ガンドッグ・リプレイ・A t V
■ 第1話 『はじめてのおつかい合戦』 ■
2008年7月4日




 既に前段階から妙な盛り上がりを見せていた一室にて。
 テンションの高いセッション「AtV」は始まった――。


GM/それではガンドッグ新キャンペーンを始めます。準備は良い?
一同/お〜っ!(パチパチパチ)
GM/皆さん、先に配布したハンドアウトを選んでくれましたね。その順番でいこうと思うんですが、ちょっとPC4に関しては特殊なスタートの仕方でいきます。じゃあまず……PC1ハンドアウトさんから読みますねー。

★PC1ハンドアウト『ガンドッグ』
 君はフリーで活動していたガンドッグだ。
 友人や守りたいものはいるかもしれないが、チームは組んでいない。
 個人で任務をこなしてきた君にコーディネーターは言った。
 潜入、機密の入手。単純な任務に、君は砂漠の遺跡に乗り込んだ。


GM/では、PC1ハンドアウトを選んだ人から自己紹介どうぞ!
PC1(以降、アル)/はい、プレイヤー名すずか。キャラクター名はアル=アドル。サウジアラビア出身です。キャラクタークラスは[アサルト/スカウト]。銃と格闘、運動を特化して作ってあります。経歴はヒットマン→ボディガード→ボディガードです。
GM/早速だけどオープニングを始めよう。――ガンドッグのアル=アドルさんは今、とある高級ビルディングのレストランに招待されています。普段仕事をくれる、仲の良いコーディネーターに呼ばれて会食の約束をしているのです。お仕事後の労いも兼ねてるみたいだけど、何が食べたい?
アル/じゃあ……海老で。砂漠圏の人間なので海のものが珍しいのです。豚は無い方向で。
GM/ん、豚が嫌いなの?
アル/イスラム圏の人間は豚を食べませんよ。
GM/あ、そっか。コーディネーターの高坂は君の事情をよく知ってるので注文通りに連れて行くよ。「前の任務ではありがとさん。とりあえずメシでも食おうか。君の為に用意したんだよ」
アル/にこやかに、ワインを傾けます。
GM/そうやって暫く話し合っていると、彼の元にある人がやって来ます。「ああすまない。アル、君に招待した人がいるんだがいいか?」
アル/……結婚の予定はまだありませんが。
GM/「安心しろ、相手はオジサンだ(笑) けどきっと魅力的な人に違いないよ。これは仕事とは関係無く、個人的に知り合いを紹介するだけだから」と、一人の男性をアルさんに紹介します。
アル/どんな人ですか。
GM/ニコニコ笑っているオジサン。「名前は、ジャック=A=ブッシュさんだ」
アル/ブッシュさん?
GM/「ご職業は、大統領をやってらっしゃる」
アル/…………。目を擦ります。
GM/まあ、この舞台は二〇一〇年以降なので君が知ってる顔とは別だけど(笑) いつもテレビで見ている顔とは違う、本当にプライベートで来たのだろうラフな笑顔の男で、色濃いようなスーツも着ていません。「やぁ、アル=アドル君。君と話したくて来たんだ」
アル/……こんにちは、ミスター・プレジデント。立ち上がって握手を求めます。
GM/「君はこういう仕事をしていると聞いたよ」と、世間話を交えつつ色々と話をしますが、途中から真剣な顔になって口を開き始めます。「今から話すことは単に噂話に過ぎない。スピルバーグのとある新作映画のあらすじだとも思ってくれ」
アル/とある映画……ですか。
GM/「ああ。……砂漠、密林、遺跡。ここから何を想像する?」
アル/……インディー・ジョーンズ。
GM/「そう。……三十〜四十年前にある部隊があった。それはガンドッグワイズを通しての正式依頼ではなく、時の大統領の『お願い』で行ってもらった私設調査団だった。彼らが行った場所とは、なんと二十世紀になっても未開の遺跡だったという」
アル/……ワクワクするような話ですね。
GM/「正確に言うと未開とは違う。何度も人が入ったが、それでも完全に解明されなかった。今でも『解析し終えたと思ったら隠された扉があった』とか仰天ニュースはあるだろう? ……そのときもそうだった。調査員達は、謎を少しでも解明するために現地に向かった」
アル/……。
GM/「そして、帰って来た彼らは口を揃えてこう言った。『あそこにはモンスターがいる』……と」
アル/……まるでハリウッドですね、映画館で聞くなら良いお話です。
GM/「当時の調査員はもう皆、亡くなっている。……もしかしたら呪いでやられたのかもしれないなぁ。しかし、家族に見守られながら逝った某老人は死ぬ間際にこんなことを言った」
アル/……なんでしょう?
GM/あそこ、ぶっちゃけ、道あったんですよ! でもオレらにはもう無理だったッス! 報酬結構ですから帰りたかったの!
アル/まだ、未開だった訳ですか。
GM/「ああ。しかもその遺跡というのが、今の技術とも思えるような高度なものが多く眠っていたという。何千年分も溜まった知恵がそこに収束されていたらしいんだ。そんな素晴らしいものと判っていながらも彼らは先には行かなかった。……と言っても、あくまで噂だからねえ」……しかし、そこにいる信頼できるワイズさんさえもニコニコ聞いているぐらいです。――全員笑って話すものの、信憑性は高いというのがなんとなく滲み出ています。
アル/……噂話をする顔じゃないって事ですか。
GM/うん。しかもこれは大統領命令としてガンドッグに言えるものではない。国の金で他の国の遺跡探査なんてことは、現状では出来る訳がない。これは単に、ジャックという男が『お願いしにきた』話だと貴方は察します。強制力も無いような話だけど……「行ってくれたら毎月家が建てられるくらいお礼をしよう」
アル/毎月!?(キャラクターシートを見て)……今アパート住まいなので一瞬クラッてします(笑) でもそんな依頼を正式にしたら支持率に関わりそうですね。
GM/「だからだよ。本業と本業の間でもいいから僕のお願いを聞いてくれないか? それに断ったからといって君を闇に葬るようなことはしないよ……」と茶化したように言ってきます。
アル/……ブラックジョークですね、ハッハッハ。
GM/内容をまとめてしまいますと、貴方は『古代の遺跡に赴き、外に持ち出されることのなかった秘宝を見てきてほしい』と大統領からお願いされたのです。
アル/……はあ。素敵な映画のシナリオのようなお話ですね。では私が大統領の目となって見てきましょう。
GM/その返答に彼はニッコリと笑って「ありがとう」と言う。軽く、敬礼にもなれないような手つきをして、貴方達は食事を再開するのでした――。

★PC2ハンドアウト『ワイルドライフ』
 すまない、お前にしか頼めん。弱々しくその人は言った。
 報酬は望めないかもしれない。周囲に馬鹿にされるかもしれない。
 でもこれは違う。もしかしたら最高の仕事になるかもしれないのだ! 老人の願いと己のため、君はアトラスの地へ急いだ――。


