アナザーワールドSRS・リプレイ・ワンアンドアナザー
■ 第7話『 最終決戦突撃編 』 2ページ ■
1998年〜2004年(仮想リプレイ公開2020年3月21日)




 ●トリガーイベント

ドレーク/どうでもいいことなんだが、気付いたから突っ込んでいいか?

・中学や高校がある山
・病院がある山
・川が流れてる山
・海
・温泉が出た山
・社のある山
・畑がある山
・ゴミの山
・何も無い山
・隣の県の山


ドレーク/海とか増えてるのがあるのはいいんだが、隣の県の山って、N市は埼玉だったから、やっぱり群馬に戻ってきてるんじゃ……。
マァサ/埼玉の隣は群馬だけじゃないよ! 山のある違う県もあるよ!(笑)
スウィフト/山の項目だけでノート1ページまるまる使うの、やめよう?
GM/いつの間にかマップ(?)がノート1ページ分も増えていた。せっかくだからどこかのマップを使ってシーンを作ろう。(適当にダイスをころころ)……あ、「ゴミの山」が出た。
オーウェル/ゴミの山って……どっかの会社が山にゴミを大量に捨てていったあそこか?
GM/それそれ。実際あった、山奥で、産業廃棄物の無断大量放置されたあそこの山。フェンスで中が見えないようにされているあそこ。
スウィフト/具体的すぎる……(笑)

 実際にある場所です。
 というか、セッション内に出てくる場所は大体モデルになった実名の土地があり、セッション中はその名前でプレイしていました。
 あまりに特定が容易なので、リプレイ内ではいくつかボカすなり漢字を変えるなりして表現しております。


