アナザーワールドSRS・シナリオ「七夕ディスコナイト」
シナリオ公開・ネタバレページ

2019年10月〜2020年3月に行なった「七夕ディスコナイト」のシナリオ公開ページです。




 シナリオ名『七夕ディスコナイト』


●コンセプト

 にとに子さん発「七夕ディスコナイト」「流星群を見に行く」というテーマで作るシナリオ。
 AW20周年を迎えた5版プレイのセッションということで、20年というキーワードで作るシナリオ。
 にとに子さんが「魔王と戦ってみたいな〜」的なツイートをしたので、魔王(アクセン)が敵として登場するシナリオ。

 『七夕ディスコナイト』をどう読み解こう?
 七夕だから7月がいいな。
 ディスコって古いね? 平成? 1999年の7月といったらノストラダムスをネタにしよう!
 ディスコってどういう意味だっけ→辞書で調べたら「本来はレコードのこと。騒がしい、ディスコ音楽」なるほど。ディスコならやっぱり舞台は平成初期だな!
 ところでディスコードって言葉があったけどどんな意味だっけ?→「ゲーマー向けボイスチャットサービス。仲たがい、不協和音、不一致、内輪もめ」……なるほど、要素に使えるな。

 ドラクエ5のプレイ動画を見た。……子供時代の自分と大人時代の自分が同じ場所にいるシチュエーション、これがやりたい!
 最終的にタイムスリップして、同じ流星群を見ているPC達にしよう! オープニングもエンディングも流星群! このシーンをするぞー!



■シナリオ解説。
 2019年7月7日22時に、1000年前に封印された異端アゴウロウキの封印更新儀式が行われる。
 しかし、何事も無く終わると思われていた儀式が失敗。復活した異端に襲われ殺されてしまう。目覚めるとPC達は、その日の16時に時間跳躍していた。

■シナリオタイプ:ループ、タイムスリップ

■シナリオ情報
 推奨人数:4人
 必須AF判定数:4
 期間:7月7日(16〜22時)

■シナリオキーワード:「儀式の封印」「ノストラダムスの大予言」「20年の月日」

●シナリオ前提情報

 戦闘必須シナリオである。回復メインのPCがいない場合は、NPCとしてPC5を作成させること。



■真相

登場NPC:
 NPC1『星を見る人』
 NPC2『亞鋼婁鬼(あごう・ろうき)』
 青森恐一
 佛田ときわ
 アクセン・ロズワルド
 龍の聖剣

セカイが廻る理由:異端アゴウロウキに殺されたPCを救うため、20年前にNPC1を救うことができなかった龍の聖剣が直接介入して6時間前に時を戻している。

シナリオクリアー条件:アゴウロウキを退治できる20年前1999年7月にタイムスリップし、アゴウロウキを討伐する。

シナリオの真相:
 アゴウロウキは西暦999年に陰陽寮の陰陽師・銀河辰七(かなかわ たつしち。退魔組織のエージェント)に、霊鏡の中に封印された。本来なら西暦1999年に封印を更新しなければならなかったが、銀河辰七が遺した記録を正しく引き継ぐ者がいなかったため、誤って「2019年に封印更新」と伝わってしまう。
 20年前から封印を脱していたアゴウロウキは力を貯め、自身を「絶対に倒せない存在」にまで強化した。そのため、2019年にアゴウロウキに戦ったとしても勝つことができない。
 銀河辰七の直系一族は滅んでしまったが、遺志を継いだ分家は多くのアーティストを遺していた。その一族の末裔がNPC1であり、NPC1の家から「時間跳躍について記した禁書」が発見される。
 その禁書を使い、20年前にタイムスリップすることで、まだ倒せる状態であるアゴウロウキを討伐する。



■NPC詳細

NPC1『星を見る人』
 クラス:一般人
 武器:なし
 行動方針1:PC1とPC2を楽しませる
 設定:アゴウロウキを封印した銀河辰七の分家の末裔。
 PC1とPC2の親しい人であり、1999年7月7日に流星群を一緒に見に行くなど、共に思い出を作った人物。 
 流星群を見に行った後、死亡してしまう。(復活したアゴウロウキに殺されている。若い場合は事故死、年配の場合は病死など。死因はPCが設定したものになるが、実際は「異端によって殺された死を教会の手で表向き隠蔽されたもの」となる)
 銀河辰七はアゴウロウキの呪いで子孫を残せなかったため、能力者ではない養子を取ってアゴウロウキに関する記録を残した。多くの書物や魔道具を遺産として持っていたが、NPC1の一家も呪いやアゴウロウキの報復のため全滅。遺産は全て教会管理になっている。
 異端アゴウロウキに殺されなければ生きられた筈の『歪められた魂』。そのため、1999年でアゴウロウキを討伐できたなら、生き残ることができる。

NPC2『亞鋼婁鬼(あごう・ろうき)』
 クラス:狂戦士/イレギュラー
 武器:巨大武器(大太刀)
 行動方針1:周囲の者を破壊する
 行動方針2:自分の力を高める
 設定:西暦999年に封印された異端。
 正しくは、邪神ドーマサキエルの『神々の装具』。正式名称は『星融す剣』。邪神の手足が堕天したものであり、異端より上位の存在。「異端アゴウロウキ」と通称されているが、実は間違いで、もっと恐ろしい巨悪。
 星を砕いて破壊する完全悪ドーマサキエルの配下に相応しく、周囲の者に容赦をしない殺戮を与える。説得は通用しない。ありとあらゆるものを殺しつくす。
 しかし理性なき異端ではなく頭が切れる冷静な殺戮者。「1999年に封印が解かれたというのに暴れず、自分の力を20年貯めて完全体になったこと」や「無力だが全てを知っているNPC1を真っ先に口封じする」など、理性的に行動をする。
 時間に干渉できる最凶のドーマサキエルの加護により、亞鋼婁鬼の傷はループを跨いでも残ってしまう。本来ならループによって戻った世界なら傷は回復してる(負っていない状態である)筈だが、「元々そのような傷を負ったもの」と世界自体を歪ませてしまう能力を持つ。