GM/次はPC2のオープニングですよ。先に自己紹介をしてね。
PC2(以降、レオン)/はいっ。プレイヤー名はクロエ、キャラクター名はレオン=シュナイザーです。アラスカ出身の二十八歳、色ボケです。クラスは[コマンダー/スナイパー]で、経歴が特殊部隊で執事です。「危ないですお嬢様!」って言葉が言いたくてお嬢様を守りたいから執事になりました。
GM/……えーと? 「お嬢様」っていうのはどういうNPCなの?
レオン/考えてないです。仕事の関係で守っていたけどそのお嬢様が結婚しちゃったから悲しいんです。今はその傷心旅行中です。
GM/はあ……そっか。で、レオンさん。ハンドアウトに書かれてるような依頼を受けるシーンをやりたいんだけど、舞台の指定はある?
レオン/頼んでくる相手はおばあちゃんがいいですっ! 場所は中国のスラム街で!
GM/……なんでアラスカ人の君がチャイニーズタウン(笑)
レオン/いやだって僕、傷心旅行中だし。四川省のパンダ可愛いよパンダ! なんか癒されるなー!
GM/……中国でアウトローとして活動してるってのでいいかな。……じゃあ、動物園でパンダ可愛いと浸ってるレオンさんの元に、幼女がポテポテと近寄って来ます。
レオン/オヤ、お嬢ちゃん。どうしたんだい?
GM/ババアからの伝言預かったからこの手紙受け取れ!
レオン/ババア!?(笑) その言葉遣いは頂けないな、レディなんだから! ババアってのもきっとあの人のコトだろうと思って受け取りますよ。
GM/さっさと来いよウザイニーチャン!
レオン/ウザイって言われた! えーん子供にイジメられたよーっパンダ可愛いなパンダ!(一同笑) 手紙見てみますよ。
GM/さっさと来い
レオン/うわんそれだけー!?(笑) 手紙なんか書かなくてもあの子に言えばいいのに! パンダをもう三十分見てから行きますよ。
GM/いや、早く行ってやれ(笑) ……そうだなあ、貴方のいるスラム街は空気が悪く灰色の空、人がギャイギャイ騒いでいる商店街です。そこのプレハブっぽい家の2階に……ご存じ、昔の依頼主だるババアのジェニスさんがいます。
レオン/もうちょっと若かったらストライクなんだけどねー。その部屋に行きますよ。
GM/カンカンカーンと音の鳴る階段を登り、建て付けの悪いドアを開けますと……煙草の匂いが充満した煙だらけの部屋が迎えてくれます。その部屋のベッドに寝ながらスパーッと吸っているおばあちゃんが一人。
レオン/寝煙草ダメー! ヘルパーさんじゃないけど片付けてあげるっ! ――で、おばあちゃん。僕に何か用かい?
GM/「前の依頼を任せてアンタのこと、アタシは信頼してる。……だからお前さんにしか頼めないコトだよ」しおれた麗しい声で、ハンドアウト通り弱々しい老女は煙草を豪快に吸います。
レオン/麗しいって! 全然弱々しくもねーよ!(笑) でもおばあちゃんと頼みならなんでも聞いちゃうよ。
GM/「……昔話になる。アタシは仲良くしていた奴を、とある場所で亡くしてるんだ。馬鹿なことに滑って頭を打って死んじゃってね、ソイツ」
レオン/……うん?
GM/「アタシもまだ若かった頃だから混乱しちゃって。そのままで任務が務まるかって帰されちゃったんだよ。まあ、今思えばそれは正解だったと思うんだけどさ……。で、今のところその任務が達成されたって表の世界でも裏の世界でも耳に入らない。あれ以降達成してないんだろうね。アタシはこの街で良い男を見つけたから詳細も判らずじまいさ……」
レオン/「ジェニス」って名前だけどチャイニーズタウンに住んでいるのはそのせいか。
GM/そうそう。「……こんな体になっちまって動けなくなっちまった。暴れるのにももうちょっと若かったらねえ」
レオン/でも煙草は吸うんだね(笑)
GM/そりゃあ関係ないだろ(笑) では、遺跡があること、そこには凄い物があるんだよってことを話します。「……そこに行ってたんだよ、アタシは」
レオン/おお……おばあちゃん、遺跡探索なんて凄いや!
GM/「いいトコとこまで行ったと思うんだけど、あんまりな結果でね。戦友1人亡くすとナイーブになっちまってさ。こんな汚くてもアタシも女だから」
レオン/何を言ってるんだい、おばあちゃんは今でもキレイだよ。
GM/「ありがとよ」と煙草をレオンの手に押し当てます。テレ隠しだよ、ツンデレってヤツさ。
レオン/イテイテイテぇ!?(笑) ツンデレで根性焼きはしないよ!(一同爆笑)
GM/「とにかく。宝を捜してアタシの元へ持ってきてほしい……とまでは言わない。でも、この年になって後悔しちゃったんさ。本当に宝なんてあったのか、見てみたいと……」
レオン/……よし判った。僕がおばあちゃんのピッタリな財宝を持って帰って来てあげるよ!
GM/お前、顔がムカつくな
レオン/ヒドイよおばあちゃん!? ムカつくなにハートマーク付いてるんだよね、それ!?
GM/「アタシは見たいだけだからね。報酬は自分で見つけたら自分の物にしちまえ。あとアタシが今まで培ってきた財産を全部アンタにやってもいいよ。それぐらい報酬出してやるよ」
レオン/……おばあちゃんの財産ってどれくらいですか。
GM/二十年前にアウトローシナリオでメチャクチャ活躍していたババアなので、色んな人を騙して色んな人を殺して色んな人を貢がせた金額です。
レオン/キタナイお金がイッパーイ! 貰ったとしても嬉しくナーイ!(笑) ――でもその依頼は受けさせてもらうよ。パンダに思いを馳せつつ遺跡に向かうよ。
GM/……では最後にまとめると『遺跡に行って宝盗ってこいや。盗ってきたらアタシの分もやるわ』です。そうして詳しい話を聞いた貴方は、噂の遺跡に向かうのでした――。
レオン/ハローエジプト! スフィンクスだよね、やっぱ!

★PC3ハンドアウト『バリアント』
「世界を我が手に!」
 悪の秘密結社である君は、栄誉ある任務のために遺跡へ向かった。
 すべては我らの繁栄のために。千羽鶴を持って君は旅立つ!