GM/(ころころ)12月13日。突然だが、スウィフトが翻訳作業をしているマンションに電話が掛かる。ヒックスの声だ。「仕事の話がある。現在分かっている範囲で話してもらいたい。今夜0時、古文書を持って例のゴミ山まで来てくれ」
スウィフト/あのゴミ山か。わざわざそこを指定するのは……誰にも見られないようにしたからかな?
ジーク/ダイス目で決めたからだよ。
スウィフト/その通りだけど!(笑) でも、人目を気にしない良い所だと思う。夜にそこで待ち合わせよう。
GM/「それと、お前は数人で作業を行なっていたようだな。それなら全員で来てくれ」 GMとしてはPC4人全員で来てくれたら話がすんなり進むので助かる。
スウィフト/分かった。という訳で、オーウェルとドレークにも話を通します。
オーウェル/0時に例のゴミ山だな。
ドレーク/……念のため、武装していつでも戦闘ができる準備をしていくぞ。
GM/12月13日……が、もうすぐ終わる0時近く。山の中だが街灯が辛うじてポツポツとある道を車で来て、ある砂利の広場で待ち合わせをする。PC達が先に到着したのか、まだヒックスの姿は無い。
ジーク/まだ来てないのかー。寒っ。12月サムッ!
GM/おそらく0時ピッタリぐらいに来るんだろう。暫く暗い山の中で、4人だけで待つことになる。……車内で?
ジーク/寒いから車内で待つー。
スウィフト/運転席はもちろん僕で。……というか、年齢不詳のオーガ族とエルフと吸血鬼は日本で車を乗り回せるか判らない(笑)
ジーク/アクセルぐらいなら踏める!
オーウェル/それ、10年以上前も聞いたような……(笑)
ドレーク/PC達はそれほど警戒してないかもしれないが、プレイヤーは何かイベントがある気がするから、いつでも何かが来てダイスを振る準備をしているぞ(笑)
GM/何かは、来るな。0時という時間にあっちの山道から黒い車がやって来る。通り過ぎたりしない、停まっているスウィフトの車に近寄ってくる。
マァサ/車はマツダのルーチェがいい! 「いかにも車」って感じのラインが好き!(笑)
トンプソン/スウィフトの実家は金持ちなんだからベンツ乗ろうぜ! ベンツ!
スウィフト/エスクードみたいなデカいヤツがいいからそれで。
マァサ/エスクードって『レイアース』で出てきたやつだ! 車の名前は『レイアース』で出たやつぐらいしか知らない!(笑)
スウィフト/エスクードって武器を作るときの素材だったよな? エルスにピッタリだからヒックスもそれで来なよ。
GM/謎の指定をされた。別に大きめの車だったら何でもいいけど。車が近づいてきたけど、外に出る?
スウィフト/翻訳についての話をしに来たのだから、面と向かって話をしなきゃだよね……。それならヒックスにこっちの車へ入ってもらった方がいいかな。そう先導しようか。
GM/車から外に出ないと。……黒い車から、ザザザと数人が出てくる。
ジーク/むっ。
スウィフト/アクセルを踏む。何も言わず発進する。
GM/スウィフト、行動が早い。運転しているスウィフトは【幸運】で対抗判定をしよう。GMが勝ったら、射撃でタイヤをパンクさせて車を止める。(ころころ)おっ、達成値15。
スウィフト/出目高い! こっちが受動側だから15が出れば勝ちだよな!?(ころころ)……出目は悪くないのに、達成値11! 失敗!
GM/ザザッと車から出てきた顔を隠した奴が、即座にタイヤを狙って銃弾を放つ。パンパンと、後部タイヤに2つとも穴を空けた。
ジーク/2つとも!?
オーウェル/襲い掛かってくるか!?
ドレーク/タイヤはパンクしてもアクセルを踏んだ分、多少は距離を取れたよな? すぐに応戦準備をする。ライフルを構えるぞ。
GM/別方向の山道から違う車が現れる。
オーウェル/……増援!
GM/言うまでもなく、この山道は一車線。車のタイヤが無事でも相当な無茶をして奇跡を起こさない限り対向車線に車がいたらどうすることもできない。車からは、ヒックスは出てこない。ジーク達が知っているヒックスらしき人物はどこにも居ない。
ドレーク/ヒックスにハメられたか。
スウィフト/それとも……ヒックスさんはまったく関係無いかな? 「依頼を渡したエルスのビルで会おう」でもなかったからな。じゃあ、戦闘開始かな?
GM/ああ、戦闘だ。だが慈悲は無い。戦闘というより、数による虐殺だ。
オーウェル/なに……。
GM/4人は囲まれている。倍の人数、40人ほどに。そしてその40人は全員、戦闘訓練に長けた連中……君達と同等か、明らかに君達よりレベルが高い奴らだと分かる。具体的に言うと1体キャラクターレベル10の敵が40体、君達を殺しにかかってくる。
スウィフト/おお、これはこれは……。
GM/具体的に殺していこうか。手始めに(ころころ)スウィフトに向かって、命中20の攻撃をしてくる。もちろん回避ができなかったら全力攻撃、期待値100点のダメージを与える。【HP】が0になったら、次の敵は「トドメを刺す」を選択する。それが10体だ。スウィフトに10体、オーウェルに10体、ジークに10体、ドレークに10体、それぞれ襲い掛かってくる。
オーウェル/ダメージ100点!?
ジーク/あー、これは……「潔く死ね!」って言ってるね。確定で生きるなって言ってるね!
オーウェル/何か、何か逃げる手段は!?
GM/無い。
ドレーク/ストレートに言ったな。
GM/無い。4人はここで死ぬ。……奇跡を祈って、ダイスを振ってみる? 40体の処理が大変だからこちらの命中は20固定でいくけど。
オーウェル/振るぞ!(ころころ)……回避、18!
GM/40点の物理ダメージをオーウェルに与える。顔を隠した何者かが、剣で切りつけてくる。……これを、あと39回繰り返す。
ジーク/……オーウェルが襲われている隙に、逃げることは?
GM/あと39体も同時処理だ。ジークを殺すことを受け持った10人がジークを逃がさない。ジークに対し槍で突くし、スウィフトに魔法を放つし、ドレークに銃弾が降る。山奥のゴミ置き場で、どんなに叫び声を上げても助けは来ない。君達は何者かに闇に葬られる。
ジーク/そっかー! ダメかー!(ジークを表わす戦闘用フィギュアを倒す)
オーウェル/……本当にただただ死ねってか!
スウィフト/そうだね、戦闘じゃなくて、虐殺だから。……あー、でも何かしたいな!
ドレーク/(ころころ)あ!? クリティカル!? ちょっと振ってみたら回避判定クリティカルが出たんだが!
ジーク/おっ、一矢報いた!?
GM/おー。じゃあ残り9体の攻撃もクリティカル回避してくれ。
ドレーク/(ころころ)よし、2体目も回避20で成功!
GM/えっ。
オーウェル/んんんっ!? もしかしてドレークの【回避値】って高いのか!?
ジーク/銃弾を避けてるー!
ドレーク/同じ銃遣いである俺の方が上! (ころころ)3体目……ダメだ、回避18で当たった!
GM/よ、良かった。死んでくれた……死にイベントなのに死なないと困る(笑)
ドレーク/……でも! 反撃はした演出をする! 車を乗り捨てて、粗大ゴミで遮蔽を取りながら銃弾を受けとめて……ダメージを食らいながらも避けた2体を射ち落とす!
トンプソン/(モブになって)「グアーッ!」「キャア! コイツ、意外と強いわよっ!」「話が違うぞ! ザコじゃなかったのか!」「怯むな殺れ殺れ殺せーッ!」
ドレーク/一気にお前らがザコみたいになった!?(一同笑) でも……何度も銃弾を避けることはできない! 3体目を撃つ前に、撃たれちまう!
ジーク/か、かっこいい! 俺もそういう反撃すれば良かっ……し、死んでるぅー!?
オーウェル/何もしないでフィギュアを倒したからな!(一同笑)
GM/かっこいい……(笑) そう、そういう演出がしたかったんだ。だからGMもする。3体目の覆面は、瀕死のドレークの銃弾を受け流し、そのままハンドガンを持って駆け寄ってくる。
スウィフト/あっ、ドレークの武器はライフルだから……。
GM/暗闇、車のライトと山奥の街灯ぐらいしか光が無い中で、あっちは暗視スコープを装着しているのか確実にドレークを狙ってくる。ドレークにはそれが無い。暗闇の中、殺意がダダダダと駆け寄ってくる。
ドレーク/ハンッ、数で押さなきゃ何もできないザコどもが! 殺られたままで終わるか、近くに来たからって俺に勝てると思うな素人どもっ!
スウィフト/かっこいい……。
ジーク/かっこいい……。
マァサ/かっこいい……。
トンプソン/殺す……(一同爆笑)
GM/殺す。バッと跳躍した相手は、ドレークが持つライフルの腕を蹴り飛ばし、遠くへ弾く。ドレークの体に馬乗りになって、額にグリッとハンドガンの銃口を押し付けた。
ドレーク/押し付けられるほど近づいたならパンチだ。銃だけが武器だと思うなバカ。
マァサ/負けない! かっこいい!(笑)
GM/……じゃあ、咄嗟に反撃ができたか、【反射】で対抗判定。もし成功したなら、演出をした後に死ねる。
オーウェル/死ぬことは確定なのか……。
ドレーク/(ころころ)達成値、12!
GM/(ころころ)……達成値、7。出目が1・2で低かった。パンチ可能です。その瞬間に頭めがけて引き金を引くけど。
ドレーク/パンチをしてもダメージが入らないなら……覆面を、毟り取る!
GM/成長したドリスの顔だ。
ドレーク/えっ。
GM/パァン。ドレークの頭は撃たれた。ダメージ100点食らって死んでくれ。
オーウェル/ドリス? ……ドリス!? ここで……ドリスの出番か!?
スウィフト/……ドリスが、ドレークを撃って、殺した?
GM/そのドリスの顔を見たのは、即死したドレークだ。10体を相手にしている他のPCには分かるかどうか……。
オーウェル/……分かりたい! ドレークが馬乗りになってピンチだって分かった時点で、すぐにそっちに駆け寄る! だから……分かりたい!
GM/じゃあ判っちゃった。黒づくめの格好をして姿を隠している何者かは……10年以上経って成長した、ドリスの顔だ。そいつが、ハンドガンを持って、立ち上がる。
オーウェル/……ドリス……。
GM/オーウェルは、既に回避失敗して斬りつけられていたよな。じゃあ、追撃。そいつは銃弾を放つ。オーウェルは死んだ。
スウィフト/僕ももう魔法でやられて死んでることにする。……ドリスがいたってことは、知らないまま、死のう。知ったらショックで死んじゃうし。
GM/もう死んでるけどな(笑) ジークは、どういう最期にする?
ジーク/俺は[感応力師]だから≪シンパシー≫で質問していい?

 ≪シンパシー≫
 対象の心を読む[感応力師]の副特技。
 「イエス/ノー」で応えられる質問を行ない、その答えを読み取る。対象は声に出すわけではなく、答えたことには気付かない。


ジーク/『質問。本当にそいつはドリス?』
GM/ノー。
ドレーク/……ノー!?
オーウェル/ノーなのか!?
ジーク/あー、良かった。ドレークやオーウェルを撃ったのがドリスじゃないんだね。というか、本当に殺していいかドリスの中の人に確認を取らないと。
GM/あ、うん、そうだね(一同笑) 今度ドリスの中の人に会ったら「こういうときどう思う?」とか訊いておく……(笑)
スウィフト/……冥途の土産として、もう一回ぐらい≪シンパシー≫を使ってほしい! 『そいつはドリスの双子の兄ちゃんですか』って!
オーウェル/あっ……そんな奴もいたなぁ!?
ドレーク/(←そのセッションに参加してないプレイヤー)いたんだ、そんな奴。
GM/あー……別にいいか。ジークが代償を2度目も消費してくれれば質問したことにしていいよ。答えは、イエスだ。
ジーク/イエスだった! そして俺もバイバイ! 別に死ぬから【MP】管理とかいいよねー!
GM/よくねーよ(笑) だって、4人は……これから生き返るから。
スウィフト/……やっぱり。

 ドレークとオーウェルは銃弾に撃たれた。スウィフトは魔法で焼かれた。ジークもまた、いくつもの槍に突かれ、絶命した。
 全員の意識が真っ暗くなる。すると勾玉が光る。……真っ白く、視界が晴れていく。
 身体がふわふわと軽い。浮かんでいるようだ。どこに? ……時空と時空の狭間の中に、漂っているようだった。