龍の聖剣(公式NPC)
 毎度おなじみ、とってもふしぎロリ。
 異端に殺されて悲しい運命になってしまった命を救うため、手を差し伸べて時間を巻き戻す仕事をしている幼女。
 だが龍の聖剣の手助けが及ばないケースがある。「自分より格上(神クラス)が敵だった場合」と「自分と同等の存在(神々の装具)が敵だった場合」である。
 (リプレイ『越境ソドム』では同じ装具に出し抜かれてPC達を助けられず、『可能性の卵』では神様相手に口出しができなかった)
 アゴウロウキはただの異端と名が付いているが同類だったため、アゴウロウキ自身の妨害に受け、力が及ばず姿を現すことができなかった。
 1999年もNPC1が殺されたときに駆けつけようとしたが、アゴウロウキの妨害により失敗。2019年でもPCが殺され、無茶な介入をしながら時間跳躍をしている。ここでも妨害のため、ロリ自身がPCの前に現れることはなく、何が起きているのか説明しにいくことまできない。もだもだ!

青森恐一(公式NPC)
 PCの誰にも優しくフランクに話す愉快な霊媒師オッサン。龍の聖剣とも仲良し。
 儀式の進行役として、シーンを進める役割を担っている。
 PCが行なう儀式をサポートしたり励ましたりするのが役目だが、真の役割は「龍の聖剣の『要石』になること」
 「PCがループしている」「これは普通の異端の事件じゃない」「ロリがピンチ」を察した場合、「青森家名物セアンス(降霊術)」を使ってその身にロリを下ろす。「姿は青森、中身はロリ!」になった彼によってシナリオの真相を明かすことができる。タイムスリップのお手伝いもしてくれる。便利なオッサン。
 極度の女性恐怖症のため、女性PCの前では垂直に倒れる。ぜひもないよね。

佛田ときわ(公式NPC)
 PC達と仲良しボーイ。アクセンともベストフレンド。
 PC3のオープニングフェイズに登場し、「ティータイムをしましょう!」と誘ってくる。教会の会議室を借りて、16時からアクセンと共に紅茶とお菓子を楽しんでいる。
 アゴウロウキ封印の儀式には全く関係無い。任務に部外者は関わらない方針のため、PCが相談を持ちかけない限り、ときわから儀式について追及することはない。

アクセン(公式NPC)
 ときわと共にティータイムをしている男。
 正体は、異端の王のひとり。魔王。『5版』になってからルルブ説明に掲載するぐらい隠さなくなった。
 普段は善良な市民のふりをして、PC達に紛れ込んで教会の中で堂々と過ごしている。禁書研究家として教会の任務に参加したり、銀河家の遺産の解読作業、封印儀式のサポートなどをしている。
 だが魔王として「異端が持つ本能」を否定せずにいる。悪さをする異端を止めようとはしない。破壊や殺戮をする異端が支援を申し出た場合、手を貸すことも。そのため、アゴウロウキの存在を容認しており、PC達がアゴウロウキに殺されている件にも興味が無い。
 このシナリオでは、正ルート『A』では面白サポート要員として登場。しかし裏ルート『B』では、裏ボスとして登場する。
 ――10年前、邪神が召喚され、封印された。のちに『機関解体事件』と呼ばれる、多くの人が死んだ大事件で、「邪神と一体化した親愛なる人」を亡くすという後悔を抱いている。
 異端は基本的に時間跳躍の権利を持たない(リプレイ『アウトロウファミリア』参照)。魔王が落とし子達を使って禁書を探させているのは、時間跳躍や蘇生など「ズル特技」を手にしたいからである。
 20年前にタイムスリップできるというズル特技を手にした今回、PC達と一緒に時間跳躍することで「異端は時間跳躍できない」という制約を抜け、「邪神が召喚して世界を暴れ回って大惨事」という新たな未来を作ろうとしている。
 アクセンと共に20年前に飛んだ場合、彼を止めなければ世界崩壊エンドとなる。

銀河辰七
 NPC1のご先祖様。1000年前にアゴウロウキを封印した陰陽師。
 名前の由来はもちろん「七夕」である。
 平安時代の陰陽寮で活躍した能力者。NPCパーソナリティーズに掲載されている「橘 川越」の弟子でもある。銀河家に伝わるアーティファクトはだいたい川越の発明品。「私に掛かれば異端を封じる鏡ぐらい作れるからな! あげるよ辰七!」みたいなノリで貰ってる。
 封印の際にアゴウロウキに呪いをかけられ、八代先に血が途絶えてしまった。末代となった銀河家当主は何とかしてアゴウロウキ封印に関する書物など遺産を他人に受け渡そうと、影響を受けにくい一般人の養子を取ったり、各国の偉人に救援要請の手紙を出して対策を取っていた。
 その末代が手紙を寄越した友人の一人が、ノストラダムス(平安時代からちょうど八代目ぐらいが16世紀。ノストラダムスが活躍した頃)。
 ノストラダムスは優秀な学者であり、銀河家の記録を正確に計算して「1999年に宙から来たヤベー奴(宇宙属性の装具)をなんとかしろよ」とノートに書いちゃうぐらいだった。国を跨いだ友達が多くて頭が良くて人気者だったが、ちょっとメモが読みずらくて考察厨が大盛り上がりしちゃう悪癖が玉に瑕。