GM/そんじゃ次いくよ。PC3、自己紹介をどうぞ。
PC3(以降、ボブ)/はーい。プレイヤー名はユウ、キャラクター名は、BOB。『バトル・オペレーション・ブースター』の略で、本体は車椅子です。車椅子のデータを作りました!
GM/……人は? 人は乗ってないの?
ボブ/えー、人は……なんかテキトーにおじいちゃんでも乗せておきます(笑) データ自身は車椅子の方なんですよ。クラスは、さよなら【デモリッション/パイロット】。経歴はメカニック→爆発物処理→ゲリラです。
GM/……では個性的なボブのオープニングいきましょう。――ここは地下。薄暗闇の中……赤い絨毯が敷いてあり、ピカピカと赤い蛍光灯が光っている。そう、我々の名前は――『ダーク・コールド・クラーケン』。
レオン/……酷い名前だな(笑)
GM/略してDCCですけど?
ボブ/…………ジュニア?(笑)
GM/そりゃECCだ。いや、若い構成員がDCCジュニアって呼ばれてるんだよ。――さて赤い絨毯の先には玉座があり、そこに座っているのは仮面の男……。
ボブ/か、カッコイイ! ……でもなんでボス、いつも仮面被ってるんだろう。
GM/モモモとドライアイスが舞う空間で、低い声の仮面の男が言う。「……バトル・オペレーション・ブースター、ボブ。前へ」
ボブ/変なところで経費使ってるな、ウチ! 大丈夫なのかな!?
GM/実際はテキ屋で金稼いでいるような感じ。「……スイスでの任務、ご苦労であった」ワインを手で揺らしながら貴方を労います。
ボブ/飲めないくせにアルコール飲むのはヤメてくださいよ! 回して炭酸を飛ばすぐらいなら普通の葡萄ジュースにしてください!
GM/「しかし、我らの目指す完全なる世界のため手を休ませている暇など無い……! ボブよ、新たな任務を与えよう!」――後ろの方にはザッザッザっと、四天王のうち3人が現れます(一同爆笑)
ボブ/あー……(笑)
GM/1人目は……露出度の高い格好をしている女、クイーン・アマデウス。バストはF。
ボブ/邪魔くせえ! 胸だけで携行値1×1いくよ!(笑)
GM/2人目は、ダークネス将軍。
ボブ/ビックリマンかよ! ボブが凄くマトモに見えてきたよ!
GM/3人目が、ドクターS。
アル/…………佐藤?(一同爆笑)
ボブ/ボスっ! まぁた変な名前付けて遊んで! 3人ともそんな変な格好に付き合ってあげなくてもいいんですよっ! 嫌なら嫌って言っていいんですよ!?(笑)
レオン/――佐藤俊夫、五十二歳。妻子供無し。「……私はこの名に誇りを思っています」(一同爆笑)
ボブ/いいんですか佐藤さん! そんなテカテカな白衣で本当にいいんですか!?(笑) ……そういえばボスの名前ってなんですか。
GM/そうだな、仮面の男の名前は……(暫し悩んで)『大帝王』と書いて『グレートエンペラー』で(一同爆笑)
ボブ/長いっ! 呼びづらいっ! ボスでいいですよボスで!
GM/「ドクターS、報告を!」「はっ!」と佐藤さん五十二歳が前に出ます。ドクターらしく報告書を手に取り話し始めます。「私が古の文書を解読した結果、『世界改変の鍵』と呼ばれる財宝がエジプトにあることが判明しました」
ボブ/ほう……?
GM/「宝が金銀財宝であればDCCの資金源に、古代の兵器であれば世界を変える我らの手にふさわしいことでしょう」
ボブ/判りました、それを取ってくればいいんですね。
GM/「勅命する前に言うんじゃないぞボブ!(一同笑) そこは大帝王である私が台詞を言ってから重々しく承諾するのであろう!」
ボブ/……なんだろう、この秘密結社(笑)
GM/「目指すはブラックボロサスのような悪の組織になりたいなー。なったらルールブックに載れるんだぞ! 名前が掲載される!」
ボブ/そ、それは惹かれる!(笑) ……だけど仮面は外さないんですね、ボス。
GM/「仮面を外したら池田秀一の声が意味無くなるではないか。変声器を使って出してるんだぞ、結構高いんだぞアレ!(一同爆笑) ――さあ、ドクターSは新兵器の開発を。クイーン・アマデウスはロンドンに飛べ。ダークネス将軍は中国に行け」
アル/「ポセイドンは海を行け(一同爆笑)」
GM/「……そして、ボブ」
ボブ/……判っております。何がともあれ、ボスのためならどこにだって行きますよ。
GM/…………池田秀一声で「きゃっ」(一同爆笑)
ボブ/そこで照れないでください、ボス!(笑) 何故か仮面も赤くなるな!(笑)
GM/クイーン・アマデウスとダークネス将軍は、戦闘員を「イーイーイーッ!」と連れて行きます。「あ、ボブは一人で行ってくれ。人員不足だ」(一同爆笑)
ボブ/……ああ……判ってる、判ってる、私役立たずですよね、一人で行ってくるよッ!(笑)
GM/そこへ、可愛い子供の戦闘員達がボブのところにやって来るよ。「イーイーッ!」
ボブ/なに?
GM/千羽鶴。
ボブ/…………ありがとう! お前ら、休憩時間に頑張って折ったんだよな!(一同爆笑) 千羽鶴を携行値1×1で入手しまーす! 俺、お前らのためにも頑張ってくるよ――!
レオン/……なんなんだかなぁ。シリアスなにそれ食えるの?(笑)
アル/みんな良いなぁ……シリアスじゃなくて(笑)

★PC4ハンドアウト『エマージェンシー』
 ねむい。とにかくねむい。
 目覚めたら見知らぬ連中が貴方を取り囲んでいた。
 とりあえず……なんで自分はこんなところにいるんだろう?