GM/(ころころ)代表者スウィフト、2D6を振って。
スウィフト/(ころころ)……6。
GM/6か。その次に、今までやってた日にちを決めるダイスを振ってくれ。
スウィフト/(ころころ)何月かは知らないけど……8日にしよう。
GM/それでは、スウィフトは目を開ける。じんわりと部屋が暑い。外は雨。今日は、6月8日。
スウィフト/……むぐっ?
GM/12月から6ヶ月前、6月8日の自宅だ。おはようございます。今日もお仕事、頑張ろうな。


 ●ミドルフェイズ2

オーウェル/こうなるのかー……。
ドレーク/こうなるんだなー……。
GM/こうなるんだ。という訳で、今回のルール『タイムスリップについて』を説明しよう。

 『タイムスリップについて』
・12月になったら、謎の集団に襲われてPCは全員死ぬ。すると不思議な勾玉のおかげで時間を戻すことができる。
・代表者1名がどれぐらい時間を巻き戻すか決定する。1D6ヶ月か、2D6ヶ月、時間を戻すことができる。
・1D6ヶ月、時を戻す場合は【正気度】を1点消費する。2D6ヶ月、時を戻す場合は【正気度】を2点消費する。消費するPCは相談で決定すること。2点の場合、PC1体が2点減らしてもいいし、2体で1点ずつ減らしてもいい。
・タイムスリップは「時間を戻したい!」と言った時点で戻すことができる。なので、今後は12月になって殺されても「時間を戻したい!」と言わなければ戻せないことにする。言わなかったらゲームオーバー扱い。


ジーク/ここで勾玉か〜。
GM/そういうルールなので、誰かが2点分【正気度】を減少させておいてくれ。

【現在正気度】
 ジーク:9
 スウィフト:13
 オーウェル:6
 ドレーク:8


スウィフト/魔法使い系である僕が圧倒的に【正気度】が高いな。だから暫くはスウィフトが【正気度】を削る係になるよ。

【現在正気度】
 スウィフト:13→11

ドレーク/なるほど。最高で16ヶ月以上掛かると言っていたが、時間を戻すことで何度でも挑戦できるんだな……。
スウィフト/ただし、残り【正気度】との勝負になる。何度ループできるか【正気度】との戦いだ。
GM/スウィフトは2点【正気度】を失った。目覚めた後は、やつれているのか、目にクマができているだろう。その他に、身体的な障害を負っていてもいい。何かを2点分失ったような描写を頼む。
スウィフト/……起きてすぐ、煙草に火をつける。少しイラついたようにしてる。利き手じゃない手がプルプルしてる。何かに緊張してるっぽく振る舞うよ。
ジーク/みんなタイムスリップしてるんだよな? じゃあすぐにスウィフトのマンションに電話する! もしもしー!? もしもーし!?
スウィフト/ジリリリガチャ。……あー、もしもし? ジーク? 相変わらずジークは元気だなぁ。
ジーク/すげーよ俺タイムスリップしてる!
スウィフト/奇遇だ。僕も同じだよ。……煙草を口から放しながら、死んだときの記憶があるんだよなって話す。そのままどこかで落ち合おう。出来ればオーウェルとドレークにも声を掛けて話そう。
ジーク/じゃあスウィフトの家に集合! 来たぞー!
ドレーク/来たぞ。
オーウェル/よお。
スウィフト/普通に僕の住処が集合場所にされた……(笑)
GM/では4人全員集まった。今日は6月8日、雨の日。スウィフトの住んでるアパートはジメジメしている。
スウィフト/さほど広くない部屋に4人も集まられた。
ジーク/冬だったら鍋パーティーでもするのになぁ。
オーウェル/そんな悠長なこと言ってられないだろ……。タイムスリップできていることを共有したら、話さなければならないことがある。
ジーク/なに?
オーウェル/時間跳躍をして6ヶ月前に戻ってきた。襲われる前に戻って、殺されずにすんだ。……だが、このまま12月をまた迎えたら。
スウィフト/もう一度12月に襲われて殺されるかもしれない。やることは一つ。タイムスリップで悪いこと全部を無かったことにして、襲われないようにしながら、情報収集をしていくこと。それに、もう古文書の翻訳をしなくていいと思ったらラクだよ。
オーウェル/まだ半分以上、情報が分かっていないし、なにより『機関について』や『全方位の情報収集』は一度もやってないからな。
GM/以上、みんなで状況を把握できた。という訳で、今までみたいに判定の再開をしてくれ。
ジーク/はーい。また夏を楽しもうぜ!
ドレーク/夏を楽しめる余裕……あるのか?
ジーク/そこは気合で! ……あっ、宝くじの番号メモっておけば良かったなー!?
スウィフト/ジークはいつでも前向きだね。羨ましい。僕はあの猛暑をもう一回体験するってだけでダルいよ。……翻訳以外で調べていきたい判定って何がある?
オーウェル/無難に誘拐についてを調査していくか。前は、1つ目だけをクリアーできていたから……。

6月にしたこと『判定:誘拐集団の調査』
 ●使用能力値:【反射】【知覚】
 ・調査難易度:2つき目10


ジーク/まだ達成値アップの特技を使わなくていいよな。(ころころ)はい、失敗! 出目が1と2!
スウィフト/(ころころ)見事にファンブル。
オーウェル/出目がひっどいな!?  調査する気が無いな!?(笑・ころころ)出目は低い……が達成値10で、成功。
ドレーク/(ころころ)普通に成功。そんなに難しい判定か、これ……?(笑)
GM/どうやら謎の集団は尻尾をうまく出さない凄い連中だったらしい。でも辛うじて成功した結果……「伊藤少年は、通っていた高校でも剣道部に所属。とても良い成績を修め、その剣の腕は神がかっていたと評判だった」
ジーク/ふむふむ。剣の腕が凄いと。
GM/それもその筈。「伊藤家は、幻獣の一族であった。人の姿形に近かったことから人に紛れて過ごしていた人外の一家であった。両親が人里に下りてきたのだ」と発覚する。
ドレーク/……普通の人間ではないと思っていたが、やっぱり。
スウィフト/この世界的には、幻獣ってどういう扱い?
GM/モンスター……よりも好意的な魔法生物であるとする。神話の世界で生きてるような連中で、特徴としては他の種族より魔力がズバ抜けて高い生き物で、種族の数がとても少ないレアな奴らだ。オーウェルの種族のエルフが人間の2倍の魔力だったら、幻獣はその20倍みたいな。幻獣に生まれたPCは【意志基本値】をキャラメ時に×20する、みたいな。
スウィフト/なにそれ怖い。僕がそれしたら【最大MP】が点になる(笑)
GM/しかしこの幻獣オーディンは剣の腕が立って斬鉄剣を使って魔力がバカみたいに高いだけであり、人に紛れて生活する分には問題無いぐらい、ごく普通の一家として生活していた筈だった。この判定で判明する情報は以上。
スウィフト/ははーん、オーディンだから斬鉄剣を使うのか。
ドレーク/なんでオーディンなのに剣を使うんだよ?
GM/えっ。
ドレーク/えっ。
スウィフト/(←FFがよく判る人)えっ?
ドレーク/(←北欧神話で考えてる人)えっ?
GM&トンプソン/(←FFしか知らないのでオーディン=斬鉄剣だと思っている人)えっ?
ジーク&オーウェル&マァサ/(←何が起こったのか分かってしまって爆笑している人)

