■ オルガってこんな人 1章
・C Side
朝、最初にオルガに叩き起こされる。
顔洗え風呂入れ服着ろと朝からうるさい。僕もシャニも朝に弱い性格だからオルガは気遣って言ってるんだろうけど、あまりにうるさいからつい言い返しちゃう事もある。第一、服脱がしてくれたのはオルガなのに……。
その後は飯食えだ早く動けだとうるさい。オルガはよく僕の事をうるせーって言うけどオルガの方が絶対うるさい。僕は静かな朝を迎えたいだけなのに、なんでオルガは朝からあんなにハリキってんだろ? それでいて夜も元気に僕達を相手にしてるんだから……どこからその体力きてるんだよ……あの筋肉バーカ。
凄くうるさい奴だけど、そう思っているのは僕以上にシャニだろう。
シャニは僕より朝が弱い。朝でも昼でも寝ている奴だ。いつも眠そうな顔をしている。それがオルガは気に入らないのか、シャキっとしろ目をちゃんと開けろヤル気だせ……なんて横で聞いてる僕も耳を塞ぎたくなるくらいうるさい。
あんなシャニに比べれば僕なんて相手にされてないも同然だ。
……うぅ、相手もされてないって何か嫌だな……。
シャニは行動一つ一つがゆっくりしているしボーっとしているから、お兄さん性格のオルガは構いたくて仕方ないんだろう……僕だってシャニにはビシっと言ってやりたい事がある! 沢山ある、……けどそんな出番を全部オルガはこなしちゃうんだよな……僕の出番無いよ。
シャニを世話する事も無ければ、オルガに世話を焼かれることもない。
ちょっとそんな事が悲しいなと思いながら、僕はオルガに毎朝起こされていた。
・S Side
……んー……朝みたいだ……オルガが吠えてる……起きないとまたうるさい……。クロトは俺より先に服を着始めてるし……まだ眠そうだけど動いてる……俺はまだ動けないほど眠いんだけど……うーん。
あぁ、狸寝入りしてたらまたオルガ怒鳴った……ほんとうざぁい……でもそれを口にするとオルガもっとうざいからな……黙って起きた方がいいんだけど……でもねむぅい。
少し身体を動かして起きてるよーってオルガに示したら、アイツ今度はクロトに文句言いに行った……何であんなに元気なのかな……昨日は○発は出したのに……昨夜は俺、クロトに勝ったぞ……(?)。
オルガの注意とクロトの小言を聞きながら……やっと上半身を起こす……まだシーツの中に入っていたい……ぬくぬくしていたい……暖かいのがいい……オルガの匂い、すきー……。
我慢できなくて折角起こした体がまたシーツの中に入っちゃった……でもオルガの奴、クロトしか見てないから大丈夫……。
反応が遅い俺なんかよりクロトを怒ってた方がオルガも機嫌良いんだよね……。
あー言えばこー言う。何か喋れば反応して返ってくる……そのキャッチボールが出来るクロトは、俺なんかより怒鳴るのも怒鳴り甲斐があるんだろう……現に俺にはそう厳しく言わないんだよな……ちょっとそれって不公平だよ……。かと言って俺が何か言い合うなんてめんどーだから嫌なんだけど……。
クロトは得してるよな……何かすればする程オルガに見られて……俺なんか只溜息吐かれるだけだし……それでも話し掛けてくれる事、ちょっと嬉しかったりするんだけど。そこら辺……俺とクロトの一番の違いだと思う。やっぱり俺はクロトが羨ましい……そう思いながら、俺はオルガに毎朝起こされていた……。
「おぃクロト、お前髪のセット時間かかるんだから早く目を覚ませよ! シャニも……ってシャニっ! 何寝てるんだ、早くしないと予定の時間が―――」
END
(クロトはオルガの事がスキ。でもシャニがいるから控えめ。
シャニもオルガの事がスキ。でもクロトがいるから控えめその2。そんな3人の関係)
04.1.27