GM/じゃあまず先に、PC4の自己紹介からしておこうか。
PC4(以降、リュウ)/はい。プレイヤー名辰巳、キャラクター名はリュウ=ホンで、中国人女性です。クラスが[グラップラー/メディック]で、基本的に日本刀とクロスボウを持って戦います。
GM/はい、ありがとう。もう少しPC4さんはお休みしててくださいね。――最初のシーンに登場するのはPC1〜3人の方々でお願いします。貴方達が単独で遺跡にやって来るところです。
レオン/エジプトってことは周りは砂だらけですか。……ヤッバイな、砂漠ってことは僕の皮靴の中に砂が入ってきちゃうじゃないか!(一同爆笑)
ボブ/ハッハッハ、私なんて砂漠仕様にちゃんとタイヤを換えてきましたよ(笑) 佐藤さんが作ってくれましたから!
レオン/なにぃっ、砂漠用のタイヤもあるのか!?(笑)
アル/佐藤さん、元ホンダだから。
GM/流石日本人、技術が違うぜ。――さて、貴方達は個々に遺跡に乗り込んできました。遺跡に入り、数分経ったところでしょうか。貴方達は……誰も人がいないと思った遺跡に、バッタリと他の2人に出会います。
アル/砂漠の国の人なんで自然に歩いて来ますよ……って、あれ?
レオン/わー、また靴に砂入ったー。落とさなきゃー……あれ?
ボブ/車椅子に乗ったおじいちゃんがやって来ますよ……あれ?
アル/…………手を上げろ!(SMGを構えながら)
レオン/いきなり銃を向けられた!? えええ、ボクまだ何も悪いコトやってませんし盗んでませんよ!?(一同爆笑)
ボブ/私も無害ですよ! って言いながら車椅子の何かボタンを押そうとします(一同爆笑)
アル/なんだこの怪しい奴らは!?(笑) ……あ、しかし困ったな。自分【交渉系】は無いんだった。
レオン/あ、僕が【交渉術】あるんだ!
GM/じゃあレオンは【交渉術】で銃を向けるアルを説得してみようか。その説得に対抗したいなら【精神力】で判定していいよ。
レオン/【交渉術】判定します。(ころころ)達成値は11! 僕、怪しい者じゃあーりませんよ! だってスーツで皮靴じゃん!?
アル/何言ってんの!? 砂漠でそれだから怪しいんだよ!(笑/ころころ)成功したけど達成値6だから負けだ。ここは怯んじゃうな。
レオン/僕って遺跡大好きでさ、別にインディー・ジョーンズになりたい訳じゃないけどね、どこをどう見ても観光だよ!
ボブ/どこまで観光に来てるんだ!(笑) でもここは倣っておこう。ほう、奇遇ですな。私も常々遺跡というものに興味がありまして。
アル/……怪しいけど驚異ではないなと思って銃を下ろします(一同爆笑)
レオン/まあ、大変なことがなったら後ろから撃ち殺せばいいやと思っておきます。
ボブ/まあ、大変なことになったら後ろから爆弾投げればいいやと思っておきます。
アル/……。私はとある友人の依頼でここに来たんだ。君達は、本当に趣味で来たのか?
レオンボブ/趣味ですよ。
アル/怪しすぎるんだよ二人とも! そっちの車椅子は千羽鶴とか見えるし! そっちのスーツの男、この白黒の毛は何だ!?
レオン/パンダだよっ!(一同爆笑)
GM/では、ギャイギャイ遺跡内で騒ぐ男3人の元に――もう一人やって来る人間がいます。
アル/うん?
GM/現れたのは若い青年。「……むっ」先ほどアルさんが警戒したときのように、一応銃を構えます。
ボブ/私は無害なただの老人ですよ。
レオン/僕は無力なただの青年だよ!
アル/……同業者か?
GM/「同業者ということは貴方達、トレジャーハンターですか?」
アルレオンボブ/…………違う(一同爆笑)
アル/違うが、敵対する意思は無い! ……こっちはマトモだから話ができそうだ。……俺は、信頼できる友人から依頼を受けてここを見にきたガンドッグだ。
ボブ/おお、ガンドッグということは君は強いのかね!
レオン/えっ、ガンドッグって銃とかパンパンやってマジで強いやつでしょ!?
アル/待って! ちゃんとしたガンドッグって俺だけか!? くそ、そうだった!(笑)
ボブ/私は困っていたところにちょうど君達に会えたんですよ。奥に行くならついて行っていいかね、後ろで邪魔にはならないから!
レオン/僕もインディー・ジョーンズ大好きで宝物が見てみたいだけなんだよね! 別に欲しい訳じゃないから、見てみたいだけなんだよね、ついて行っていいかなっ!
アル/二度も三度も言うと怪しいから!(笑)
GM/青年も銃を下ろします。「僕は……未開の地を発掘しようと思い来たんです。地元の村で言い伝えられてる伝承を解読したらこの遺跡のことを知りまして。それにトレジャーハンターですから……話を伝って中を探索しに来たんです」
レオン/つまり君はリアルインディー・ジョーンズかい。
アル/……お互いに敵対する理由も無いみたいだから、目的が遺跡の探索なら協力し合おう。提案します。
GM/「……後ろから撃たないでくだされば構いませんよ。僕の名前は、ときわと言います」(キャラクターシートをプレイヤー達に提示する) 今回は[オペレーター/ホーリー]という「何でトレジャーハンターしてんだよ」っていうクラスですが、これは4人ないクラスを取っただけです。デモリッションがいなければデモリッションになってので、単体での戦闘能力は皆無です。
アル/(キャラクターシートを見ながら)……ときわ、十九歳って……若いな。
GM/あくまでNPCなので弱くさせるために若くしました。ときわの扱いは自由に使ってやってください。「……そちらは、車椅子なのに頑張ってますね」
ボブ/若いのに頑張ってるなぁ。私は若いときに足を悪くしてねえ。
アル/……絶対嘘だ(笑)
GM/では、出会った4人は先に進みます。遺跡の壁には大きなモニュメントが沢山飾られていて、その先に『大きな扉』と『暗闇に続く狭い道』があります。
ボブ/まずは『大きな扉』を調べてみましょう。ときわ君、何か判ります?
GM/ときわが、ガンっと足で蹴ります。
レオン/蹴るの!?(笑)
GM/「……開きませんね。鍵でもあるのかな。鍵穴が見つかりませんけど」
レオン/鍵? まだそんなの見つけてないよ。……暗い道の方に行くしかないのかな。
GM/じゃあ『暗闇に続く狭い道』を行きましょう……すると。
アル/と?
GM/……老人が、床に腰を下ろしている。
レオン/老人!? ……返事はありますか?
GM/……見た感じ、ありませんね。外傷は無く、服が荒れた形跡もない。普通に事切れたかのように思えます。
レオン/ただのしかばねのようだー! けど腐ってないし……自然死? 老衰?
アル/道の先に何かありませんか?
GM/老人が座って死んでいるすぐ先に、『遺跡のものとは思えないドア』がありますよ。
ボブ/……ドア、開けますか。ガチャリ……。
GM/開けますと、そこは……本棚やテーブルがある部屋です。明らかに現代人の部屋が広がっている……。
アル/……人の部屋? 老人の?
GM/かもしれません。そこで貴方達は全員、寝台に人が横たわっているのに気付きます。……女性が眠っているみたいですよ。
レオン/……声を掛けてみますよ。もしもーし?
GM/では、――PC4のリューさん。ハンドアウト通りに目覚めてください。
リュウ/う、うーん……。
レオン/起きて、お嬢さーん。
リュウ/………………あと5分。
レオン/あと5分だって。
アル/……起きろ、これは訓練ではないっ!(一同爆笑)
ボブ/おはようございます、お嬢さん。……どちら様で?
リュウ/ゴシゴシ……アーン? ……そちらさんこそどちら様で?
ボブ/遺跡に迷い込んだただの老人ですよ。
GM/遺跡に忍びこんだただのインディー・ジョーンズです
レオン/インディー・ジョーンズに憧れる青年です。
アル/…………ガンドッグだ(一同爆笑)
リュウ/キョロキョロ。……あのー……ここ、ドコ?