 全部分かった人、説明中。

GM/マジでぇ!? 神話のオーディンって斬鉄剣を使わないの!? じゃあ何でFFのオーディンって斬鉄剣を使うんだよ!?(一同笑)
マァサ/な、なんでだろうねぇ……(笑)
ドレーク/というか、なんでカタカナの名前の奴が斬鉄剣なんて五右衛門みたいな技を使う時点でおかしいと気付けよ……(笑)
オーウェル/(←神話辞典を引っ張り出した人)ほら、オーディンって戦いの神様らしいし、強そうな剣ぐらい使うって……(笑)
マァサ/人型の幻獣ってことで採用したのかもしれないけど、斬鉄剣だけじゃなくFFはシヴァが女だったりするから幻獣知識をあんまり信用しない方がいいよ……(笑)
ドレーク/納得できねえ……納得できねえ……(笑)
GM/と、とにかく「伊藤家は剣が強くて魔力が高い幻獣っていうレア種族なので襲われたのでは」と分かった! ということで! ……なんでオーディンの話題だけで30分も使ってるんだ(一同笑)
ドレーク/セッションが先に進まないけど、さらに進まなくしていいか? GMに提案がある。なんかサポートをくれ。
GM/いきなり何だ。具体的に説明を。
ドレーク/俺達には振り直し特技が無い。達成値アップもスウィフトの≪幻想式≫しかない。つらい。助けてくれ。
スウィフト/ストレートに命乞いをした(笑) ……判定が16個もあって、それぞれ2人が成功しなくちゃいけなくて、僕が使用できる≪幻想式≫回数が9個。半分以上は自力で成功できるけど、それでもつらいのは確かだから何かボーナスがあると嬉しいのはある。
GM/んんー……(サブGMの方を見て)どう思う?
マァサ/条件付きで使用できるボーナスなら良いんじゃないかな。以前のセッションで使った『リリルラケシスの人員を使うボーナス効果』をやってみたら面白いと思うよ。
GM/じゃあ……(サブGMにキャラクターシートを渡して)今すぐお助けNPCを作って。
マァサ/今すぐ!?(一同爆笑) あ、うん、作ります……ちょっと待ってて……キャラクターレベルいくつかで作ればいいか教えて……10分で作るから……(笑)
GM/今から作るキャラがドレークに協力するので、しっかりNPCに対してロールすれば助けあげないこともない。そして気に入ったらシナリオにそのキャラを取り込む。お楽しみに。
ドレーク/お、おう。普通に手札が増えるのは嬉しいから大歓迎だぞ……(笑)

 マァサの中の人、10分でキャラメ中。

GM/ドレークのお助けNPCは、ハワイのときと同じでリリルラケシスの吸血鬼で協力には応じてくれます。名前は……。
マァサ/えっと……お助けキャラA……Aだから、Aから始まる……。アクセンで。私がアクセル・アルマーが好きなので。アホセルもいいけど冷酷な悪セルの方で。
GM/GMも悪セル好きだから了解。という訳で、ドレークの兄で実質この世界の支配者である魔王はドレークが住んでる高層マンションの最上階に住んでました。挨拶しに行ってね。
ドレーク/マンション最上階に居たのか!?(笑)
ジーク/あの城は!? 置いてきた!?(笑)
スウィフト/ちょっと待て! それ、ヒトを食う異端だろ!? 軽率に魔王が来日するなッ!(一同笑)
トンプソン/ガンダムファイトに優勝したから地球の支配者だしどこに現れても仕方ないよ。
オーウェル/やっぱりガンダムファイトの設定、もう少しちゃんと考えるべきだったんじゃないか……?(笑)
ドレーク/あ、挨拶に行かなきゃなのか……(笑) じゃあ、俺が住んでる部屋の上の階に向かう。おい愚兄、力を貸せ。
GM/べーべべべべべべ♪ べーべべべべべべ♪ べーべべべべべべ♪
スウィフト/なんでいきなり『ダークナイト』歌うんだよ!?(笑)
マァサ/い、イメージが悪セルだからかな……?(笑)
トンプソン/(突然ヨボヨボのおじいちゃんロールを始めて)「ドレえええぇぇクおぼぉちゃまあぁ、お口が汚いですぞおおおおおおぉ」
ドレーク/誰だよッ!?(一同爆笑) 普通に口が汚いって悪口だよなぁ!?
トンプソン/魔王に暴言を吐くんじゃないと叱りつけたかった執事のセバスチャンですぞぉ。
ドレーク/ビックリしたわ!?(笑) そこは「お言葉が過ぎておりますぞ」とか言えよ! 普通に傷つくところだった!(一同爆笑)
トンプソン/(ヨボヨボのおじいちゃんロールを始めて)「ドレークお坊ちゃまぁ、キシリトールガム食べましょうですぞぉ」
ドレーク/俺は汚くねぇ! 協力しろって言いに来たんだよセバスチャン!
GM/(←ヨボヨボおじいちゃんロールに爆笑して動けなくなってるGM)
ジーク/GMが爆笑してる!(笑)
オーウェル/笑い過ぎてGMが死んだ!(笑)
トンプソン/(ヨボヨボのおじいちゃんロールで机に突っ伏すGMに)「GM様ぁ、耳からキシリトールガム食べましょうぞぉ? ほれほれえ
GM/(←耳にガムを突っ込まれそうになって爆笑して動けなくなってるGM)
スウィフト/これ以上GMをいじめるな!(笑)
マァサ/本気で今日はセッションが進まないので代理で私がロールします!(笑) 高級マンション最上階の素敵で広くて辺りを一望できるお部屋にドレークの兄の吸血鬼が座っています。愚兄、手伝え、の一言を聞いても何も言わず、つまらなそうにそっちを見るだけ。ワインを片手に。
ドレーク/昼間っからワイン飲んでるんじゃねえよ金持ち。
マァサ/お前はその弟だよ。というか今って昼間なのかよ……ランチのワインを飲んでたってことで……(笑)
ドレーク/詳細は隠さず話す。俺達が謎の集団に襲われて殺される……かもしれないこと、誘拐組織について調べているから、リリルラケシスの力を貸せと言っておく。……強力な種族を襲って誘拐している、これはハワイの件と同じだよな? 以前お前に協力した事件とほぼ同じだ。あの人員を寄越せ。
マァサ/と、ドレーク様は仰っておりますがGMよ、いかに。
トンプソン/(ヨボヨボのおじいちゃんロールで)「鼻毛の枝毛」
GM/ぶはっ。
ジーク/GMが! また死んだ!(一同爆笑)
マァサ/進めます(笑・スウッと、呼吸を整えた後に淡々としたキャラロールで)「……無論、元よりそのつもりだ。私は私のやり方で同胞にあだなす忌々しいあの組織を壊滅させてもらうが。それと、多少の礼儀は覚えてもらおうかな、愚弟?」
ドレーク/うお、GMが演じる吸血鬼よりカッコイイぞコイツ……(笑) リリルラケシスの害にはならんようにはする。頼りにしているよ、ニイサン。
マァサ/「心がこもってない声だ」
ドレーク/こめてないからな。
トンプソン/(ヨボヨボのおじいちゃんロールで)「はんちょこべぇ」
GM/どういうことッ!?(←律儀にツッコんでまた笑い過ぎて突っ伏してさらに一同爆笑)

