルぐらいの、ドラゴンにしては少し小さめの飛龍に姿を変えていく……が、孵化することなく龍はそのまま蒼い光になって昇華されます。
万里/……勇者ご一行が最後に戦うっていったら、やっぱドラゴンだよね。
義人/万里、お前もポエマーだな(笑) ……しかしこれで助かった。
GM/盟ちゃんが倒れている青森を蹴飛ばして、「起きてる? ……平気?」と心配します。(盟になって)「どうやら何も問題無いみたい。青森の体から変な魔力も感じないよ」
旭人/良かったー。青森からイビキが聞こえるぜー(笑)
万里/具合悪いって言ってたし、このまま搬送してあげよう。
GM/与一が青森を抱え、車に乗せようとする……けど、一番最初に車に乗り込むのは盟ちゃん。
旭人/だよねー! 盟ちゃん、空気とか年功序列とか読まないよね!(笑) じゃあとっとと屋敷に帰ろうか!
万里/うん。色々駆け回ったからせめて着替えないと怒られるしな(笑) 車に乗り込みます!
義人/はあ、まったく……。千晶、何ともなかったか?
GM/(千晶になって)「はい。3人でダメージを算出してくださったのでなんとか龍が現れる前に終わってくれて、安心してます。それに……一人でやるんじゃなくて、みんながいると心強いというか、楽しいですね」 ガヤガヤと車へ乗り込む一同を見ながら、言います。
義人/……うん。そうだな。
GM/(千晶になって)「さあ、これから義人兄さんがクリスマスの指揮をするんでしょう。いないと大変です。早く帰りましょう!」
義人/ああ。……ありがとな。


 ●エンディングフェイズ 〜酒宴〜

GM/古川家の屋敷に戻ると、恭介くんや燐音ちゃんから事情を聞いた鉄弥が「皆さん、大丈夫でしたか!?」と駆け寄ってきます。そして「すぐに回復しますんで!」と【HP】を満タンにしてくれます。
旭人/おお、てっちん! マジ天使!(笑)
万里/あー……草壁にスーツの予備を持ってくるように言っておけば良かったなー。
旭人/なら俺のオシャレスーツを貸してやろうかー?(笑)
万里/ハーパン丈のスーツとか着たくないってー(笑)
GM/そんな会話をしていると、古川の敷地内に真っ赤な3倍速の車がやって来ます。千歳達の到着です。もう既に千歳はパーティードレスにお着替え済みです。
義人/草壁が助手席を開けて、千歳お嬢様をエスコートします。
旭人/車を下りると居るのは、あちこち探し物をしてボロボロの万ちゃん(笑)
義人/(巡一郎になって)「万里様、大変遅くなりました。申し訳無……い……こと……」
万里/ああ、2人とも! よく来た、長旅お疲れ様!
GM/千歳は万里の様子を見て「万里お兄様、何かあったんですか!?」と凄く心配し始める。
万里/は、話せば長くなるんだけど……(笑)
旭人/うんうん、野生動物の出産に立ち会っていたらこんなことになったんだよ(笑)
GM/(千歳になって)「し、出産……野生動物……?」
万里/ちょっとね、森でハンティングにはしゃぎすぎたというか……(笑)
義人/……草壁は≪仮初の創造主≫を使用します。(巡一郎になって)「……万里様、これで3時間だけもちます。その間に草壁がシャツをご用意しますのでお待ちを」
万里/草壁、ありがとうー! って、3時間過ぎたら俺、裸ジャケットになるのかなぁ!?(笑)
旭人/なにそのシンデレラ的なやつ!?(笑)
義人/3時間経つ前に草壁がシャツを買ってくるよ(笑) 「万里様……ヤンチャは程々になさってください」
万里/いやー、ごめん(笑) あとでちゃんと説明するから! ……千歳。ドレス、綺麗だよ。
GM/(千歳になって)「は、はい、ありがとうございます、お兄様。巡一ろ……いえ、草壁に選んでもらいました!」
万里/さすが草壁! 良い見立てだな!(笑)
旭人/千歳ちゃんも綺麗になったねー! 草壁さんもお久しぶりです!
義人/(巡一郎になって)「……三剣様、お久しぶりです」
旭人/いやぁ、草壁さんはいつ見ても、なんか……グッときますね! ハスハスッ!
万里/旭人くんに草壁を近付けないようにします!(笑)
GM/ということで、千歳は仲の良い燐音ちゃん達の方に向かいます。草壁は代わりのシャツを買いに行きます。
万里/……義人様! 今日は本当にありがとうございました。
義人/いやいや、こっちこそ。せっかく楽しむために来てもらったのに、働かせて悪いな。
万里/この楽しい宴会の席が台無しになるところだったんですから、やりますよ。さすが古川家当主です。
旭人/いよっ、大統領!
義人/お前の茶化しはモヤッとする!(笑)
旭人/そうだよな、大統領は日本にいないしな。いよっ、総理!
義人/それはお前の兄さんの選挙を応援してやれよ!(笑) とりあえず万里、風呂にでも入ってこいよ。お前は刀を探したり古文書を探したり忙しかったからな。
GM/あ、それなら……万里のシャワーシーンが終わった後に。何故かお風呂から上がると「食べろ」ということなのか、アイスクリームのカップが置いてあることに気付いてください。
万里/え? ……あれ、これは……おや?
GM/シャワーを浴びてホカホカの君の衣服のところに、冷蔵庫から出したてヒンヤリのアイスクリームが置かれています。
万里/ひょいっと持ちます。……ハーゲンダッツのストロベリー? はは、女の子のチョイスだなぁ。ロリからのプレゼント、ありがたく頂戴します。もぐもぐ!(笑)