ボブ/寝てたのにそんなこと言うんですか?
リュウ/エ、いや、あの、……知らんのよ。ここ、ドコ?
レオン/イケメン参ります! ――まず君の名前は何かな? そしてなんで君はここに居るのかな?
リュウ/ワタシそれ知りたいネン!(笑) 名前は……ワタシ、リュウホン言うネ。中国で……ヒットマンやってたヨ。殺したいヤツがいたらワタシに言うとイイんじゃなかナ。
レオン/ヒットマン!?(笑) 物騒な人がいるよ!
GM/リューホンさんは名前も判るし出身地も判る。でも何故遺跡に居るのかが判らない。……ちなみに、貴方の荷物や武器は寝台近くの机に全部置いてあります。
アル/……映画で言うところの記憶喪失のヒロインだな。OK、把握した!(笑) 部屋を見渡してみるが。
GM/奥の方にパソコンがある。
ボブ/……あれ、遺跡の中なのにいきなり近代的に。
GM/よく見ればいくつか電気を使って暮らすための家具がある。電気はどこかで作っているのかな?
ボブ/オペレーターがいるんだよね。……トッキー、動かせる?
GM/トッキーが機械を立ち上げますが、起動に5分かかったりします。「これは……ウインドウズ95?」
レオン/古っ!(笑) 今、二○十六年だよね!? もはやアンティークだよ、中身調べられるの?
ボブ/なんかジージーいってるし。動くのかコレ?(笑)
リュウ/ちょっと叩けば早くなるヨ。
アル/余計にダメだろ!(笑)
GM/一応マイコンピュータが出ましたね。カチカチとマウスを動かし、一番履歴が新しいものを見てみると……『一太郎』が出てきます。
レオン/ワードじゃねえのか(笑)
GM/「開いてみますね。まさか爆発したりしないと思うんで」カチ。表示されているのは……日本語です。
ボブ/あ、みんな外人……って、ときわ君が日本人だオッケーイ!(笑) ときわ君、コレ読めるの?
GM/「一応、母国語なんで……」
ボブ/……そうだよね、一太郎って日本だけのソフトだよね。
GM/ですね。他の字もほとんど日本語で書かれています。それをときわが英訳しながら読み始めます。「……この遺跡は旧世紀に蛮族が改築した宝の洞窟である。ここにあるのは狂った仕掛けとSF映画のような……。うーん、ちょっと文字化けしてるとこがありますね」
アル/文字化けしてる……?
GM/それでも、読める部分を一生懸命解読してくれます。「今やブーステッドマンと呼ばれるモノやミュータントは近未来の発達の産物として考えられているが、異形のものは二千年も前から存在した」――それに関しては、ボブさんの組織が異形のものを生んでます。
ボブ/ははあ……ウチのショッカーどもですね(笑)
レオン/千羽鶴も折れるミュータントか(笑)
GM/ミュータント達については公式サプリメントブック『バリアント』に掲載されているものなら他の3人も知っていて構いません。
アル/まあ……基本ルールブックでゾンビもいるしな。
GM/「科学が全世界共通になり世界の認識にミュータントが確立されたが、一部で発展した地ではごく普通の存在として定説に残っている。私が持っている言語ではそれを『モンスター』としか言い表せない。現地の者は『神の使い』と呼ぶほどだ。馬鹿馬鹿しいかもしれないが、二千年前から彼らが居たことは確かなのだ。それはこの遺跡の中身が全て物語っている」
アル/……つまりは、モンスターが居てビックリなダンジョン、ってことだな?
ボブ/おお、これは興味深い……面白そうですねえ!
レオン/流れ的に、扉の前で死んでいたおじいちゃんが書いたものって見ていいのかな。……まさかお嬢さんが書いたんじゃないよね?
リュウ/ワタシ、チャイニーヨ。日本語打てないヨ。
GM/誰の物かまではハッキリ判りませんね。流石にデスクトップの壁紙を自分の写真にしている趣味は無かったようで。
レオン/なんというナルシスト!(笑)
GM/……レオンはしそうじゃん。
レオン/何言ってるの、もちろん僕の携帯の待ち受けは美しい僕だよ(一同爆笑)
GM/翻訳続けますよ(笑)「遺跡の中を潜り抜け、我々は突き進んだ。その先にあったものは、世界で一番の宝だ。我々は悩んだ。全てを手にすることができなかった宝に。人間には限界があると思い知らされた。先に進みきった我々は、宝を置き去りにし、私はこの遺跡の守護者となった。その後も多く者達が訪れては挫折していった」……。
レオン/……ねえ、これ書いてるの男? 女?
GM/英語で翻訳しているのだから「I」としかときわは言いません。
ボブ/あ、そうか。「我々」も「We」になっちゃうんだ。
GM/「この文章を読んでいるということは、守護者の任務を降りてしまったということであろう。誠に残念で仕方ない。ならば、私の他に守護者としてその場に留まっている者はいないか? その者が、遺跡の奥の行き方を『知って』いる」
レオン/……みんながザッと中国人を見る。
リュウ/…………なんでワタシのコト見るか?
ボブ/貴方しか、この場に居なかったですし……。
アル/リューを外に連れて行こう。女、この老人に見覚えは?
リュウ/……なんでこのジーチャン、死んでるノ?
GM/リューさん。今回は【精神力】スキルで、マイナス10%の修正付きの判定を行ってください。
リュウ/【精神力】ぅ? スキルを1レベル分も持ってないケド……(ころころ)ダメ、失敗ネ。
GM/じゃあワカンネ。こんな人知らんね。
リュウ/ワタシ、医学かじっているから死因見てみるヨ。【医療】スキルで(ころころ)セーフ、達成値15。
GM/それなら貴方には簡単に検討がつく。どうやら『病死』のようだ。……だってこの年のジーサンなら癌になってもおかしくないと。ほとんど老衰ですね。
レオン/当然の死に方をしてるってこと?
リュウ/誰かに後ろからプスッてコトはナイヨ。傷口や絞めた痕もナイしネ。
ボブ/こんな所でごく普通に死ぬっていうのも変な話ですよねぇ?
レオン/……さっきの話からすると、このおじいちゃんが守護者ってやつだった可能性は高いでアルヨ。
ボブ/語尾うつっちゃってるよ!(笑)
リュウ/ワタシ、そんな変な喋り方してないヨ!(笑)
GM/ときわがリューさんに近づきます。「……すみません、扉の方に来てくれませんか? 貴方なら何か判るかもしれませんし」
リュウ/そうネ、なんでこんなトコロの居るのか思い出せないのはキモチ悪いからナ。イイヨイイヨ、行くよン。てくてくてく。
アル/扉の前に連れて来ます。
GM/では判定も何もいりません。リューさんはプラス50%の【精神力】判定で成功したかのように、『デコボコをポチッて押せば扉が開く』ことを、思い出します。
リュウ/ポチ。
GM/ゴゴゴゴゴ……扉が開きました。
レオン/あれ?
アル/……開いた?
GM/何故思い出したのかは自分自身でも判らないけどね。
リュウ/ま、いっか。
レオン/やっぱりさ、お嬢さんって守護者ってやつじゃないの?
リュウ/違うっちゅーネン! そんなんだったらワタシだって覚えてるヨ!
ボブ/……とりあえず入りましょうか、お願いします。ヒットマンさんとガンドッグさん、前を頼んでいいですか?
リュウ/ヤレヤレ、頼りナイ奴ヨー。日本刀を構えて前に行きます。
アル/……。って、なんで日本刀なんて持ってるんだ!?(笑)
リュウ/ヤー、コレねえ、物凄くイイんですわなー。首スポーンって飛ぶからネ!
ボブ/日本刀ってときわ君の国の文化ですよね? なんで中国人が!? ときわ君もハラキリとか無いの!?
GM/「……無いです。日本人ですけど、そんな頻繁に刀を持ち歩くカルチャーではありませんよ。僕は普通の[オペレーター/ホーリー]ですから」
レオン/あ、ボウズだ。
GM/「どっちかって言うとどーまんせーまんみたいな」
レオン/……それでいいんだ、ときわ君(笑)