 オリジナル特技『人外同盟リリルラケシスの協力』
 タイミング:オート  対象:自身(ドレーク)  代償:1D6MP
 効果:特技の使用宣言後に1D6を振る。その値を達成値にプラスする。同じ値だけ、【MP】を消費する。

 ちなみに、ドレークの協力者(兄。魔王)の使用特技は……。
 ≪悔改めよ≫:ダイスロール振り直し、≪君に幸あれ≫:【幸運】判定達成値に+4、≪リライト≫:ファンブルを[2]に変更、≪禍福のさざなみ≫:運が良ければダイスロール+20、≪偽りの太陽≫:記憶操作など。


ドレーク/こ、こいつ便利だ……俺達に無かったものがある……(笑)
マァサ/ドリスもユーキもマァサも、離脱したPCが総じて支援系だったんだよね……それを焼き回ししただけだよ(笑)

 なお、2回目の6月の様子は……。
 8:この1ヶ月、知り合いに問題が起きた。知人が騒動を起こしたかもしれないし、知人を巻き込んで事件になったのかもしれない。
 ドレークの知り合いが仲間になるという騒動、ということになった。


GM/ただいま戻りました。では7月を始めます。
ジーク/(ころころ)7月8日だよ。夏になってきたなー!
スウィフト/伊藤家も気になるが、第3段階から判定が難しくなる……。違うのをコツコツ進めていくのも良い気がするよ。

7月にしたこと『判定:誘拐集団の調査』
 ●使用能力値:【反射】【知覚】

 ・調査難易度:3つき目13


オーウェル/せっかく協力者も得られたことだし、それを使って一気に誘拐組織についてを調べていこう。(ころころ)……まあ、俺は達成値9で失敗した訳だが。
スウィフト/うーん、4つ目の高難易度のために≪幻想式≫は温存で……。(ころころ)うん、スウィフトも失敗。全然ダメ。
ジーク/(ころころ)あ〜、俺も達成値9で失敗だなぁ。
ドレーク/……この時点で3人が失敗してしまった。ジークに後出しのダイスロールをするのも手だが……いや、1D6で4以上は難しいから今回はやめよう。(ころころ)うん、俺もダメだった。
GM/まさかの全員失敗か。……協力者のルール、追加して良かったかもな。
ジーク/夏バテで全員やる気を失くしたな!
オーウェル/全然調査が進まない……雲隠れがうまい連中だ。生活チャートの結果は……。

 11:この1ヶ月、劇的な変化が起きた。立場が変わったり、転職したり、明らかな違いが現れたかもしれない。

スウィフト/誰か、転職した?
オーウェル/誘拐集団の捜索が必死すぎて、転職してる場合じゃねえ(笑)
ドレーク/俺もちゃんとハンターやってるから(笑)
ジーク/仕方ない。俺は就職できないのでNPCに転職してもらおう。
マァサ/おいそこ。早々に諦めるな(笑)
GM/NPCも転職しないから。ヒックスはエルスだし魔王は魔王のままだし、スウィフトの従兄弟は『教会』に所属したままだから。
スウィフト/あ、6年経っても教会のままなんだ。

 時は流れて、8月19日になったPC達の様子は……。

8月にしたこと『判定:誘拐集団の調査』
 ●使用能力値:【反射】【知覚】

 ・調査難易度:3つき目13


スウィフト/(ころころ)よしきた! 達成値14で成功! 一番可能性があるオーウェルに≪幻想式≫を使用!
オーウェル/(ころころ)うおっ、≪幻想式≫があったから成功した。達成値13でピッタリクリアーだ。
ジーク/夏によくやった! 海に行こうぜ!
ドレーク/行かねーよ、仕事しろ(笑)
GM/仕事した結果、こんなイベントが起きるぞ。「海水浴に向かった一同に、集団が襲い掛かってくる」。
ジーク/集団が!?
ドレーク/いや! こいつらと海水浴には行かないって!(一同笑)
GM/えー。(←ブーイングしながら、戦闘マップを準備するGM)
ジーク/じゃあ時期的に花火大会に行こうよー。花火大会で集団に襲われよう。派手で戦闘し甲斐があるよ。
スウィフト/ジーク的に襲われることはOKなんだ……(笑) GM。集団に襲われた後、何か分かることってある?
GM/いや、第3段階では「お前ら俺達を調べ回っているみたいだな?って襲われるイベント」ってだけで、重要な情報が出るのは次の第4段階かな。
スウィフト/よし、ここでタイムスリップをしよう。
GM/ここで!?(笑)
オーウェル/戦闘キャンセル!?(笑)
スウィフト/ガチ戦闘しなきゃ得られない情報があるっていうなら考えるけど、襲われるだけで終わりなら無かったことにしようよ。言い出しっぺのスウィフトが【正気度】を減らすからさ。
GM/ここで……ここで時間跳躍かぁ……いや、それもありか……(笑) 許可しよう。それじゃあ、好きなダイスの数だけタイムスリップするか振ってくれ。
スウィフト/(ころころ)おお? 出目が5と6……11も出ちゃった。
GM/11ヶ月前と言いたいけど、最高で3月まで時間を戻せるルールなので3月にワープしました。合計で【正気度】を2点分減らしてくれ。

【現在正気度】
 スウィフト:11→9

オーウェル/連続してスウィフトが2点ずつ消費しているけど、まだ【正気度】はスウィフトが一番高いんだよな。
スウィフト/まだまだイケるよ。
GM/……とは言っていられない。(ころころ)3月30日に戻ってきたスウィフト一同だが、【正気度】が減るということだし、少しずつ身体に変調が見え始めてくる。0になったら正気じゃなくなるというルールなんだし、初期から4点も減ったら若干の変化が見えてもおかしくないだろ?
スウィフト/む、そうか。……じゃあ、なんか味覚がおかしくなってきた。生クリームをそのまま飲んでも平気になったとか。
GM/それぐらい誰でも出来るだろ。
オーウェル/出来ねーよ。