GM/旭人のエンディングだけど……やっぱり敦盛とのシーンがいいよね? 敦盛が旭人のもとにやって来ます。
旭人/あ、敦盛!
GM/(敦盛になって)「……手早く終わったようだが、大変だったのには違いないだろう。裏山の風が教えてくれた」
旭人/…………。風が語り掛けます! うまいうますぎる!
GM/敦盛は去って行きます。
義人/拗ねたぞ!?(笑)
旭人/いや、今のは中の人が笑っちゃっただけで旭人は普通ですっ!(笑)
GM/旭人の手をすっと掴んで、手の甲にキスをします。
旭人/んにゃあ!?(一同笑)
GM/「供給だ。いらんのか?」
旭人/……いります! 超いります!
GM/「俺を使って回復しておけ。……兄上が来たから怯えていたんだろう? なら体力が必要だよな?」
旭人/う、うん。……そりゃ怯えるよ。だってお前とも時間、絶対減るじゃん!
GM/兄上には困ったもんだと溜息を吐く敦盛。「馬鹿。……いくらお前のことを反対されても、駆け落ちするぐらいの決意は俺にはあるんだぞ。俺はお前にメロメロだってこと判ってるだろ。自信を持て」
義人/メロメロって言ったぞ。敦盛の言語センス、チャラいし感性おかしいもんな(笑)
旭人/うん、敦盛はやんごとないだけ! ニヘニヘしちゃうなぁ!(笑) ……ああ、俺も超好きって言いながら抱きつきます!
GM/「うん、回復したな? じゃあ会場に行くぞ。鉄弥と兄上が待ってる」
旭人/お、おう……。
GM/「【HP】は最大値に戻ったことだし死んでこい」
旭人/俺は生きて敦盛のもとに帰ってくるぞぉ!?
GM/行こう! まだまだ旭人の冒険は終わらない!(一同爆笑)
旭人/三剣先生の次回作にご期待くださいー!?(笑)

GM/義人さんのエンディングです。千晶は「あ、ちょうどケーキが冷えた頃かなー」とソワソワし始めます。
義人/……千晶、先に時仁さんとゆっくりしておいで。
GM/(千晶になって)「は、はい! 行ってきます! 義人兄さんはお茶をゆっくり飲んでから会場に来てくださいね!」
義人/ありがとう。……はあ、今回の俺は情けないな。
GM/「情けなかったらみんなに頼ればいいんですよ〜」 そう千晶は恥ずかしそうにしながら言って、去って行きます。
義人/一本取られた(笑) ……いつもだったらここでストレートに与一を呼ぶ。でも……今日は自分から与一の私室に行きます!
GM/おお、自分から来た。……与一は出張を終え、戦闘を終えたことだし自室でスーツを着直しております。
旭人/ややネクタイを緩めたリラックスモードの与一だな(笑)
GM/でもこれからクリスマスの会場でスピーチが待っている与一さんの隣で控えなければならない。だからしっかりした使用人の格好をします。ピシッとネクタイを締めてますよ。
義人/その光景、ずっと眺めていたい! 凝視ですわ!(一同笑)
GM/はわはわ、キリッ。(与一になって)「すみません、終わりました」
義人/これからみんな騒ぐだろう。お前はみんなの介抱をするだろうから、休んでいる暇なんて無いな。すまない。
GM/(与一になって)「介抱は得意です。任される方が嬉しいですよ」
義人/…………。スラスラ言葉が出てくるのが俺の長所なんだけどな、今日はなんだか巧く喋れない。
GM/「それだけ疲れてたってことだね。……おいで」 与一は手を広げます。
義人/後ろ手にドアを閉める。鍵を掛ける。
万里/先に鍵を掛けた!(笑)
義人/ぽふんと、与一に抱きつきます。
GM/ぎゅっと抱きしめます。
義人/…………。充電完了した。よし、もう一仕事してくる。
GM/スーツを着直した与一は、義人さんの格好も正しつつ、部屋を出ます。「……そうだ義人くん。長野に行ったときにプレゼントを買ってきたんだ。サンタさんを待っててね」
義人/……このぉっ!(一同笑) ああっ、無理に喋るのやめた! いつも通りの平静な顔になって一族が待つ会場に向かいます!
GM/「お供します」 ドアを開け、そうして出て行く2人。これから先は、楽しい酒宴が待っています。さあ、みんなグラスを持って……。
一同/カンパーイ!


 アナザーワールドSRS・リプレイ
  〜 古川家の酒宴 〜





END

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