 という訳で、五人は遺跡の先を進み始めた。
 まず視界に入って来たのは、遺跡の中……人工的に造られた池。澄んだ綺麗な水が張られた池の先には新たに道がある。
 そして近くに『1メートルほどの獣の置物』が立っていた。こちら側に1つ、池を挟んで、あちら側に1つ置かれていた。


GM/水の深さは1メートルほどで、池幅は3メートルぐらい離れてます。中のお水も、澄みきったとてもとても綺麗な水に見えます。
アル/……底にヘビがいたり、毒が入っていたりとかは?
レオン/【知識】で判定してみよう。(ころころ)達成値は10です。
GM/非常に綺麗な池だ。生き物もいない……全くいなくて、自分達も入ったらいけないような気がする。
リュウ/……布を落してみてイイ? ハラリ。
GM/すぐにゴッと消えたりする訳ではないけど、布の周りがシュワシュワ音を立てているのが聞こえます。
レオン/溶けとるがなー……ハッ、でも体に良いかもしれないよ!?
ボブ/弱酸性の度合いにもよるから(笑)
レオン/そっか。つまり地味にダメージがくるから一度入ったらこのスーツは着れないってことですね!
アル/いらん色気だ。
ボブ/しかも下半身だけ溶けるのか、危ないね。今度は『獣の置物』を調べてみたいんですけどいいですか?
GM/調べられるスキル、何かある?
ボブ/……【手先】で触って調べる!(ころころ)達成値13です。
GM/じゃあボブは危険じゃない程度でサワサワする。手近な大きな置物は、地面に固定され動かないようになっているみたい。しっかりと固定されている。
リュウ/この置物、結婚式のお祝いにちょうど良さそうネ。
ボブ/良くないよ!?(笑)
リュウ/いや、中国では置物を贈る習慣があるんだよ。
レオン/へー……。池を挟んだ先にある置物も固定されてますか?
GM/そのように見えるね。実際はどうかは近くで調べてみないと判らないけど、こちら側にある置物と同タイプだと判る。
アル/……この置物にロープを引っかければ、3メートルの幅跳びの助けになるか? インディー・ジョーンズ的にロープを括りつけることはできますか?
GM/できるよ。ロープを持ってる人が【運動】か【手先】で判定をしてみて。
アル/じゃあ俺が。【運動】でやってみます……(ころころ)成功!
GM/アルさんがロープを投げると、ぐるぐるぐるーっと置物に巻き付け固定しました。強く引っ張っても何も起きませんよ。
レオン/よし、これで全員跳んでみよう! 修正貰えますか?
GM/それじゃ、プラス30%で【運動】判定どうぞ。ちゃんとときわ君の分も誰か判定してあげてね。
アル/それなら、俺がいっしょにときわの判定をしよう。……車椅子って跳べるの?
ボブ/あくまで演出なので普通のPCの1人だよ(笑)

 ボブの明言を横に、ときわを含む全員がジャンプ成功。
 悩むことなく皆、遺跡の奥へと進んで行った。


GM/無事ジャンプし終えたね。では5人は突き進んでいくと『固定されてない1メートルの置物が2つ』と並んでいます。それで終わり。
アル/……終わり?
GM/『行き止まり』です。『木目模様の床』に壁画が全面に描かれた壁があるだけで、道は無い。
ボブ/『2つの置物』の位置を交換してみたらどうでしょう?
リュウ/動かしてみます。ゴゴゴゴ。
GM/動きました。
アル/同時に動かさないとダメとか。爆発するとか。
リュウ/動かしてみました。ゴゴゴゴ。
GM/動きました。
レオン/……だけ? だからなんだよー! どういうイベントだよ! もういいよバカ!
レオン/どこかに不自然なところは無いかな。(ころころ)【感知】でクリティカルで成功!
GM/……一部だけ、『床のパネル』の色が薄い色になっている。
ボブ/……はーい、このパネルの上に置物を持ってこようか!(笑)
リュウ/よっこらせ、ゴゴゴゴ!(ズルズルと置物を引きずって)
GM/カチン。ゴゴゴゴ。向かって『南側の壁に道』が開かれました。――あ、リューさんはここで【精神力】判定して。
リュウ/(ころころ)よし、成功!
GM/リューさんは思った。ここ、北側の壁にも『先』がある。でも違うスイッチ……鍵を手に入れないと開かないな。そう思い出した。
リュウ/また思い出したネ……なんかキモチ悪いヨ。

 新たに開けた道を行くと……また人工的な池があった。
 池の真ん中には『石の島』があり、その中央には何やら置物と色の変わったパネルが意味深に置いてあった。


GM/南の方向に道が続いているけど、部屋の真ん中に池があるね。池から島の距離は2メートルぐらいだから、助走をつければ【運動】判定で普通に飛べるよ。
アル/では飛んでみます……(ころころ)OK、達成値は11。
GM/アルさんはぴょんと余裕で飛んで行けました。さてどうする?
レオン/そこ、さっきみたいにカチッてやってみて!
アル/ああ……。いや、先に【状況把握】でトラップがあるか調べてみよう。(ころころ)……成功で達成値12。
GM/置物はさっきみたいに動かせる。パネルの上にも何かを乗せられる。……でもこのパネルに何か重い物を置いたら、ドカンと何かで絶対死ねるとアルさんは思った。
アル/……戻ります。
GM/賢明だ(笑) 単なるフェイントトラップですまんね。さっきと同じ要領で戻っておくれ。
アル/転びませんように。(ころころ)出目が99……え?(一同笑)
レオン/……僕、振り直しさせるクラスアーツの【ペップトーク】があるけど、ここで使うの惜しくね?
ボブ/惜しいね。
GM/では、ボチャーンと落ちてくれ。池に。
アル/わーお!(笑) 何か判定必要ですか!?
GM/うん。池に落ちた人は【強靭】で判定してね。成功すれば非貫通、失敗だと貫通分のダメージがいきます。
アル/(ころころ)失敗、やっちまった!
GM/貫通ダメージいくよー。きっと濃度の濃い場所に落ちちゃったんだね。(ころころ)10のダメージです。……防御値があるならダメージマイナスできるんだけど、防御値のある防具を着てたっけ?
GM/ダメージが10を突破したので、ダメペナがいきます。
アル/……やっちまった! こんなところで99とかおいしすぎる!(笑/ころころ)12です。
ボブ/ああ、アルさぁん……(笑)
レオン/良かったね、もっと危険なところじゃなくて(笑)
GM/(ルールブックを開きながら)えーと、ダメペナ結果は……『次の成功判定にマイナス20』修正が入ります。でも『次の』なんで、次の次は普通に戻るよ。
アル/……良かった、無駄使いにしとこ。大変な苦痛だった!
レオン/大変だったねえ、とりあえずこれで体拭きなよ。
アル/香水の匂いのするハンカチなんだろ!(一同爆笑) 仕事で得た危険なんだから当然だ、くじけない! 神様は見ていてくださる!
GM/コーディネーターと大統領がガンバレー言ってくれてるよ。
アル/そうだ、大統領見ていてください……。
ボブ/イエス、マイプレジデント。
アル/…………。マイじゃねえだろ(一同爆笑)
GM/なにその展開。なんでブッシュとフラグ立ててんの。