3月にしたこと『判定:誘拐集団の調査』
 ●使用能力値:【反射】【知覚】

 ・調査難易度:4つき目15


オーウェル/問題の最高難易度だ。……失敗する前提だから、3月に戻って来られて正解だったかもな。
ドレーク/あ、GM。タイムスリップしちまったけど、リリルラケシスの協力者はどうするんだ?
GM/あー、そうだった。関係がまだ結べてない状況だから、また挨拶しに行ってボーナス効果を貰っておいてくれ。
マァサ/(魔王になって)「また来たか。お前が来るのは分かっていたぞスキップスキップ
ドレーク/なんで分かってるんだよ……(笑) 悔しいけど、難易度15に成功するにはお前の協力が必要なんだ。頼んだぞ!
スウィフト/(ころころ)僕は判定失敗。確実に成功しそうなオーウェルに≪幻想式≫を使用。
オーウェル/成功させる。(ころころ)よし、達成値18で成功だ。
ジーク/(ころころ)失敗。
ドレーク/(ころころ)ぐ、達成値12だから足りない……が、ここで協力者を使う! 1D6で3以上が出たら成功!(1D6ころころ)うおっ、6が出た!
ジーク/やったー! 凄い協力された!
GM/2人成功したから第4段階の情報が出たぞ。……数ヶ月後の海水浴、じゃなくて、花火大会で襲われた4人は、外に出るときどうしてる?
オーウェル/うん? ……ああ、どこでも誘拐連中に襲われるようになったから警戒するかという話か。そりゃあ、警戒はしてる。
ドレーク/だが警戒して外出しなかったら、調査もハンターとしての生活も送れないしな。
GM/警戒しながら日々を送っている……そうしながらも成功したオーウェルとドレークは、昼間……人々が行きかう街中で、何者かに尾行されていることに気付く。
ドレーク/……ほう。
オーウェル/……襲われる前に、こちらから気付くことができたのか。
GM/オーウェル達は先にそれに気付いたので、このまま隠れて逃げることもできるし、相手を出し抜くこともできる。どんなことをする?
ドレーク/何者かっていうのは、一人か、何人もいるか。
GM/一人だ。現在は一人の尾行しか気付かないだけかもしれないけど。
ドレーク/ヒト気が少ない路地まで来て、わざとおびき寄せて捕まえる。
オーウェル/それだな。判定は必要か?
GM/その判定がさっきの難易度15だったってことで。成功している2人は、昼間なのに全然人がいないようなビルとビルの合間の暗がりまで行って……尾行してる奴はノコノコと追いかけてきて……。
オーウェル/角を曲がって、それを追いかけてみたら、そこには誰も居ない、とか。
ジーク/あー、そういうの良い!(笑)
ドレーク/そういう素早い動きができるのはオーウェルらしい。スウィフトの魔術で支援されているから出来た作戦ってことで。……一瞬ターゲットを見失ってキョロキョロしている尾行者の背中に、無言で銃を突きつけるか。
スウィフト/凄い、映画みたいだ。
GM/良いなあ。まあ、背中に銃を突きつけられた人ってのはドリスそっくりの人なんだけど。
ドレーク/…………。GMさぁ……(笑)
マァサ/性格が悪い。
GM/最近みんなの当たりが強くない? ドレークはまるで……成長したドリスの背中に拳銃を突き立てているみたいになってる。
ドレーク/……動揺は、しない。しかけたけど、表には出さない。お前……俺達に何か用か?
GM/ドリス……に、そっくりな人は、無言で両手を上げる。ハンズアップ。しかしいつ逃げ出すか分からないような雰囲気はある。君達の敵であることは、確実だ。
ドレーク/俺は心臓の裏側に銃を突き立てている。死にたくなかったら、話をしてもらおうか。
GM/「嫌だね」
オーウェル/喋った。
ドレーク/死にたいのか?
GM/……では、ここで【体力】対抗判定だ。成功すればダメージ無しで情報を普通にくれるけど、失敗すると痛いダメージありだぞ。さっき戦闘しなかったからその分のダメージだ。(ころころ)あ、出目がクリティカル一歩前だ。こっちは達成値16だから、17を出してくれ。全員参加可能だぞ。
ジーク/難易度17!? 無理じゃね!?(笑・ころころ)失敗!
スウィフト/(ころころ)もちろん【体力】なんて無理で失敗。……うーん、≪幻想式≫を使っても難易度17は無理くさいからパスしていいかな?
オーウェル/こういうときに協力者を使えばいいんだ。(ころころ)俺も達成値13で失敗。決して悪くないんだが……。
ドレーク/俺が協力者を使う前提で判定しよう。(ころころ)……おい待て。出目が1と2。
GM/あっ。
スウィフト/ファンブル……ですらない……(笑)
ドレーク/ちょっと……ちょっとこれは、えーと……痛いダメージがあるのか、そうか……えーと……。
マァサ/……あのー、ちょっといいかな? オリジナル特技の『協力』だけど……1D6MP消費で、達成値+1D6は使用回数無しでできるんだよね?
GM/うん。ドレークの【MP】が尽きるまでは。回復手段があまり無いゲームだし。
マァサ/でも、助っ人には特技データがあるんだよね。さっき10分で作成したやつが。だから、ここで1回限りの≪禍福のさざなみ≫を使って達成値+20をすることは可能かな?

 ≪禍福のさざなみ≫
 神のごとき力を振るい、周囲の情報を最善に書き換える特技。
 対象の判定達成値、およびダイスロールに+20。1シナリオに1回まで使用可能。
 ただし、1D6が振って1が出たら【HP】に20点のダメージ。