●ハンドアウト

【レギュレーション】
 キャラクターレベル5で開始。
 2019年7月を舞台とする。PC1とPC2は、20年前である1999年のシーンに登場するため、PCの年齢設定は25歳(当時5歳)〜35歳(当時15歳)が望ましい。
 PC1〜4人は全員知り合い設定として、PC3&PC4の任務に挑む。

【ハンドアウト:PC1】
 コネクション:星を見る人  関係:親愛  推奨クラス:自由

 1999年。君には天体観測が好きな知り合いがいた。
 世の中は世界崩壊を囁き合う中、純粋に世紀末7月の流星群を楽しみにしている人物だ。
 自宅で天体望遠鏡を用意して、君を夜の冒険に誘ってくれた。
 今はもう亡きあの人との、良い思い出だ。
▼セカイのイベント:1999年に星を見に誘われる。
▼コネクションNPC1:星を見る人

 PC1に天体観測を持ちかけた人物。年齢性別は自由に決定してよい。
 1999年から20年後、2019年現在では死去している。死亡理由は、NPC1の年齢に応じてGMが決定する。

【ハンドアウト:PC2】
 コネクション:みんなで七夕流星群  関係:好意  推奨クラス:自由

 1999年7月7日。君はPC1とNPC1と一緒に、七夕流星群を見に行った。
 周りは同じように流星群を見にきた老若男女がいっぱい。
 屋台が出ていたり、クラスメイトがいたり大人も大勢いたりと、まるでお祭り騒ぎだった。
 楽しかったー!
▼セカイのイベント:楽しかったー!
▼初期配布イベントキー:みんなで七夕流星群

 1999年7月7日の外出を表わすイベントキー。
 君はこの日をよく覚えている。

【ハンドアウト:PC3&PC4】
 コネクション:異端『亞鋼婁鬼(アゴウ・ロウキ)』  関係:執着  推奨クラス:魔術師or霊媒師

 2019年。君は大勢をともなう大儀式に参加していた。
 西暦999年に陰陽寮(当時の退魔組織)の能力者(平安時代当時のエージェント)が戦った異端『アゴウロウキ』の封印の更新を、しなければならない。
 だというのに封印がうまくいかない。このままでは、恐ろしい鬼の異端が復活してしまう!
 君は、仲間と共に再封印に乗り出した。
▼セカイのイベント:異端『アゴウロウキ』を鎮静化させる。
▼コネクションNPC2:異端『アゴウロウキ』

 平安時代には姿を表わしていた、非常に強力で凶暴な鬼。
 あまりの力に当時の者達は討伐ではなく、封印を選ぶしかなかった。
 2019年7月が、封印儀式の更新年にあたる。

【その他】
・[アーティスト][イレギュラー]解禁。
・『英霊』『神の力』ライフパスを使用の際は相談すること。



●シナリオフローチャート

(1)オープニング:PC1
 NPC1がどのような人物かの過去シーン。1999年7月。
 NPC1がコンピューターを使っており、ノストラダムスの大予言に関するBBSを見ていることを表現。

(2)オープニング:PC2
 NPC1と流星群に行く過去シーン。22時。1999年7月。
 自分の双眼鏡を大勢に貸し出すシーンを表現。その中に「誰か知らない大人」が竜子を見ているシーンをすること。
※大人の正体は、エンディングのPC達である。

(3)オープニング:PC3
 儀式の準備をするシーン。16時。2019年7月。
 儀式に参加協力する青森の顔出しシーン。儀式とまったく関係無いときわがティータイムをしていることを提示すること。

『イベントキー:亞鋼婁鬼封印の儀について』
 異端は『鏡』の中に封印されており、厳重に保管されている。
 2019年7月7日22時に、
 『五行に宿りし天魔鬼神震天道地の霊威を借りて唱えん 鏡光纏いし無垢なる銀河よ、その光で邪をのみ込め』
 を、儀式の場で鏡に向かって唱えれば封印の儀は更新される。
 亞鋼婁鬼(アゴウロウキ)とは、平安時代には姿を表わしていた凶暴な鬼。
 剣を振るった先には何も残さず、全てを無に変えていた強大な力の持ち主。そのあまりの力に当時の者達は討伐ではなく、封印を選ぶしかなかった。2019年7月が、封印儀式の更新年にあたる。
 999年に封印を実行した術者によって、封印の際に使用する術式や儀に必要なアーティファクト(魔力が込められた水晶玉)は既に用意されている。
 教会が用意した敷地で結界を張り、魔法陣を設置し、本日までに万全の準備がされている。

(4)オープニング:PC4
 儀式に失敗するシーン。22時。2019年7月。
 封印更新ができず、アゴウロウキが破壊活動を行なう。
 PCの1人が死亡したら、時間跳躍する。場所は儀式の準備を行なっていた22時頃。

(5)ミドルフェイズ
 1シーンごとに6時間が経過し、シーンが終わると『トリガーイベント:儀式』で儀式失敗シーンが発生することを提示。
 『トリガーイベント:青森&ロリによる時間跳躍』か『トリガーイベント:アクセンによる時間跳躍』が発生するまで繰り返す。