 フェイントのトラップを通り抜け、道のままに南へ突き進む五人。
 途中、メディックのリューホンがアルに治療をし回復しつつ先を急ぐと……。


GM/まず目に入って来るのが、『1体の人骨』。服を着たガイコツが横に退かされているかのように倒れている。
ボブ/【手先】でどんな人だったか調べてみようかな。(ころころ)……ごめん、50でクリティカル。
レオン/おじいちゃん、なんでもかんでも触り過ぎだよね!(一同笑)
GM/まったくだ(笑) どうやら骨は、十年単位で死んだ人っぽい。服の中から出てくる煙草が、もう今では売ってない……三十年ぐらい前のものだというのを物語っている。死因も判りますね、頭に砕けたような痕があるから。
リュウ/……頭蓋粉砕?
GM/レオンさん、【精神力】で素振り判定してみて。
レオン/……え、僕ですか?
GM/お前しかいないよ、レオンさんは(笑)
レオン/あー、そっスね。(ころころ)成功成功。
GM/貴方はとあるババアの言葉を思い出した。『仲間がさあ以下略』。
レオン/……以下略?
GM/それぐらいはプレイヤーが思い出してくれ(笑)
レオン/はいはい、おばあちゃんのお友達ですね。身元が確認できるものはないかな。とりあえずポケットの中身とか。
GM/じゃあさっきの煙草と、シンプルなキーホルダーでもゲット。
レオン/ゲットだぜー……。って、ということはもうここが『遺跡のいいとこ』? もうだいぶ奥ってこと?
アル/もう、か? まだ遺跡に入ってそれほど行っていないような気もするが。
GM/途中でガイコツを見つけただけで、まだ道は先に繋がってるよ。
レオン/ですよねー。先を進みますよ。
GM/……先に行くと、道幅3〜4メートルぐらいあった今までの道から、ずっと『広い空間』になります。いくつもの柱に支えられて、奥の方には大きな石像が1体。それを取り囲む2体のやや小さめな石像……『広間のような場所』に出ます。
ボブ/また石像だよ、お譲さん。結婚式に持って行くかい?(笑) 近寄って調べてみよー……。
GM/ではボブさんが石像に近づくと、ガシャーン! 部屋の入口が閉まりました。
レオン/え、閉じ込められた? どうすんだよ!?
アル/動じることなく周囲を見渡します。
GM/暫くミシミシという何かが砕ける音がして。ボブさんの前にいる1体と、その両側にいる2体……合計3体の石像が、動き出します。
レオン/お、おじいちゃん! そいつ今動かなかった!?
アル/これが一太郎で読んだモンスターか。SMGを構います。
GM/アル・レオン・リューさんは「こんなこと本当にあるのか!」と驚きですが、ボブさんにとっては「ああ、ウチの組織にこんなの居たなぁ……」程度でお願いします。
ボブ/はい(笑) そっか。ウチの子達と同じものか。
GM/千年以上先輩ですけどね。では戦闘を開始します!

 ●戦闘/1ラウンド目
GM/最初に確認しますが、NPCのときわは貴方達が命令しない限り完全遮蔽モードをとります。けどときわのクラスアーツは自由なタイミングで使ってください。それでは、戦闘開始!
レオン/柱の影にでも隠れて、ときわ君! アタッシュケースの中からライフルを出します!
GM/そんじゃコマンダーよ。まず【戦術】判定いこうか。(ころころ)敵側は成功、達成値7だ。
レオン/任せろ!(ころころ)達成値14。普通の人のフリして戦術予報だハハハハ!(笑)
GM/じゃあプレイヤーのターンだね。距離は……『大きな石像Cとボブは至近』『Cと他2体が近距離』『ボブ以外とA・Bの距離は近距離』です。
アル/こっちからターンなら、真っ先に行動するぞ! SMGで一番近いAの石像に試し撃ちをする! セミで1目標に2射。(ころころ)1回目達成値14で成功、2回目も成功。
GM/達成値14なら、貫通ダメージの2回当たった分をください。
アル/(ころころ)14のダメージ! ……よく貫通したなぁ。
GM/ガガガガ、と石に当たる音がします。穴が空いて向こう側が透けて見えるんだね。(ダメペナを振る)
リュウ/こちらも接敵してAに日本刀で斬りかかります。(ころころ)貫通力は23。
GM/うえ。そりゃ貫通ダメージだわ……流石は最強武器日本刀。
リュウ/(ころころ)ダメージは17。(こちらもダメペナを振る)
レオン/はーい今度は僕がライフル撃つよー。(ころころ)1回目貫通力17、2回目外れた、3回目当たった。2回当たった貫通ダメージは……(ころころ)17ダメージ!(続々とダメペナいき)
ボブ/……うーん、私は1ラウンド使って全力移動で逃げることにします。それでターンエンドで。
GM/トキリンは何かする?
レオン/深淵でもやっててください。
GM/夢歩きしまーす(一同笑) ――では敵のターンに参りましょう。リューさんと接近しているAが、石像の翼を生物のように翻し、飛ばしてきます! システム的には射撃扱いなので回避はできません。(ころころ)1回成功、非貫通で8のダメージ。
リュウ/ギャギャッ。防御値が3あるので5点だけダメージ通ります。
GM/ではBも、同じようにボブさんに攻撃。(ころころ)2回分の貫通ダメージいきます。(ころころ)ダメージ11。あ、10越えた。ダメペナいく?
ボブ/防御値が無いのでいきます。(ころころ)ダメペナ結果は11。
GM/(ルールブックを見ながら)うーんと……『ノックダウン、転倒』です。
ボブ/あー! 車椅子がガシャーン!
アル/……凄く、絵になる転倒だなぁ。
レオン/お、おじいちゃーんっ! ……今さ、おじいちゃんって移動しただけだから僕達「ただのおじいちゃん」だと思ってるよね?(笑)
GM/ただの足の悪くて手の早いおじいちゃんとしか思えないね。ではCは……火炎放射いきます。(ころころ)成功。
レオン/火炎放射器ぃ!? 女性に火を吹きつけるとはなんと卑怯な……!
リュウ/さっきまでワタシのコト女だと思ってなかったデショ!
GM/リューさんはとりあえず15のダメージ食らってくれますか。
リュウ/……12くらったヨ。
GM/ダメージ10越したね? 火炎ダメージペナルティ表を振ってください。
リュウ/(ころころ)出目は……02……達成値は2。
レオン/……2ぃ!? ダメペナで低い出目ってヤバいんじゃなかったっけ!?
ボブ/確実にヤバイよね……。ときわ君、振り直しさせる【リペント】使って! それでもう一度ダメペナしよう!
リュウ/お願いヨー! ゴメンネトッキー!(ころころ)……でも4だった(一同笑)
レオン/なら僕の【ペップトーク】使います。死ぬよりかはマシだ!
リュウ/ゴメンヨホントに! これでファンブル出ませんように!(ころころ)9……良かったー!
GM/では、9のダメペナ結果は……『追加ダメージ2D6&次の成功判定にマイナス10%』の修正がつきます。追加ダメージは、7ね。
リュウ/ハイ、大人しく食らいますー。さっさとコイツラ倒してヨ!