GM/OKにしよう。1D6で1が出たらドレークの【HP】が20点減るってことで。さっきの難易度15にも6を出して助けてくれたんだし、大盤振る舞いで協力していこう。
ジーク/やったー! 1出ろ1!
ドレーク/1が出たらダメなんだって!(一同笑) ぐ……めちゃくちゃ緊張する……1出るな……絶対1出るなよオイ……。
ジーク/あまり気にしない方がいい。もし判定失敗してドリスの兄ちゃんが死んじゃったとしても、タイムスリップして無かったことにする選択肢もある。
スウィフト/あ……そういうやり方もあるのか。
GM/もちろん正気は失うが、そういうやり方も思いつけるんだよなぁ。「ドラゴンボールで生き返らせるから死んでも大丈夫」ってやつだ。
オーウェル/……タイムスリップして生き残らせてもらった身としては、何も言えない。
ドレーク/えっと、3月以前はタイムスリップできないけど、1D6で1以上出るんだから、確実に3月の30日以前には戻れる訳で……(ころころ)もし戻るとしたら、3月13日にタイムスリップするから、こいつに尾行されるより前に時間跳躍できるから大丈夫で……。
オーウェル/大丈夫だから。6分の1で【正気度】を減らさなくて済むから。平気だから(笑)
ドレーク/分かった。1が出ても手段はある。そう思えば気がラク……(ころころ)だからって1が出ろとは言ってないんだよなぁ!?
GM/ヒエッ。
ジーク/うわ(笑)
オーウェル/マジかよ……ダメージ入るし、判定失敗で……殺し……(笑)
スウィフト/ちょっ……待った! 全員落ち着け! ドレークが持っているのは10面体だ! 3月の日付を決定するために持った10面体で振ってる! ちゃんと1D6で振り直そう!
ジーク/あっ、本当だ!?(笑)
オーウェル/ビックリさせるなよぉ!?
マァサ/うえぇ……本気で心臓がキュッとした……(笑)
ドレーク/(今度こそ1D6をころころ)……大丈夫、3だ。ダイスロール+20で、成功になる……。
GM/殺したと思ったけど気のせいだったという説得をするんだな。
ドレーク/……愚兄、頼んだ……。
マァサ/(←キャラロールを任されて)……あれ? GM、たびたび確認するけど。この尾行してたのって、12月の襲撃で会った『ドリスじゃない人』なんだよね?
GM/そうです。
マァサ/そうだ、ドリスじゃないんだ……。じゃあ殺します。
ドレーク/はぁ!?(笑)
オーウェル/なんでっ!?(笑)
マァサ/背中に拳銃を突き立てているドレークが、表に出さなくてもやはり動揺していると察した魔王はビル影の中から見ていて、「何をしているんだ」と思ったのかそこに幸運的に現れて、ドリスっぽい子の心臓にガブリと喰いつきました。
GM/ガブリとされました。
マァサ/ブチィと胸を噛み千切るようにします。
ドレーク/…………。何を、している。
マァサ/(感情の無いような、低音のキャラロールで)「隙を見てこいつは襲い掛かるような素振りを見せていた。この者は死ぬ気で動いているようだったからな。愚弟の協力者として、先に殺してやったのだ。嬉しがってくれて構わないが?」
GM/うわコイツぅ。
スウィフト/これ、GMが前に食卓でやっていたキャラだからな?(笑)
ドレーク/…………。情報を、貰っていない。殺すには早かった。そもそも、殺す必要性が低かった。……馬鹿が……。
マァサ/「なんと、私は馬鹿なことをしたのか? ただの雑兵がどこまで情報を握っているか全く期待は出来んが。思惑があったのなら、失礼なことをしたな。では蘇らせよう」 吸血鬼なので≪背徳の従者≫で蘇らせて従者化させるようにして生き返らせて、情報を話させます。殺しかけたけど殺してない状態だよ、というさっきの判定結果を兼ねた演出です。
ジーク/おーっ! そういう演出かー!(笑)
オーウェル/心臓に悪い演出だなぁ……(笑)
GM/思わず見入ってしまったのでこのままGM交代したいぐらいなんだが、吸血鬼の配下にされた人が情報を拙い様子で話し始めます。ちょっと多いから、箇条書きで出していくぞ。……って、だいぶ長くなる……。
トンプソン/そんなに長い?
GM/長いよ……だって、さっきの戦闘が終わった後で話すつもりだったけどキャンセルされた情報も全部ここで出すから……。
マァサ/GM、プレイヤーの提案を全部聞こうと無理しなくていいんだからね?(笑)

(1)自分は、『超人類開発研究所機関』の構成員である。かつて『錬金術師協会エルス』と手を組み、魔導生命体や人造兵器を開発していた組織だが、それはあくまで一部。超人類開発研究所機関とは、異能力の研究団体である。

(2)機関の活動は、能力者の能力を研究すること。能力の記録を取り、後世の為に保管し、また更なる能力への目覚めを促したり、より良い使用を目的としている。異能力への理解を深めることで便利な魔道具を開発して人々の生活を良いものにしようとしている。その利益は日本でも有数の企業と言える。能力者や異能は一般世界には認知されていない秘匿事項であるため、表の顔としては病院や製薬会社、重工業や製品加工のみならず様々な企業に擬態している。


オーウェル/……機関。ギガースを開発していたところの、正式名称か。
スウィフト/(←3話セッションのGM)何となく名付けた組織名に長い名前が付くとなんか格好良くて嬉しい。
マァサ/わかるー(笑)

(3)能力を研究するには、異能を持った者を観察しなければならない。そのため超人類開発研究所機関は、普通の人間よりも多く異能を持っている、人外種族を常に欲している。欲しているので色んな所からいっぱい誘拐しちゃってるんだよなぁこれが。

スウィフト/後半、雑ぅ!(一同笑)
GM/さっきから頭の中に『スパロボA』が思い浮かんで仕方ないんだよ。『ダークナイト』のせいで。それっぽい真面目な文章を書くのが面倒になってきて。
トンプソン/わかるー(笑)

(4)機関は、ある技術を生み出した。誘拐してきた人外種族を『令呪(ギアス)』で霊的に縛り、意思を自由にコントロールする――操り人形にするという方法である。やり方は一度、対象を死亡させ、≪背徳の従者≫で蘇らせて従者化させて命令を聞かせる状態にする。これで難しい実験や任務や命令にも、本人の意思に関係無く、何でも従わせることができる。

 ≪背徳の従者≫
 死者を無理矢理蘇らせる[異端者]の副特技。
 戦闘不能から【HP】を1まで回復する。使用した際に[難易度:2D6+【意志】+クラスレベル]を設定する。
 復活した対象は【意志】で判定し、失敗したら使用者と『契約』完了し、使用者のサーヴァントになる。


マァサ/……あ、あれ……?
ジーク/これ、どっかで見たことあるぞぉー?
GM/今さっきマァサが実演してくれたやつです。
マァサ/まさかの光速伏線回収しちゃった!?(一同笑)
オーウェル/……えげつないやり方だが、一方的な視点では便利な方法ではある。数の暴力で殺して、契約させちまえば「死ね」という命令ですら従わせられる配下にしちまえるんだもんな。

(5)PC達が戦った伊藤も、その被害者である。幻獣の一家であった伊藤家は機関に誘拐され、殺され、サーヴァントにされて、「機関を嗅ぎつけているPC達を殺せ」とい命令だけを下され、襲撃してきたのであった。さっき戦ってないけど。

ジーク/伊藤って誰それ?
スウィフト/僕達がタイムスリップする前に襲ってきた……二度も襲ってきた連中の一人がオープニングの彼なんだね。タイムスリップして戦わなかったのは、良かったと言うべきなのか?(笑)
GM/本当なら4番目の判定に成功したら伊藤が出てくる筈だったんだけど、3月段階だと伊藤は誘拐さればかりでまだ碌な訓練や実験もしてねーなと思ったんで、同じ設定であるドリスのきょうだいを代役にした。
オーウェル/ドリスのきょうだい……。
ドレーク/あいつにきょうだいなんていたのか……。ドリスによく似たそいつに訊きたい。……お前も、なのか?
GM/「……そうだよ」と、答える。
オーウェル/お前も……機関に誘拐されて、殺されて、操り人形にされて、上からの命令で俺達を殺しにきたってことか。……自分の意思に関係無く。
GM/「……そういう、呪縛だからな」
オーウェル/おい、訊きたいことがある。……お前らを捕らえたという機関の本拠地はどこだ? 親玉はどこにいる?
スウィフト/まずはそいつらを叩かないと、ずっと襲ってくるよね。
ジーク/そっか! 危ない上の連中を倒しておかないと!
GM/……うーん。本拠地に関する情報は、別の判定で判明するつもりでいたんだよ。……こいつ、最終的には「全部情報を話した、と思ったら苦しみ始めた! 死んだ! おっとこれは死ねと命じられたからだな!」という状態にしようと思ったんだけど、≪背徳の従者≫で契約を上書きされちゃったんだよな。口封じができなくなっちゃった……。
マァサ/話せることがないなら、「重要なことを教えられていない下っ端なのでこれ以上は話せない、無力です」ってNPC処理でいいんじゃないかな?
スウィフト/別の判定で分かることだからそっちを調べて、って言ってくれたらプレイヤーはそっちを頑張るよ。
GM/それで頼んだ。何だか死なない程度に、苦しみ始めて、これ以上は話せない雰囲気を出します。
ジーク/でも死なないんだ、良かった。……あ。もしかしてさ、機関に操り人形にされた人の契約を上書きできるってことが分かったんだよね? わりと良いことしたんじゃないか? みんなにそうしてあげれば?
スウィフト/どうだろう? つまりそれって、機関に操られた人を全員殺して全員従者にしなきゃってことだろ。難易度が高すぎじゃん。
GM/そうだな……。「操り人形にされた連中は、何十人も、何百人もいる。……どうせまた、新たな追っ手が来るぞ……」と言います。
ジーク/そっかー。じゃあスパイさせるしか考えられないなー。
オーウェル/スパイ?
ジーク/この人が構成員の一人なら、「自分は今まで通り操り人形ですよー」って顔をして機関の本拠地を有利に調べさせることはできないかな? そういう形でドレークのボーナス特技みたいに判定にプラスが付くものがゲットできない?
スウィフト/それはあったら役立つ!(笑) どうだろうGM!
GM/……じゃあ、機関を調べるスパイを使うことで、まだクリアーできていない『機関について』の判定難易度を全体的に減らすことができるようにします。