(6)クライマックスフェイズ
 亞鋼婁鬼が討伐可能である20年前、1999年7月に時間跳躍したら発生。亞鋼婁鬼と対峙がする。
 『Aルート』では亞鋼婁鬼と、モブ3体。『Bルート』では亞鋼婁鬼と、アクセンを配置。

(7)エンディングフェイズ
 『Aルート』亞鋼婁鬼討伐成功なら、無事にNPC1は殺されずに生き残る。NPC1生還判定に成功した場合、2019年でもNPC1に再会できる。

 『Aルート』亞鋼婁鬼に敗北したなら、NPC1を殺されてしまう。元の時代に戻らなくてはらず、時間跳躍は一度きりのため亞鋼婁鬼を倒すことができない。周囲に甚大な被害が出る。

 『Bルート』亞鋼婁鬼討伐成功なら、Aルートと同じ。アクセンを倒した場合、トドメを刺すか選択できる。刺した場合、アクセンは手近な異端を操り、1999年のアクセンに伝達。2019年まで生き残った方のアクセンは、決してPC達の前に現れないようになる。

 『Bルート』亞鋼婁鬼に敗北したなら、NPC1を殺された上に、アクセンが過去の失敗をもとに邪神復活を完全成功させてしまう。亞鋼婁鬼封印どころか邪神封印もできず、世界崩壊エンド。

(おまけ)マスターシーン
 ラウンド終了時、匂わせヒントを公開する。
 「青森とロリが関係あること」「アクセンが何かを企んでいること」など。



●亞鋼婁鬼のチャート

 儀式失敗シーンでは、亞鋼婁鬼がPCを殺す。PCはループが発生するたびに以下の重い代償を消費する。

【亞鋼婁鬼のダメージダイスチャート(1D6)】
 1:正気度減少1D6点
 2:MPダメージ5D6点(軽減特技OK)
 3:物理ダメージ10D6+10点(軽減特技OK)
 4:霊力ダメージ10D6+10点(軽減特技OK)
 5:HP・MPともに防御無視ダメージ5D6(軽減不可)
 6:代償チャートへ移行する
※初回オープニングフェイズで「6:代償チャート」になった場合、6以外になるまで振り直す。
※初回オープニングフェイズで「1:正気度減少」の結果で正気度が0になった場合、1点まで回復するものとする。

【代償チャート(1D6)】
 1:体力基本値−1(片腕を失くした、力を出せなくなったなど)
 2:反射基本値−1(片足を失くした、素早く動けなくなったなど)
 3:知覚基本値−1(片目を失くした、感覚を失ったなど)
 4:理知基本値−1(記憶を失くした、頭を使えなくなったなど)
 5:意志基本値−1(魔力を失くした、心情の変化など)
 6:幸運基本値−1(その他、何らかの喪失を演出すること)
※本来であれば基本値が変動したことで戦闘値が即座に修正されるが、そのたびに計算をし直しているとプレイヤーの負担が増えるため、ミドルフェイズ内では戦闘値は変動しないものとする。
 クライマックスフェイズ前に、再計算を行なうこと。



●AF判定リスト

・AF判定には、「通常難易度」と「回復しながらの難易度」がある。「回復しながらの難易度」を選択した場合、マイナーアクション・メジャーアクション1回ずつの回復行動が行ないながら判定に挑戦できる。(例:マイナー興奮剤でMP回復+メジャー肉体復元でHP回復+AF判定に挑戦)
・『EX判定』を行ないたい場合、宣言のみでOK。メジャーアクションを介さない。
・同名のAF判定が2つあるが(下記参照)、どちらを選んでも内容は変わらない。違うPCが2人で行なってもいいし、同じPCが再び選択してもOK。

▼『AF判定1:亞鋼婁鬼の封印を再調査』
 ・使用能力値:【理知】【幸運】
 ・通常難易度:50
 ・回復しながらの難易度:80

※「亞鋼婁鬼の封印の儀式について調べ直す」演出に成功すること。
 成功した場合、亞鋼婁鬼の詳細が判明する。

▼『AF判定2:アーティファクトを求めて』
 ・使用能力値:【体力】【知覚】
 ・通常難易度:15
 ・回復しながらの難易度:30

※条件:『イベントキー:銀河の鍵』があること。
※「眠っているアーティファクトを捜索する」演出に成功すること。
 成功した場合、亞鋼婁鬼の封印について前進する。

▼『AF判定3:20年間の軌跡(1人目)』
 ・使用能力値:【自由】
 ・難易度:20
 ・回復しながらの難易度:30

※「お茶会に参加しながら、『自分自身の20年間』について回想する(1人目)」演出に成功すること。
 お茶会でこの20年間どのように生きたかを語ったり、こんなことがあったと過去の出来事を回想(演出)すること。
 このAF判定をしているシーンプレイヤー以外のPCは、「亞鋼婁鬼の封印を再調査」をしている描写となる。
 成功した場合、とあるイベントキーを入手する。

▼『AF判定4:20年間の軌跡(2人目)』
 ・使用能力値:【自由】
 ・難易度:20
 ・回復しながらの難易度:30

※「お茶会に参加しながら、『自分自身の20年間』について回想する(2人目)」演出に成功すること。
 お茶会でこの20年間どのように生きたかを語ったり、こんなことがあったと過去の出来事を回想(演出)すること。
 このAF判定をしているシーンプレイヤー以外のPCは、「亞鋼婁鬼の封印を再調査」をしている描写となる。
 成功した場合、とあるイベントキーを入手する。