 ●戦闘/2ラウンド目
GM/【戦術】判定参ります。(ころころ)……さすが私、むう。
レオン/……さすが?
GM/……00が出ました。自動失敗です。むうむう。
レオン/ムーミん様か、それで「さすが私」(笑/ころころ)こっちは成功して達成値は8、良かった!
アル/成功してるから必然的にこっちのターンからですね。AにSMGで3発いきます。(ころころ)3回目成功の全部貫通! 3発命中したから(ころころ)ダメージは15!
GM/ダメペナいきます。(ころころ)『追加ダメージ1D6』ください。……4以上が出るとAは倒れます。
アル/(ころころ)ダメージは6! おう、やった……1匹倒した! メディックに死なれたら困るんだよ。
リュウ/オー、すまないー。今回は移動して終了です。
レオン/アル君で遮蔽をとりながら、さっきと同じようにBをライフルで狙います。(ころころ)3回とも命中、貫通! ダメージ18、くらえ!
GM/くらったー。ダメペナいきます。(ころころ)……うわぁ、『追加ダメージ2D6』ちょうだい。
レオン/(ころころ)うわ、11もダメージ出た!
ボブ/おじいちゃんは……起き上がるだけで1ターンですよね、よいしょっと(笑)
GM/では、ときわのターンが来ないなら敵ターン参ります。……アルさんに向かって、『無理をする』(命中を下げて達成値を上げる)を使用。(ころころ)……99失敗、98失敗、56失敗。
レオン/凄い、無理したのにダメだった(笑)
アル/無理したから命中力下がったんだろ……あー、ビックリした。
GM/Cさんですね。対象は……アルさんに。(ころころ)……貫通ダメージがいくよ。
アル/【ナインライブズ】を使って貫通を非貫通ダメージにします。
レオン/よし、お前生きろ!
ボブ/アルさんはガンドッグだから盾になってくれたんだろ!(笑)
GM/(ころころ)12のダメージをくらってください。……ついでにダメペナは、『追加ダメージ1D6』で2点くらってね。

 ●戦闘/3ラウンド目
GM/【戦術】判定いくよ。(ころころ)成功、こちら達成値9
レオン/(ころころ)……5で成功だ。
GM/あ、じゃ敵のターンからか。Bがボブに向かって攻撃します。(ころころ)非貫通で1発だけ当たって、7のダメージです。
ボブ/ダイジョブ、おじいちゃんまだ生きてる。
GM/では、炎を吐くCが……レオンに。
レオン/外れろ! あわよくばファンブれ!
GM/(ころころ)…………00(一同爆笑)
レオン/凄い! 僕って魔法が使えるんじゃないかな!(笑) よし、次からファンブってほしいときは堂々とファンブれということにしよう!
GM/(ルールブックを確認しながら)えーと、火炎放射器のファンブル表っていうのは無いみたいなので……今後Cが火炎放射をしてくることがなくなることにします。じゃあそっちのターンどうぞ。
ボブ/よし、おじいちゃんの出番だ! 爆弾を投げます!
GM/投げられるの?
ボブ/距離は平気です。有効半径十メートル、中心半径五メートルなのでそのラインに誰もいないから……(ころころ)BとCに19のダメージです!
GM/じゅどーん。
レオン/なんでアイツ爆弾何か持ってるんだ!?(笑)
ボブ/たしなみですよ!(笑)
GM/ダメペナ振ります。(ころころ)Bは……『追加ダメージ3D6』を。Cには『追加ダメージ2D6』をください。
ボブ/キター!(ころころ)Bに6点、Cに7点ダメージ与えます!
リュウ/そんじゃ、黒焦げのBに接敵して日本刀で3回斬りかかります。【マーシャルアーツ】を使用して武器戦闘プラス20%……(ころころ)3回目貫通で、21ダメージ!
GM/一気に来たねえ。ダメージペナルティをください。出目次第によってはBは死にます。
リュウ/(ころころ)あ、『追加ダメージ1D6』で……3点。
GM/……残念、生きてるわ。
レオン/チィッ。死にそうって言ってるんだからライフルで撃つよ! 1発だけ(ころころ)貫通で、ダメージ11です。
GM/それでBは倒れます。尚且つ、2体倒したところでガシャーンと閉まった入口部分が開きました。

 ●戦闘/4ラウンド目
GM/【戦術】判定だよー。(ころころ)敵側は、達成値6で成功。
レオン/(ころころ)よし、クリティカル。みんな殺すんだ!
ボブ/皆さん下がってー。【重火器】の台を出して狙いをつける。年寄りには優しくするものです! って言いながら【カーテンファイア】を使って重火器プラス20%!
GM/ファンブれー。重火器のファンブルは凄いぞー。むーむー。
アル/……車椅子、炎上(一同爆笑)
ボブ/フルでいきますよ。(ころころ)10でクリティカルで3回命中。(ころころ)10D6分ダメージで、51のダメージをあげます!
GM/それは……ダメペナいくまでもなくCは崩れ落ちるな。ドドドドド。ドーン。
レオン/わー、おじいちゃんスゲエ! コエー!
ボブ/いやぁ、お疲れ様でしたー。さて、部屋の探索でもしましょうか。また【手先】で(ころころ)……クリットだよ。
レオン/おじいちゃん只者じゃないでしょう!? クリティカルばっか出してるし絶対嘘だよね!(笑)
GM/っていうかクリット出し過ぎだろお前(笑) ……ではおじいちゃんは、『大きな石像の台に置かれている棒』を手に入れた。
アル/棒?
GM/今風とは全然違う、先に少しデコボコが付いている古代の鍵です。……で、クリティカルなんだからオマケしてやろう。広い空間に何本も建てられた柱の2つに穴があって、そこに入れるとどうにかなるんじゃねって思った。
レオン/穴があるの? 入れてみたいけど……間違った方に鍵を入れるとボーン! とか?
GM/ではここでリューさんはまた。【精神力】にプラス修正がきたかのように、パッと思い出します。……「どちらか間違えた方に鍵をさすと恐ろしいことが起こる」ことを貴方は知っている……。
リュウ/……ウン?
レオン/【アウトジェネラル】使って達成値7アップして2つの柱を調べてみるよ。15で、どんなん?
GM/レオンさんが2つの柱を調べてみると……『西の柱』が、どことなく熱を帯びているような気がした。
ボブ/はい、火炎放射器だ!(笑)
アル/二度も三度も浴びたくない!(笑) じゃあ正しい方向へ。身構えてカチャンといきます。
GM/そうするとどこかで……ゴゴゴゴゴという音が……。
アル/前の部屋かな。警戒しつつ戻るか。
GM/そうして戻ってみると……リューさんが違和感を感じていた場所、『北側に道』が開いている。
レオン/凄い! 先はどうなってますか?
GM/手動のエレベーターがあるよ。キコキコと自分達で回していけば下に降りられるタイプで、全員一緒に降りることができます。
ボブ/良かったぁ、車椅子だからビーッて重量オーバーしちゃうかと思った(笑)
GM/そんなことはしないから(笑) そんなとき、ときわが話し出します。「……皆さん、火傷は平気ですか?」
リュウ/ヒリヒリしてるヨ。
GM/「良ければ一度出直してくるのはどうでしょうか。僕は奥まで行きたいとは思ってますが、下に行くのは何度もエリアをクリアしていかなければいけないようですし……。一緒に行って下さるのであれば、後日お約束してここへ戻って来るのはいかがですか」
リュウ/ああ、ゼヒそうしてほしいアル。一度ワタシも国に帰りたいネン。
レオン/……お嬢さん、記憶が無いのに帰れるの? どこ行くネン。
リュウ/ウン、ちゃんと荷物はあるからヘイキヘイキ。なんでココに居るんか知らないケド、パスポートは持ってるから問題ナイヨ。
レオン/……変なの。遺跡に居たことだけ忘れるのって。
GM/……ということで、遺跡の第1エリアはクリアーです。皆さんお疲れ様。


 ここで5人全員にメインミッションクリアの5点経験点を配布、余暇ルールは3スロットで、自由な行動をすることになった……。
 全員は一度自分の休める場所に戻り、後日改めて遺跡探索を再開することになったのだった――。