3『判定:機関について、怪しい動きが無いかなど積極的捜索』
 ●使用能力値:【知覚】【意志】
 ・捜索難易度:1つき目8→6
 ・捜索難易度:2つき目10→8
 ・捜索難易度:3つき目13→11
 ・捜索難易度:4つき目15→13

※4回連続で成功することで完璧な捜索をできる。

4『判定:コネクションを広げたり、聞き込みをして全方位に情報収集』
 ●使用能力値:【理知】【幸運】
 ・情報難易度:1つき目8
 ・情報難易度:2つき目10
 ・情報難易度:3つき目13
 ・情報難易度:4つき目15

※4回連続で成功することで完璧な収集をできる。


ジーク/やったー! 提案して良かった!
オーウェル/……それと、もう一つ提案していいか? スパイがいるってことで、伊藤って奴が今後襲ってこないように誘導することはできるか?
GM/伊藤は、する筈だった戦闘で一度倒したら今後は出てこないものにするつもりだったので、判定クリアーしている今はもう襲ってこないけど?
オーウェル/……操られて無理矢理襲撃させられている奴を、返り討ちにしたくないだろ。PC側に≪背徳の従者≫ができるキャラクターはいないんだし。
GM/分かった。じゃあ辻褄を合わせて、伊藤は今後出さないようにしておく。PC達を襲ってくることはないよ。
ドレーク/……おい。スパイさせるつもりの方針で固まっているが、本人の意思を聞いていないぞ。
GM/あ。
マァサ/そこはその子を≪背徳の従者≫をしたマスター本人が答えようか。「本人に確認を取らなくても、私が命じればどのような行動でもさせることはできる。サーヴァントとはそういうものだ。スパイ活動をしろと私が命じよう」
オーウェル/……それじゃあ、俺達も機関と何ら変わらない。協力してくれるか尋ねてからにしてほしい。
ドレーク/……ドリスによく似た奴にお前……。名前は?
GM/4話セッションだとブリジットという名前だったので、そう名乗ります。性別は設定を決めた中の人いわく「兄さんだけどどっちでもいいから兄さんって呼んで」らしいので不明で。
ドレーク/結局どっちだよ!?(一同笑) ……勝手に俺達だけで話を進めて悪いが、ブリジット、お前は協力してくれるか? 俺達のスパイとして機関に探りを入れてくれるか?
GM/「そんなの訊いたって、拒否権は無いよな……」
オーウェル/ある。拒否したなら、もう俺達と関わらず、そして機関とも関われないぐらい遠い場所へ逃がす。
GM/「そんなこと、できっこない! ……お前らは、自分達が相手にしている組織がどんだけデカくて恐ろしい連中か判ってないのか? どんな組織でも根回しをして無かったことにする、どんな残虐な方法でも平気な顔でやってのける、そんな……悪魔みたいな連中だぞ?」
ドレーク/そんな悪魔みたいな連中ともう顔も会わせたくないか。なら、遠い場所へ逃がすようにしてやる。
GM/「だから、そんなこと無理だって!」
ジーク/逃げるのが無理かどうかじゃなくて、自分がスパイしたくないかを教えてくれよ。したくないって言えば通常の難易度で頑張るから。
GM/ブリジットは機関に対して、かなり恐怖心を抱いているようだ。相当恐ろしいことをされた記憶があるようで、それに楯突くことがいかに愚かであるか身をもって知っている。だから命令を聞いていたのもあるらしい。……というキャラロールをとりあえずはするけど、最終的には頷こうとは思う。「……お前らなら、救ってくれるかもしれないから」
オーウェル/……何を?
GM/「……機関に捕らわれている、あいつを……」 そこで、口ごもっておく。
ドレーク/…………。救ってやる、とは敢えて口にはしない。安易に安心させてやれるぐらい簡単な相手じゃないというのは、この会話で思い知らされたから。
マァサ/優しいなぁ。とりあえず「この者は私が預かろう。何かあれば、私を通じて、ドレークに伝えるようにする」と言っておくよ。
ドレーク/……あまり苛めすぎるなよ。機関以上に恐怖心を抱かせるんじゃない。せっかく恐ろしい所から逃げ出せる機会が得られたんだ、甘やかせてやれ。
マァサ/「甘やかせか。難しい注文だな。では非常に優しく扱い、私に忠実な従者に生まれ変わってもらおうか」
GM/ゾッ。
ドレーク/言い方がいやらしいから、大不評みたいだぞ……(笑)
スウィフト/…………。
ジーク/……さっきからスウィフト、口数が少なくてユラユラ揺れてるけど、どうした?
スウィフト/……この子……可哀想で……昔は結構気が強くて生意気なコギャルっぽい子だったのに……誘拐されて、酷い境遇の中で、それでもきょうだいを守るために頑張って生き延びようとして……なのにスパイ活動なんてさせられて……その……グッとくる。好きだ……。

 2020年。今風に言うと、「不憫ツンデレ萌える」
 スウィフトの中の人がNPCのキャラ設定に萌えすぎて、暫くスウィフトであることを放棄するほどの衝撃だったとさ。


マァサ/素直に欲望を曝け出してみて。
スウィフト/言わねーぞぉ! 「もっと酷いことさせられているけど気が強いから弱音を口にするもんか! でも本当は怖い! けど……!」ってロールしてほしいけど言わねーぞぉ!
マァサ/ヨシ! 優しさの欠片も無い吸血鬼の根倉に持ち帰られて散々可愛がってもらうことにしよう! 散々! 可愛がってもらうことにしよう!
スウィフト/ヨシ! 
GM/なんで性癖暴露大会なんてしてるのお前ら?