▼『EX判定1:亞鋼婁鬼の封印』
 ・使用能力値:【反射】【意志】
 ・難易度:10

※「亞鋼婁鬼の封印の儀式を試みる」と宣言をすることで、「トリガーイベント:封印の儀式」を発生させる。
※特定の条件が揃った場合、「封印成功!」となり、クライマックスフェイズに移行する。
 条件が揃っていない場合、シーンが終了し、ミドルフェイズが継続する。

▼『EX判定2:?????』
 ・使用能力値:【??】
 ・難易度:10

※「?????」と宣言をすることで、「トリガーイベント:交渉してくる!」を発生させる。
※プレイヤーが「?????」を宣言した場合、開放される。この宣言はプレイヤー発言も含まれる。
※このEX判定は、開放されなくてもエンディングに到達できる。おまけ要素である。



●AF判定情報・結果

※判定結果内容を、実際セッションで使用した「NPC1→加納竜子」として表記。


▼『AF判定1:亞鋼婁鬼の封印を再調査』
(1−6)西暦999年に鏡に封印された亞鋼婁鬼は、恐ろしい剣を操る異端だった。
 西暦970年ほどにはその存在を確認されており,封印されるまでの20年間、貯め込んだ魔力で編み上げた『星融剣(ほしとかすつるぎ)』は、一振るいで全てを無に帰す恐ろしい破壊力を持ったスキルウェポンである。これを手にした亞鋼婁鬼に勝つことはできない。

(2−6)22時に封印に失敗して現れた亞鋼婁鬼の手には、魔力がこもった星融剣が握られていた。既に亞鋼婁鬼は剣の魔力を集め,星融剣を持った最強形態になっていた。つまり亞鋼婁鬼に勝つことはできない。

(3−6)西暦999年に亞鋼婁鬼が封印された資料を読み解く。
 「陰陽寮(当時の退魔組織)の一級陰陽師・銀河辰七(かなかわ・たつしち)によって亞鋼婁鬼は封印された。
 だが封印の際、亞鋼婁鬼は呪詛を『忌まわしき術者(辰七)に呪いあれ。八代先まで血を遺さん。不和あれ、破滅あれ』とかけた。
 その呪いは解くことができず、有能な能力者の家系であった銀河辰七から数百年後、八代先の当主で血は断絶した」
 後継者は、一人もいないらしい。

(4−6)銀河家は根絶してしまったが、当時発祥した退魔組織『教会(約500年ぐらいの歴史がある。ルルブ参照)』が封印の詳細や必要なアーティファクトが譲り受けた。
 また、銀河家は根絶する前に多くの有力能力者に文(ふみ。手紙)をしたため、なんとか亞鋼婁鬼の記録を遺そうと奮闘していたらしい。
 その甲斐があって呪文や必要器具が多く遺っている。

(5−6)優秀な能力者である銀河家の血は途切れてしまったが,養子を取って,記録やアーティファクトの保管は義務付けさせた。
 2019年7月7日の儀式に使用している物も、その養子の家系から貸してもらった物である。
 ……養子一族の家に行けば、もっと封印に適した情報や道具が見つかるかも?

(6−6)『イベントキー:銀河の鍵』を入手する。

 『イベントキー:銀河の鍵』
 養子一族の家(倉庫)の鍵と、家の住所が判明することを表わすイベントキー。
 養子一族の名前は、加納家。調べてみると、今は亡き加納竜子の家であった。
 20年前から誰も住んでいない、立ち入り禁止の空き家になっているが、退魔組織『教会』が保有者としているため取り壊しになっていない(結界完備で、鍵を持つ能力者以外入れなくなっている)。


▼『AF判定2:アーティファクトを求めて』

(1−7)加納家を探索した結果,最期の居住者――銀河家の養子一族の末裔・加納竜子のワープロとフロッピーディスクを見つける。骨董品のようなワープロを起動すると、中には日記が記録されているのを発見する。
 竜子の日記。1999年7月1日。「BBSに面白いスレがあったので、今後の記事のネタのためにもフロッピーに写しておく。

 インターネット記事1
『「1999年7か月、空から恐怖の大王が来るだろう」は、正しくは「1999年7か月には、空から恐怖の大王が来てるだろう」と翻訳できる。つまり、1999年7月だけを恐れる必要は無いのだ!』

 インターネット記事2
『ノストラダムスことミシェル・ド・ノートルダムは、若い頃からの長い放浪生活を続けており、多岐に渡る多くの国で交流関係を築いていた。遥か遠くの国の者と文通して多くの知識を得ていた。
 ……中には、日本人の文通者もいた。あの「1999年7の月、人類が滅亡する」の詩には、その日本人とのやり取りが大きく関わっているという!』

(2−7)「これはきっと、私のご先祖様とのやり取りのことだろう。
 私の先祖は鬼退治の手段を色んな人達にバラ撒いていた。そうすることで,封印した日から32188065600秒後に破れてしまう鏡の更新を忘れないでくれと訴えたらしい。
 その1人がノストラダムスで、私の先祖を応援したノストラダムスが先祖の代わりに訴えてくれたのだ。
 なんか親戚と有名人が繋がっていた事実が、ちょっと嬉しい(笑)」

(3−7)「私は鬼を封印したご先祖様の血を継いでいない。あくまで養子の家だから、異端を倒すことができる能力者ではない。
 実際、儀式の日になったら、能力者の人に頑張ってもらうとして……。
 ……ところで。教会の人達が言うには封印の儀式は2019年らしいのだけど、ノストラダムスは1999年って言ってるのは、なんでだろ? 私は専門家じゃないから口出しできないけどさ」

 シーンプレイヤーは、【理知】判定(難易度8/頭の良さ)をすることができる。成功したら、とある単純なことが分かる。

(4−7)『イベントキー:古書』を入手する。
 複写ではない銀河辰七が記した原本(計算ミスもしてない品物)を読んだ君は、気付いてしまう。
 ……封印更新儀式は、『2019年7月7日にしろ』という言い伝えではない。正しく翻訳してみたら、『1999年の7月7日にしろ』ではないか!

 亞鋼婁鬼は、既に20年前に自由の身だった。
 だが20年間、静観を保ち、魔力を蓄えるだけに集中していた……だから2019年に、星融剣を手にした亞鋼婁鬼が現れたのだ。

(6−7)竜子の日記。1999年7月7日。
「流星群を見に行った。楽しかった! サラサちゃん達も仲良くみんなと遊んで楽しそうだったし、億人くんもいつも以上にはしゃいでくれた。楽しい大道芸さんも来ていて……」
 とても楽しそうだ。

 竜子の日記。1999年7月8日。
 「逃げ 鬼が鬼が鬼が 怖い怖い 逃げなnaaa」(文書が正常に終了されませんでした。復元できません)

(7−7)……なんだ、これは。
 まるで恐ろしいものに追われて、怖がりながらも遺した、ダイイングメッセージのようだ。
 この後、彼女は逃げたのか。……車に乗って? 何かから?
 ……そういえば彼女の死因は「何も無い所に電柱に車でぶつかって一人で交通事故死」だった。

 『イベントキー:古書』
 複写ではない銀河辰七が記した原本を表わすイベントキー。
 正しく翻訳すると、
「1999年7月7日22時〜24時までに亞鋼婁鬼の封印更新儀式をするのがベスト!
 それ以降は亞鋼婁鬼の意識が目覚めて、毎日ちまちま魔力をこめてスキルウェポン星融剣を作り始めるよ!
 20年後には星融剣が完成するよ! 完成したら強すぎて勝てないよ!」
 と書かれている。


▼『EX判定2:?????』→『EX判定2:青森に交渉』
 ・使用能力値:【理知】
 ・難易度:10

※「クライマックスフェイズ突入までに、青森にループの話題をするor青森にロリの話題をする」と宣言をすることで、「トリガーイベント:交渉してくる!」を発生させる。
※プレイヤーが「青森に対して、異常の話題」を宣言した場合、開放される。この宣言はプレイヤー発言も含まれる。

青森「時間跳躍をしてる? でもロリが出てこないだって? ……それ、大変なことになってるんじゃないか?」
青森「おーいロリ! 俺が呼びかけても出てこない。これ、一大事だろ!?」

青森「仕方ない。手段は選んでられねえな。ロリに直接交渉しようぜ! 青森家名物セアンスー!」 ≪降霊術≫を使用。『イベントキー:交渉しきた!』

青森の顔をした龍の聖剣「……お久しぶり、PC●。邪神ドーマサキエルの装具相手で能力値同じだから単純な出目勝負で負け続けてシーン登場できなかったロリよ……」

青森の顔をした龍の聖剣「青森に、登場できないなりにグサグサと頭を刺したり叩いたりしていたんだけど、青森を要石にしたことで貴方達に接触したことができたわ。シーンに登場できなかったのは全て邪神の装具である『星融す剣』……亞鋼婁鬼のせいよ。亞鋼婁鬼が私が貴方達を助けないよう、ずっと邪魔していたの」

青森の顔をした龍の聖剣「異端である奴はNPC1を殺した。そのときに世界をループしてみんなに救ってもらおうとした。でもこれも亞鋼婁鬼によってできなかった。それでも貴方達を救いたくてずっと戦っていたわ。……貴方達が(オープニングフェイズで)死んでくれたおかげで、少しずつ使命を果たす力が強まって、介入できるようになったの。それでも妨害されてしまったけどね……」

青森の顔をした龍の聖剣「妨害の影響で貴方達を毎度死なせてしまったこと、そしてたった6時間しかループできなくてごめんなさい」

青森の顔をした龍の聖剣「でもこれで何とか介入できる! あいつは、20年前でないと討伐できないわ。理由は……」 ※『AF判定1:亞鋼婁鬼の封印を再調査』参照。PCがまだ調べていない場合、「話せないわ」と拒絶。

20年前に戻る手段は?「……これぐらいなら言えるわね。『加納家のアーティファクトの中にヒントがあるわ』」

 ロリと会っている場合。アクセンが時間跳躍の手段を話した途端、青森が乱入するイベントが発生する。



▼『AF判定3:20年間の軌跡(1人目)』
 ときわとアクセンとティータイムを楽しむ。
 20年間の思い出を聞いたアクセンは、「君は私が『20年前に時を戻せることができる』と言ったとしたらどうする?」と質問する。
 答え方は自由。アクセンは「長い月日を過ごした人はどのような語りをするか」を味わいたいだけで、答えに正解はない。
 PCは『イベントキー:月日の想いA』を入手する。

『イベントキー:月日の想いA』
 君にとっての20年が確かに存在することを表わすイベントキー。


▼『AF判定4:20年間の軌跡(2人目)』
 上と同じ。
 2回目の話を聞いた状態で、アクセンに「戻りたい。戻らせてくれ」と明確にお願いした場合、手段を持っているアクセンは率先的にPCへ時間跳躍方法を話す。
 PCは『イベントキー:月日の想いB』を入手する。

 『イベントキー:月日の想いB』
 君にとっての20年が確かに存在することを表わすイベントキー。


 『イベントキー:月日の想いA』『イベントキー:月日の想いB』の両方がある場合、アクセンが話を始める。

アクセン「私は加納家に保管されていた古書を読むことで、星融す剣の特性を会得した。出来て一生で一度、可能範囲は20年、まとめてできるのは1〜5人まで『身体ごと時間跳躍させる』ことぐらいだがな」

アクセン「銀河家の養子・加納家に教会の人間達が儀式の品を頂戴しに邸宅を訪れた際に、一通り保存された書物とアーティファクトに目を通させてもらった。……亞鋼婁鬼という名称は、千年前の陰陽寮が名付けたもの。真名は、そう、星融す剣(ほしとかすつるぎ)。時空を司る邪神八柱ドーマサキエルの装具だ。西暦970年ほどに上階……宙から、堕天した邪神の手足の一つだ」

アクセン「本来の能力を取り戻せば、時空を歪めることぐらいお茶の子さいさいであり、本体である武器を完全に取り戻していない現状でも、多少の時間跳躍を可能としている。邪神八柱の総帥ドーマサキエルが、他の七柱と一線置いて最強にして最凶を謳う理由はこれだな」

アクセン「と言う訳で、タイムスリップについて調べたのでタイムスリップができるようになったのだ。するか?」

すると答えた場合→アクセンは加納家にあったという古文書を取り出し、≪+50美声≫で呪文を唱える。
 ――瞬間、全員の視界は、暗転する。
 頭痛。息苦しさ。「自分は、ここに、在ってはいけない」という居心地の悪さに襲われる。
 その苦しみに延々と襲われ、耐えた先は……。
 ……見覚えのある部屋だ。
 時刻は夜。暗い部屋。人影は、いない。ごちゃごちゃした双眼鏡の類は、全部持ち出されている屋根裏部屋。
 カレンダーは、1999年7月。きっと今日は、7月7日。
 家主はおそらく、小さな友人達とともに流星群を見に行っている夜だろう。

ロリ&青森フラグ『イベントキー:交渉してきた!』が立っている場合→青森「お邪魔しまーす! こちらに教会の協力者として禁書翻訳をやってくださっているアクセン・ロズワルドさんはいらっしゃいますか〜!? あっ、お兄さんがそれです!? いやぁどうも! オッサンも儀式のコト調べていてねぇ、加納家の禁書を儀式のために解読してくれるらしいけど今すぐその禁書が必要になっちゃってさぁ! 預かってるそうだけど俺にすぐ貸してよ! 頼むよこっちも仕事を今日中にやらなきゃいけないからさー!」
アクセン「わかった」
青森「センキューセンキューお兄さん日本語うまいねえ!? じゃあこの禁書は俺が貰いー! ……行くぞ、お前ら!」

青森と共にアクセンから離れた場合→青森「……こ、これが時間跳躍の方法! いやぁ、これ素人さんに渡しちゃダメでしょ。悪いことし放題だよ!? あの外人のお兄さんがすぐ使ったりしない良い人で良かったなー!? あの人が常識人であったことを感謝しろよー!?(※青森はアクセンが異端の王だと知らない)」

青森「ロリ。俺が至らないところはサポートしてくれ。じゃあ……チチンプイプイ! みんなでタイムスリーップ!」
 ――瞬間、全員の視界は、暗転する。
 以下同文。



●クライマックスフェイズ演出

 青森&ロリの協力のもと、1999年に移動したならAルート。
 アクセンの協力のもと、1999年に移動したならBルートになる。


▼Aルート。
 『ミシッ』 部屋の隅の、鏡が動いた音がした。
ミシリと音を立てて揺れたが、割れてはいない鏡から……何度も見た亞鋼婁鬼が出てくる。しかし幾度も目撃した姿と違うのは、その手には、スキルウェポンがない。
 敵対をするPC達を見て、武器の無い亞鋼婁鬼が……最強の剣の無い中途半端な状態の亞鋼婁鬼が、身構える。
 戦闘開始。

▼Bルート。
 鋼婁鬼の動きが、一瞬だけ止まる。
 背後から声がする。アクセン「アゴウロウキ……いや、邪神八柱ドーマサキエルの装具・星融す剣。お会いできて光栄だ」
「貴方は20年後まで生きてもらわねばならない。でないと、時間跳躍の手段を私が手に入れることができないからね。ここで殺されるなんてあってはならない」
「だから、貴方に、助太刀しよう」



●エンディング演出

▼亞鋼婁鬼を討伐成功

 一撃を受けた亞鋼婁鬼は、グオオオオオと悲鳴を上げる。
 そして、PC3組はある呪文を唱えることで、亞鋼婁鬼を完全に無力化できることを 知っている。

呪文を唱える→だんだんと体が薄くなっていく異端の影。そして、何も無くなった。普通の異端とは昇華の光が違うのか。いつもの蒼い光を放つこともなく、それはここから掻き消えた。不安が押し寄せるだろう。しかし、邪悪な気配も消え去っていることも気付く。

 亞鋼婁鬼は封印されたのではなく、自害し、この世から消えた。元の住処である「神たちが住まう上階」に戻ったのだった。


▼亞鋼婁鬼を討伐失敗

 亞鋼婁鬼はその場を破壊する。
 NPC1「何……何の音!?」 NPC1が帰宅した声がした。亞鋼婁鬼は駆け出す。
 PC達が止める暇も無く、NPC1は死亡。逃げ延びたとしても交通事故で死亡など、亞鋼婁鬼による死は免れなかった。

ロリ「貴方達を今すぐ元の世界に戻すわ! お願い、何も言わずに戻って!」

 2019年に戻って来る。すると22時以降のそこには……元の力を手に入れて暴れまくり、倒すことができない存在となった亞鋼婁鬼がいた。
 どんなキャラクターでも傷一つ与えることができない。亞鋼婁鬼を倒せない。これから対策を練らなければ。その間にも被害は拡大し、一般人にも多数の死者が出たのだった……。


▼アクセンがいる状態で、討伐成功。アクセン生還。

アクセン「……君達ともうこれ以上戦うつもりはないよ。無意味だからね。君達は勝者だ」
「さて。君達の用は済み、私の計画(邪魔する君達を消した後に世界崩壊エンド)は阻まれた。今の私は従順に君達のアッシーになろう」


▼アクセンがいる状態で、討伐成功。アクセン戦闘不能。

アクセン「……私にトドメを刺すかね?」

トドメを刺す→「……こんなところで死ぬとはな……。いや、最後に足掻させてもらおう。≪オレンジの記憶≫を使用。この時代の私よ……PC1〜PC4達には気を付けるのだ。……■■■■、お前にもう一度会いたかった……」

 このアクセンは死亡する。2019年に戻ったとき、アクセンという人物は存在していることは分かるが、君達の前には一切姿を見せない謎の男になっていた。
 2019年に戻ったとき、ときわは「何故かPC達の話をすると話を逸らされるんです。会いたくないそうで……」と話したりする。


▼アクセンがいる状態で、討伐失敗。

 亞鋼婁鬼はその場を破壊する。NPC1殺害までは同文。

アクセン「さて。君達は元の時代に戻れず、この時代で過ごすといい。……10年後、生きて再会できるといいな。おそらく難しい話だが」

 PC達は2019年の姿で1999年に放り出された。10年をどう過ごすか相談する。
 そして10年後……邪神が召喚される。倒すことができない亞鋼婁鬼、絶対に倒せない邪神、一度失敗してもう二度と倒されないと学んだ魔王。……PC達は、地獄の日をどう過ごすだろうか。



▼討伐成功。ハッピーエンド。

 君達は、時計を見る。
 今……外に出て行けば、子供達に囲まれて流星群を見ているNPC1に会えるだろう。

行く→1999年。流星群を見に行った丘へ向かう。
 オープニングでとある判定に成功した場合。成功した1999年のPCが、2019年のPCを見つめている。

NPC1がPC達に気付く→あの人達も双眼鏡を借りたがっているのかな、と微笑む。

NPC1「双眼鏡で夜空を見てみてくださいよ。子供はもちろん、あっちの人達にも好評ですから」

 PC1とPC2は、【幸運】判定難易度8に挑戦。『NPC1救助判定』を行なう。
 2人同時に成功することで、「NPC1は2019年でも生きているかもしれません」という可能性が生まれる。
※異端の手によって殺され、人生を歪められた魂である。NPC1を殺したキッカケであるアゴウロウキが消えたため、死んだことにならない。
※ただし、20年間の「セカイの辻褄合わせ」により、「NPC1が死んだことで世界が廻る」ように改変されている。なのでPC2人が成功しなければ、NPC1は世界の強制力によって殺される運命になってしまう。

 成功したら、死亡を免れる。
 失敗したら、異端には殺されないが違う死因で亡くなる。2019年には生きていない。ただし、PC達に囲まれて逝く幸せな死に書き変わっている。

 1999年のNPC1との時間を過ごしたPC1は、2019年に戻って来る。

 ――君達は戻ってくる、2019年の7月の夜に。
 PCの中には、じんわりと
「今日アゴウロウキの儀式が教会の施設でやったよね……?」
「でもアゴウロウキって、1999年に跡形も無くなったヤツって記録だったよね……?」
「あ。これってつまり……この世界線にアゴウロウキ封印儀式が無くなってる! 今日の22時、予定が何も無くなってるように世界が改変してるや!」という想いが生じる。
 世界が改変していた。

青森「おーいPC達。こんな所にいたかー!」
青森「いやぁ、ときわっていう坊主のティータイムに付き合っていたら甘い物ばっかりで美味くてウハウハだったんだけど、実は……20年ぶりに日本に帰ってきたというNPC1さんに出会って」
青森「お前達を探しているんだって。早く会ってやれよ!」

 亞鋼婁鬼に殺されることなく、世界にも見捨てられずに生還したNPCは、20年前「まるで死んでしまったかのようにPC達の前から姿を消したが、ただ居なくなっていただけの人」になって現れる。海外出張とか、家族の事情で遠方に行ったとか。
 このたび、20年ぶりにPC達が住む場所へ戻ってきたという。
 PC達は、20年ぶりにNPC1と再会できたのであった。



●オンラインセッションでの使用BGM

・オープニングテーマ クロノトリガー「遥かなる時の彼方」

・リトルバスターズ「ring ring ring」
・アンダーテール「ピアノアレンジ星空」「ドントギブアップ」
・月姫「遠き血」「ネロ」
・Remember11「アニマ」「チェインニング」「ペルソナ」
・うみねこのなく頃に「cage」「lie」
・フリーBGM「花が散る」「いつかきっと」
・ディシディアファイナルファンタジー「Massive Explosion inst ver」

・エンディングテーマ 石鹸屋「どうせ生きるなら艶やかに」



 END

以上